愛知揆一の発言 (労働委員会)

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○国務大臣(愛知揆一君) 先ずこの石炭と重油の問題でございますが、これは先ほども申しましたように、私どもとして何もやつていないわけではございませんで、これは作文を書いたり、ただ架空の数字だけで処理できるものではございませんので、言うまでもございませんが、その日その日でできるだけの手配をやつておるつもりでございます。ただその中間的な移り変りの御報告が私どものほうの関係で、そういう機会に私どもから御報告ができなかつたことについては先ほど申しましたように遺憾と存じておる次第であります。そこで先ほども申上げましたが、例えば金融の問題につきましては中小企業金融公庫に対するいろいろの私どもとしての対策も勿論やつておりますが、例えば或る銀行に対しての日本銀行からの資金の供給というような非常に具体的な問題と、それから又根本的な適正出炭規模の問題というような当面の具体的な問題と、それからかなり長期の政策的な問題と両方あるわけでございますが、この出炭の目標については、私は今でも日本経済の再建の基幹計画として四千八百万トンを以て出炭の適正規模にしたいということについては現在も私は一つの強い考え方を持つておるわけでございまして、これを成るべく具体的にそういう線に早く近付けるような努力は続けておるわけであります。ただ遺憾ながら二十九年度の出炭は、恐らく二十九年度を振り返つて見ましても到底この数字には及ぶまいと思いますが、これにつきましては最近、例えば重油の転換から潜在的には石炭に対する需要は相当出て来ておるように思うのでありますが、ただ金融の措置が十分伴わないために荷渡しの状況が非常にアブノーマルであるというようなことがございますので、更にそういう場合におきましては金融上の手を打たなければならないというふうに考えておるわけでございまして、先ほど八月一ぱいと申上げましたのは相当細かい、今度は工場別だけではなくて、更に用途別の業者の需要の見込、或いは規制の見込というようなものを作りたい、これがなければやはりどうも確信のあることが申上げられませんので、だんだんと細部に亘りまして資料等を積み重ねておるということを申上げたのでありまして、八月一ぱいかからなければ全然何もできないんだというわけではございませんので、御了承願いたいと思います。
 第二の帰休制度の問題は、これは労働省のほうからお答え願つたほうが適当かと思いますが、将来の見通しと全体の経済の見通し等については先ほど来申上げておるようなふうに考えております。
 それから第三点は、実は私はちよつとここで初めて伺つたのでありまして、非常に迂濶でございますが、そういうことを今まで聞いておりませんでしたので、調べまして事務当局からお答えいたしたいと思います。
 それから第四の鉱害復旧事業の問題でございますが、これは先ほど申しましたが、経済審議庁に新たに設置いたしました労働対策協議会におきましても勿論取上げておるのでありますが、鉱害復旧事業を特に石炭の地域におきまして失業問題と併せて並行してできるだけ実施の時期を繰上げたり、或いはその地点を選別したりすることに通産省としても事務的な措置を講じつつあるわけであります。
 それからその次の計画経済の点でございますが、先ほど申したように私は実は就任以来、輸出振興計画について早く数字を付した見通しを作り、又輸出目標制度を作りたいと思いまして、さように努力をして参つたのでございまして、先ほど御指摘のようなことから出発したわけでは毛頭ございません。又従来におきましてもいつも申上げることでございますが、外貨予算の編成にいたしましても、財政投融資の計画にいたしましても、或いは電力五カ年計画、食糧対策、合成繊維対策、すべてこれ計画性を持たないものはないと、私はこういうふうに考えておるわけであります。
 最後に電力料金につきましては御説明が足りませんでしたが、来年三月までの間においては全国平均としては現行料金ベースは据置でございますから、全国平均としては上りも下りもいたしません。ただたまたま本年十月から料金制度を合理的に改正することになつておりまするので、その際に上るものと下るものがあると思います。これは併しながらできるだけ合理的にその料率を作ることにいたしたいと思いますが、また数字が本当にはじき出されておりませんので、正確に申上げることはできませんが、例えば全国を通じまして家庭用の定額とそれから中流以下の家庭の従量電灯等につきましては据置き、又は東京等におきましては値下りになる見込でございます。従いましてこの関係においては上るものと下るものがございますので、家庭用等におきましては据置き、又は引下げになる、こういうふうに考えております。それから来年四月以降の分については、原価主義を建前として資本費の増嵩をカバーしようといたしますると、丁度来年四月以降いわゆる夏料金制度をやめて冬料金制度を続けて行くという程度のことをいたしますれば、原価主義を貫いて、この電源開発の関係と料金の関係がきれいに解決することができるわけでございます。併しながら低物価政策ということを推進して参りたいという配意からそういうこともやらずに行けるように、改めて国会でも十分御審議を願つて、税制上の措置を講じたい、或いは金利の引下げも考えたい、又更にそれにもまして電力会社の企業努力について当局側としては具体的な要請をして参りたい、要するに四月以降は未定の状態でございます。

発言情報

speech_id: 101915289X00419540806_022

発言者: 愛知揆一

speaker_id: 34728

日付: 1954-08-06

院: 参議院

会議名: 労働委員会