鈴木茂三郎の発言 (本会議)

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○鈴木茂三郎君 ただいま議題となりました昭和二十二年度一般会計予算補正(第十二号)及び昭和二十二年度特別会計予算補正(特第六号)につきまして、その内容及び委員会における審議の経過並びに結果につき御報告をいたしたいと存じます。
 御承知の通り、政府は、官公廰職員の給與については中労委の裁定を尊重して、二・八箇月分の生活補給金を支給することに決定したのであります。それについて、財源の関係上三回に給與をわけて支給することになりました。先般國会を通過いたしました予算補正第十号及び特第五号の分の一箇月分は、近日のうちに支給することになつておりまするが、残りの分については、とりあえず一箇月分を支給するため、今回の補正予算を國会に提出することに相なつたのであります。
 委員会の審議について簡單に申し上げまするが、まず西尾官房長官から、中労委との関係につきまして、次のような説明を聽取いたしました。九月十五日全逓から提訴された要求に関する中労委の裁定は、政府としては官公廰職員全体の問題と考えており、その内容に重点たる物價安定を基礎とする最低賃金制については、給與専門委員会を即刻設置して、その審議を基礎として、明年一月より新給與体系を確立する予定である、生活補給金の問題に関しては、中労委の裁定二・八箇月分の支給という案を尊重して、財源の許す限りこれに應ずるつもりである、今回の支給は賞與あるいは越冬資金の性質をもつていないから、民間の企業はこれにならわぬようにしたいと思つておる、今後官公廰職員の勤務については極力努力をするつもりであり、悪質の事務妨害に対しては断固たる処置をとる、かのような意味の、政府としての西尾官房長官よりの説明がありました。
 次いで、これに伴う予算に関しましては、大藏大臣よりの説明によりまして、その大要が明らかになつたのでありまするが、その大要といたしましては、一般会計については、その歳入歳出はおのおの三十四億七千四百九十余万円の増加でありまして、これを既定の予算額と合計いたしますると、昭和二十二年度の一般会計予算の総額は二千百二十八億五千七百八十余万円となるのであります。この今回の補正予算の内訳は、一般政府職員に対する一時手当支給の経費として五億九千四百余万円、地方公共團体補助職員の分として三千六百余万円、地方警察職員に対する分一億千九百余万円、義務教育職員に対する分として二億九千八百余万円、一時手当支給のため特別会計への繰入として十六億八千余万円、一時手当支給に伴い増加する所得税の收入の一部を地方公共團体にわける分として地方分與税分與金特別会計への繰入一億九千余万円、一時手当支給について地方公共團体への貸付として十三億九百余万円、以上合計いたしますると、四十二億三千四百余万円の追加計上として十三億九百余万円、以上合計いたしますると、四十二億三千四百余万円の追加計上と相なつておるのであります。これとともに、貿易資金繰入の既定予算七億六千万円を修正減少することになりました結果、差引いたしますると、純増加は三十四億七千四百余万円となる勘定でございます。この歳出の増加に対する財源といたしましては、所得税收入の増加八億円、タバコの賣渡價格の値上げによる專賣益金の増加二十六億四千五百余万円、前年度の剩余金二千九百余万円、これをもつて充当しておるのであります。
 次に、特別会計予算の補正について申し上げますると、この予算は十八の特別会計に関するものでありまして、その額は、各会計を合計して、歳入四十八億三千百七十余万円、歳出二十一億九千百五十余万円の増加となつております。歳出の内訳は、一時手当支給に必要な経費十九億六千六百余万円、この財源として、ほかの会計またはほかの勘定への繰入として一億九千百余万円、地方分與税分與金の増加として一億九千余万円、合計二十三億四千八百余万円を追加計上するとともに、既定の予備費を一億五千六百余万円修正減少する結果、差引いたしまして、二十一億九千百余万円の純増加となるわけであります。この財源は、前に申し上げましたように、一般会計からの繰入として十八億七千余万円が充てられてありますが、この内訳は、國有鉄道事業特別会計九億九千三百余万円、通信事業特別会計五億余万円その他となつております。また鉄道の工事勘定、通信の建設勘定におきましては、一時手当の財源を公債金の收入に求めて、その額は、鉄道において六千六百余万円、通信において三千五百余万円であります。
 これが、大体この予算の概要でございますが、これにつきまして、委員会においては懇談の形においてでき得る限りの質疑應答をいたしたのでございまするが、時間の関係上、ここでこれらをとりまとめて十分御報告する余裕をもたないことははなはだ遺憾であり、また各委員の諸君に対して相済まないと存じまするが、これらの質疑によつていろいろと明らかになつた多少の点を申し上げますると、第一回の一箇月分は本月の十五日前後に支拂う予定であること、この予算による一箇月分は今月の下旬、できるだけ月の半ばごろには支拂いたい、残り〇・八箇月分に関しましては、この予算は明年國会開会の劈頭提出する予定であるということ、前回の一箇月分は地域差を見なかつたのでありますが、今回の一箇月分については、最高十三、最低七割の地域差を見ることになつているということ、地方財政への貸付は今回のみであつて、長期にわたつてその返済をしてもらうという予定であること、なお給與の改善につきましては、生活補給金は本年度末までの一時的の問題であつて、明年一月より給與専門委員会——この名前はかりの名前でありますが、給與専門委員会がこの解決に当り、この委員会の審議に際しましては、いわゆる千八百円の基準に関わりなく審議する旨の政府より答弁があつて、この点が明らかになつたのでございます。
 その他種々、御承知のように、この案が現在歳末にあたつて労働運動上重要なる案件でありまする関係上だけでなく、明年度の予算の編成の上にいわゆる千八百円ペースというものが重要な関係をもつておりますることや、今回の財源がやむを得ないとはいえ、タバコの値上げにその一部分を求めております点などより、質疑應答は相当活溌に行われたのでございまするが、十分に審議をいたしました結果、討論を省略いたしまして採決の上、総員起立、全員をもつて原案を可決いたした次第でございます。
 はなはだ簡單でございますが、以上をもつて御報告にかえます。(拍手)

発言情報

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発言者: 鈴木茂三郎

speaker_id: 18314

日付: 1947-12-11

院: 衆議院

会議名: 本会議