長谷慎一の発言 (電気通信委員会)
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○説明員(長谷慎一君) 只今の短波放送問題の前に私設無線局の問題につきましていろいろお話がでましたことについて御参考までにちよつと一、二の点について申上げさして頂きます。只今法律上にもいろいろ問題があるのではなかろうか、こういうお話でございますが、私どもも確かにそういうような気がいたします。有線電気通信と無線、つまり電波の関係とは将来やはり何らかの形において電気通信一本として見るような法律がいいのではないかと思いますが、これはたまたま非常に性格の違つたものでありますので、いろいろ問題がありますが、将来の検討すべき問題であるかと思います。なおこの点は御承知かと思いますが、現在有線で専用の人が専用通信を作ることはもう届出だけでよろしいので、許可事項になつていない。無線だけは有限な電波を使うから電波だけは許可なしには作れないのであります。有線で専用回線を作るのは許可なしで作れる。その点に私ども悩みがあるわけです。有線でやれば許可なしでやれるのに、電波に対して許さないのはどういうわけか、こういうような議論も一方出るわけでございまして、それらの問題も一緒に将来考えるべき問題ではないかと私ども思つております。いろいろお話を伺つて有難うございました。
なお次に短波放送についてのお話でありますが、御指摘のように短波放送は先般民間の放送の業務の形で最初に利用されました。この短波放送は私の承知しておりますところによりますと、電波法の制定当時から、或いは電波法の制定される前から、日本において中波の放送だけではカバーできない面がありますので、短波の放送も日本としてやりたいということで計画をされて来ておつたように承知いたしております。併し国内向けの短波の放送というようなものは一般の中波の放送のように技術的に完全な放送のサービスはできません。混信問題も必ず殆んど例外なしに伴うということが初めからわかつておりますような性質上のこともありますし、又御承知のフエーデイングのような現象もございまして、相当電波の強さが変動しております。それから又地域的に全国一様に聞えるものではございません。或る地域ではよく聞えるけれども、遠くは聞えるけれども近くは聞えないというような現象も起ります。従つて短波の放送と申しますのは、例えば熱帯地方のように普通の放送は空電その他が多くて全然役に立たないような所では止むを得ず短波によつて国内放送をやりますけれども、それ以外では特殊の用途にしか短波放送は使わないのが大体今までの例だと存じております。而もこの放送を聞くことによりまして、特別の利害関係を持つもの、つまり混信があつても或いは聞きづらくても是非これを聞きたい、これから聞いて何らかのものを得たいと思われる人が利用者でございます。従つて今回日本短波放送が免許になりました場合も、勿論経済だけにその業務の内容を限定しておるわけではございませんので、一般的な放送をやつて行くことになつておりますが、取りあえずは教育関係、これはその放送を聞いて自分の勉強に何がしかプラスをしよう、こういう者とか、或いは経済の市況を聞こうという者及び宗教関係、こういうように直接聞きづらくとも無理にでも聞いて何らか得たいというような性質の人が大体聴取者相手と考えられるのだろうと思います。そういうように大体放送効果においてやや安定性を欠くような問題がございます。それから一般に大衆性と申しましようか、そういう点につきましても、いわゆる標準放送とは違つた事情にあると存じます。そういう観点からいろいろ考慮されたのでありますが、この短波の放送はいわゆる放送という形、正式にそういう看板は掲げておりませんけれども、NHKの番組は短波によつて日本国中に実質的には放送と同じ形に出しております。これは昔からやつているのでございます。又国外に向けて、海外放送にも勿論使つているわけでありまするが、そのほかに先ほど申上げましたように、日本の国内で、特殊と申しましようか当分の間は限られた関係の人たちが特に聴取者になると思うのでありますが、そういう方々を対象にしまして国内において一つの民間放送的な短波による放送業務を頭において電波の割当計画が作られて、国際会議等にも前から要求をいたしておつたのであります。ところが大体日本の要求が認められて電波の割当があつたのでありますけれども、御案内のように電波の国際的な関係は、現実に使つて行きませんと、どんどん人に使われてしまう関係がございますので、適当な民間放送の計画があつたならばこの短波のものを許そうという考え方から現在の法律その他の点も考え、実際の需要の意義等も考えまして、日本短波放送に許可になつたものでございます。只今のところでは日本短波放送の業務の内容を見ますというと、教育関係及び経済市況の通報、これは大体午前と午後の或る限られた時間にやります。宗教関係を主としてそれに或る程度の音楽その他のものを加えているわけであります。経営及び現状を概略申上げるとかような状態であります。