藤井宗治の発言 (通商産業委員会)

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○参考人(藤井宗治君) 只今のお話でございまするが、確かにデフレーシヨンの進行によりまして需用の面に変化のあることは、これは想像に難くないのでありまするが、ただ御案内のように、電力需用というものは少し長い目で見ますると大体年々五%ぐらい伸びておるのであります。これは過去の事例に徴しましても、丁度昭和の初め、四、五年頃に非常な不況時代が参りまして電力の需用が激減した時と時を同じうして、木曾川水系を初めとして大きな水力発電所が陸続として新設いたし、一時電力が余る時代があつたのでありまするが、まあそのために最初の電気事業の統制の第一歩に入つたように記憶いたしておりまするが、併しそれも束の間で、やがて非常な電力の需用が回復して参りまして、昭和四、五年頃にちよつとそういう事態が起つたのが昭和八、九年頃になつて来ると足らなくなつて来たというような状況も過去の日本にあります。戦後におきましても戦争直後におきましては、これはまあ異例な場合ではありましようが、需用が半減して、電気の使い方に困つて電気製塩までやろうというような時代があつたのでございますが、これも束の間でその電気製塩なんかはいつの間にか放擲して、もうその後電気が足らなくなつたというような時代もございます。と同時に御承知のように、発電工事というものは長い月日がかかるのでありまして、すぐ需用が起つて来たからと言つて急に建設するわけには行かないのでございまするので、これはやはり無鉄砲な発電計画を推進することは、これは避けなければならないかも知れませんが、大体長期の見通しを立てまして、それに応じた発電計画はこれは推進して行かなければならないかと思うのでございます。この点はむしろ電力政策の全般をお扱いになつておりまする通産省の御当局から御説明願つたほうが妥当かと存じまするが、お手許にお配りしてありまする印刷物にもちよつとその点最後のほうに附記してあると思いまするが、五カ年計画の状況を一暼いたしましてもむしろ発電計画のほうが需用よりも下廻つておるというような割合内輪な五カ年計画になつておるようでございまするので、現象的に只今需用がデフレーシヨンの影響を受けて減退いたしましても私は電気に関する限りは、この程度の計画はどうしても進めて行かなければいけないのじやないかとも思うのであります。而して電源開発会社といたしましては、この計画通り行きましても又全体の需用の半分足らずしか建設いたさないのでございまするから、これは財政難のときでございましようが、産業の基本になるものでありまするので、どうしてもまあ予定のようにこれは計画を進めさせて頂きたいと、こう考えております。

発言情報

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発言者: 藤井宗治

speaker_id: 32735

日付: 1954-11-12

院: 参議院

会議名: 通商産業委員会