重光葵の発言 (本会議)

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○国務大臣(重光葵君) お答えします。
 日米安全保障条約はすみやかに廃棄したらばどうかというお話でございました。今日の国際情勢において、日米安全保障条約を破棄することは、わが国の地位を危険ならしむるものと考えます。従いまして、これに賛成することはできません。(拍手)なお、安全保障の問題について、東南アジアの軍事機構等のお話がありました。いまだこの問題は国際問題と相なつておらないのであります。これはまだ考慮する時期に達しておりません。
 それから次に、ビキニの問題であります。ビキニの問題を解決いたしました。その解決の補償額については、私といえども満足をいたしておるわけではございません。しかしながら、これが解決をしたということは、これは重要な意義を持つているものだ、こう思います。しかし、このビキニ問題を解決したから原爆の平和利用に対するわが日本の立場、主張を撤回したものであるということには相ならぬのであります。(拍手)日本は原爆の経験を持つておる唯一の国としてあくまで原爆を世界破滅の具にしないように、平和利用のみにこれを使うように仕向けることに努力をいたしたい、こう考えておる次第でございます。(拍手)
 平和関係を各国との間に解決するということの必要なことは申すまでもありません。従いまして、ソ連との関係において平和条約を結局結び、かつまた戦争を終結に導くということについては、お話の通りに、私どもも努力をいたしたいと考えております。(拍手)
 中国問題について、台湾と中共との妥協について何か日本でやることはないか、こういうお話でありますが、中共と台湾との間において戦争状態があることは最も不幸なことと考えております。従いましてこの関係が解決をいたしましたならば大へん都合がいいのでありまして、このことについてできるだけの全力を尽したいと存じております。(笑声、拍手)
 アジアの後進国の再建、独立、経済進出ということについて努力を惜しまないことは、昨日も説明した通りであります。アジア問題がますます重要になつて来るということは申すまでもございません。従いまして、アジア・アフリカ会議の提唱のある今日、この会議がどういうふうに開かれるかということについては重大なる関心を持つて、その準備を進めております。しかし、いまだこれは招請状を受けておりませんから、招請状を受けた上で十分な検討をして態度を決するつもりでございます。(拍手)
    [国務大臣一萬田尚登君登壇〕

発言情報

speech_id: 102105254X00819550123_016

発言者: 重光葵

speaker_id: 18166

日付: 1955-01-23

院: 衆議院

会議名: 本会議