松井道夫の発言 (労働委員会)
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○松井道夫君 私は純粹の中立の立場にあることを明らかにして、更に質問を進めたいと思います。成る程ここに爭議行爲があつて、同盟罷業をやつている。その時にその同盟罷業をやつている勞働者に入る意味におきまして、多量の正常的でないこの勞働力を、今の公共職業安定所を通じて與えるというようなことは、勿論一方にこれは特別の利益を與える行爲でありますからして、そういうことを禁じたいということは、私も同意見なのであります。併しながら先程も申し上げましたが、將來爭議行爲の形態がどういう形を取るか、それは豫斷を許さないのでございますけれども、假りに勞働組合側におきまして、その經營を擔當するという形で爭議行爲を行つて行くという場合を想像いたしますると、これが企業の經營に必要な、正常的な勞務の紹介もできないのであるということになりまするというと、これは勞働者側から見ると、爭議行爲に不當な不利益を受けるということに相成ります。それでありますからして、そういう場合には、むしろ正常の、例えば、月に十名づつのものが假りにあるとすれば、そのままやはり月に十名づつのものを紹介して行く。或いは季節的の勞働が大切な事業には、やはり例年季節的に、五百名なら五百名を紹介するならば、やはり五百名なら五百名のものを紹介して行くということで、これこそ却つて爭議行爲に申立の立場をとるものであつて、却つてそういう場合に五百名の質的勞働を紹介しないということは、爭議行爲に對する、私の爭議行爲と申しますのは、勞働爭議が發生しておる、これは勞資の間に爭議行爲がある、こういう意味であります。その爭議行爲、勞資の爭議行爲に對する不當な對象と相成るのではないか、これは現状から言いまして、同盟罷業なら同盟罷業という爭議形態が多いということでございまするならば、これは勞働者の立場から言いまして、この規定は必ずしも惡くない結構な規定であると存じますが、これが勞働者の方で今後經營を擔當して行くという爭議行爲の形を考えて參りますと、これが非常な不利益になる場合がありやしないか。要するに純粹に中立の立場から考えまして、この職業求職者を斡旋するに當りましても、特別に爭議行爲の當事者に利益を與える、或いは不利益を與えるような、そういうような行爲を職業安定所としてはしてはならないのであつて、そうでない正常的のものは何も禁止する必要はないのではないか、さように考えるのであります。この點につきまして更に御答辯を煩わしたい。