足鹿覺の発言 (農林委員会)

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○足鹿委員 あまり仮定の上に立つて押問答することはやめまして、とにかくこの農民の当面の要請にこたえられないはずはないと私は思うのでありまして、二十五日といえばもうすぐでありますし、この問題に対して全国の農民は、りくつはどうであろうと、日本民主党の農業政策の一つの端的な現われとして、その良識の現われとして注目しているということを私は申し上げて、十分これにこたえられんことを、この際期待いたしてこの問題はこれで打切りたいと思います。
 次に河野農林大臣は、一昨日の——その前でありますか、その本委員会において、米の問題についていろいろと言及をされまして、その結果米の直接統制を間接統制に切りかえて行く、その条件の整備を期待するという注目すべき発言をされ、同時に従来の数量的増産政策より生産費、すなわちコストを下げて行く方式に切りかえて行くという新たなる構想を発表されたのでありますが、そこで私がこの際に承りたい点は、コストを下げて行くための河野農政の具体的な筋道はどういうことであるか、これを伺いたい。肥料を下げる、農薬を下げる、あるいは税金を下げるというようなことも新聞で述べておられますが、私どもはもちろんそのような生産財、あるいは経営費に見合うべき農業所得税の合理化等も農民とひとしく期待しているのでありますが、問題は、コストを下げて行くということは、結局生産力を高めて行く、言いかえますならば労働の生産性をいかに高めて行くかというところに私はコスト引下げの基本点があると思うのであります。現在日本における米の生産事情から見ますならば、一人の農民が二人ないし三人の国民しか養えない低い労働の生産性、ここに日本農業の悲劇があるし、食糧自まかないの非常に困難な隘路があると思うのであります。この辺のことは多くを申し上げなくともよくおわかりでありますが、要するに労働の生産性を高めて、あらゆる生産財の価格を引下げて、そしてコストを下げて行くということは、結局農業の企業化を成功せしめて行くという大臣の御構想であるように私は伺うのでありますが、それをやつて行く場合において、肥料の点についても、あるいは農薬の点についても、農機具の点についても、あるいは農業所得税あるいは地方税の合理化、軽減等についても大いにやつてもらいたいと思うが、問題はその生産の根本であるべき土地改良あるいは土地の造成、こういつた点に対してどのような具体的な施策を講じて行かれようとするのであるか、これを私は承りたい。いわゆる生産財対策あるいは課税対策外にその生産の基礎条件をどう整備し、どうそこに労働の生産性を高めて行く基礎政策を実行して行かれようとするのか、これを私はこの際明らかにしていただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 足鹿覺

speaker_id: 11138

日付: 1954-12-21

院: 衆議院

会議名: 農林委員会