足鹿覺の発言 (農林委員会)
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○足鹿委員 私が端的な質問をしなかつたために、大臣には御理解願えなかつた点もあつたように思いますが、要するに私の言いたいことは、一般の日本の経済の動向というものを拡大均衡の方向へ向つて、現内閣はそのきつ先を切りかえて行こうというふうにも考えておられ、またその一つの緒につきつつあるのではないか、こういう観点からながめておられるように聞いておりますが、そこまで一般情勢が百歩を譲つて進んだとしても、事農業の場合は、むしろこれからようやくデフレ緊縮財政のしわが来年度に至つて顕著に現われて来るものである、こういう情勢分析の上に立つて、私どもは今後の日本農業政策をどうあらしめるか、農政のあり方をどうあらしめるかというふうに考えるべきだと私は見ておるのであります。ところが河野農林大臣の御所見によれば、一般経済も拡大均衡の線に沿つて漸次好転して行くであろう、だから農村経済についてはそう心配しなくてもいい、こういう観点から農業政策のあり方についていろいろと構想をめぐらされておるようでありますが、それは少し楽観に過ぎるのではないか。たとえば現在、長期にわたつての現鳩山内閣の農業政策は私は追究しようとも考えておりません。またそういう性格の内閣でもありませんから多くは申し上げませんが、実際問題として私どもが今考えられますことは、昨年また本年相次いで起つた農業災害の深刻な影響は、去年よりことし、ことしより来年と顕著に現われて来ると私どもは見なければならないと思うのであります。これらに対する緊急施策は一体どうするのか、また当面起きております乳価の異常な値下りの問題あるいは農家所得に重大な影響を持つであろう予想外に不作である本年の米の凶作加算について、政府はとりあえずどういうふうに処置しようとするのか、あるいはこれと関連のある供出高に対する減額補正の問題に対しては、当面どういう措置をとろうとしておるのか、こういつた問題に少くともまずこの暫定的な性格を持つ内閣は重点を置いて、危機に直面した農村に一つの光明を与えることが、今の政府に与えられた大きな責任であり、これこそが当面緊急性を要する問題で、解決を急ぐ問題ではないか、私はかように考えておるのであります。ところが大臣のお話を聞いておると、農政の根本問題についてその御所見を発表になりますが、直面しておる農家の切実なこれらの問題に対しては何ら言及されないところに、私は先日来松野君との論争を聞いておりまして非常に失望いたしておるのであります。
そこで私は、今直面しておる具体的な問題についてあまり論議をとりかわしておる時間がないようでありますから、そういつた観点から直面しておる問題について伺いたい。すなわち第一は、本年産米の供出については、西日本その他に予想以上の減収を見ておる。ところが統計の遅延のために、予想収穫高に基いて割当がなされておりましたために、供出面における非常な食い違いが出ておる。この補正を要求する声はほうはいとして起きておりますが、これに対してさしあたりどういう措置を講じて農民にこたえられる御所存であるか。この点と関連をいたしまして、昨年五百五十五円の凶作加算が行われた。その根拠となりましたものは、米価審議会において八五%の作況に基き一定の方式に基いて算出された凶作加算が行われたのでありますが、本年の私どもの見ておるところによります作況指数は、おそらく九〇を割るのではないか、政府当局すらも大体九〇ないし九一を今想定しておるようでありますが、そういたしますならば減額補正と相からんで、この凶作加算は、異論があるないは別として、今の食管法に基く、そしてパリテイを基本とし、生産条件あるいは経済事情を勘案して米価が定められておる限りにおいては、当然これを取上げるべき性質のものであると私は思います。またその条件としては、九〇内外の作況指数が出ておるといたしますならば、まさしくこれに当てはまつておると思います。補正と相からんでこれらの点につきましても、大臣が農村をお歩きになるならば農民は端的にあなたにお尋ねすると思う。凶作加算はどうしてくれますか、減額補正はいつ、どれくらいやつてくれますかということは、あなたがたんぼをお歩きになれば、農民は新大臣に期待しておればおるだけに、私はそういう端的な声をお聞きになるはずだと思う。すでにお聞きになつておると思う。これらの点について、当面どういうふうにこたえられようとしておりますか。私はあまりこの農政論議で議論をいたしておりましても時間の空費になりますから、直面した問題のみに限定して、これから二、三お尋ねしてみたいと思います。