田邊繁雄の発言 (厚生委員会)
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○政府委員(田邊繁雄君) 私のほうでは、終戦後一般的な数字でなしに、具体的に名前の裏付けがある何の何某が未帰還者である、或いは未帰還者の留守宅からの届出、留守家族のほうは自分の主人が満洲に行つてまだ帰つて来ない、シベリア或いは樺太におつてまだ帰つて来ないという届出があるわけであります。
それからもう一つは、帰つた人から一人々々について、自分はシベリアのどこにおいてどういう径路を通つてシベリアに行つて、どういう径路を通つて帰つたが、自分は確かにこういう人に会つたという証拠を集めまして、その証拠を整理しまして、その不確かな者を除いて年度別に整理しました。新らしく調査が進みまして、その人が新らしい場所において生存が確認されると新らしい年度に移しまして整理をしておるわけであります。そういう数字を積み重ねておりますものが、先ほど申しましたようにソ連に一万一千五百人、樺太に一千六百人ということは、これは具体的な名前がずつと出ております。まだこれ以外に我々もわからないで現在ソ連地区に入つておられるかたがないとは言えない。我々のほうでは満洲におられると思つておつたかたが実は樺太に行つておられ、或いはシベリアに行つておられると思つたかたが満洲に逆送されて先般の引揚で帰つて来られたというかたがあるわけであります。私どもはできるだけそういつた最近の資料を集めて整理をいたしておるわけであります。今日非常に問題になつておりますのは、生存の確認されないかたがた、そういうかたがたが非常に御心配でございますので、生存しておられるか、或いは死亡しておられるか、これをできるだけ早くはつきりしたいという念願で調査を進めておるわけであります。これは古い資料のかたにつきましては、過去の大分古いことになりますのでなかなか困難のでございますが、帰つたかたがたを集めたり通信調査をいたしまして、過去の記憶を喚起して頂きまして合同調査をやりました。その調査の都度若干の成果を挙げておるわけであります。併し国内調査は何といいましても限界があるわけでありまして、なかなか壁につき当たるよう事態もだんだん予想されるわけであります。これは先方に問い合せまして、先方の持つておる資料によつて或る程度答えて頂くということが必要になつて来るわけであります。日本赤十字社がそういう意味で調査を進めておるわけでありまして、ソ連にも全部あるかどうかわかりませんが、相当数の死亡者の資料を持つておるのではないかと我々は考えております。現に先般日本赤十字社から向うに参りましたときにも、一万何がしの死亡者のあることを確認されておられます。できるだけわかつた数だけでも資料を教えて頂けますれば、それだけ問題の範囲が狭ばまつて来るわけであります。できる限りの方法を講じまして今後やつて行きたいと考えております。