久保等の発言 (電気通信委員会)

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○久保等君 それで今いろいろ新谷委員からもお話があつたように、防衛通信とは申しましても、この通信に関する限りは、私やはり仮にマイクロウエーブの施設にしても、国内の従来の電電公社で計画しておりますマイクロウエーブ、或いは今後新設されるマイクロウエーブというような問題と、それから防衛通信で仮に今問題になつておりますような点が具体化して行くようになつた場合に、これは非常に通信の日常における運営からお互いに妨害をし合うという特殊な電波の特性から来る問題もあるわけですし、それから経済的には今も言われたように、まあいわば領土的には狭いですが、日本の国内施設が二重或いは三重になるというような経済的な問題も出て参るでありましようし、それから又国内の通信機器の生産事業の国内産業の発展という問題もあるでしようし、それから国内の技術水準を高めて行くという国内的な通信に対する政策的な問題もありましようし、そういう点からひとり防衛通信の問題であるからして、防衛通信の当面の需要を充たすためにはあえて手段は選ばないのだということでは済まされない。非常にそれこそ今後の百年の大計から考えて重要な問題がいろいろと考えられるわけです。従いまして一昨年以来、まあ正力さんの考えるマイクロウエーブという問題は、当初電電公社のほうへ作つて貸したいというお話から事が当初出て来たようですが、更に又本年の八月頃から方向転換をして、どうも電波法の現行法制上困難じゃないか、電電公社に貸与するというような問題は困難じゃないかというような問題もあつて、今度は防衛通信に管理権をも含めて委譲するということであれば問題ないじゃないかという、我々から見れば客観的に見ると何か法網をくぐつて、何とかとにかくアメリカの資本とそれから技術を導入して、何が何でもとにかく日本の国内通信施設を作らなければならないのだという一つの要請から来ておるのじゃないかという、これは誤解であれば非常に幸いだと思うのですが、そういうような経過が、今までありのままの仕事がそう移つて来ておるものですから、まあ私たち非常に問題を重要視もいたしておりますし、事の今後の推移についても厳重にその成り行きを見守つて参りたいと思うのですが、幸い曾つて逓信省の内部においでになつたということでもございますし、通信という問題についての重要性というものもこの席上で私から申上げるまでもなく、今日それこそマイクロウエーブという問題こそ、今日の通信の中ではまさに革命的と申しまするか、非常に日進月歩の勢いでもつて発展をして参つております。非常に将来の通信を支配する根幹になる一つの通信方式じゃないかと私ども考えておるのですが、そういう事情でありまするだけに、ただ単に現行法の上からいつて、文言の上では牴触しないから許されるんじゃないかという程度の解釈の仕方で事を処理されるのは極めて軽率じゃないかということを、この前の塚田郵政大臣のおいでになるこの席で私は申上げたことがあるのですが、ちょつと法に成文がないからその逆のことはやれるのじゃないかということでは、私は民間の人たちが何とかして実現させようという立場から考えた場合には、法に牴触しなければいいじゃないかという主張はあり得るとしても、少くとも通信をあずかる最高責任者の郵政大臣の立場としては、私はそういう立場ではなくて、その法に書いてないことは、あくまでも通信事業の本質の、或いは通信行政の本質なりという点から考えて、むしろ大局的な立場から考えて、されて行くことが筋じゃないかということを申上げたことがあるのですが、そういう点から考えて、私はこの問題は一、二年前から起つている問題でありますから、当然今後の通信政策なり電波政策の立場から考えまして、誠に長い日本の将来の通信問題に関して作用する問題でありますので、格段の一つ大臣としては御検討を願い、勇断を振つて一つ事の処理に私は当つて頂きたいのですが、どうも何か既成事実が次々作られて行くのじゃないかという危惧の念も私どもいささか持つのですから、このことを新任大臣の着任早々のことでございますので、強く一つお願い申上げておきたいと思います。

発言情報

speech_id: 102114847X00119541213_014

発言者: 久保等

speaker_id: 16026

日付: 1954-12-13

院: 参議院

会議名: 電気通信委員会