阿具根登の発言 (労働委員会)
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○阿具根登君 約束の時間が非常に迫つておりますので端的に質問申上げます
通産大臣に同じような御質問を申上げたくないのでありますが、第一回第二回、第三回と通産大臣の答弁を聞いておれば、その都度その都度希望を持たせるかのごとき御答弁であり、その後に現われた問題は一つも希望を持つておらない数字である。極端に申上げるならば、当初御質問申上げたときには、石炭四千八百万トン使用するということを断固としてやるということを言い、その次には、それは自分の、はつきりした数字をつかんでおらなかつたので誤りである。そうして重油に対しては五百三十七万キロ・リツトルという数字は架空のものである。石炭が四千八百万トンは使えないけれども、四千六百五十万トンだとか或いは四千七百万トンとか、四千八百万トンに近い数字を出します。四千三百万トンということは現在考えておらない。而もその数字は二、三日中に出す、こういうようなことをはつきり仰せになつておる。而も同席しておられた川上鉱山局長は、六、七、八、九の各月の重油消費量は三十一万トンとはつきり申しておられる。それに只今の通産大臣のお答えでは三十八、九万キロ・リツトル使つておる、三十九万キロ・リツトル使つておる。田畑君の質問に重複いたしますけれども、すでに上期は終らんとしておる。この今日にまだ重油がどのくらい使えるのか、石炭をどのくらい使うのかはつきりとした数字を示しておらない。そのために中小炭鉱は非常な苦しみにあえいでおる。いわゆる何か思わせぶり的な、何か対策があるみたいなことを言つておるために、金券なり或いは賃金遅欠配に、或いは一家心中をしかねない現実になつておることは御承知の通りである。而もこの答弁を頂いたのは五月の二十日である。五月二十日にはつきりと数字まで挙げて示しておられる。そういうその場その場で何か希望を持たせるような答弁の仕方に対しては、私は三度目でありますので納得がどうしてもできないのであります。而も現地に行つてどういう現況になつておるか、昨日も申上げましたが、業者の中でも二人も自殺意が九州で出て来ておる。そういう現実を我々は見て来ておる。それにまだしても五月の二十日には二、三日待つてもらいたいということを通産大臣ははつきり言つておられるにもかかわらず、すでに八月も半ばにならんとしておる今日にまだはつきりした数字を出して頂けないということは、これは石炭を何トン出したらいいのか、どれだけ取るのか、只今のお答えでは、七月三百三十万トンで三百三十万トンの荷渡しで、十万トンの貯炭だということを言つておられますけれども、その間につぶれる山は、相当の山がつぶれて失業者が溢れておる、又生死の境になつておる炭鉱労働者は、三カ月、四カ月の賃金遅欠配にあえいでおる。こういう現実に対してはつきりした見通し、責任ある回答を通産大臣にお願いしたいと思うのであります。
それから第二点は、帰休制度を政府は今日通達されておられますが、これによりますと三カ月間の帰休でそのあとは採用できるような見通しを持つておられるのでありますが、三カ月たつたならば今のデフレが緩和されるのであるか、或いは石炭、造船その他の見通しが非常に明るい傾向にあるかどうかお示しを願いたい。
次にもう一点、最近の新聞で地方に流されているもので炭価は六千カロリーで四千二百円ということを政府で打出しておられますが、これに対する根拠をお示し願いたい。
最後に、九州地方は特にひどいのでありますが、鉱害の復旧に対する通産大臣の考え方、時間が過ぎておりますので、一応質問はこれで打切りますが、お答えは慎重に願いたいと思います。