門司亮の発言 (地方行政委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○門司委員 それではただいま提案になっております地方税法の一部を改正する法律案の修正案につきまして、以下御説明を申し上げます。説明の内容は、数字にわたりましてはお手元に差し上げておりまする要綱の末尾に付しておりまするので、それによりまして御了承願いたいと思います。
修正いたしまするおもな点を申し上げますと、都道府県民税におきまして、所得割についてその課税総額を算出するための標準となる率を昭和三十一年度以降引き上げることをやめまして、これを現行通りの百分の五に据え置くこととすることにいたしたのでございます。さらに給与研得者について税額控除制を採ることといたしまして、所得税額を課税標準として市町村民税を課する市町村において、道府県民税の所得割の課税総額を算出するための率を所得税額に乗じまして道府県民税の所得割額を決定する場合においては、給与所得にかかる所得割につきましては所得税額に数字に表おしております率をかけて得ました額から、その百分の十に相当する金額、この金額が四百円をこえることとなる場合におきましては、四百円にこれを据え置くことにいたしましたが、そうして、この金額を控除した後の額を所得割額として、同一者については給与所得と給与所得以外の所得とがある場合は、当該者の所得税額に右の率を乗じて得た額から、当該額を給与所得の額と給与所得以外の所得の額とによって按分して求めた給与所得にかかる額の百分の十に相当する金額を控除した後の額を所得割額とするものとして、昭和三十年度分の道府県民税から適用することにいたしたのでございます。これは主として勤労所得者に対しまする基礎控除を考慮して、こういうことにいたしたいと考えておるのでございます。
さらに事業税につきましては、個人事業税の基礎控除の額を十二万円に引き上げることにいたしたいと考えておるのでございます。
さらに遊興飲食税につきましては、これの課税方法の適正化を期することが最も重要な問題と考えまするし、現在の課税の方法は一応法律には定めてありまするが、実際にはなかなか適応しがたい情勢がございまするので、これを改めまして、そうして公給領収証制度にいたすことにいたしまして税率の引き下げをいたしまするが、しかし税率の引き下げをいたしましても、公給領収証例度を採って参りまするならば、さらに総額につきましては私どもはほとんど相違はないと考えまするので、税の適正化をはかりますることのために、かくいたしたいと考えておるのでございます。
さらに自動車税につきましては、今池田君からもお話がありましたように、これは揮発油税法の税率の引き上げが取りやめになって参りましたから、当然いわゆる軽油自動車に対しまする税率の引き上げを中止することになっておりますので、これ等につきましても、この修正案の中に書いてありまするように、軽油自動車の税率の引き上げは取りやめることにいたしたいと考えておるのでございます。
さらに市町村民税でございますが、市町村民税におきましても同じように、給与所得に対しましてはやはり勤労控除を認めて、そうして基礎控除を設けたいということにいたしたのでございます。これが大体市町村民税に対する改正のおもな要点でございます。なお法案についてこまかく申し上げて参りますると、給与所得者について税額控除制を採るものといたしまして、そうして課税標準額に税率を乗じて得た額からその百分の十に相当する金額、この金額が千円をこえる金額については千円というふうに各条文にこれを整理して参ったのでございます。
さらに固定資産税におきまして、標準税率の百分の一・四を一・二に引き下げることによって税の適正化を期したいと考えておるのでございます。このことはいろいろ問題はございまするが、昨年の国会において百分の一・五を一・四に下げたのでありますが、しかし課税の対象になります土地建物等に対するいわゆる評価の価額を平均三割以上上げますことによって非常に税の増徴を来たしておりますので、これは私どもは現下の社会情勢から申し上げますと、住民の負担の制限額をこえると考えておりまするので、住民負担の限度を考えて参りますときに、課税対象の物件に対してこれの価額を引き上げることにいたしまして、価額の一応の適正化ははかられたのでありますが、これに従来通りの税率をかげて参りますと、さっき申し上げましたように約三割ぐらいの増徴になって参りまして、住民の負担の限度をこえるかとも考えられますので、税率を百分の一・二に引き下げることによって、昨年度の税収と大体変らない税収が得られるものと考えておりますので、かよういたしたいと考えたからでございます。
さらに大規模償却資産に対します政府原案に対しましては、ここに書いておりますように、人口段階において大体その府県税に譲ります分を、やはり市町村民税として残しておきたいという考え方でございます。このことは、一応御説明をつけ加えて申し上げますならば、おのおのの都市には、それに所在いたしておりまする各種の工場、会社等が大体これに当てはまるわけでありますが、大きな施設が行われれば行われるほど、市町村のその業態からくるいろいろな負担がかさんで参りまして、たとえば大きな工場がございますならば、そこに勤務いたしております従業員の数がふえて参りますならば、それに相当した学校の建築等も、これもやはり地方の市町村が行うというようになって参りますので、こうした人口的に段階を設けまして、それらの弊害を除こうとする考え方でございます。
さらにたばこ消費税でございますが、今日の地方財政が非常に逼迫をいたしておりますと同時に、ここに掲げておりますように、勤労者の負担の軽減をはかり、さらに大規模償却資産の按分の方法を勘案し、固定資産税の税率の引き下げ等を行なって参りますならば、当然財源に不足を来たして参りますので、従ってたばこ消費税の引き上げによってこれをカーバーしようとするものでございます。これは現在政府がややともすると本委員会の行政、財政について、特に行政について隠れみのとして適用いたしております地方制度調査会の答申案をそのままここに書いたわけでありまして、決して私どもといたしましては無理はない。政府は行政の面につきましては、ややともすると地方制度調査会の答申案に基いてこういう法律をこしらえましたといって、どんどん改悪していくが、増収の方については一向考えないで、地方制度調査会の答申を用いない悪いくせがございますので、ここで私どもといたしましては、地方制度調査会の答申案を同じような額の引き上げをいたしまして、歳入の欠陥の補てんをいたしたいと考えておるのでございます。さらに健康保険に対しまする税金でございますが、現行最高額を三万円にいたしておりますものを六万円に引き上げることにいたしたのであります。このことはすでに皆さんも御承知と思いますが、国民健康保険が料率としていだいておりました当時におきましては最高五万円までが規定になっておったのであります。これか保険税に、改めまするときに、三万円にこの率を下げたのでありまして、今日の情勢からいいますならば、やはり当時の五万円を六万円に引き上けることも、最初の法の建前からいえば、私どもは決して不当ではないと考えておりますので、こういう税率の引き上げをいたしたいと考えているのでございます。これを数字についてごく簡単に御説明申し上げますと、お手もとに差し上げてありますようにかなり大きな額の歳入の不足を来たしますが、これをたばこ消費税によって二百一億四千六百万円の増徴を見ることによりまして、なお地方税総額に対して十六億四千八百万円の増税になるということに数字が相なると考えるのでございます。なおこういう数字をとって参りましても、昭和三十年度以降あるいは平年度におきましては地方税の総額に対しまして、相当額の減税になるかと考えるのでございます。
以上が大体本法案を提案いたしました趣旨並びに内容でございます。よろしく審議をいたされまして、どうか全員一致の御賛成を願いたいと強く希望を申し上げます。(拍手)