下川儀太郎の発言 (内閣委員会)
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○下川委員 新しい防衛庁長官が参りましたので、一応お祝いを申し上げておきます。なお今度の鳩山内閣がいろいろと新聞紙上において防衛問題あるいはまた外交問題、あるいは内政の問題等々におきまして意見を発表しておる。しかし大村長官はなつたばかりで、その構想あるいはその答弁についていろいろと研究中であるということはよく承知しておりますけれども、ただ現在の自衛隊の性格、あるいはまたあなたの今後やろうとする防衛問題、この防衛問題は従来の国会において議決されたすべてのものを見ても、あるいはその性格を見ても、ほとんどがアメリカの援助なしにはでき得ない情勢になつておる。MSAの四協定、あるいはまた日米安全保障条約等のもとに置かれたいわゆる防衛体制である。ところが鳩山内閣のその構想の中には中ソとの国交の回復、あるいはまた今後中ソとの貿易の再開等々がうたわれておる。そうなつて来ると必然的にこのアメリカのもとに置かれておる防衛体制と、それから中ソの国交回復、それに伴ういわゆる経済の交流、ここに私は大きな問題が残されておると思う。かりに中ソとの貿易をやる、あるいは国交の回復をする。そういう場合には当然アメリカのあらゆる圧力あるいはまた手段が講ぜられると思う。民主党は完全独立あるいはまた何らひものない軍隊をつくりたいということをしばしば言われておる。おそらくそれが理想であると思うけれども、しかしその理想、いわゆる従来のアメリカのひもを断ち切らなければ、中ソとの国交の回復もなかなかむずかしいし、あるいはまた経済交流もむずかしい。ひいてはこの東西における大きな陣営との調整が、今後の自衛隊の運営にやはりいろいろな支障を来すと思う。もちろんわれわれは再軍備に反対なんだ。あなたが先ほど申された憲法の改正等々については、むしろ私たちは憲法擁護の立場に立つておる。そういう中においてあなたが防衛問題を今後どのようにやつて行くか、外交問題あるいはまた経済自立のための東西貿易の推進、あるいは中ソ貿易の再開等々をめぐつて、今後の防衛という問題の解決は私は非常に至難だと思う。この際詳しいこと、あるいは具体的な問題は新任の大臣に私はあえて問いませんけれども、その辺のところ、いわゆる今日の自衛隊の性格、それは即アメリカ一辺倒的なその性格の中に置かれておる。しかしあなた方が主張しておる中ソとの国交の回復、それに伴う経済の交流ということを打出しておるからには、この防衛に関連してどのような調節をし、どのような手段をもつて今後行わんとするのか、それを具体的でなくてもあなたのお考えをひとつこの際お示し願いたいと思う。