下川儀太郎の発言 (内閣委員会)
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○下川委員 別に誤解しているわけではございませんが、ただあまりにも鳩山さんの声明あるいは御意見が、一方においては再軍備をやり、一方においては内政も外交も経済もととのつたような表現をしておられる。これは神様やあるいは手品師でなければできないようないろいろな政策を掲げておるので、そこに私は大きな疑問を持つのであります。具体的な問題はきようは避けますけれども、しかしたとえば今の再軍備の問題にしたところで、国民のいわゆる経済が破綻にならないような立場でやる。ところが現実に今日までやつて来た吉田内閣のいろいろな方針を見て参りますと、おそらく中小企業の問題も、この歳末を控えて倒産するものがずいぶん多い。あるいは労働者の問題にしろ、災害の補償にしろ、こういう国民の経済というものが破綻に追いやられている。それにもかかわらず、予算面を見ると、依然としていわゆる自衛隊あるいは防衛隊の費用は先にとられておる。これじやほんとうの国政ではない。やはりそういう防衛の問題も非常に重要かもしれない。しかし防衛が、単に武力による、あるいはまた自衛隊による防衛だけではない。やはり経済あるいは外交等々の、いわゆる経済力をつちかつて行くとか、あるいは外交をいわゆる武力に先行して、今まで未解決の諸国家との交流をするとかいう備えを持つことが、いわゆる文化的な防衛あるいは経済的な防衛、これが武力防衛に先行しなければならぬ。そういうことを今まで全然やつておらないように思う。ですから、あなたが民主党の立場に立つてのいろいろな防衛あるいは再軍備等々を考えているかもしれない、あるいは国内の国民の経済の破綻に行かないような防備ということを考えているかもしれないが、今日までの吉田内閣というものは、いわゆる国民大衆の生活ということをそれほどに考えておらない。常に先に防衛費だけは差引いておいて、あとはもう割当でもつて予算をやるにすぎない。われわれはそう思う。ですから今度できた鳩山内閣というものは、防衛は防衛でやる、それからほかの方もまたより多く潤すようなことをする。そうなつて来ると、いわゆるデフレ政策の中においてそのわくの中にそれをはめきれるかどうか、あるいはまたそういう現実的なあの吉田内閣を踏襲する場合においてのいわゆる再軍備計画あるいは防衛計画というものが、その中にできるかどうか。この解決を一体どうするか。一方では国民の生活をよくしてやる、一方では自衛のための再軍備を考える。これまつたくお釈迦様か、あるいは神様か、手品師でなければできない。それがほんとうに一体できるのかどうか、あるいはまた選挙を控えての、いわゆる大衆の票をかき集めるためのそういう声明なのか、防衛に関連してそこをひとつはつきり明言願いたい。