吉田法晴の発言 (労働委員会)
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○吉田法晴君 労働問題から出発して経済政策、その他政府の全般的な施策に対して質問をするわけですが、私は第一に、昨日労働大臣にお尋ねをしたのですが、労働省として操短に伴う一時帰休制度を考える、或いは公共事業に失業者を吸収する措置を考える、こういうまあこの辺が労働省が考えられた当面の対策のいわば骨子のようであります。そこで昨日も労働大臣に、雇用というものを全体としてどういう工合に考えられるのか、再軍備を伴いますデフレ政策を行うと申しますのは、単なるデフレ政策ではない、軍備或いは軍需という方面にはインフレ政策がとられながら、その他の部面については強硬なデフレ政策がとられる、こう私ども理解をするのですが、そのデフレ政策の結果、商業部面或いは中小企業のみならず、大企業にもそのしわ寄せが、結果が及んで参ります。で具体的に言いますと、炭鉱から始まつて造船、鉄鋼のみならず、全国的に深刻な様相を示して参つている。私どもが九州の炭鉱等を見ますと、或いは或る炭鉱のごとき労働者が炭車だとか、或いはレールとか、これを売つて退職金なり或いは賃金不払金に充てているといつたような事態もございます。或いは県等も心配をしていろいろやつて参つたけれども、もう県或いはその炭鉱の労働組合の何と申しますか、もう暫らく待つてくれというのを乗り越えようとする事態までも起ろうとしている。いわば労働問題、社会問題が治安問題にまでなろうとしていると言われる原因であり、ゆえんであります。
そこで通産大臣と申しますか或いは経審長官としては全体の雇用をどういう工合に考えておられるか、出て参ります失業者、これは先ほど完全失業者五十八万という数字も大臣が挙げられましたが、これをどういう工合に考えられておるか。今、田村委員の質問に答えて、合理化は合理主義に貫かれなければならん。雇用のことを考えて合理化を考えると焦点がぼけると、こういう説明ですと、賃金を引下げる或いは労働条件を強化する、特に首切りの前に躊躇逡巡したのでは合理化はできないじやないか。これは冷酷に過ぎ、そうして出来た失業者をどういう工合に吸収するか、それを或いは考えられているような帰休制度或いは公共事業に吸収をする、こういうことで、そういうふうに考えられておると、こういう御方針のようでありますが、そうでございますかどうか。若しそういうことだと、これは曽つて池田さんが言われたような、失業者はどんどん出ろ、その中から或いは一家心中が出て来ようとも或いはどういう事態が出て来ようとも、これは当然合理主義の結果である。かようになると思うのであります。田村君が言われましたけれども、石炭或いは鉄鋼、造船その他中小企業にいたしとましても、この日本の現実の中にある産業、或いはその中にある労働者というものを維持することが問題であり、その中で或いは合理化は結構でございましよう、或いは生産費の引下げ、或いはそれによる工業の進展ということも考えなければならんと思うのでありますが、縮小再生産か縮小均衡か、或いに拡大生産か経済規模の拡大かという、こういう基本的な問題もございますが、多少田村委員の質問に答えられましたけれども、雇用問題に関連して重ねて御答弁を願いたいと思のであります。