山田節男の発言 (電気通信委員会)

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○山田節男君 これは、私は大臣に特に御注意願いたいと思いますが、大体終戦直後こういう無線通信が非常に発達した。これは私は誠に慶賀すべき状況だと思うのです。殊にラジオが発達し、テレビジヨンが出現したということも、これは国家として誠に喜ぶべきことだと思うのですが、併しこの、例えばテレビジヨンの発足ということについて、これは当時佐藤栄作君が電気通信大臣でしたが、我々ここにおられる新谷君、寺尾君あたりとアメリカへ行きまして、この電気通信関係をいろいろ視察したわけです。そうして帰りまして早々、テレビジヨンの開設問題が、これは突如といいましようか、非常に大きな問題となつて、そしてああいう結果になりまして、一般のテレビジヨンの放送が最初に許された。そうして次にNHKの公共放送に入つた。これは、私は日本の電波行政という点から言えば、これは実に痛恨に堪えないやり方だと思う。これは後世が判断するでありましようが、このテレビジヨンの方式並びに免許について、自由党の政府がやつたこの政策というものは、誠に悔いを後世に残すものだと思うのです。そうして今度はラジオの商業放送というものを許すことになつて、今日全国各県に必ず一つ、県によつては二つも三つもある。その商業放送も免許したというようなこと、これによつて、我々が地方の商業放送の約一年内外の経営の結果を見まして、誠に憂うべき状態である。放送文化の教育的な見地から申しましても、或いは日本の経済、社会全般から見ましても、こういう商業放送をたくさん免許したということがいいか悪いかということに関しては、私は今政府のやつていることについては、これ又後世が判断すべきものでありまするが、併し現状をもつてしましても、非常にこれは遺憾である。殊に私国会におつて見ますると、商業放送を免許した、或いは中継の会社、例えば浜松の放送所の問題、香川県におきまする観音寺町の中継放送の問題、それからラジオ三重の民間放送のために、名古屋中央放送局の第二放送が、混信で難聴と申しますか、聞えない、公共放送の第二放送が聞えないということも我々実際視察して見たわけです。こういうようなことは、私は政府に少くとも電波行政に対する確固たる方針がないために、こういう無政府主義的な状況になつて来たのだと思う。これは誠に遺憾な状態だと思うのです。でありますから先ほど来私しつこく周波数の割当問題或いは超短波の問題は、政府はいち早く、事ここに至るまで……最初からこれを持つていなければならないと再三口をすつぱく申上げている。然るにここ数カ月を要しなくてはそういう根本的なものもできないと言う。そういう混沌たる状態で既成の事実はどんどんできる。而もこれは多分に政治的に政府が動いてそういうことをやつているということも、私たちは国会において見てよくわかる。これは私は大臣としてもいろいろ苦しい立場があるだろうと思う。殊に塚田大臣になられてからは殊にこの方面には多忙であつた。大臣の苦衷とせられている点も私は重々察しますけれども、併し電波行政の重要性といいますか、将来極めて健全な発達をさせるためには、これは大臣としては技術的に考えて、飽くまで計画的におやりにならぬというと、今後の電波行政が行詰つてしまうということは、私どもは特にそれを憂うるがために、こういうことを申上げているわけであります。
 もう一つ私は最初に申上げましたが、やはりこの公衆通信、いわゆる外国へ行つて見ますというと、コンモン・キヤリヤーというものが、私どもが携つた公衆電気通信法であるとか、或いは電波法であるとか、或いは無線局の開設の根本基準並びに規則だとか、そういうものを見ますと、これは成るほどあいまいな点がある。そのあいまいな点を盲点をついてやはり政府当局に対して働きかけがあつたのです。それが実現されているというような工合でありますから、今のような極めて不幸な事態に今日至つたと思うのであります。これは私大臣としても否定なさることはできないと思う。こういうような状態でありまして、最近私はこれはいろいろな方面から耳にするのでありますが、マイクロ・ウエーブの通信は、これを郵政省当局に何とかしてもらいたいというような申請書を出しているかどうか知りませんが、そういう動きが非常に繁くあるというようなことをしばしば耳にするのですが、大臣はそういうことを御承知なのかどうなのか、この点一つ伺いたい。

発言情報

speech_id: 101914847X00319541006_021

発言者: 山田節男

speaker_id: 17379

日付: 1954-10-06

院: 参議院

会議名: 電気通信委員会