労働委員会
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会
会議録情報#0
昭和二十九年八月六日(金曜日)
午前十時十五分開会
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 栗山 良夫君
理事
井上 清一君
田村 文吉君
田畑 金光君
委員
早川 愼一君
阿具根 登君
吉田 法晴君
村尾 重雄君
市川 房枝君
国務大臣
大 蔵 大 臣 小笠原三九郎君
通商産業大臣 愛知 揆一君
事務局側
常任委員会専門
員 磯部 巖君
常任委員会専門
員 高戸義太郎君
説明員
通商産業省鉱山
局長 川上 為治君
通商産業省石炭
局長 齋藤 正年君
労働省労政局長 中西 實君
労働省労働基準
局長 亀井 光君
労働省婦人少年
局婦人労働課長 谷野 せつ君
労働省職業安定
局長 江下 孝君
—————————————
本日の会議に付した事件
○労働情勢一般に関する調査の件
(デフレ政策の影響と雇用安定に関
する件)
(総合的失業対策に関する件)
(近江絹糸株式会社における労働問
題に関する件)
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この発言だけを見る →午前十時十五分開会
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出席者は左の通り。
委員長 栗山 良夫君
理事
井上 清一君
田村 文吉君
田畑 金光君
委員
早川 愼一君
阿具根 登君
吉田 法晴君
村尾 重雄君
市川 房枝君
国務大臣
大 蔵 大 臣 小笠原三九郎君
通商産業大臣 愛知 揆一君
事務局側
常任委員会専門
員 磯部 巖君
常任委員会専門
員 高戸義太郎君
説明員
通商産業省鉱山
局長 川上 為治君
通商産業省石炭
局長 齋藤 正年君
労働省労政局長 中西 實君
労働省労働基準
局長 亀井 光君
労働省婦人少年
局婦人労働課長 谷野 せつ君
労働省職業安定
局長 江下 孝君
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本日の会議に付した事件
○労働情勢一般に関する調査の件
(デフレ政策の影響と雇用安定に関
する件)
(総合的失業対策に関する件)
(近江絹糸株式会社における労働問
題に関する件)
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栗
栗山良夫#1
○委員長(栗山良夫君) 只今から労働委員会を開会いたします。
本日の会議に付しまする主なる事件は、労働条件一般に関する調査、昨日に引続きまして、デフレ政策の影響と雇用安定に関する件、総合的失業対策に関する件であります。
今日は通商産業大臣の出席を求めておりましたところ、十一時三十分まで出席を願えることになりました。只今経済安定委員長と打合せをいたしまして、十一時四十五分まで経済安定委員長のほうは了承して頂きましたから、さように御了承願います。ちよつと速記をとめて。
〔速記中止〕
この発言だけを見る →本日の会議に付しまする主なる事件は、労働条件一般に関する調査、昨日に引続きまして、デフレ政策の影響と雇用安定に関する件、総合的失業対策に関する件であります。
今日は通商産業大臣の出席を求めておりましたところ、十一時三十分まで出席を願えることになりました。只今経済安定委員長と打合せをいたしまして、十一時四十五分まで経済安定委員長のほうは了承して頂きましたから、さように御了承願います。ちよつと速記をとめて。
〔速記中止〕
栗
栗山良夫#2
○委員長(栗山良夫君) 速記を始めて。
通商産業大臣及び経済審議庁長官としての愛知大臣に一言申上げます。実は七月の七日の委員会に御出席を願う予定をいたしておりましたが、御都合が悪いために、当時の古池政務次官が御出席頂きまして、只今問題になつております点について所信を質し、質疑応答をいたしたわけであります、そのときに古池政務次官から責任を以て御約束を願つておりますので、その点について一言申上げたいと思います。
只今問題になつておりまするデフレ経済政策の影響は産業の萎縮の面は勿論でございますが、これに付随いたしまして相当重要な失業問題を今提起しておるわけでありまして、従つて当委員会といたしましては、労働省を中心にして総合的な失業対策の立案を願い、それを聞いているのでありますけれども、こうなつて参りますと、単に失業対策だけでは問題の解決にならない、どうしても経済政策と申しますか、産業政策というようなものが明らかになつて、このデフレ政策の底を大体いつ頃において、そうして雇用量の増加に向うような政策がとられるか、そういうような問題、更に金融引締め政策と経済政策、産業政策、産業の振興に関する関連性というようなものも明らかになりませんと、徒らに大勢の国民に不安或いは動揺を与えるだけだと思いますので、こういう点について実は七月の七日の委員会におきまして古池次官からも表明がございましたが、当委員会といたしましては経済審議庁、通産省、労働省、大蔵省、その他関係各省と十二分に連絡を取つて、一つ総合的なデフレ経済の影響と雇用の安定に関する件という積極的な対策、それから一つは総合的な失業対策、この二本建で御研究を願いたいということになつているわけでありまして、爾来新聞等によりますと若干御研究を頂いているように存じすが、今日は一つ責任長官であられる愛知さんから一つ詳しく御説明を頂いて、あと質疑に答えて頂きたい、こういうことに御了承頂きたいと思います。
この発言だけを見る →通商産業大臣及び経済審議庁長官としての愛知大臣に一言申上げます。実は七月の七日の委員会に御出席を願う予定をいたしておりましたが、御都合が悪いために、当時の古池政務次官が御出席頂きまして、只今問題になつております点について所信を質し、質疑応答をいたしたわけであります、そのときに古池政務次官から責任を以て御約束を願つておりますので、その点について一言申上げたいと思います。
只今問題になつておりまするデフレ経済政策の影響は産業の萎縮の面は勿論でございますが、これに付随いたしまして相当重要な失業問題を今提起しておるわけでありまして、従つて当委員会といたしましては、労働省を中心にして総合的な失業対策の立案を願い、それを聞いているのでありますけれども、こうなつて参りますと、単に失業対策だけでは問題の解決にならない、どうしても経済政策と申しますか、産業政策というようなものが明らかになつて、このデフレ政策の底を大体いつ頃において、そうして雇用量の増加に向うような政策がとられるか、そういうような問題、更に金融引締め政策と経済政策、産業政策、産業の振興に関する関連性というようなものも明らかになりませんと、徒らに大勢の国民に不安或いは動揺を与えるだけだと思いますので、こういう点について実は七月の七日の委員会におきまして古池次官からも表明がございましたが、当委員会といたしましては経済審議庁、通産省、労働省、大蔵省、その他関係各省と十二分に連絡を取つて、一つ総合的なデフレ経済の影響と雇用の安定に関する件という積極的な対策、それから一つは総合的な失業対策、この二本建で御研究を願いたいということになつているわけでありまして、爾来新聞等によりますと若干御研究を頂いているように存じすが、今日は一つ責任長官であられる愛知さんから一つ詳しく御説明を頂いて、あと質疑に答えて頂きたい、こういうことに御了承頂きたいと思います。
愛
愛知揆一#3
○国務大臣(愛知揆一君) 只今のお話に対しまして私からざつと御説明申上げたいと思います。
先ずこのデフレの問題でございますが、第一に政府といたしましては一月来実行いたしておりまするデフレ政策についてこれを変更するということは全然考えておりません。と申しまするのは御承知のようにこの政策の終極の目標といたしておりますところは国際収支の改善ということに大きな重点をおいておるのでありますが、御承知のごとく六月、七月と相次いで久しぶりに日本の国際収支が黒字になつて参りましたし、その方面においてその後顕著な成果を挙げておるというように考えるわけでございます。いま一息の努力と存じまするので、今後根本的な考え方、デフレ政策を遂行するということは変えないで参りたいと考えております。
併しながらあとでもいろいろとお話が出ると存じますけれども、例えば物価の問題にいたしましても、或いはその他の面におきましても或る程度のひずみと申しますか、或いは下降現象が起つている。それを、そのひずみを成るべく起さないようにというような点について具体的或いは総合的な対策というものは常々心がけて行かなければならないことである、こういうふうに考えておりますので、政府といたしましても新しいこの状況の下において振り返つていわば新らしい経済政策を、更に一段と現在やつておりまする政策を補強する意味で新らしい政策を最近において立案して国民の批判を仰ごうということを考えておるわけでございます。その時期は成るべく速かにと考えておりますが、恐らく八月中、或いはもう少し最近のところで発表することができると考えております。その際これらの新らしい考え方を盛り上げますると同時に、或いはそれに先んじて、只今御指摘の通り、労働問題につきましては、昨日も最近の経済事情について説明を或いはお聞き取り頂いたかと思いますが、労働調査によりましても、五月の完全失業者が五十八万人というような数字が出ておりまするし、そのほか公共職業安定所の求人求職状況、その他から見ましても、或いは賃金の支払の趨勢等から考えましてもかなり憂慮すべき状態にありまするので、先般来この問題については取りあえず総合的な立場から労働問題を取り上げなければならないという観点から、経済審議庁に各省の協力の下に労働問題協議会ともいうべきものを取りあえず設置いたしまして、関係各省の知慧を集めて当面する失業問題、労働問題に対する具体的な手を打つことにいたしたいと存じます。
その手初めといたしまして、例えば公共事業等による失業者の吸収措置の強化という問題についてはすでに協議会でも一案を作りまして、開議決定をして各省に指示をし、或いは予算の配賦等について特段の措置をするというような具体的な執行の運びに入つておるようなわけであります。それから更に根本的には大企業、それから特に中小企業等を通じて安定策を講じたい。企業の倒産等についてもできるだけこれを防止する。失業者の発生を未然に防止するような措置を根本的な考え方としてとりたいと思うのでございますが、併し一方重要産業の企業経営の合理化等を重点的に推進しなければなりませんので、その合理化計画の確立等に関連いたしまして、職員その他の退職等の問題についてやはり十分事前に配慮して、関係方面を連繋をした施策を講じなければならない、又退職金その他の問題につきましても十分な金融上その他の配慮をしなければならないというふうに考えておるわけでございますが、止むを得ず発生する失業者につきましては、例えば物の考え方といたしましては、輸出振興策なり或いは新規の産業の育成策によつてその吸収を図るというような考え方は勿論でありますけれども、例えば公共事業或いは鉱害復旧事業といつたようなものを、企業のほうの合理化と併せて一環の措置として、連繋を緊密にして失業対策事業をやらなければならない、そういう方向の配慮を必要といたしまして、先ほども申しましたが、その一部についてはすでに政府の考え方をとりまとめて実行に移すようにいたしたいというような関係にあるわけでございます。
一応簡単でございますが、最近の私どもの考え方並びにとつております措置は以上の通りでございます。御質問に応じていろいろお答えいたしたいと存じます。
この発言だけを見る →先ずこのデフレの問題でございますが、第一に政府といたしましては一月来実行いたしておりまするデフレ政策についてこれを変更するということは全然考えておりません。と申しまするのは御承知のようにこの政策の終極の目標といたしておりますところは国際収支の改善ということに大きな重点をおいておるのでありますが、御承知のごとく六月、七月と相次いで久しぶりに日本の国際収支が黒字になつて参りましたし、その方面においてその後顕著な成果を挙げておるというように考えるわけでございます。いま一息の努力と存じまするので、今後根本的な考え方、デフレ政策を遂行するということは変えないで参りたいと考えております。
併しながらあとでもいろいろとお話が出ると存じますけれども、例えば物価の問題にいたしましても、或いはその他の面におきましても或る程度のひずみと申しますか、或いは下降現象が起つている。それを、そのひずみを成るべく起さないようにというような点について具体的或いは総合的な対策というものは常々心がけて行かなければならないことである、こういうふうに考えておりますので、政府といたしましても新しいこの状況の下において振り返つていわば新らしい経済政策を、更に一段と現在やつておりまする政策を補強する意味で新らしい政策を最近において立案して国民の批判を仰ごうということを考えておるわけでございます。その時期は成るべく速かにと考えておりますが、恐らく八月中、或いはもう少し最近のところで発表することができると考えております。その際これらの新らしい考え方を盛り上げますると同時に、或いはそれに先んじて、只今御指摘の通り、労働問題につきましては、昨日も最近の経済事情について説明を或いはお聞き取り頂いたかと思いますが、労働調査によりましても、五月の完全失業者が五十八万人というような数字が出ておりまするし、そのほか公共職業安定所の求人求職状況、その他から見ましても、或いは賃金の支払の趨勢等から考えましてもかなり憂慮すべき状態にありまするので、先般来この問題については取りあえず総合的な立場から労働問題を取り上げなければならないという観点から、経済審議庁に各省の協力の下に労働問題協議会ともいうべきものを取りあえず設置いたしまして、関係各省の知慧を集めて当面する失業問題、労働問題に対する具体的な手を打つことにいたしたいと存じます。
その手初めといたしまして、例えば公共事業等による失業者の吸収措置の強化という問題についてはすでに協議会でも一案を作りまして、開議決定をして各省に指示をし、或いは予算の配賦等について特段の措置をするというような具体的な執行の運びに入つておるようなわけであります。それから更に根本的には大企業、それから特に中小企業等を通じて安定策を講じたい。企業の倒産等についてもできるだけこれを防止する。失業者の発生を未然に防止するような措置を根本的な考え方としてとりたいと思うのでございますが、併し一方重要産業の企業経営の合理化等を重点的に推進しなければなりませんので、その合理化計画の確立等に関連いたしまして、職員その他の退職等の問題についてやはり十分事前に配慮して、関係方面を連繋をした施策を講じなければならない、又退職金その他の問題につきましても十分な金融上その他の配慮をしなければならないというふうに考えておるわけでございますが、止むを得ず発生する失業者につきましては、例えば物の考え方といたしましては、輸出振興策なり或いは新規の産業の育成策によつてその吸収を図るというような考え方は勿論でありますけれども、例えば公共事業或いは鉱害復旧事業といつたようなものを、企業のほうの合理化と併せて一環の措置として、連繋を緊密にして失業対策事業をやらなければならない、そういう方向の配慮を必要といたしまして、先ほども申しましたが、その一部についてはすでに政府の考え方をとりまとめて実行に移すようにいたしたいというような関係にあるわけでございます。
一応簡単でございますが、最近の私どもの考え方並びにとつております措置は以上の通りでございます。御質問に応じていろいろお答えいたしたいと存じます。
栗
栗山良夫#4
○委員長(栗山良夫君) 質問に入ります前にちよつと一点だけ伺つておきますが、実は八月四日の東京新聞に「政府与党新政策立案を急ぐ」というので経済三カ年計画に対して相当詳しい記事が載つておりますが、これは只今大臣がおつしやつた八月中には何とかまとめたいとおつしやつております内容の一部か、或いは全部かを伝えたものと理解してよろしうございますか。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#5
○国務大臣(愛知揆一君) 八月中に政府与党を通じて経済政策について考え方を取りまとめたいと考えていろいろやつておりますことは事実でございますが、まだこれは新聞に伝えられるほど固まつたものではございません。それぞれの役所、例えば経済審議庁、通産省、大蔵省といつたようなところ、或いはその他の面におきましてそれぞれ受持の面から見ますとこういう点に配慮を必要とするということを取りまとめていることは事実でございますが、またこれをつき合せて総合的に編成をする運びには至つておりません。
この発言だけを見る →田
田村文吉#6
○田村文吉君 断片的に一つ伺つてみたいのですが、大蔵大臣の御意向では或る程度物価を下げつつある。そうして二割程度下げないと輸出というものの振興ができないような状況にある。二割下げるためには今年は六分とか七分とか下げるというようなことでいつておられるのですが、今のような不況の状況を、一体大蔵大臣の言われるように二年も待つているなんてことでは大抵のものは皆参つてしまうだろうと思う。そこでどうしても根本的に、どうして輸出の振興をして国内の産業を振興せしめるか、こういう問題が起つて来ると思うのです。そこで通産省でも或る程度お考えになつて、いろいろな方法をお考えになつているようでありますが、第一に国際貸借の改善という点からいつて、成るべく一つ贅沢品やそういう物は輸入されないことが第一に考えられる。昨今新聞でも国産品愛用運動というものが盛んに起つている。そういう問題について通産大臣無論御同感だと考えるのですが、さりとて余りに世界的にこれを何か狭い考え方のように、国産愛用で外国品は使わないのだというふうに取られることは不本意でありますが、さりながら今日の状況からいつたら、どうしたつてみんな国産品を使うというふうになつて行かなければならない。これはひとり通産省の問題だけではありませんが、何かそれに対して通産省はお考えになつている点があるかどうか。例えば一番大きな問題として昨日も石炭業関係の諸君の公述で聞いたのですが、石炭が原価で千円も安くなるというようなことを言つておられたのですが、石炭自体が昔の物価指数の割合からしてまだ高いところにあつたから非常に今苦しみをしておられるということでありますが、一面そういう点についての努力と苦しみをされるとしても、一方において単に設備ができていないというようなことから困るということの理由で重油を入れなければならんということもこれは実際考えられるのですが、こういう点からして、第一点は石炭燃料のごときは何とかして国内の石炭の単価を下げ得るものは或る程度下げさせて、その代り国内の石炭というものはフルに一つ生産をやりなさいということを考えて行くことが一例であると思う。それから不要不急の物を入れないということも、これは一つ国産奨励ということから見ますが、やはり非常な必要なことになつているのですが、どうもそういう点について為替で或る程度までチエツクをしていらつしやるようなことは承わつておりますが、また非常にそういう点についての政府の施策がのろいと思う。今日いわゆる国民耐乏生活をせざるを得ないというようなことで、今日も新聞を見ますというこ京都府では職員の賃金の七分をお預りなする、せざるを得んというような状況になつて、これは恐らく日本中に拡まつて行くような状況下にあると思うのです。これも或る程度止むを得ざるデフレ下における当然な帰結ではあるのでありますが、一面において何とかそういう点について輸出の振興及び国内の産業がそれによつて起るというような方法を考えて行かなければならないと思うので、いろいろ御対策もおありと思うのでありますが、輸出振興に対してどういうことをお考えになり、又輸入品の防遏に対してはどういうふうに実際にやつておられるかと思うのですか、そういう点をできるだけ一つ詳細にお知らせ願えれば結構だと思います。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#7
○国務大臣(愛知揆一君) この輸出振興、それから輸入の防遏、国産品愛用運動といつたことについては、只今お話のような根本の御趣旨においては全く御同感でございます。なかなかテンポがのろいという御批評がございまして恐縮なんでございますが、これは先ず第一に、やはり常道の手段として外貨予算編成の当時において御説明いたしたと思いますが、いわゆる不要不急品という物は徹底的に輸入する外貨の割当を取つたわけでありまして、例えば乗用自動車の完成品を初めといたしまして、例えばテレビでございますとか、そのほかのそれに類する物は全然外貨の割当をしないことにいたしました。それから、併しながら外国との通商協定等によつて、例えば若干のイギリスのウイスキーでありますとかいうようなものは両方の話合い或いは通商協定の関係から、どうしても止むを得ないものはこれは協定上認めておりますし、その輸入は若干はいたしておりますが、それ以外の物は原則的にやらないことにいたしております。これは金額としては累次詰めに詰めて来ておりますから、その全額割当内といたしましてもその額はそう大きなものではございませんが、これは精神的にも非常な効果があるものと考えておるわけでございます。
それから原材料等の輸入については、今年の日本全体の生産活動を維持するに足るだけのものは入れなければなりませんが、大体計画の当初において三十億ドルの輸入計画は相当シビアなものではなかろうかと懸念いたしましたが、その後半年、四月以降半年になりますが、四月以降の状況を見ましても、金融の引締め或いは国内の生産活動の推移等から鑑みまして、大体この程度が合理的な水準であつたというふうに今翻つて考えております。
それから例えば重油の問題等につきましては、これも詳しくはいずれ又お話が出るかと思いますけれども、今年の六月に入りましてから例えば大体三十万キロ・リツトルの庫出実績、出荷の実績になつて、おるようでございまして、行政上の指導とそれに対する国民の協力といいますか、需要者側の協力がだんだん具体的に成果を挙げて来ているように見受けるわけでございます。従つてこれらの点についても不必要に多くの外貨が割当られないで済むのみならず石炭対策等の強調で或る程度維持して進んで行くことができるのではなかろうか、こういうふうに考えております。
それから国産愛用の問題については、先般発行いたました経済白書にもたしか出ておるはずでございますが、総じて百円の買物をすれば十七円乃至十八円は外国産のものである。こういう事態にも考えまして、できれば消費を節約し、或いはその消費の中でも特に外国品を或いは材料に使つているような製品を買うことを抑制して行かなければならないという運動を展開したということで、最近におきましても労働関係の機関等において、相提携して、政府側とも協力をいたしましてその運動も始めたような次第であります。
それからもう一つ申上げたいと思つておりますことの一つは、今年の当初以来私の考えでは経済政策の焦点を、一つの大きな柱は、何としても輸出の振興にあると考えましたので、できるだけ短い期間においてできれば二十億ドルということを目標にして正常の輸出をできないものかどうか、それについて先ず目標を作つて、計画的に作業をし分析して見る、そして飜つて国内の経済政策をどういうふうに展開したらいいかということを併せ考えるということでずつと研究を続けて参りましたが、一応の目標として、昭和三十二年度において正常なる輸出が十七億ドル余り、十七億四千万ドル近く期待できると、これはいわゆるリンク制であるとか、補助金或いは補給金とかいういわゆる人為的な術策を用いずして正常なる輸出努力を積み重ねることによつてこの程度は達成可能の目標になり得るという結論が出ましたので、これを飜つて各産業部門等について、更に業界に、これをなし遂げるためにはどういう具体策が必要であるかということを詳細に只今研究いたしております。で先ほど申上げましたようにできれば今月中に打出したいと考えております。政府全体の総合施策の中の一つの中心課題として取上げることにいたしたいと思つております。でこれは例えば輸出の目標制を採用する、輸出目標制というものも具体的にどういうふうにやつたらいいかということは更に研究をいたしておりますが、その目標を策定し、そうして計画的に輸出の伸長の期待できる産業を助成して行くということに力を向けて参りたい。又具体的な問題としては生産業者と輸出業者を一貫した輸出のための協定というようなものを作ることを容認いたしましとて、生産輸出体制を強化するということを以て考え方の中心にして参りたい。そういう関係から或いは輸出入取引法の改正というようなことも次の通常国会のときにはお願いいたしたいと考えております。それから貿易商社の強化、輸出金融の改善というようなことについては先般来或いは声明し、或いは具体的な措置を講ずる等相当の進度でこの点につきましては行政上の施策も進めておるつもりであります。
大要以上申しましたような点を我々の努力の中心課題としておるような次第でございます。
この発言だけを見る →それから原材料等の輸入については、今年の日本全体の生産活動を維持するに足るだけのものは入れなければなりませんが、大体計画の当初において三十億ドルの輸入計画は相当シビアなものではなかろうかと懸念いたしましたが、その後半年、四月以降半年になりますが、四月以降の状況を見ましても、金融の引締め或いは国内の生産活動の推移等から鑑みまして、大体この程度が合理的な水準であつたというふうに今翻つて考えております。
それから例えば重油の問題等につきましては、これも詳しくはいずれ又お話が出るかと思いますけれども、今年の六月に入りましてから例えば大体三十万キロ・リツトルの庫出実績、出荷の実績になつて、おるようでございまして、行政上の指導とそれに対する国民の協力といいますか、需要者側の協力がだんだん具体的に成果を挙げて来ているように見受けるわけでございます。従つてこれらの点についても不必要に多くの外貨が割当られないで済むのみならず石炭対策等の強調で或る程度維持して進んで行くことができるのではなかろうか、こういうふうに考えております。
それから国産愛用の問題については、先般発行いたました経済白書にもたしか出ておるはずでございますが、総じて百円の買物をすれば十七円乃至十八円は外国産のものである。こういう事態にも考えまして、できれば消費を節約し、或いはその消費の中でも特に外国品を或いは材料に使つているような製品を買うことを抑制して行かなければならないという運動を展開したということで、最近におきましても労働関係の機関等において、相提携して、政府側とも協力をいたしましてその運動も始めたような次第であります。
それからもう一つ申上げたいと思つておりますことの一つは、今年の当初以来私の考えでは経済政策の焦点を、一つの大きな柱は、何としても輸出の振興にあると考えましたので、できるだけ短い期間においてできれば二十億ドルということを目標にして正常の輸出をできないものかどうか、それについて先ず目標を作つて、計画的に作業をし分析して見る、そして飜つて国内の経済政策をどういうふうに展開したらいいかということを併せ考えるということでずつと研究を続けて参りましたが、一応の目標として、昭和三十二年度において正常なる輸出が十七億ドル余り、十七億四千万ドル近く期待できると、これはいわゆるリンク制であるとか、補助金或いは補給金とかいういわゆる人為的な術策を用いずして正常なる輸出努力を積み重ねることによつてこの程度は達成可能の目標になり得るという結論が出ましたので、これを飜つて各産業部門等について、更に業界に、これをなし遂げるためにはどういう具体策が必要であるかということを詳細に只今研究いたしております。で先ほど申上げましたようにできれば今月中に打出したいと考えております。政府全体の総合施策の中の一つの中心課題として取上げることにいたしたいと思つております。でこれは例えば輸出の目標制を採用する、輸出目標制というものも具体的にどういうふうにやつたらいいかということは更に研究をいたしておりますが、その目標を策定し、そうして計画的に輸出の伸長の期待できる産業を助成して行くということに力を向けて参りたい。又具体的な問題としては生産業者と輸出業者を一貫した輸出のための協定というようなものを作ることを容認いたしましとて、生産輸出体制を強化するということを以て考え方の中心にして参りたい。そういう関係から或いは輸出入取引法の改正というようなことも次の通常国会のときにはお願いいたしたいと考えております。それから貿易商社の強化、輸出金融の改善というようなことについては先般来或いは声明し、或いは具体的な措置を講ずる等相当の進度でこの点につきましては行政上の施策も進めておるつもりであります。
大要以上申しましたような点を我々の努力の中心課題としておるような次第でございます。
田
田村文吉#8
○田村文吉君 いろいろ御苦心になつている点は了とするのでありますが、輸出の問題になつて参りまするというと、幸いにこの六、七月の二カ月はちよつと小康を得たというように私拝見するのですが、まあいろいろ事情もあり、又季節的な問題もあつて楽観は許されない、こう考えるのであります。殊にこの昨今におきましては相当に出血輸出の状況を感じられますので、原価が下つて来て正常価格が出ておるならばよろしうございますが、相当出血輸出をしておる、こういうふうな状況もあるので、果してこれは回復するかどうかということの問題、それが一つと、もう一つは現在のアンバランスが、まだ特需というものを見ておりますので計算に入つておりますが、特需というものはまあだんだん減ると見るのが常識でありますし、どうしても日本の独立ということになる限りにはよほど乾坤一擲の、いわゆる吉田さんの乾坤一擲の方向で輸出というものが展開されることを考えないと、なかなか今の特需が減つて来たような場合、或いはなくなつて来たような場合において国際収支をやつて行くということはできないというように私は考えるのであります。
そこで輸出の振興で一番、そう言つちや何だが、邪魔になるのは独禁法だ、独占禁止法というものがあるために何かにつけてすべてが邪魔をしておる、こういうわけでありますが、ああいう非常に押し付けられた法律があるために輸出のほうも阻まれるのみならず、国内におきましても経済が、仮に日本としては余るときには一遍に余つており、足らんときは一遍に足らん、こういうことがありますので、こういうものを或る程度消化できるということが業者自体でできるようになつておらんというと経済というものはうまく行かんと思う。これは前の政務次官にもあなたによくお伝え願うように話しておいたのでありますが、今までの経済、過去おいて我々いろいろの経済の恐慌にも会い、又不景気にも会つて来たのですけれども、今日のように一方において労働問題で非常に経営者というものは経営の自由の手腕をとることができない状況になつておる。一方において独禁法によつて抑え付けられておる。こういうことでは浅い日本の経済としての運行ができないのだ。それを平気でただ金融の引締めさえやれば物価が下るのだという非常に甘い、単純な考え方でやつて行かれたのでは困る、こういうことを心配しておつたのでありますが、通産大臣は多少そういう点についてはお考えになつて、特に産業経済の生産者と十分に御接触の機会もあるのでよほど御理解はあると、こう私は信じておるのでありまするが、どうもそういうような一つの大きな根本的にその考え方が狂つておるような私気がするのですね。それで今度の一体不景気なんというものが金融の引締めで以て不景気が起つたと思つておるというようなこと自体が非常なる大間違いである。無論それは動機になり、きつかけにはなつたけれども、今まで日本の経済というものがだんだん伸びて来て、先ず生産の飽和点に達したというときに、こういう時期に丁度金融引締めというものをむやみやたらに言い出されたということが今日の非常な困つた状況になつているんです。だからこういう場合には現在の生産指数が一五〇幾つになつておりますか、こういうものをなお一体継続して行き得るというお見込みがあるかどうか、これも一つの問題でありまするが、そういうような点からして、この問題はそう簡単に行くわけではないのでありまするから、ただ金融引締め一本でこれをやろうとすれば必ずほうぼうにそういう問題が起きて来ると、こう思うのであります。
先ず一番我々は可能性のある問題は、独占禁止法というようなああいう厄介な法律が今日輸出の面においても又内地の需給の調節の面においても非常に邪魔をしておると、こう考えるのでありまするから、これは一日も早く全廃されてくれれば一番結構なんでありますが、できない。我々はこれに対して解決する方法を考えなければならない。それで輸出の場合になりますると或いは輸出振興に関する特別の会社を作つて、そうして輸出に対してはいわゆる独禁法というものからは除外されて、而も窓口一本で国外に出て商社が競争するというようなことをすると同時に、輸入に対しても国内の業者が非常に競争して高い物を買い付ける、こういうことにならないような方法を一つ考えて頂くというようなことで、輸出入に関する法律を一つ作る必要があるのではないか、こんなふうに考えておりますが、今総合対策の中の一環としてですね、通常国会というお話もあつたのですが、私はこの経済の問題はそんな悠長に待つていられない。実はもう町に相当に失業者があつて、毎日の三面記事を賑わしておるように自殺をする人が出て来たり、随分実際困つている場合が多いんです。単にこれは失業者を公共事業に吸収すればいいんだという簡単な方法ではいかん。どうしてもこれらの産業というものは或る程度安定させる方法を考えて行かなければならないと、こう思うのですが、それでどうも通常国会まで待てばいいのではないかということも言い得ないので、通産省としてのやり得る現在の法律下においてどういうふうに一つやつて行く方法をお考えになつていらつしやるか、多分各種の御考慮もあると思いますが、その辺のところはどうですか。
この発言だけを見る →そこで輸出の振興で一番、そう言つちや何だが、邪魔になるのは独禁法だ、独占禁止法というものがあるために何かにつけてすべてが邪魔をしておる、こういうわけでありますが、ああいう非常に押し付けられた法律があるために輸出のほうも阻まれるのみならず、国内におきましても経済が、仮に日本としては余るときには一遍に余つており、足らんときは一遍に足らん、こういうことがありますので、こういうものを或る程度消化できるということが業者自体でできるようになつておらんというと経済というものはうまく行かんと思う。これは前の政務次官にもあなたによくお伝え願うように話しておいたのでありますが、今までの経済、過去おいて我々いろいろの経済の恐慌にも会い、又不景気にも会つて来たのですけれども、今日のように一方において労働問題で非常に経営者というものは経営の自由の手腕をとることができない状況になつておる。一方において独禁法によつて抑え付けられておる。こういうことでは浅い日本の経済としての運行ができないのだ。それを平気でただ金融の引締めさえやれば物価が下るのだという非常に甘い、単純な考え方でやつて行かれたのでは困る、こういうことを心配しておつたのでありますが、通産大臣は多少そういう点についてはお考えになつて、特に産業経済の生産者と十分に御接触の機会もあるのでよほど御理解はあると、こう私は信じておるのでありまするが、どうもそういうような一つの大きな根本的にその考え方が狂つておるような私気がするのですね。それで今度の一体不景気なんというものが金融の引締めで以て不景気が起つたと思つておるというようなこと自体が非常なる大間違いである。無論それは動機になり、きつかけにはなつたけれども、今まで日本の経済というものがだんだん伸びて来て、先ず生産の飽和点に達したというときに、こういう時期に丁度金融引締めというものをむやみやたらに言い出されたということが今日の非常な困つた状況になつているんです。だからこういう場合には現在の生産指数が一五〇幾つになつておりますか、こういうものをなお一体継続して行き得るというお見込みがあるかどうか、これも一つの問題でありまするが、そういうような点からして、この問題はそう簡単に行くわけではないのでありまするから、ただ金融引締め一本でこれをやろうとすれば必ずほうぼうにそういう問題が起きて来ると、こう思うのであります。
先ず一番我々は可能性のある問題は、独占禁止法というようなああいう厄介な法律が今日輸出の面においても又内地の需給の調節の面においても非常に邪魔をしておると、こう考えるのでありまするから、これは一日も早く全廃されてくれれば一番結構なんでありますが、できない。我々はこれに対して解決する方法を考えなければならない。それで輸出の場合になりますると或いは輸出振興に関する特別の会社を作つて、そうして輸出に対してはいわゆる独禁法というものからは除外されて、而も窓口一本で国外に出て商社が競争するというようなことをすると同時に、輸入に対しても国内の業者が非常に競争して高い物を買い付ける、こういうことにならないような方法を一つ考えて頂くというようなことで、輸出入に関する法律を一つ作る必要があるのではないか、こんなふうに考えておりますが、今総合対策の中の一環としてですね、通常国会というお話もあつたのですが、私はこの経済の問題はそんな悠長に待つていられない。実はもう町に相当に失業者があつて、毎日の三面記事を賑わしておるように自殺をする人が出て来たり、随分実際困つている場合が多いんです。単にこれは失業者を公共事業に吸収すればいいんだという簡単な方法ではいかん。どうしてもこれらの産業というものは或る程度安定させる方法を考えて行かなければならないと、こう思うのですが、それでどうも通常国会まで待てばいいのではないかということも言い得ないので、通産省としてのやり得る現在の法律下においてどういうふうに一つやつて行く方法をお考えになつていらつしやるか、多分各種の御考慮もあると思いますが、その辺のところはどうですか。
愛
愛知揆一#9
○国務大臣(愛知揆一君) この独占禁止法の問題につきましては、かねがね田村委員の御意見は私もずつと前から拝承いたしておりまして、敬意を表しておるんでありますが、ただ今日この独占禁止法を全面的に廃止するというようなことは政府としては考えておりません。
それからその改正等についても、申すまでもございませんが、前々国会でございますかに相当の改正が施されておりまするので、運用の面や或いは公正取引委員会の何と申しますか、運営の考え方なりかまえ方によつて改善される面も非常に多いように私は思うのでありますが、それは先ほどもちよつと申しましたように十分一つ改めて考えまして、将来の措置を考えることにいたしたいと思うのでありますが、ただ先ほどまあ申しましたように、輸出についての輸出取引を安定する、且つこれを強化する、そういたしました場合に、例えば生産者の段階において価格なり数量なりその他の事項について協定をするとか、それから輸出組合の場合にアウト・サイダーに対する規制を行うというような問題、こういうようなことについては、これは私は輸出入取引法のほうで改善措置を考えたい。それから又中小企業の安定については中小企業安定法の運用というようなことによつて、相当これは通常国会の法律案の問題とする以前の行政上、運営上の問題としてもいろいろやれることは私はあると思いますので、この分を取りあえず行政上取上げたい、併せて将来法律全体の改正ということも考慮をして参りたい、こういうように考えておるわけでございます。
それから生産の見込等についてはなかなか微妙なところで的確な見通しをつけ切つておりませんけれども、やはりこの時期においては生産の或る程度の縮小、それから国際収支等についてもやはり縮小均衡といつたような考え方はどうしても止むを得ないと思うのでありまして、この時期をできるだけここ暫らくの間は切り抜けて、その上に拡大均衡というものができるように考えて参りたいというように存じておる次第でございます。
この発言だけを見る →それからその改正等についても、申すまでもございませんが、前々国会でございますかに相当の改正が施されておりまするので、運用の面や或いは公正取引委員会の何と申しますか、運営の考え方なりかまえ方によつて改善される面も非常に多いように私は思うのでありますが、それは先ほどもちよつと申しましたように十分一つ改めて考えまして、将来の措置を考えることにいたしたいと思うのでありますが、ただ先ほどまあ申しましたように、輸出についての輸出取引を安定する、且つこれを強化する、そういたしました場合に、例えば生産者の段階において価格なり数量なりその他の事項について協定をするとか、それから輸出組合の場合にアウト・サイダーに対する規制を行うというような問題、こういうようなことについては、これは私は輸出入取引法のほうで改善措置を考えたい。それから又中小企業の安定については中小企業安定法の運用というようなことによつて、相当これは通常国会の法律案の問題とする以前の行政上、運営上の問題としてもいろいろやれることは私はあると思いますので、この分を取りあえず行政上取上げたい、併せて将来法律全体の改正ということも考慮をして参りたい、こういうように考えておるわけでございます。
それから生産の見込等についてはなかなか微妙なところで的確な見通しをつけ切つておりませんけれども、やはりこの時期においては生産の或る程度の縮小、それから国際収支等についてもやはり縮小均衡といつたような考え方はどうしても止むを得ないと思うのでありまして、この時期をできるだけここ暫らくの間は切り抜けて、その上に拡大均衡というものができるように考えて参りたいというように存じておる次第でございます。
田
田村文吉#10
○田村文吉君 今の最後のお話の問題でありますが、これは私ちよつと考え方が違うのですが、一応縮小均衡ということをお考えになるのは無理はないと思うのです。又或る程度輸入の贅沢品を減らすという考えから輸入が減るのですから、当然そういう意味においての縮小均衡ということも考えられないわけはないのでありますが、今国内で八千六百万の人たちがどうにか食つて行かなければならない問題に当面している。まあ甚だ言葉が悪いのですが、成る程度鎖国的な考えでもいいんだから、国内は国内で生きて行くということを一つ考えなければならない。ただ食糧は足りない、食糧はできるだけ国内で需給するけれども、外国から持つて来るものは止むを得ない。やはり食糧は入れる。これに対抗してやはり輸出というものもできるだけ一つやる。今日一五〇幾つになつておる生産指数は下げないで、一つこれを維持してやつて行く方法はないか。こういうところが私一番今日の政策の分れる問題じやないか。或いは私の申上げることが放漫だとお考えになるかも知れないけれども、私はもうここまで来ると、これを縮小してしまえば失業者は町に溢れるのはきまつている。きまつているので、じや溢れても或る程度止むを得ないのじやないかということはちよつと言い得ないのでありまして、無論公共事業で或る程度吸収なさるとおつしやつてもやはり予算を伴う問題でありまして、公共事業の吸収ということは言うことはやすいが、なかなか実際問題としては困難である。できるだけ自由主義経済においては自由に、お互いに創意工夫によつてこれを活かして、できるだけ失業をなくして仕事を活かして行く、こういうことが必要なのです。先ず第一に、それでさつき申上げましたように外国から持つて来んでいいものを外国から持つて来てやるということはこの際とめてしまうということ、国内で石炭の原価を下げてもらう、労働者に耐乏生活をしてもらうが、生産費も安く上げて、これを外国から持つて来るのはやめてもらう。こういうことになれば炭鉱というものは生きて来る、こういう考え方に持つて行くべきだ。これは私自分の関係している仕事を申上げては恐縮なんですけれども、人絹パルプにいたしましても、外国から七万トン以上の輸入品を持つて来る。業者に言わせると、輸出するから輸入がそれくらいあつてもいいんじやないか。今日の日本の輸入状況を考えると、外国からパルプを持つて来んで、国内にあるパルプでそれでやつて行こうじやないか。一、二年しているうちにどうにか日本の経済というものも非常に落着いて来るのじやないか。こういうように、こういう場合においてはそういうようなことが非常に多いのじやないかと思う。国内においては無論物価が下るということは私ども結構なことだと思うのですが、そうかといつて仕事がなくなるということにならないように、物価が下つても下つたで、お互いの経済をがつちりと一つ苦しいながらも辛抱して、失業者を余り出さないようにやつて行けると、こういうことが願わしいように思うので、或る程度まで甚だ鎖国経済みたいな形になるかも知れないけれども、その点は一つお考えになつて頂いていいのじやないかと思うのでありますが、今の経済の一五〇幾つのものを一三〇にするとか一〇〇幾つに縮められたのでは、これは又非常に失業者も今以上に殖えることになるので一応心配なんで、ただそれを公共事業で吸収すればいいじやないかという簡単なことじやなかなかいかないのじやないかと、こう思うのでありまして、まあ甚だ意見を申上げて恐縮でしたがもう一度大臣にそういう点についてのお考えを願えれば結構だと思います。
この発言だけを見る →愛
愛知揆一#11
○国務大臣(愛知揆一君) 川村さんの御意見は一つの御意見といたしまして十分参考にいたしたいと思いますが、ただ私もこれは政府を代表してというようにまでは申上げかねると思いますが、私はこの経済の合理化というようなことは、やはり合理主義の基礎に立つて飽くまで考えるべきものである。で、失業の問題或いは雇用の問題ということも考えて企業体が合理化というものを考えて行くというと、そこにこう焦点がずれて来るのじやなかろうか。そこで私は失業の問題は全体の総合対策の中で政府が一応これに対して、できるだけの配慮を払つて行かなければならん問題でございますが、私企業体の企業の合理化という点については、この点はもう少しこの合理主義で徹して考えて行つたほうが、却つて全体を何と申しますか、割切つて進むことができるのじやなかろうかというような感じもするのでありますが、只今の御指摘の点は実は私も非常に問題にしているところでありまして、井上財政当時においてこういうふうな問題が国内でどういうふうに考えられ、どういうふうな結末になつたか、これらの点についても過去の経験を十分調べて今後のやり方についての参考にしたいというような面も、政府部内でも深刻に検討している問題でありますことだけ申上げておきます。
この発言だけを見る →吉
吉田法晴#12
○吉田法晴君 労働問題から出発して経済政策、その他政府の全般的な施策に対して質問をするわけですが、私は第一に、昨日労働大臣にお尋ねをしたのですが、労働省として操短に伴う一時帰休制度を考える、或いは公共事業に失業者を吸収する措置を考える、こういうまあこの辺が労働省が考えられた当面の対策のいわば骨子のようであります。そこで昨日も労働大臣に、雇用というものを全体としてどういう工合に考えられるのか、再軍備を伴いますデフレ政策を行うと申しますのは、単なるデフレ政策ではない、軍備或いは軍需という方面にはインフレ政策がとられながら、その他の部面については強硬なデフレ政策がとられる、こう私ども理解をするのですが、そのデフレ政策の結果、商業部面或いは中小企業のみならず、大企業にもそのしわ寄せが、結果が及んで参ります。で具体的に言いますと、炭鉱から始まつて造船、鉄鋼のみならず、全国的に深刻な様相を示して参つている。私どもが九州の炭鉱等を見ますと、或いは或る炭鉱のごとき労働者が炭車だとか、或いはレールとか、これを売つて退職金なり或いは賃金不払金に充てているといつたような事態もございます。或いは県等も心配をしていろいろやつて参つたけれども、もう県或いはその炭鉱の労働組合の何と申しますか、もう暫らく待つてくれというのを乗り越えようとする事態までも起ろうとしている。いわば労働問題、社会問題が治安問題にまでなろうとしていると言われる原因であり、ゆえんであります。
そこで通産大臣と申しますか或いは経審長官としては全体の雇用をどういう工合に考えておられるか、出て参ります失業者、これは先ほど完全失業者五十八万という数字も大臣が挙げられましたが、これをどういう工合に考えられておるか。今、田村委員の質問に答えて、合理化は合理主義に貫かれなければならん。雇用のことを考えて合理化を考えると焦点がぼけると、こういう説明ですと、賃金を引下げる或いは労働条件を強化する、特に首切りの前に躊躇逡巡したのでは合理化はできないじやないか。これは冷酷に過ぎ、そうして出来た失業者をどういう工合に吸収するか、それを或いは考えられているような帰休制度或いは公共事業に吸収をする、こういうことで、そういうふうに考えられておると、こういう御方針のようでありますが、そうでございますかどうか。若しそういうことだと、これは曽つて池田さんが言われたような、失業者はどんどん出ろ、その中から或いは一家心中が出て来ようとも或いはどういう事態が出て来ようとも、これは当然合理主義の結果である。かようになると思うのであります。田村君が言われましたけれども、石炭或いは鉄鋼、造船その他中小企業にいたしとましても、この日本の現実の中にある産業、或いはその中にある労働者というものを維持することが問題であり、その中で或いは合理化は結構でございましよう、或いは生産費の引下げ、或いはそれによる工業の進展ということも考えなければならんと思うのでありますが、縮小再生産か縮小均衡か、或いに拡大生産か経済規模の拡大かという、こういう基本的な問題もございますが、多少田村委員の質問に答えられましたけれども、雇用問題に関連して重ねて御答弁を願いたいと思のであります。
この発言だけを見る →そこで通産大臣と申しますか或いは経審長官としては全体の雇用をどういう工合に考えておられるか、出て参ります失業者、これは先ほど完全失業者五十八万という数字も大臣が挙げられましたが、これをどういう工合に考えられておるか。今、田村委員の質問に答えて、合理化は合理主義に貫かれなければならん。雇用のことを考えて合理化を考えると焦点がぼけると、こういう説明ですと、賃金を引下げる或いは労働条件を強化する、特に首切りの前に躊躇逡巡したのでは合理化はできないじやないか。これは冷酷に過ぎ、そうして出来た失業者をどういう工合に吸収するか、それを或いは考えられているような帰休制度或いは公共事業に吸収をする、こういうことで、そういうふうに考えられておると、こういう御方針のようでありますが、そうでございますかどうか。若しそういうことだと、これは曽つて池田さんが言われたような、失業者はどんどん出ろ、その中から或いは一家心中が出て来ようとも或いはどういう事態が出て来ようとも、これは当然合理主義の結果である。かようになると思うのであります。田村君が言われましたけれども、石炭或いは鉄鋼、造船その他中小企業にいたしとましても、この日本の現実の中にある産業、或いはその中にある労働者というものを維持することが問題であり、その中で或いは合理化は結構でございましよう、或いは生産費の引下げ、或いはそれによる工業の進展ということも考えなければならんと思うのでありますが、縮小再生産か縮小均衡か、或いに拡大生産か経済規模の拡大かという、こういう基本的な問題もございますが、多少田村委員の質問に答えられましたけれども、雇用問題に関連して重ねて御答弁を願いたいと思のであります。
愛
愛知揆一#13
○国務大臣(愛知揆一君) 私が先ほど申上げましたように、私の個人的な考え方としては今申上げましたように考えられると思うのであります。併しこれは一つの政策として展開いたします場合には、受入態勢なり、他に吸収できるところの職場というものが別個に用意されておるという前提がなければこれを徒らに推進することはできないのでありまして、そういう場合におきましては非常な社会不安が起るということは申すまでもございませんし、そういうものを起そうと考えているわけでも毛頭ございません。
それから前にも、国会開会中にも御説明申上げたのでありますが、昭和二十九年度中におけるところの生産の見込等から申しますと、完全失業者の殖える殖え方というのは殆んどネグリジブルであるというような計画をしておるのでありますが、その点はその後の情勢の推移に応じまして多少見方を変えなければならん必要も起つて参るかと思いますけれども、今後におきましても差当りのところにおいて厖大な失業者を巷に吐き出すというふうには私は考えておりません。先ほど田村委員から御指摘の通り、理窟はともかくとして、現実の生産の指数もそんなに下つておらないというような状態でございます。それから又他の面から申しましても、デフレ効果の非常によく現われているところもありますが、逆に今金融独走だ、金融の引締めだけで物を行なつているというようなお話もありますが、具体的に数字の上で見ますると、日銀の貸出しも殖えておれば、市中銀行の貸出しも殖えているというような状況でございますので、実際の政策の展開の上におきましては十分いろいろの条件を勘考して、余りドラステイツクにならないようにということは今後もやはり続けて行くべきだと考えております。
この発言だけを見る →それから前にも、国会開会中にも御説明申上げたのでありますが、昭和二十九年度中におけるところの生産の見込等から申しますと、完全失業者の殖える殖え方というのは殆んどネグリジブルであるというような計画をしておるのでありますが、その点はその後の情勢の推移に応じまして多少見方を変えなければならん必要も起つて参るかと思いますけれども、今後におきましても差当りのところにおいて厖大な失業者を巷に吐き出すというふうには私は考えておりません。先ほど田村委員から御指摘の通り、理窟はともかくとして、現実の生産の指数もそんなに下つておらないというような状態でございます。それから又他の面から申しましても、デフレ効果の非常によく現われているところもありますが、逆に今金融独走だ、金融の引締めだけで物を行なつているというようなお話もありますが、具体的に数字の上で見ますると、日銀の貸出しも殖えておれば、市中銀行の貸出しも殖えているというような状況でございますので、実際の政策の展開の上におきましては十分いろいろの条件を勘考して、余りドラステイツクにならないようにということは今後もやはり続けて行くべきだと考えております。
吉
吉田法晴#14
○吉田法晴君 その点はこれは完全失業者の増大は大して予想しておらなかつたが、多少見込み違いがあつた。そこでまあ対策を立てるに併しそうドラスティツクな様相は呈しない、こういう極めて楽観的なあれでありますが、併し中小企業或いは石炭、鉄鋼、その他相当この治安問題に近付きつつあるという様相が出て来た。私これはもう否定できないと思います。それに対して多少の対策と言えば、帰休制度にしても公共事業の吸収にしましても弥縫的な対策でしかないと思うのであります。昨日両方併せて十五、六万の吸収が可能であろうと言われましたが、帰休制度のごときは殆んど今まで申出がない。恐らく公共事業の吸収にしましても、緊急失業対策法の欠陥から十五、六万の吸収なんというのは到底これは不可能だろう、細かいことはともかくといたしまして、恐らく所期されるような効果は出て来ないじやないか。
そこでまあ問題は根本方針に帰つて参るのでありますが、新経済政策と銘を打つてこれから立てようとする政策、このことについては多少触れられましたけれども、伺つておりますといろいろの疑問が出て来るのですが、基本的な、例えばこの自衛隊その他の増強、私どもの言います再軍備は、恐らく来年も二万前後殖やされるのではなかろうか、こういう話も伺つております。そういう軍事費は殖やしながら他、の財政投融資、或いは国民生活に関係のあります部分については縮小して行く、こういう政策は変えないで、例えば自由経済か計画経済かという根本議論は、公式的にはいたしませんけれども、多少その輸出入なり或いは重油削減の点等についても政府の言い分では、大方針の下における部分的な行政的指導と申しますか、こういう言い方をされるだろうと思うのでありますが、行政的な措置による多少の統制的な面も出で来るのであります。まあいわば自由主義的な基本方針の中における行政的統制方式といいますか、こういう形なのか、多少、そういう理解をするのでありますが、デフレ政策はやめない、ただ出て来た極端な矛盾に対して多少の手直しをする、これが新経済政策かと思うのであります。その点がどういうことでございますか……。
それから例えば、それに伴つて財政規模は来年度も一兆円を維持するということを言われておりますが、その新経済政策に伴つてそれを来年度予算の編成まで待つのか、或いはデフレ政策修正の要望が極めて強く、曽つての愛知通通産大臣の手直し論と申しますか、これが非常な反響を呼んだほど待望されている。従つて新経済政策を立てるときには臨時国会でも開いて、二十九年度中に多少の予算或いは財政政策についても変更をされるのかどうか、これは時期にも関連します。伺つておりますと、例えば貿易の点は今までのコストを引下げる或いは運賃を引下げる、そのために賃金を引下げ、これによつて輸出を、増大するということでありますが、コストを引下げるという点で何が一番大きな問題か、方法か、財政投融資をやるという一つの方法もありましよう。ところが財政投融資はむしろ二十九年度より減らされた、これも来年度或いは今後とも殖やされるのかどうか、若し減らされるとするならば、その方面からするコストの引下げといいますか、機械化による生産性の向上は困難になる。そうすると生産の規模が問題になる。一炭鉱のことでありますが、一万五、六千トン出れば大体とんとんに引合う。これは炭価三千円にならないくらいの石炭でありますが、引合う。ところが実際には五、六千トンくらいしか出ていない。一万五、六千トン出る炭鉱に五、六千トンくらいしか出なければ引合わないことは間違いない。ところがそれが石炭なら石炭産業全部について今のようなことが言える実情じやないか、或いは造船についてもそうであろう。
そこで今の田村さんの生産規模の縮小か拡大かという問題でありますが、生産規模を縮小しながら、これは財政投融資をしないでコストを引下げると言つたつて不可能である。そうすると今のように賃金だけを引下げる或いは人員だけを引下げる、若し財政投融資もしない、生産拡大もしないということになれば、労働者にしわ寄せされる。失業者はどんどん出る、或いは労働条件を強化するという今までの方針に大童になろう。それを合理主義という名で呼ぼうと或いは冷酷な独占資本的な方策と呼ぼうと同じことだ。必然的にそうなつて参ると思うのであります。そこで生産規模を拡大する、日本の経済規模を拡大するということになりますと、貿易の規模ということになつて参ると思うのであります。それには今のコストの引下げ等もございます。ございますが、経済規模の拡大を図りながら貿易の拡大を図るということになれば、大きなこれは外交方針にも関連をいたしますけれども、最近自由党でも言われておりますけれども、中共貿易或いは東西貿易も含んだ貿易の拡大、これはポンド地域も含んで貿易の拡大に思い切つた措置を講じなければならない。この点についてはイギリス或いはアメリカさえも或いは中国その他についても立遅れようとしている、これが実際じやないか。その点非常に憂慮を払うわけでありますが、これらの点について根本的な貿易政策に関連して転換の御方針がありますのかどうか、これらの点を一つお尋ねいたしたいと思います。
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それから例えば、それに伴つて財政規模は来年度も一兆円を維持するということを言われておりますが、その新経済政策に伴つてそれを来年度予算の編成まで待つのか、或いはデフレ政策修正の要望が極めて強く、曽つての愛知通通産大臣の手直し論と申しますか、これが非常な反響を呼んだほど待望されている。従つて新経済政策を立てるときには臨時国会でも開いて、二十九年度中に多少の予算或いは財政政策についても変更をされるのかどうか、これは時期にも関連します。伺つておりますと、例えば貿易の点は今までのコストを引下げる或いは運賃を引下げる、そのために賃金を引下げ、これによつて輸出を、増大するということでありますが、コストを引下げるという点で何が一番大きな問題か、方法か、財政投融資をやるという一つの方法もありましよう。ところが財政投融資はむしろ二十九年度より減らされた、これも来年度或いは今後とも殖やされるのかどうか、若し減らされるとするならば、その方面からするコストの引下げといいますか、機械化による生産性の向上は困難になる。そうすると生産の規模が問題になる。一炭鉱のことでありますが、一万五、六千トン出れば大体とんとんに引合う。これは炭価三千円にならないくらいの石炭でありますが、引合う。ところが実際には五、六千トンくらいしか出ていない。一万五、六千トン出る炭鉱に五、六千トンくらいしか出なければ引合わないことは間違いない。ところがそれが石炭なら石炭産業全部について今のようなことが言える実情じやないか、或いは造船についてもそうであろう。
そこで今の田村さんの生産規模の縮小か拡大かという問題でありますが、生産規模を縮小しながら、これは財政投融資をしないでコストを引下げると言つたつて不可能である。そうすると今のように賃金だけを引下げる或いは人員だけを引下げる、若し財政投融資もしない、生産拡大もしないということになれば、労働者にしわ寄せされる。失業者はどんどん出る、或いは労働条件を強化するという今までの方針に大童になろう。それを合理主義という名で呼ぼうと或いは冷酷な独占資本的な方策と呼ぼうと同じことだ。必然的にそうなつて参ると思うのであります。そこで生産規模を拡大する、日本の経済規模を拡大するということになりますと、貿易の規模ということになつて参ると思うのであります。それには今のコストの引下げ等もございます。ございますが、経済規模の拡大を図りながら貿易の拡大を図るということになれば、大きなこれは外交方針にも関連をいたしますけれども、最近自由党でも言われておりますけれども、中共貿易或いは東西貿易も含んだ貿易の拡大、これはポンド地域も含んで貿易の拡大に思い切つた措置を講じなければならない。この点についてはイギリス或いはアメリカさえも或いは中国その他についても立遅れようとしている、これが実際じやないか。その点非常に憂慮を払うわけでありますが、これらの点について根本的な貿易政策に関連して転換の御方針がありますのかどうか、これらの点を一つお尋ねいたしたいと思います。
愛
愛知揆一#15
○国務大臣(愛知揆一君) 非常に広汎なお尋ねでございますので、或いは答弁がカバーしきれるかどうかわかりませんが、先ず第一に新らしい政策の考え方を一つ考えてみようというふうに政府が考えておりますゆえんのものは、過去半年余りにおきまして国民的な御協力の下において、先ほど申しましたようにいわゆるデフレ政策が相当の効果を生んでいるように思うのであります。併し同時にこれから先どういうふうなところを目標にして我々は我我の経済を持つて行くのかということについての国民的な御懸念も非常に強いようでございますから、少し長い目で見て、我々は日本経済をこういうふうな筋書に持つて行きたいという点をできるだけ明確にいたしたいというのが、改めて一つ政策についての政府としての意思を統一してみようということになつたゆえんのものでございます。多少長い目で見たいということと、いま一つは先ほど来御指摘にありますような労働問題等についても総合的な視野に立つて、各部門を総合してやつて行くということを今一つの狙いにしておるわけであります。そういうような考え方の下に、先ほど申し申しましたごとく、私は通産省なり或いは経済審議庁の立場だけで申し上げるのでありますが、その私の受持のほうから申しますならば、やはりこれは輸出の振興ということを最重点に考えさして頂きたい。そこで輸出については、数字的に申しましても、向う三年の間に一つの目標を設定することが何よりも大事である。それに応じたものの動き方ができるように諸般の財政経済政策をそれに向けて調整して行くということをはつきりさせたいものであるということを考えております。従つて財政投融資の問題にお触れになりましたが、財政投融資についても私はやはりこれを従来よりも、二十九年度より増すというようなことは例えば三十年度あたりにおいては考えられないと思うのであります。併し同じ程度の額でありましても、その内応に対して、先ほど申しましたような考え方から、財政投融資にいたしましても計画的に長期化するというようなこと、そうして殊に基本的な例えば輸出振興についてはどういう産業にこれだけの合理化をしなければならんかということが当然出て来るわけでございますから、そういうものについて計画的に長期化した財政投融資ということを確保する。額を殖やすことができなくとも、そこに非常な工夫の余地があるのではないか、こういうふうに考えます。又それによつてコストの引下げということにも相当の効果が出て来る。又最近デフレ下において特に私はそうであると思うのでありますが、例えば金利の負担が総体的に非常に企業の重圧になつておりますが、そういう点に改善の余地があるのかどうかというような点も十分に検討する必要があると思うのであります。それから更にこれも又額が余り多くなればいろいろの問題があると思うのでありますが、外資導入の問題につきましても、最も効率的に投資の効果が期待できるという面に限定して、有利な条件で借りることができるならば、その方面への努力を大いにやつてみたいと考えております。昨日も経済審議庁にございます経済審議会においても論議が交わされたのでありますが、我々としては将来の財政投融資にいたしましても、その投資効果というものをはつきりつかまえて、投資効果のいいもの、そうしてそれを計画的に長期的にやるということがこれから進むべき途の一つではないかと考えております。
それから第二の点でございますが、貿易の面で中共その他の、要するに貿易の対象分野を地理的に拡げるという問題でございますが、私は西欧諸国を足並を揃えまして、できるだけそういう方面への貿易の伸張を図るべきであると考えております。ただ併しながら私は大いに強調しなければならんと思いますのは、相手が中共であり或いはソ連圏でありましいも、日本の輸出については常に良質、廉価であるということが最も必要な要件であります。これはただ単に領域が拡つたとか、或いは拡がる期待を持つて、そこに安易な夢を持ち得ない。これは地域が拡がれば拡がるほど日本の輸出については良質廉仙であつて、且つ国際的に信用のおけるものでなければならない。改めてこの点は強調されなければならない点だと思うのであります。そういう意味におきまして、私はひとり経営者だけでなく、当然これは国民的にも、労働階級に対しましても生産性の向上その他について国家的な立場から協力を求めるべきである。これはあながち公式的な労働条件の悪化であるとか何とかということではなくて、この今の日本の置かれている立場や、或いは将来の目標のために必要な協力というものを求めなければならない、こういうふうに私は考えます。
この発言だけを見る →それから第二の点でございますが、貿易の面で中共その他の、要するに貿易の対象分野を地理的に拡げるという問題でございますが、私は西欧諸国を足並を揃えまして、できるだけそういう方面への貿易の伸張を図るべきであると考えております。ただ併しながら私は大いに強調しなければならんと思いますのは、相手が中共であり或いはソ連圏でありましいも、日本の輸出については常に良質、廉価であるということが最も必要な要件であります。これはただ単に領域が拡つたとか、或いは拡がる期待を持つて、そこに安易な夢を持ち得ない。これは地域が拡がれば拡がるほど日本の輸出については良質廉仙であつて、且つ国際的に信用のおけるものでなければならない。改めてこの点は強調されなければならない点だと思うのであります。そういう意味におきまして、私はひとり経営者だけでなく、当然これは国民的にも、労働階級に対しましても生産性の向上その他について国家的な立場から協力を求めるべきである。これはあながち公式的な労働条件の悪化であるとか何とかということではなくて、この今の日本の置かれている立場や、或いは将来の目標のために必要な協力というものを求めなければならない、こういうふうに私は考えます。
栗
栗
田
田畑金光#18
○田畑金光君 簡潔に御質問申上げたいと思いますが、只今の吉田君の御質問に対する御答弁で、新経済政策の政府の考え方というものについて一応了解がついたわけでありますが、同じ政府の下でデフレ政策をやり、而も又同じ政府の下で新経済政策が出て来ること自体我々としては奇異な感じを持つわけであります。併し只今の御答弁によりますと、日本の経済の自立を貿易振興という点を中心として進めて行こうとする、構想については我々としても了解ができるわけであります。そこで当面の問題といたしまして日本の経済規模というものが実力以上に膨脹した。従つてこれを日本の国力に相応した経済基盤に建て直すという考え方で経済施策が進められているわけでありますが、併しこの政策を進めて参りますと、どうしても国民生活の問題、雇用水準の問題、中小企業の問題、こういう問題が具高的に出て来るわけであります。そこでお尋ねしたことは、輸出振興三年計画ということを政府は考えられておりまするが、今のデフレ的な経済の運営というものは一応大蔵大臣等の言葉を借りますと二年前後、こういうことを聞いておりまするが、どの程度現在のようなデフレ経済を維持して行かれようとするのか、それが一つであります。
それから現在のこの縮小生産の過程というものが三年計画でしなければ、拡大生産の基盤が据えられないのかどうか。そういたしました場合、現在の、先ほど申上げましたような、国民生活の問題、失業の問題、中小企業の問題等につきまして、どういう具体的な手を打たれようとする御方針であるか。
それから私は具体的にお尋ねしたいのでありますが、只今の御答弁を承わつておりますると、融資の状況でも、日銀或いは市中銀行の貸出しは殆んど変りはないのだ、従つて生産指数も殆んど落ちてない。生産活動も維持されておるのだ、こういうようなお話でありますけれども、成るほど二兆七千億を越える融資に上つておりまするが、その融資の内容を検討いたしましたときに、これは非常に系列融資であり集中融資になつておるわけであります。いわゆる銀行資本の背景を持つ独占企業のみが融資を受けておる。中小企業というものは殆んど銀行の窓口から閉出しをくらつておる。地方銀行に参りましても同様であります。例えば信用金庫或いは相互銀行等の支払準備金を見ましても、基準率の二〇%を割つて一六%乃至一七%に低下しておる。先ほど大臣は中小企業の倒産を防止する、こういうことをお話になりましたが、やはり私は金融の面が中小企業の一番命取りになつているのじやないかと思うのでありますが、具体的に金融の面から中小企業に対しまして政府はどういう方針をとつて行かれようとするのであるか。
更に只今の吉田君の質問等に関連いたしますが、現在の具体的な石炭不況の問題について申上げますと、十九国会の節に愛知通産大臣は、石炭不況克服策について本国会終了時までには具体的な成案を作つて我々に呈示したい、こういうお話があつたわけであります。ところがその後大臣からも通産当局からもこれぞという政策を我々は示されておりません。御承知のように今日の石炭不況の問題も政府の総合的な救済の計画性の欠如、或いは総合的な燃料政策が欠けていた点にあると思うわけであります。昭和二十六年以降の高炭価問題解決として重油に転換した、この政府の方針が石炭市場を圧迫して今日の需給のアンバランスを生み出している。ところが又その政府が外貨の逼迫等の事情も手伝つて、今回は重油を石炭に転換されようとされているわけであります。この際当面する石炭不況に関しまして通産大臣は具体的にどういう政策を以てこれに対処されようとしておられるのであるが、具体的に私は御答弁を願いたいと思いますが、同時に先般来重油の消費規制をやつておられまするが、その経済効果がどうなつておりまするか。又石炭が非常に暴落いたしております。現在の炭価の問題と重油の市場価格との関連等を見ましたときに、これらの点がどういう均衡関係になつているか。現在のような石炭の価格からいたしますならば、これは経済効率の点から申しましてもコストの面から申しましても、当然に燃料というのは国内炭に転換すべき段階に来ているのではないかと思いますが、こういう点に関しまして通産当局はどういう御方針でおられるか。
更にもう一つ私はお尋ねいたしたいのであります。電気料金の問題であります。本年の四月一日に電力会社から一割四分四厘の値上げ案が通産当局に提出されたわけであります。十九国会の節におきまして公益事業局の関係者は、政府としてはどういう方針に出るかは不明だけれども、折角現行制度に基いて作業をやつている、こういうような御答弁であつたわけであります。成るほど現行料金が昭和二十七年の五月の値上げ改正以後据置かれて、而も昭和二十八年の或いは昭和二十九年の新電源開発等を見ましたときにも、電力会社の資本費の負担というものも了解できるわけであります。併しながらこれに対しましては政府といたしまして開発銀行の金利の引下げの問題、或いは法人税、事業税、固定資産税の減税措置によつてカバーしよう、こういう考え方で七月六日の閣議においては通産省の六分八厘の値上げ案というものが一応見送りになつたと我々は聞いていたわけであります。ところがその後の情勢を見ますならば、現行制度の下において、形は如何にも据置のような形をとりながら、或いは石炭条項を停止するとか、或いは夏冬料金の一本化を図つて実質的には、五分乃至六分の値上げを招こうという方針をとつておるわけであります。こういうことではデフレ政策というものに一体どういう政府は信念を持つてやろうとされておるのか、我々としては疑わざるを得ません。殊に昨年度の電力九会社の経営の状況を見ましてもすでに百億を超えた渇水準備金を積立てておる。上期の一割五分、下期には一割二分の配当をやつておる。実際の純益を見ましても上期に三十三億余、下期には八十八億八千万円こういう黒字を計上しておる。而も昭和二十九年度の五月以降の状況はどうかというと異常豊水期になつておる。こういうようなことを我々見ましたときに、政府が電気料金を実質的に引上げられるということが炭鉱に影響し、鉄鋼に影響し、化学肥料に影響し、日本のいわゆる基礎産業という産業は勿論、国民生活自体にも大きな反響を捲き起しておるわけであります。こういうような点が我々といたしましては、一体デフレ政策を堅持すると申しながら、こういう面において府政みずから破綻を示しておる。これらの点が我々納得行かないのでありますが、こういう点に関しましての政府の方針を承わつておきたいと考えます。
この発言だけを見る →それから現在のこの縮小生産の過程というものが三年計画でしなければ、拡大生産の基盤が据えられないのかどうか。そういたしました場合、現在の、先ほど申上げましたような、国民生活の問題、失業の問題、中小企業の問題等につきまして、どういう具体的な手を打たれようとする御方針であるか。
それから私は具体的にお尋ねしたいのでありますが、只今の御答弁を承わつておりますると、融資の状況でも、日銀或いは市中銀行の貸出しは殆んど変りはないのだ、従つて生産指数も殆んど落ちてない。生産活動も維持されておるのだ、こういうようなお話でありますけれども、成るほど二兆七千億を越える融資に上つておりまするが、その融資の内容を検討いたしましたときに、これは非常に系列融資であり集中融資になつておるわけであります。いわゆる銀行資本の背景を持つ独占企業のみが融資を受けておる。中小企業というものは殆んど銀行の窓口から閉出しをくらつておる。地方銀行に参りましても同様であります。例えば信用金庫或いは相互銀行等の支払準備金を見ましても、基準率の二〇%を割つて一六%乃至一七%に低下しておる。先ほど大臣は中小企業の倒産を防止する、こういうことをお話になりましたが、やはり私は金融の面が中小企業の一番命取りになつているのじやないかと思うのでありますが、具体的に金融の面から中小企業に対しまして政府はどういう方針をとつて行かれようとするのであるか。
更に只今の吉田君の質問等に関連いたしますが、現在の具体的な石炭不況の問題について申上げますと、十九国会の節に愛知通産大臣は、石炭不況克服策について本国会終了時までには具体的な成案を作つて我々に呈示したい、こういうお話があつたわけであります。ところがその後大臣からも通産当局からもこれぞという政策を我々は示されておりません。御承知のように今日の石炭不況の問題も政府の総合的な救済の計画性の欠如、或いは総合的な燃料政策が欠けていた点にあると思うわけであります。昭和二十六年以降の高炭価問題解決として重油に転換した、この政府の方針が石炭市場を圧迫して今日の需給のアンバランスを生み出している。ところが又その政府が外貨の逼迫等の事情も手伝つて、今回は重油を石炭に転換されようとされているわけであります。この際当面する石炭不況に関しまして通産大臣は具体的にどういう政策を以てこれに対処されようとしておられるのであるが、具体的に私は御答弁を願いたいと思いますが、同時に先般来重油の消費規制をやつておられまするが、その経済効果がどうなつておりまするか。又石炭が非常に暴落いたしております。現在の炭価の問題と重油の市場価格との関連等を見ましたときに、これらの点がどういう均衡関係になつているか。現在のような石炭の価格からいたしますならば、これは経済効率の点から申しましてもコストの面から申しましても、当然に燃料というのは国内炭に転換すべき段階に来ているのではないかと思いますが、こういう点に関しまして通産当局はどういう御方針でおられるか。
更にもう一つ私はお尋ねいたしたいのであります。電気料金の問題であります。本年の四月一日に電力会社から一割四分四厘の値上げ案が通産当局に提出されたわけであります。十九国会の節におきまして公益事業局の関係者は、政府としてはどういう方針に出るかは不明だけれども、折角現行制度に基いて作業をやつている、こういうような御答弁であつたわけであります。成るほど現行料金が昭和二十七年の五月の値上げ改正以後据置かれて、而も昭和二十八年の或いは昭和二十九年の新電源開発等を見ましたときにも、電力会社の資本費の負担というものも了解できるわけであります。併しながらこれに対しましては政府といたしまして開発銀行の金利の引下げの問題、或いは法人税、事業税、固定資産税の減税措置によつてカバーしよう、こういう考え方で七月六日の閣議においては通産省の六分八厘の値上げ案というものが一応見送りになつたと我々は聞いていたわけであります。ところがその後の情勢を見ますならば、現行制度の下において、形は如何にも据置のような形をとりながら、或いは石炭条項を停止するとか、或いは夏冬料金の一本化を図つて実質的には、五分乃至六分の値上げを招こうという方針をとつておるわけであります。こういうことではデフレ政策というものに一体どういう政府は信念を持つてやろうとされておるのか、我々としては疑わざるを得ません。殊に昨年度の電力九会社の経営の状況を見ましてもすでに百億を超えた渇水準備金を積立てておる。上期の一割五分、下期には一割二分の配当をやつておる。実際の純益を見ましても上期に三十三億余、下期には八十八億八千万円こういう黒字を計上しておる。而も昭和二十九年度の五月以降の状況はどうかというと異常豊水期になつておる。こういうようなことを我々見ましたときに、政府が電気料金を実質的に引上げられるということが炭鉱に影響し、鉄鋼に影響し、化学肥料に影響し、日本のいわゆる基礎産業という産業は勿論、国民生活自体にも大きな反響を捲き起しておるわけであります。こういうような点が我々といたしましては、一体デフレ政策を堅持すると申しながら、こういう面において府政みずから破綻を示しておる。これらの点が我々納得行かないのでありますが、こういう点に関しましての政府の方針を承わつておきたいと考えます。
愛
愛知揆一#19
○国務大臣(愛知揆一君) 第一のこのデフレ政策と新らしい政策との関係でございますが、これは全然背馳するものではございませんで、冒頭にも申上げましたように、デフレ政策は最近までの成果に鑑みても是非これを続けて行きたい。更にこれを推進し補強する。それから歪みがあるような場合にはそれに具体的な措置を講ずるというようなことで参りたいと思つておりますことは先ほど来縷々申上げた通りでありまして、更に将来に亘つての一つの経済自立に行くべき途を我々としては描いてみたい、こういうふうな考え方でございます。なお、私といたしましてはできるだけ近い機会にそういう政策というものを発表したいと思つております点を念のために申上げておきたいと思います。
それからその次の、然らばそのデフレ政策はどこまでやるのかというお尋ねでございますが、これは当初来考えておりますことは、大体総じて申しますならば物価を昨年暮なり、今年の正月くらいの程度の物価を大体二割見当は下げて参りたい。併し余りにドラスティツクなことをやるべきではございませんので、この昭和二十九年度は総じて五乃至一〇%の物価の引下げということを狙つてやつて参つたわけであります。その後の経過に鑑みますと、例えば繊維その他のものを比較してみますと、繊維のごときはすでに国際水準というものまで行つている、或いは下廻つているとさえ言えるわけでございますから、そういうふうにいろいろの物価について具体的な結果が現われて来、その間には不均衡も起つておりますから、これらの今度は具体的な施策といたしましては、例えば価格が相当下つたというものについては需給の安定というふうなことを中心にした施策を打たなければなりませんし、又十分下がつていると思われない、例えばセメントのごときものに対してはその購売の方法の改善、その他も加えまして、業界とも了解を進めて建値を引くということの工作をするとか、いろいろやるべき施策は具体的に今なつて来ているわけであります。そして私は大体今後一年或いは一年半という程度でこういう関係がずつと調整されて、そして日本経済の基礎というものがかなり強靱な体格になるのではなかろうか。その強靱な体格の上に、一方将来の構図を今から考えておきまして、その積極面かその強靱になつた体格の上に組立てられるように準備と努力を今から進めておこう、こういうような気持でおるわけであります。
それから縮小生産とその他の関係の話が出ましたが、これは本年初頭以来国会におきましてもその当時縷々御説明申上げましたように、そうして又先ほどちよつと申上げましたように、純粋な理窟だけで言えば生産活動はもつと急激に減らなければ本当のデフレ効果は現われて来ないと思うのであります。併し政策とし政治といたしましては、只今物価の点も申上げましたようになだらかに、余りにドラステイツクにならん程度において政策を進めなければなりませんから、自然この生産活動の上昇過程を下降向けにするという努力なりテンポなりはそう急激にいたすべきじやない、こういうふうに考えているわけでございますし、事実がそういうような結果に現在なつていると思うのであります。
それから中小企業の問題につきましては、これはいつも申すことでございますが、この対策を一つやればそれで万全の効果が現われて来るというようなそういう名案は私はないと考えております。従つて言いふるされたことが非常に多いのでありますが、ありとあらゆる考え得る措置を取上げて参りまして、総合的な効果を期待することが最も適当だと考えております。
第一に中小企業自体についてはその企業の組織化をすることが私は一番基本的な必要な施策ではなかろうかと思います。そのために政府のほうのやるべきこととしては企業診断というようなことに非常な今力を進めているつもりでございまして、すでに数万件の企業診断の実績ができております。又それはただ単に診断をしてカルテを作ればいいのではないのでありまして、診断をするに応じて組織化ということに向けるような努力と、更に政府の斡旋によりまして特殊の中小金融機関からの融資ができるだけ円滑に流れるようにという努力を併せ用いるというようなやり力をやつております。
それからその次の考え方として中小企業安定法の運用につきまして先ほども縷々触れたのでありますが、いわゆる調整組合につきましての自主的な調整の強化の指導ということが必要ではなかろうかというように考えているのでありまして、これにつきましてはその業種その他について具体的に行政上の問題といたしましてその手を進めている次第でございます。それから中小企業金融の円滑化の問題でございますが、例えば石炭につきましても中小企業金融公庫に対しまして特に先般来九州方面の石炭業については特殊の指令を出しております。これは再建計画が十分であり、優良なる中小炭鉱の場合におきましては相当の活用が願えるのじやなかろうか、又相当の効果を挙げているように考えております。
それからその次のお尋ねは、石炭と重油の関係でございますが、この点について国会休会中においても私どもとしては誠意を尽して対策を立て、又その結果なり中間的な御報告を申上げるということをやつておりましたのでありますが、七月早々の当委員会には他の案件等のために私は出席できませんので甚だ申訳なかつたのでありますが、その後の経過をざつと申上げますと、数字等について若し何でございましたら事務当局から補足して説明いたしたいと思いますが、六月に入りましてから重油の出荷の実績は大体三十八、九万キロ・リツターの程度でございます。これは前回にも申上げたと思いますが、これは政府が期待いたしておりましたよりもほんの少量だけ出荷の実績がオーバーしておるのでありますが、まずまず大勢としては消費者側にも相当御協力が願えたのではなかろうかと思つております。それから一方石炭につきましては、御案内の通りと思いますが、七月の実績がまだ私の手許にもございませんが、大体上、中旬のところから私がざつと勘ではじいたところによりますと、生産は三百三十万トンぐらいではなかろうかと思います。そして荷渡しが恐らく三百二十万トン程度になるのではなかろうか、従つて貯炭の増が十万トン程度で七月は推移したのではなかろうかと私は想像いたしております。貯炭の増が六月までよりも大分減つて参つております。で、だんだんと全体の傾向といたしましては、勿論非常にまだまだ大問題ではございまするが、多少好転する兆候が見受けられるように思つております。今後のところ各用途別に、各工場別は勿論でございますが、例えば使用の用途別に、鉄の関係で言えば、例えば平炉用がどのくらいになるとか、或いは加熱用がどのくらいになるとか、或いはボイラー用がどのくらいならいいであろうかというような点について更にずつと作業を続けて、全体の推移と睨み合せて作業を続けておりますので、八月一ぱいぐらいの間にはかなり具体的な数字を挙げて御説明することができ、又将来の目標をお話申上げることができるかと、こういうふうに考えております。
それからその次の問題は電気料金のお尋ねでございますが、これは経過につきしては今いろいろお尋ねがございましたが、一番最終の政府として決定いたしました結論を先ず御説明申上げたいと思います。この問題につきましては、政府といたしましても随分長くの日数と非常に慎重な検討を重ねまして、次のような基本的な考え方を結論としてまとめたわけでございます。未だこれによりまして現実の料率表等を作りますまでに至つておりませんので、本日のところは考え方だけを御披露することにいたしたいと思います。明年の三月末目までは全国平均といたしましては現行料金ベースに据え置くのでございます。それから来年四月以降の料金につきましては、電力会社側の一層の企業努力を期待いたしまして、更に細部に亘りまして政府側としても検討いたしたいと思います。それから一方税及び金利負担の軽減等の措置によりまして、低物価政策の趣旨に基いて再検討を行うことをきめたわけでございます。それからその次に本年十月以降におきましては、現行の割当制度を廃止いたしまして、これに伴いまして料金制度を合理的に改正いたしたいと考えております。併しこの改正に際しましては、その影響については十分調整措置を考慮しなければならないということを申合せておるような次第でございます。
大体以上のお尋ねであつたかと思います。
この発言だけを見る →それからその次の、然らばそのデフレ政策はどこまでやるのかというお尋ねでございますが、これは当初来考えておりますことは、大体総じて申しますならば物価を昨年暮なり、今年の正月くらいの程度の物価を大体二割見当は下げて参りたい。併し余りにドラスティツクなことをやるべきではございませんので、この昭和二十九年度は総じて五乃至一〇%の物価の引下げということを狙つてやつて参つたわけであります。その後の経過に鑑みますと、例えば繊維その他のものを比較してみますと、繊維のごときはすでに国際水準というものまで行つている、或いは下廻つているとさえ言えるわけでございますから、そういうふうにいろいろの物価について具体的な結果が現われて来、その間には不均衡も起つておりますから、これらの今度は具体的な施策といたしましては、例えば価格が相当下つたというものについては需給の安定というふうなことを中心にした施策を打たなければなりませんし、又十分下がつていると思われない、例えばセメントのごときものに対してはその購売の方法の改善、その他も加えまして、業界とも了解を進めて建値を引くということの工作をするとか、いろいろやるべき施策は具体的に今なつて来ているわけであります。そして私は大体今後一年或いは一年半という程度でこういう関係がずつと調整されて、そして日本経済の基礎というものがかなり強靱な体格になるのではなかろうか。その強靱な体格の上に、一方将来の構図を今から考えておきまして、その積極面かその強靱になつた体格の上に組立てられるように準備と努力を今から進めておこう、こういうような気持でおるわけであります。
それから縮小生産とその他の関係の話が出ましたが、これは本年初頭以来国会におきましてもその当時縷々御説明申上げましたように、そうして又先ほどちよつと申上げましたように、純粋な理窟だけで言えば生産活動はもつと急激に減らなければ本当のデフレ効果は現われて来ないと思うのであります。併し政策とし政治といたしましては、只今物価の点も申上げましたようになだらかに、余りにドラステイツクにならん程度において政策を進めなければなりませんから、自然この生産活動の上昇過程を下降向けにするという努力なりテンポなりはそう急激にいたすべきじやない、こういうふうに考えているわけでございますし、事実がそういうような結果に現在なつていると思うのであります。
それから中小企業の問題につきましては、これはいつも申すことでございますが、この対策を一つやればそれで万全の効果が現われて来るというようなそういう名案は私はないと考えております。従つて言いふるされたことが非常に多いのでありますが、ありとあらゆる考え得る措置を取上げて参りまして、総合的な効果を期待することが最も適当だと考えております。
第一に中小企業自体についてはその企業の組織化をすることが私は一番基本的な必要な施策ではなかろうかと思います。そのために政府のほうのやるべきこととしては企業診断というようなことに非常な今力を進めているつもりでございまして、すでに数万件の企業診断の実績ができております。又それはただ単に診断をしてカルテを作ればいいのではないのでありまして、診断をするに応じて組織化ということに向けるような努力と、更に政府の斡旋によりまして特殊の中小金融機関からの融資ができるだけ円滑に流れるようにという努力を併せ用いるというようなやり力をやつております。
それからその次の考え方として中小企業安定法の運用につきまして先ほども縷々触れたのでありますが、いわゆる調整組合につきましての自主的な調整の強化の指導ということが必要ではなかろうかというように考えているのでありまして、これにつきましてはその業種その他について具体的に行政上の問題といたしましてその手を進めている次第でございます。それから中小企業金融の円滑化の問題でございますが、例えば石炭につきましても中小企業金融公庫に対しまして特に先般来九州方面の石炭業については特殊の指令を出しております。これは再建計画が十分であり、優良なる中小炭鉱の場合におきましては相当の活用が願えるのじやなかろうか、又相当の効果を挙げているように考えております。
それからその次のお尋ねは、石炭と重油の関係でございますが、この点について国会休会中においても私どもとしては誠意を尽して対策を立て、又その結果なり中間的な御報告を申上げるということをやつておりましたのでありますが、七月早々の当委員会には他の案件等のために私は出席できませんので甚だ申訳なかつたのでありますが、その後の経過をざつと申上げますと、数字等について若し何でございましたら事務当局から補足して説明いたしたいと思いますが、六月に入りましてから重油の出荷の実績は大体三十八、九万キロ・リツターの程度でございます。これは前回にも申上げたと思いますが、これは政府が期待いたしておりましたよりもほんの少量だけ出荷の実績がオーバーしておるのでありますが、まずまず大勢としては消費者側にも相当御協力が願えたのではなかろうかと思つております。それから一方石炭につきましては、御案内の通りと思いますが、七月の実績がまだ私の手許にもございませんが、大体上、中旬のところから私がざつと勘ではじいたところによりますと、生産は三百三十万トンぐらいではなかろうかと思います。そして荷渡しが恐らく三百二十万トン程度になるのではなかろうか、従つて貯炭の増が十万トン程度で七月は推移したのではなかろうかと私は想像いたしております。貯炭の増が六月までよりも大分減つて参つております。で、だんだんと全体の傾向といたしましては、勿論非常にまだまだ大問題ではございまするが、多少好転する兆候が見受けられるように思つております。今後のところ各用途別に、各工場別は勿論でございますが、例えば使用の用途別に、鉄の関係で言えば、例えば平炉用がどのくらいになるとか、或いは加熱用がどのくらいになるとか、或いはボイラー用がどのくらいならいいであろうかというような点について更にずつと作業を続けて、全体の推移と睨み合せて作業を続けておりますので、八月一ぱいぐらいの間にはかなり具体的な数字を挙げて御説明することができ、又将来の目標をお話申上げることができるかと、こういうふうに考えております。
それからその次の問題は電気料金のお尋ねでございますが、これは経過につきしては今いろいろお尋ねがございましたが、一番最終の政府として決定いたしました結論を先ず御説明申上げたいと思います。この問題につきましては、政府といたしましても随分長くの日数と非常に慎重な検討を重ねまして、次のような基本的な考え方を結論としてまとめたわけでございます。未だこれによりまして現実の料率表等を作りますまでに至つておりませんので、本日のところは考え方だけを御披露することにいたしたいと思います。明年の三月末目までは全国平均といたしましては現行料金ベースに据え置くのでございます。それから来年四月以降の料金につきましては、電力会社側の一層の企業努力を期待いたしまして、更に細部に亘りまして政府側としても検討いたしたいと思います。それから一方税及び金利負担の軽減等の措置によりまして、低物価政策の趣旨に基いて再検討を行うことをきめたわけでございます。それからその次に本年十月以降におきましては、現行の割当制度を廃止いたしまして、これに伴いまして料金制度を合理的に改正いたしたいと考えております。併しこの改正に際しましては、その影響については十分調整措置を考慮しなければならないということを申合せておるような次第でございます。
大体以上のお尋ねであつたかと思います。
阿
阿具根登#20
○阿具根登君 約束の時間が非常に迫つておりますので端的に質問申上げます
通産大臣に同じような御質問を申上げたくないのでありますが、第一回第二回、第三回と通産大臣の答弁を聞いておれば、その都度その都度希望を持たせるかのごとき御答弁であり、その後に現われた問題は一つも希望を持つておらない数字である。極端に申上げるならば、当初御質問申上げたときには、石炭四千八百万トン使用するということを断固としてやるということを言い、その次には、それは自分の、はつきりした数字をつかんでおらなかつたので誤りである。そうして重油に対しては五百三十七万キロ・リツトルという数字は架空のものである。石炭が四千八百万トンは使えないけれども、四千六百五十万トンだとか或いは四千七百万トンとか、四千八百万トンに近い数字を出します。四千三百万トンということは現在考えておらない。而もその数字は二、三日中に出す、こういうようなことをはつきり仰せになつておる。而も同席しておられた川上鉱山局長は、六、七、八、九の各月の重油消費量は三十一万トンとはつきり申しておられる。それに只今の通産大臣のお答えでは三十八、九万キロ・リツトル使つておる、三十九万キロ・リツトル使つておる。田畑君の質問に重複いたしますけれども、すでに上期は終らんとしておる。この今日にまだ重油がどのくらい使えるのか、石炭をどのくらい使うのかはつきりとした数字を示しておらない。そのために中小炭鉱は非常な苦しみにあえいでおる。いわゆる何か思わせぶり的な、何か対策があるみたいなことを言つておるために、金券なり或いは賃金遅欠配に、或いは一家心中をしかねない現実になつておることは御承知の通りである。而もこの答弁を頂いたのは五月の二十日である。五月二十日にはつきりと数字まで挙げて示しておられる。そういうその場その場で何か希望を持たせるような答弁の仕方に対しては、私は三度目でありますので納得がどうしてもできないのであります。而も現地に行つてどういう現況になつておるか、昨日も申上げましたが、業者の中でも二人も自殺意が九州で出て来ておる。そういう現実を我々は見て来ておる。それにまだしても五月の二十日には二、三日待つてもらいたいということを通産大臣ははつきり言つておられるにもかかわらず、すでに八月も半ばにならんとしておる今日にまだはつきりした数字を出して頂けないということは、これは石炭を何トン出したらいいのか、どれだけ取るのか、只今のお答えでは、七月三百三十万トンで三百三十万トンの荷渡しで、十万トンの貯炭だということを言つておられますけれども、その間につぶれる山は、相当の山がつぶれて失業者が溢れておる、又生死の境になつておる炭鉱労働者は、三カ月、四カ月の賃金遅欠配にあえいでおる。こういう現実に対してはつきりした見通し、責任ある回答を通産大臣にお願いしたいと思うのであります。
それから第二点は、帰休制度を政府は今日通達されておられますが、これによりますと三カ月間の帰休でそのあとは採用できるような見通しを持つておられるのでありますが、三カ月たつたならば今のデフレが緩和されるのであるか、或いは石炭、造船その他の見通しが非常に明るい傾向にあるかどうかお示しを願いたい。
次にもう一点、最近の新聞で地方に流されているもので炭価は六千カロリーで四千二百円ということを政府で打出しておられますが、これに対する根拠をお示し願いたい。
最後に、九州地方は特にひどいのでありますが、鉱害の復旧に対する通産大臣の考え方、時間が過ぎておりますので、一応質問はこれで打切りますが、お答えは慎重に願いたいと思います。
この発言だけを見る →通産大臣に同じような御質問を申上げたくないのでありますが、第一回第二回、第三回と通産大臣の答弁を聞いておれば、その都度その都度希望を持たせるかのごとき御答弁であり、その後に現われた問題は一つも希望を持つておらない数字である。極端に申上げるならば、当初御質問申上げたときには、石炭四千八百万トン使用するということを断固としてやるということを言い、その次には、それは自分の、はつきりした数字をつかんでおらなかつたので誤りである。そうして重油に対しては五百三十七万キロ・リツトルという数字は架空のものである。石炭が四千八百万トンは使えないけれども、四千六百五十万トンだとか或いは四千七百万トンとか、四千八百万トンに近い数字を出します。四千三百万トンということは現在考えておらない。而もその数字は二、三日中に出す、こういうようなことをはつきり仰せになつておる。而も同席しておられた川上鉱山局長は、六、七、八、九の各月の重油消費量は三十一万トンとはつきり申しておられる。それに只今の通産大臣のお答えでは三十八、九万キロ・リツトル使つておる、三十九万キロ・リツトル使つておる。田畑君の質問に重複いたしますけれども、すでに上期は終らんとしておる。この今日にまだ重油がどのくらい使えるのか、石炭をどのくらい使うのかはつきりとした数字を示しておらない。そのために中小炭鉱は非常な苦しみにあえいでおる。いわゆる何か思わせぶり的な、何か対策があるみたいなことを言つておるために、金券なり或いは賃金遅欠配に、或いは一家心中をしかねない現実になつておることは御承知の通りである。而もこの答弁を頂いたのは五月の二十日である。五月二十日にはつきりと数字まで挙げて示しておられる。そういうその場その場で何か希望を持たせるような答弁の仕方に対しては、私は三度目でありますので納得がどうしてもできないのであります。而も現地に行つてどういう現況になつておるか、昨日も申上げましたが、業者の中でも二人も自殺意が九州で出て来ておる。そういう現実を我々は見て来ておる。それにまだしても五月の二十日には二、三日待つてもらいたいということを通産大臣ははつきり言つておられるにもかかわらず、すでに八月も半ばにならんとしておる今日にまだはつきりした数字を出して頂けないということは、これは石炭を何トン出したらいいのか、どれだけ取るのか、只今のお答えでは、七月三百三十万トンで三百三十万トンの荷渡しで、十万トンの貯炭だということを言つておられますけれども、その間につぶれる山は、相当の山がつぶれて失業者が溢れておる、又生死の境になつておる炭鉱労働者は、三カ月、四カ月の賃金遅欠配にあえいでおる。こういう現実に対してはつきりした見通し、責任ある回答を通産大臣にお願いしたいと思うのであります。
それから第二点は、帰休制度を政府は今日通達されておられますが、これによりますと三カ月間の帰休でそのあとは採用できるような見通しを持つておられるのでありますが、三カ月たつたならば今のデフレが緩和されるのであるか、或いは石炭、造船その他の見通しが非常に明るい傾向にあるかどうかお示しを願いたい。
次にもう一点、最近の新聞で地方に流されているもので炭価は六千カロリーで四千二百円ということを政府で打出しておられますが、これに対する根拠をお示し願いたい。
最後に、九州地方は特にひどいのでありますが、鉱害の復旧に対する通産大臣の考え方、時間が過ぎておりますので、一応質問はこれで打切りますが、お答えは慎重に願いたいと思います。
田
田畑金光#21
○田畑金光君 関連して……。先ほどの私何項目かについて質問いたしましたが、通産大臣の御答弁を承わつて感じましたことは、阿具根君が只今申上げたと同じような印象を受けるわけであります。第一私は非常にこれ又疑わしく思いますのは、新経済政策をお立てになると、こういう政府の御方針でありますが、経済に計画を持たせるということは独裁国家のやることであつて、経済は水物であるから、そういうようなものは水の流れに任せなくちやならん。これが吉田総理の今までとつて来られた態度であつたのであります。六月二十一日にアリソン大使がアメリカから帰つて参りまして、そうして吉田総理と面談の結果、アメリカの援助を受けようとするならば、もう少し具体的な資料で経済の計画を立てなさつて交渉なさらんと無駄ですぞと、こういうような話があつたので、急遽その日のうちに愛知通産大臣を呼んで経済計画を立てろと、こういうような指令があつたことを私は新聞で見たのでありますが、そういうような猫の目のように変る計画であつては我々としても行先を案ずるわけであります。政府のとられた食糧増産五カ年計画もその後どうなつておるのか。十七国会において政府の立てられた災害復旧については昭和二十八年度は三割、二十九年度は五割、三十年度は二割というこの方針はいつの間にか消え去つておる。こういうようなことを見ましたときに、燃料政策の変化といい、動力政策の移り変り方といい、非常に我々は政府の今言われておる計画というものに対して疑問を持つわけでありますが、新経済政策は、殊に輸出復興三カ年計画等は、愛知通産大臣は政府の必ずやり遂げようとするだけの政治力を持つて、政治力については疑問がありますけれども、強い信念を持つてやり遂げようとなされておるのであるかどうか、これが一点。
第二点は、石炭の問題について私はお尋ねいたしましたが、八月中には作業をやつておよそ見当がつくんだというお話でありますけれども、もうこれは間に合わんと思います。十九国会の最中に会期末までには成案を得るというお話でありましたが、八月中ということになつて参りますと、今度は冬場に入つて参りますので、自然的にも或る程度炭価というものは明るい見通しに入りますが、併し八月中ということでは到底、どうも今までの通産大臣の誠意ある御努力からいいまするとかけ離れておりまするが、もう少し私は具体的内容についてお尋ね申上げたい。
それから電気料金の問題に関しましても、これ又新聞で先般発表された通りでありまして、新聞を見れば、この程度は私たちも政府のとろうとする政策は注意いたしておりまするからよく理解しておるわけであります。私のお尋ねしたいことは、政府のこの三項目の内容につきまして、実質的に料金が上るのか、現行で行くのか、或いは下るのか、この点について御答弁を求めているわけであります。一つお答え願います。
この発言だけを見る →第二点は、石炭の問題について私はお尋ねいたしましたが、八月中には作業をやつておよそ見当がつくんだというお話でありますけれども、もうこれは間に合わんと思います。十九国会の最中に会期末までには成案を得るというお話でありましたが、八月中ということになつて参りますと、今度は冬場に入つて参りますので、自然的にも或る程度炭価というものは明るい見通しに入りますが、併し八月中ということでは到底、どうも今までの通産大臣の誠意ある御努力からいいまするとかけ離れておりまするが、もう少し私は具体的内容についてお尋ね申上げたい。
それから電気料金の問題に関しましても、これ又新聞で先般発表された通りでありまして、新聞を見れば、この程度は私たちも政府のとろうとする政策は注意いたしておりまするからよく理解しておるわけであります。私のお尋ねしたいことは、政府のこの三項目の内容につきまして、実質的に料金が上るのか、現行で行くのか、或いは下るのか、この点について御答弁を求めているわけであります。一つお答え願います。
愛
愛知揆一#22
○国務大臣(愛知揆一君) 先ずこの石炭と重油の問題でございますが、これは先ほども申しましたように、私どもとして何もやつていないわけではございませんで、これは作文を書いたり、ただ架空の数字だけで処理できるものではございませんので、言うまでもございませんが、その日その日でできるだけの手配をやつておるつもりでございます。ただその中間的な移り変りの御報告が私どものほうの関係で、そういう機会に私どもから御報告ができなかつたことについては先ほど申しましたように遺憾と存じておる次第であります。そこで先ほども申上げましたが、例えば金融の問題につきましては中小企業金融公庫に対するいろいろの私どもとしての対策も勿論やつておりますが、例えば或る銀行に対しての日本銀行からの資金の供給というような非常に具体的な問題と、それから又根本的な適正出炭規模の問題というような当面の具体的な問題と、それからかなり長期の政策的な問題と両方あるわけでございますが、この出炭の目標については、私は今でも日本経済の再建の基幹計画として四千八百万トンを以て出炭の適正規模にしたいということについては現在も私は一つの強い考え方を持つておるわけでございまして、これを成るべく具体的にそういう線に早く近付けるような努力は続けておるわけであります。ただ遺憾ながら二十九年度の出炭は、恐らく二十九年度を振り返つて見ましても到底この数字には及ぶまいと思いますが、これにつきましては最近、例えば重油の転換から潜在的には石炭に対する需要は相当出て来ておるように思うのでありますが、ただ金融の措置が十分伴わないために荷渡しの状況が非常にアブノーマルであるというようなことがございますので、更にそういう場合におきましては金融上の手を打たなければならないというふうに考えておるわけでございまして、先ほど八月一ぱいと申上げましたのは相当細かい、今度は工場別だけではなくて、更に用途別の業者の需要の見込、或いは規制の見込というようなものを作りたい、これがなければやはりどうも確信のあることが申上げられませんので、だんだんと細部に亘りまして資料等を積み重ねておるということを申上げたのでありまして、八月一ぱいかからなければ全然何もできないんだというわけではございませんので、御了承願いたいと思います。
第二の帰休制度の問題は、これは労働省のほうからお答え願つたほうが適当かと思いますが、将来の見通しと全体の経済の見通し等については先ほど来申上げておるようなふうに考えております。
それから第三点は、実は私はちよつとここで初めて伺つたのでありまして、非常に迂濶でございますが、そういうことを今まで聞いておりませんでしたので、調べまして事務当局からお答えいたしたいと思います。
それから第四の鉱害復旧事業の問題でございますが、これは先ほど申しましたが、経済審議庁に新たに設置いたしました労働対策協議会におきましても勿論取上げておるのでありますが、鉱害復旧事業を特に石炭の地域におきまして失業問題と併せて並行してできるだけ実施の時期を繰上げたり、或いはその地点を選別したりすることに通産省としても事務的な措置を講じつつあるわけであります。
それからその次の計画経済の点でございますが、先ほど申したように私は実は就任以来、輸出振興計画について早く数字を付した見通しを作り、又輸出目標制度を作りたいと思いまして、さように努力をして参つたのでございまして、先ほど御指摘のようなことから出発したわけでは毛頭ございません。又従来におきましてもいつも申上げることでございますが、外貨予算の編成にいたしましても、財政投融資の計画にいたしましても、或いは電力五カ年計画、食糧対策、合成繊維対策、すべてこれ計画性を持たないものはないと、私はこういうふうに考えておるわけであります。
最後に電力料金につきましては御説明が足りませんでしたが、来年三月までの間においては全国平均としては現行料金ベースは据置でございますから、全国平均としては上りも下りもいたしません。ただたまたま本年十月から料金制度を合理的に改正することになつておりまするので、その際に上るものと下るものがあると思います。これは併しながらできるだけ合理的にその料率を作ることにいたしたいと思いますが、また数字が本当にはじき出されておりませんので、正確に申上げることはできませんが、例えば全国を通じまして家庭用の定額とそれから中流以下の家庭の従量電灯等につきましては据置き、又は東京等におきましては値下りになる見込でございます。従いましてこの関係においては上るものと下るものがございますので、家庭用等におきましては据置き、又は引下げになる、こういうふうに考えております。それから来年四月以降の分については、原価主義を建前として資本費の増嵩をカバーしようといたしますると、丁度来年四月以降いわゆる夏料金制度をやめて冬料金制度を続けて行くという程度のことをいたしますれば、原価主義を貫いて、この電源開発の関係と料金の関係がきれいに解決することができるわけでございます。併しながら低物価政策ということを推進して参りたいという配意からそういうこともやらずに行けるように、改めて国会でも十分御審議を願つて、税制上の措置を講じたい、或いは金利の引下げも考えたい、又更にそれにもまして電力会社の企業努力について当局側としては具体的な要請をして参りたい、要するに四月以降は未定の状態でございます。
この発言だけを見る →第二の帰休制度の問題は、これは労働省のほうからお答え願つたほうが適当かと思いますが、将来の見通しと全体の経済の見通し等については先ほど来申上げておるようなふうに考えております。
それから第三点は、実は私はちよつとここで初めて伺つたのでありまして、非常に迂濶でございますが、そういうことを今まで聞いておりませんでしたので、調べまして事務当局からお答えいたしたいと思います。
それから第四の鉱害復旧事業の問題でございますが、これは先ほど申しましたが、経済審議庁に新たに設置いたしました労働対策協議会におきましても勿論取上げておるのでありますが、鉱害復旧事業を特に石炭の地域におきまして失業問題と併せて並行してできるだけ実施の時期を繰上げたり、或いはその地点を選別したりすることに通産省としても事務的な措置を講じつつあるわけであります。
それからその次の計画経済の点でございますが、先ほど申したように私は実は就任以来、輸出振興計画について早く数字を付した見通しを作り、又輸出目標制度を作りたいと思いまして、さように努力をして参つたのでございまして、先ほど御指摘のようなことから出発したわけでは毛頭ございません。又従来におきましてもいつも申上げることでございますが、外貨予算の編成にいたしましても、財政投融資の計画にいたしましても、或いは電力五カ年計画、食糧対策、合成繊維対策、すべてこれ計画性を持たないものはないと、私はこういうふうに考えておるわけであります。
最後に電力料金につきましては御説明が足りませんでしたが、来年三月までの間においては全国平均としては現行料金ベースは据置でございますから、全国平均としては上りも下りもいたしません。ただたまたま本年十月から料金制度を合理的に改正することになつておりまするので、その際に上るものと下るものがあると思います。これは併しながらできるだけ合理的にその料率を作ることにいたしたいと思いますが、また数字が本当にはじき出されておりませんので、正確に申上げることはできませんが、例えば全国を通じまして家庭用の定額とそれから中流以下の家庭の従量電灯等につきましては据置き、又は東京等におきましては値下りになる見込でございます。従いましてこの関係においては上るものと下るものがございますので、家庭用等におきましては据置き、又は引下げになる、こういうふうに考えております。それから来年四月以降の分については、原価主義を建前として資本費の増嵩をカバーしようといたしますると、丁度来年四月以降いわゆる夏料金制度をやめて冬料金制度を続けて行くという程度のことをいたしますれば、原価主義を貫いて、この電源開発の関係と料金の関係がきれいに解決することができるわけでございます。併しながら低物価政策ということを推進して参りたいという配意からそういうこともやらずに行けるように、改めて国会でも十分御審議を願つて、税制上の措置を講じたい、或いは金利の引下げも考えたい、又更にそれにもまして電力会社の企業努力について当局側としては具体的な要請をして参りたい、要するに四月以降は未定の状態でございます。
阿
阿具根登#23
○阿具根登君 たくさんまだあるのですけれども、聞き漏した点がありまするので……。
重油の見通しですね、下期の重油の見通しをどう考えておられるか。それから田畑君が先ほど申上げました重油の単価と石炭の単価の問題にもなりますが、重油に対して関税を免税されている、これに対する考え方、これを一つ御説明願いたいと思います。
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愛
愛知揆一#24
○国務大臣(愛知揆一君) この重油のその見込の数字につきましては鉱山局長から申上げたほうがよろしいかと思いますが、先ほどもお叱りがございましたが、私といたしましてはこの八月以降におきましてもできるだけ三十万キロ・リツトル台で、三十万キロに近いようなところで収めて参りたい、こういうふうに考えております。
それからもう一つ、最後の石油の関税につきましては、これは個人的な見解を申上げるようで甚だ恐縮なんでございますが、私はこれを取つて然るべきではないか、つまり今の関税定率法の臨時に免除しておりますものの必要は漸次なくなつて来たのではなかろうかというような私は考え方でございますが、これは衆参両院の大蔵委員会、農林委員会等にもいろいろの御意見がございまして、従つて政府部内の意見もまだまとまつておりません。私は通産省の立場から申しますれば、これは関税を取られて然るべきではなかろうか、こういうふうに考えております。
この発言だけを見る →それからもう一つ、最後の石油の関税につきましては、これは個人的な見解を申上げるようで甚だ恐縮なんでございますが、私はこれを取つて然るべきではないか、つまり今の関税定率法の臨時に免除しておりますものの必要は漸次なくなつて来たのではなかろうかというような私は考え方でございますが、これは衆参両院の大蔵委員会、農林委員会等にもいろいろの御意見がございまして、従つて政府部内の意見もまだまとまつておりません。私は通産省の立場から申しますれば、これは関税を取られて然るべきではなかろうか、こういうふうに考えております。
栗
吉
吉田法晴#26
○吉田法晴君 今の大臣の答弁で、私はまあ追つかけて質問したいと思つたが、時間が時間ですから失礼いたしました。潜在的の石炭に対する需要が殖えておる、それで用途別、工場別にその需給を調査して行かなければならない、こういうふうなお話でありましたが、その前に貯炭融資をされるかのような言葉がございましたが、貯炭について融資をする考えがありまするのかどうか、そういうように私はちよつと聞き取れた。
それからもう一つ、経済政策について私は前に質問をしたのですけれども、大臣の答弁の中になかつたのですが、これは例えば鉱害復旧というものにいたしましても金が伴わない。三十年度の事業を二十九年度にやつてもらいたい。こういう要望も入つているが、金が伴わない。それからそのほか、これは労働省にも関連あるのでありますけれども、例えば公共事業に吸収する云々といつてもお金が伴わないが、経済政策を八月一ぱいに取りまとめるということですか、それと予算との関係はどうなるのか、いろいろ集約して参りますと、八月一ぱいかかつてまとめられるとしても、それをやつて行くためにこの予算という問題が出て来る。恐らくそれは今のところでははつきりした答弁はできないということになるかも知れませんが、予算が伴う場合には予算措置を講じて二十九年度中にはやると、こういう御方針なのか、新経済政策とそれと予算との関係をどういう工合に考えておられるのか、御答弁を願いたいと思います。
この発言だけを見る →それからもう一つ、経済政策について私は前に質問をしたのですけれども、大臣の答弁の中になかつたのですが、これは例えば鉱害復旧というものにいたしましても金が伴わない。三十年度の事業を二十九年度にやつてもらいたい。こういう要望も入つているが、金が伴わない。それからそのほか、これは労働省にも関連あるのでありますけれども、例えば公共事業に吸収する云々といつてもお金が伴わないが、経済政策を八月一ぱいに取りまとめるということですか、それと予算との関係はどうなるのか、いろいろ集約して参りますと、八月一ぱいかかつてまとめられるとしても、それをやつて行くためにこの予算という問題が出て来る。恐らくそれは今のところでははつきりした答弁はできないということになるかも知れませんが、予算が伴う場合には予算措置を講じて二十九年度中にはやると、こういう御方針なのか、新経済政策とそれと予算との関係をどういう工合に考えておられるのか、御答弁を願いたいと思います。
齋
齋藤正年#27
○説明員(齋藤正年君) お答え申上げます。
その前に先ほど大臣が答弁されました重油の規制の問題について調査の問題をちよつと申上げておきますが、これは上半期にどの程度の出荷々するかということはもうすでにきまつております。これは鉱山局長からあとで答弁願つてもよろしい問題でございますが、五百三十七万キロ以上は使わないということはきまつておるわけでございます、ただ大臣の言われましたのは、長期に亘つて石炭と重油との調整をする場合には今までの基準でなしに、もつと精密な基準が必要だと、その精密な基準を策定するために今個別的調査をやつておるのだということを申上げたわけでございます。現在重油の消費量がきまつておらないということはございませんので、上半期につきましては、毎月これだけでできる、工場別についてこれだけということははつきりきまつておるのであります。
それから今の御質問に対してお答えいたしますが、貯炭融資をやる考えがあるかどうかという御質問のように伺いましたが、これは貯炭について一般的に融資をするというふうなことはこれは全然考えておるわけではございません。ただ企業の再建と申しますか、その立直り資金と申しますか、こういうふうなものを出しまする場合に貯炭がその担保の一部になるということは、これは十分考えられることでございます。
それから鉱害復旧の問題についてお尋ねがございましたか、来年度の分を繰上げてまあやるのでございますが、その繰上量が非常に少なければ、御存じのように公共事業費は一〇%の節約を受けております、その節約の復活の範囲ならば予算なしにできるわけでございますが、併しその程度ではまあ我々のほうからいたしますればどうも大分足りないように考えます。そういたしますと当然これは予算の問題になるわけでございますが、これは併し必ずしも新規に国会の御承認を得て予算を取るという方法のほかに予備費という方法もございますので、我々としてはどちらで今後処理されるか知りませんができるだけ早く決定して、金も資金も出してもらうようにいたしたいと思つて努力しておる次第でございます。
なお新経済政策一般の問題につきましては私の答弁いたす範囲ではございませんが、ただ大臣の申されましたのは、これは相当根本的な問題でございますので、これは勿論国会の御承認を得ての問題になることと思う次第でございます。
この発言だけを見る →その前に先ほど大臣が答弁されました重油の規制の問題について調査の問題をちよつと申上げておきますが、これは上半期にどの程度の出荷々するかということはもうすでにきまつております。これは鉱山局長からあとで答弁願つてもよろしい問題でございますが、五百三十七万キロ以上は使わないということはきまつておるわけでございます、ただ大臣の言われましたのは、長期に亘つて石炭と重油との調整をする場合には今までの基準でなしに、もつと精密な基準が必要だと、その精密な基準を策定するために今個別的調査をやつておるのだということを申上げたわけでございます。現在重油の消費量がきまつておらないということはございませんので、上半期につきましては、毎月これだけでできる、工場別についてこれだけということははつきりきまつておるのであります。
それから今の御質問に対してお答えいたしますが、貯炭融資をやる考えがあるかどうかという御質問のように伺いましたが、これは貯炭について一般的に融資をするというふうなことはこれは全然考えておるわけではございません。ただ企業の再建と申しますか、その立直り資金と申しますか、こういうふうなものを出しまする場合に貯炭がその担保の一部になるということは、これは十分考えられることでございます。
それから鉱害復旧の問題についてお尋ねがございましたか、来年度の分を繰上げてまあやるのでございますが、その繰上量が非常に少なければ、御存じのように公共事業費は一〇%の節約を受けております、その節約の復活の範囲ならば予算なしにできるわけでございますが、併しその程度ではまあ我々のほうからいたしますればどうも大分足りないように考えます。そういたしますと当然これは予算の問題になるわけでございますが、これは併し必ずしも新規に国会の御承認を得て予算を取るという方法のほかに予備費という方法もございますので、我々としてはどちらで今後処理されるか知りませんができるだけ早く決定して、金も資金も出してもらうようにいたしたいと思つて努力しておる次第でございます。
なお新経済政策一般の問題につきましては私の答弁いたす範囲ではございませんが、ただ大臣の申されましたのは、これは相当根本的な問題でございますので、これは勿論国会の御承認を得ての問題になることと思う次第でございます。
田
田村文吉#28
○田村文吉君 関連して。何ですか、今のお話で五百万キロ・リツトルを年間入れる計画になつておると、重油ですが、それに対してさつき大臣は、月三十万キロ・リツトルにとどめるように一つ努力したい、こういうふうに言つておりましたね。それで現実の状態は少し自分の思つておるよりは余計入つている、こういうことだからという申添えがあつたのですが、それはどうなんですか、五百万キロ・リツターというものを、為替としてはまあ入れる余地があるということに決定しているんですか、これをカツトしようということになつているのですか。
この発言だけを見る →川
川上為治#29
○説明員(川上為治君) 年間計画で、外貨のほうで五百三十七万キロになる、これが決定になつております。それからそのうちで、大体三十数万というのを、昨年度の、即ち三月まで少し外貨を食つて使つておりますので、ですからそれを差引きますというと、これはずつと五月頃のこの委員会でも申しましたように、約五百万くらいの消費計画になるということになるわけでございます。今お尋ねの年間五百三十七万キロ・リツターというのはこれはきまつておる。五百三十七万キロ・リツターというのをこれを変える考えは毛頭ない。又大臣のお話としましては、成るべく五百三十七万ということになるようにやつて行きたいというわけでございまして、これは大臣は大体三十万、三十数万くらいで何とか抑えて行きたいとおつしやつたのですが、大体我々のほうで六月から九月までの計画を見ますというと、六月は三十九万四千七百、これは計画であります。これは実は先般の五月頃の委員会におきまして、丁度これはこの数字をきめる最中でありまして、どれくらいにすべきかということをいろいろ検討をしつつあつたのですが、そのときの数字というのは、元売業者の、細かく言いますと第二次基地の販売数量を大体七月以降三十一、二万で抑えたい。そういうことをやつたのですが、それからいろいろ検討いたしました結果、決定をしました数字としましては、元売業者の末端在庫の、その第二次基地でなくて、それより先の末端在庫のところからの販売数量というものを六月三十九万四千七百、七月三十四万八百、八月三十三万三千三百、九月三十二万九千四百というような数字が削減をいたしまして、これで現在その実行をいたしておるわけでございます。この三十九万四千七百に対しまして、先ほど大臣がおつしやいましたように、実績としましては三十九万一千四百、これは大臣の数字はちよつと前に私申上げておいたのですが、大体計画通り、少し上廻るかも知れないと申上げておいたのですが、実際締切つた数字を見ますと、三十九万四千七百に対しまして三十九万千四百という数字が出ております。七月はまだ数字はよくわかりませんが、相当最近におきましては非常な窮屈な状況になつておることは事実であります。それからその効果につきましても、先ほどいろいろその話がありましたが、もう重油に対しまして石炭のほうから転換するということは、一切これは新らしく併用設備を設けるということはなくなつた。これは逆に最近におきましては石炭のほうへ切換えて行こうというような傾向に大分なつておるように聞いております。現にその併用設備を持つておるところにおきましては、九州方面の炭鉱に対しまして、これは宇部の或る工場でありますが、相当数量の石炭の注文があつたということも私は情報として聞いておりますが、まあそういうような状況になつておりますし、又何とかして我々のほうとしては七月、八月、九月、こういうような計画で進みたいと考えておるのですが、ただ問題は、非常にその季節的な需要というものが例えば漁業関係とかいうようなものについてはありますので、この漁業関係の需要につきましてもやはり三十四万とか三十三万の内枠としてやつておりますので、これはどういう形で急に現われて来るか、或いは又中小企業につきましては、やはりその方針としては転換させる方針でやつているのですが、これは金融その他の面からいたしまして少しずれて行くのじやないかというようなふうにも考えますので、そういう点を考えるというと七月、八月、九月、これがどういう実績になるかという点につきましては、相当なお我々としましては検討しなければならん点があるのじやないかというふうに考えております。従つて七月、八月、九月とか、そういうような状況を見まして下期の計画を我々のほうでは立てて行きたいというふうに考えております。
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