中川融の発言 (水産委員会)
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○政府委員(中川融君) 政府として前回と申しますか、一九五四年度のビキニ実験に伴う損害額は調査いたしまして、これはそのような損害があるということは政府としても認めたわけでございまするが、しかし、その損害が果して全部がアメリカ政府が支払うべきものであるかどうか、法律問題として支払うべきものであるかどうかということにつきましては、国際法上いろいろの議論があり得るのでございまして、国際法学者においていろいろの説があるのでございますが、この点につきまして、外交交渉においてアメリカ政府を納得せしめるということは、金額について納得せしめるということは、これはとうてい困難な事情にあるわけでございます。これは先方の法律解釈というものから考えましてとうてい困難であるということでございますので、この損害額は損害額としてその全部をたとえばアメリカ国法廷に訴えてみたところで、全部が補てんされるということはとうてい期待されないのでございます。つまり、法律上の問題としては、その中のある部分が要するに補てんされ得るということになろうかと思うのであります。従って、政府はそのような法律上の解決をはかるよりは、事実上の交渉によって政治上の問題としてこれを取り上げて解決をはかるほうがより多くの補償を得られるであろうということを確信いたしましてそのような措置をとったのでございます。従って、私、外務当局といたしましては、この被害を受けられた方々の利益も考えまして、こういう解決が一番最善の解決であると考えまして、このような措置をとった次第でございます。