地方行政委員会

1955-07-25 衆議院 全64発言

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会議録情報#0
昭和三十年七月二十五日(月曜日)
   午前十一時三十八分開議
 出席委員
   委員長 大矢 省三君
   理事 池田 清志君 理事 亀山 孝一君
   理事 古井 喜實君 理事 鈴木 直人君
   理事 前尾繁三郎君 理事 加賀田 進君
   理事 門司  亮君
      加藤常太郎君    唐澤 俊樹君
      川崎末五郎君    木崎 茂男君
      高村 坂彦君    渡海元三郎君
      徳田與吉郎君    長谷川四郎君
      横井 太郎君    青木  正君
      熊谷 憲一君    灘尾 弘吉君
      山崎  巖君    吉田 重延君
      井手 以誠君    川村 継義君
      北山 愛郎君    五島 虎雄君
      坂本 泰良君    伊瀬幸太郎君
      中井徳次郎君    西村 彰一君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 川島正次郎君
 出席政府委員
        自治政務次官  永田 亮一君
        総理府事務官
        (自治庁行政部
        長)      小林與三次君
        総理府事務官
        (自治庁財政部
        長)      後藤  博君
        総理府事務官
        (自治庁税務部
        長)      奧野  誠君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (自治庁則政部
        財政課長)   柴田  護君
        専  門  員 円地與四松君
    ―――――――――――――
七月二十五日
 委員高村坂彦君、加藤精三君、小牧次生君、杉
 山元治郎君及び細田綱吉君辞任につき、その補
 欠として木崎茂男君、吉田重延君、西村彰一君、
 伊瀬幸太郎君及び中井徳次郎君が議長の指名で
 委員に選任された。
同日
 委員纐纈彌三君辞任につき、その補欠として高
 村坂彦君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 地方道路譲与税法案(内閣提出第三二号)
 地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第八〇号)
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 八四号)
 市町村職員共済組合法の一部を改正する法律案
 (大矢省三君外四名提出衆法第四二号)
    ―――――――――――――
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大矢省三#1
○大矢委員長 これより会議を開きます。
 地方税法の一部を改正する法律案か議題といたします。ただいま委員長の手元に、池田清志君外十八名の提出にかかる民主党及び自由党共同修正案及び門司亮君外十名提出による両派社会党の共同修正案がそれぞれ提出されておりますので、順次これについて説明を聴取いたします。池田清志君。
  地方税法の一部を改正する法律案に対する修正案
  地方税法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。第七十三条の七第十四号の改正規定の号番号を「十五」に改める。第百四十七条第一項の改正に関する部分を削る。附則第二項及び第三十項中「附則第二十二項から第二十五項まで」を「附則第二十一項から第二十四項まで」に改める。附則中第十八項を削り、第十九項を第十八項とし、以下順次一項ずつ繰り上げる。
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池田清志#2
○池田(清)委員 ただいま上程せられました民自両党の地方税法に関する修正案につきまして、簡単に御説明を申し上げます。
 御承知のように地方道路税法案におきまして、揮発油に関しまする税率を引き上げるという提案があり、これと比較を保ちまするために、地方税法中における自動車の税率も同様に引き上げるという政府の原案であるのでありますが、今回地方道路税におきましては、税率を引き上げるということを取りやめることに相なりましたので、従いまして地方税法中における自動車税におきましても、同様にこれを引き上げることはやめなければなりませんところから、政府原案の第百四十七条第一項を削除をいたし、これに伴いまして、政府原案に対する関係法条の整理をいたしまするために、ここに修正案を提出する次第であります。
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大矢省三#3
○大矢委員長 それでは次に門司亮君。
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門司亮#4
○門司委員 それではただいま提案になっております地方税法の一部を改正する法律案の修正案につきまして、以下御説明を申し上げます。説明の内容は、数字にわたりましてはお手元に差し上げておりまする要綱の末尾に付しておりまするので、それによりまして御了承願いたいと思います。
 修正いたしまするおもな点を申し上げますと、都道府県民税におきまして、所得割についてその課税総額を算出するための標準となる率を昭和三十一年度以降引き上げることをやめまして、これを現行通りの百分の五に据え置くこととすることにいたしたのでございます。さらに給与研得者について税額控除制を採ることといたしまして、所得税額を課税標準として市町村民税を課する市町村において、道府県民税の所得割の課税総額を算出するための率を所得税額に乗じまして道府県民税の所得割額を決定する場合においては、給与所得にかかる所得割につきましては所得税額に数字に表おしております率をかけて得ました額から、その百分の十に相当する金額、この金額が四百円をこえることとなる場合におきましては、四百円にこれを据え置くことにいたしましたが、そうして、この金額を控除した後の額を所得割額として、同一者については給与所得と給与所得以外の所得とがある場合は、当該者の所得税額に右の率を乗じて得た額から、当該額を給与所得の額と給与所得以外の所得の額とによって按分して求めた給与所得にかかる額の百分の十に相当する金額を控除した後の額を所得割額とするものとして、昭和三十年度分の道府県民税から適用することにいたしたのでございます。これは主として勤労所得者に対しまする基礎控除を考慮して、こういうことにいたしたいと考えておるのでございます。
 さらに事業税につきましては、個人事業税の基礎控除の額を十二万円に引き上げることにいたしたいと考えておるのでございます。
 さらに遊興飲食税につきましては、これの課税方法の適正化を期することが最も重要な問題と考えまするし、現在の課税の方法は一応法律には定めてありまするが、実際にはなかなか適応しがたい情勢がございまするので、これを改めまして、そうして公給領収証制度にいたすことにいたしまして税率の引き下げをいたしまするが、しかし税率の引き下げをいたしましても、公給領収証例度を採って参りまするならば、さらに総額につきましては私どもはほとんど相違はないと考えまするので、税の適正化をはかりますることのために、かくいたしたいと考えておるのでございます。
 さらに自動車税につきましては、今池田君からもお話がありましたように、これは揮発油税法の税率の引き上げが取りやめになって参りましたから、当然いわゆる軽油自動車に対しまする税率の引き上げを中止することになっておりますので、これ等につきましても、この修正案の中に書いてありまするように、軽油自動車の税率の引き上げは取りやめることにいたしたいと考えておるのでございます。
 さらに市町村民税でございますが、市町村民税におきましても同じように、給与所得に対しましてはやはり勤労控除を認めて、そうして基礎控除を設けたいということにいたしたのでございます。これが大体市町村民税に対する改正のおもな要点でございます。なお法案についてこまかく申し上げて参りますると、給与所得者について税額控除制を採るものといたしまして、そうして課税標準額に税率を乗じて得た額からその百分の十に相当する金額、この金額が千円をこえる金額については千円というふうに各条文にこれを整理して参ったのでございます。
 さらに固定資産税におきまして、標準税率の百分の一・四を一・二に引き下げることによって税の適正化を期したいと考えておるのでございます。このことはいろいろ問題はございまするが、昨年の国会において百分の一・五を一・四に下げたのでありますが、しかし課税の対象になります土地建物等に対するいわゆる評価の価額を平均三割以上上げますことによって非常に税の増徴を来たしておりますので、これは私どもは現下の社会情勢から申し上げますと、住民の負担の制限額をこえると考えておりまするので、住民負担の限度を考えて参りますときに、課税対象の物件に対してこれの価額を引き上げることにいたしまして、価額の一応の適正化ははかられたのでありますが、これに従来通りの税率をかげて参りますと、さっき申し上げましたように約三割ぐらいの増徴になって参りまして、住民の負担の限度をこえるかとも考えられますので、税率を百分の一・二に引き下げることによって、昨年度の税収と大体変らない税収が得られるものと考えておりますので、かよういたしたいと考えたからでございます。
 さらに大規模償却資産に対します政府原案に対しましては、ここに書いておりますように、人口段階において大体その府県税に譲ります分を、やはり市町村民税として残しておきたいという考え方でございます。このことは、一応御説明をつけ加えて申し上げますならば、おのおのの都市には、それに所在いたしておりまする各種の工場、会社等が大体これに当てはまるわけでありますが、大きな施設が行われれば行われるほど、市町村のその業態からくるいろいろな負担がかさんで参りまして、たとえば大きな工場がございますならば、そこに勤務いたしております従業員の数がふえて参りますならば、それに相当した学校の建築等も、これもやはり地方の市町村が行うというようになって参りますので、こうした人口的に段階を設けまして、それらの弊害を除こうとする考え方でございます。
 さらにたばこ消費税でございますが、今日の地方財政が非常に逼迫をいたしておりますと同時に、ここに掲げておりますように、勤労者の負担の軽減をはかり、さらに大規模償却資産の按分の方法を勘案し、固定資産税の税率の引き下げ等を行なって参りますならば、当然財源に不足を来たして参りますので、従ってたばこ消費税の引き上げによってこれをカーバーしようとするものでございます。これは現在政府がややともすると本委員会の行政、財政について、特に行政について隠れみのとして適用いたしております地方制度調査会の答申案をそのままここに書いたわけでありまして、決して私どもといたしましては無理はない。政府は行政の面につきましては、ややともすると地方制度調査会の答申案に基いてこういう法律をこしらえましたといって、どんどん改悪していくが、増収の方については一向考えないで、地方制度調査会の答申を用いない悪いくせがございますので、ここで私どもといたしましては、地方制度調査会の答申案を同じような額の引き上げをいたしまして、歳入の欠陥の補てんをいたしたいと考えておるのでございます。さらに健康保険に対しまする税金でございますが、現行最高額を三万円にいたしておりますものを六万円に引き上げることにいたしたのであります。このことはすでに皆さんも御承知と思いますが、国民健康保険が料率としていだいておりました当時におきましては最高五万円までが規定になっておったのであります。これか保険税に、改めまするときに、三万円にこの率を下げたのでありまして、今日の情勢からいいますならば、やはり当時の五万円を六万円に引き上けることも、最初の法の建前からいえば、私どもは決して不当ではないと考えておりますので、こういう税率の引き上げをいたしたいと考えているのでございます。これを数字についてごく簡単に御説明申し上げますと、お手もとに差し上げてありますようにかなり大きな額の歳入の不足を来たしますが、これをたばこ消費税によって二百一億四千六百万円の増徴を見ることによりまして、なお地方税総額に対して十六億四千八百万円の増税になるということに数字が相なると考えるのでございます。なおこういう数字をとって参りましても、昭和三十年度以降あるいは平年度におきましては地方税の総額に対しまして、相当額の減税になるかと考えるのでございます。
 以上が大体本法案を提案いたしました趣旨並びに内容でございます。よろしく審議をいたされまして、どうか全員一致の御賛成を願いたいと強く希望を申し上げます。拍手
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大矢省三#5
○大矢委員長 ただいま両修正案について説明を聴取いたしましたが、政府原案及び両修正案に対して質疑がありますならば、この際訂します。池田清志君。
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池田清志#6
○池田(清)委員 私は政府に対しまして質問を申し上げたいと思います。ただいま御説明申し上げましたように民自両党の修正案がもし通過をいたすということになりました暁におきましては、地方税の中におきまして大体一億五千万円くらいの減収を来たすことに相なると思いますが、政府におきましてはこの点いかようにお見積りでございましょうか。
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川島正次郎#7
○川島国務大臣 ただいまの提案が通過いたしますと、御案内の通り約一億五千万円の歳入の欠陥ができるのでありますが、それは大体起債で処理したい、かように考えております。
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大矢省三#8
○大矢委員長 これにて政府案及び両修正案に対する質疑を終了いたしました。この際国会法第五十七条の三の規定により、内閣として両派社会党提出の修正案について御意見があればこれを承わることにいたします。
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川島正次郎#9
○川島国務大臣 ただいま社会党から御提案になりました市町村民税、自動車税、遊興飲食税、固定資産税、たばこ消費税、健康保険税の各修正事項につきましては、ごもっともだと考える点も多々あるのでありますが、この法案のうちには本年度において財源的処置をしなければならぬものもございます。すでに予算も通過しているのでありまして、この際財源的処置はできないのでありまして、その点に関しては政府といたしましては反対の意思を表明する次第でございますが、ただいまの御提案の趣意は今後十分内容を検討いたしまして、できる点は御趣意に沿いたい、かように考えております。
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大矢省三#10
○大矢委員長 これより政府原案及び両修正案を一括討論を行います。討論の通告がございますので、順次これを許します。前尾繁三郎君。
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前尾繁三郎#11
○前尾委員 私は自由党を代表いたしまして、ただいま議題となつております地方税法の一部を改正する法律案につきまして、はなはだ不満ではありますが、強い希望を申し上げまして賛成の意を表するものであります。
 今回の地方税の改正に当りましてその前に申し上げておかなければならぬ問題は、本年の地方財政副画についてであります。地方財政計画は御承知のようにことしほど全く権威を失墜したことはないのでありまして、いろいろのいきさつが巷制また政府部内においても言われておりますように、従来でありましたら大蔵省、自治庁間にあらゆる努力をして調整がなされるのが、それがなされずにほとんど最後に地方財政にしわ寄せになったというような状況でありまして、はなはだ私はその点について政府に対して強い不満を持っているものであります。ところでまた地方財政の行き詰りも本年ほどひどいことはないと思います。ことに二十八年度の決算によりますと、給与その他の関係におきまして地方財政計画と実体とが遊離しておりますのが四百数十億にもなっているのでありますし、赤字が四百六十二億という額に達しているのであります。さらにまた二十九年度の赤字も百二十億以上に上っているということが予想されているような状況であります。しかも御承知のように今回国税におきまして減税がたされております分については、地方税ことに住民税におきましては法人割あるいは所得割についての税率を引き上げまして、税負担をすえ置きにしている、こういう措置をとっておりながら、政府自体におきましては交付税率を二二%そのまますえ置きにしているというような行き方で、全く政府みずからすべてその負担を地方民にしわ寄せして回避しているという行き方をいたしているのであります。実は自由党といたしましては何とかこの際に先般の予算修正に当りまして、ぜひとも相当な修正をやらなければならぬというので、いろいろ検討いたしたのでありますが、遺憾ながら修正というようなことでこれを是正することができぬ。根本的な是正をやらなければならぬというので、ついに臨時国会をまってというようなことに立ち至るのやむを得なかった次第であります。従いまして今回の予算修正におきましては地方の問題についての何ら解決を見なかったような次第であります。それを引き継ぎましてわれわれといたしましても今回におきましてはあまり大修正をやれない。少くとも地方財政計画に欠陥を生ずるような問題につきましてはこれを差し控えなければならぬものだというような事情に立ち至ったのでありまして、その背景を考えますときに、よほど政府において御反省を願わなければならぬ、かように考えている次第であります。ことに地方税制につきましてはこの法案の提案理由に自治庁長官は、昨年の第十九国会におきまして地方税について根本的改正をやったので、すでに安定しているから、事務的な改正だけでいいのだというようなことをおっしゃっているのでありますが、われわれは根本的に見解を異にいたしているのであります。と申しますのは、地方税制全般にわたって交付税の問題あるいは譲与税の問題、それらをひっくるめて決して安定したものとは考えておりません。また地方税制の中におきましても、政府でも遊興飲食税等につきましてはすでに根本的な改正を企図せられた。ところがこれがうやむやのうちに葬り去られておるというような事情を考えましても、今回の税制が安定しておるということは私は言い得ないと思うのであります。ことに遊興飲食税の問題は、府県間の不均衡の問題あるいは業者間の不均衡の問題、それがますます激しくなってきておる状況でありまして、これをゆるがせにするというわけにはいかぬ問題であります。しかしわれわれも直ちに自治庁の事務当局の案を採用するというところには参りませんので、これらの問題をすべてひっくるめて中央地方を通ずる税制の根本的改革も予想されておる際でありますので、すべてそこに譲っていかなければならぬ。これは先ほど申し上げましたようなことしの地方財政計画の背景のもとにおいてやむなきに至った次第であります。従いましてわれわれは今回のお出しになっております提案そのものにつきましては、事務的な問題ばかりでありますので、決して賛成するにやぶさかではありませんが、地方税全般についてもっともっと検討していただき、またわれわれも検討して、次の国会なりにおいて根本的な改正をやろうという意図のもとに、また政府に対するそういう強い希望条件のもとに本案に対して賛成の意を表するものであります。
 社会党のお出しになっております法案につきましても、私は、給与所得に対する住民税の問題あるいは遊興飲食税の問題につきましても、決して反対ではないのでありますが、給与所得と事業所得の住民税の問題は、根本的に国税を通じて検討を要する問題でありますし、また遊興飲食税の問題につきましても、先ほど来申し上げたような状況でありますので、将来ぜひお互いにもっと適切な改正をやろうという意味において、ただいま直ちに赤字の出ます――あるいはたばこ消費税に財源を求められておりますが、そうすれば結局国の方に赤字が出るのでありまして、その点におきまして賛成をいたしかねる次第であります。
 私はただいまの理由によりまして、本法案に賛成の意を表し、社会党案に対して反対の意思を表明するものであります。
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大矢省三#12
○大矢委員長 次に古井喜実君。
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古井喜實#13
○古井委員 私は民主党を代表しまして、民自両党の修正系並びにその分を除いた政府原案に賛成、社会党両派提案の修正案に反対の意を表明いたします。
 民自両党の修正案は地方道路税法の修正に伴うやむを得ない修正であります。これはやむを得ないこととしてわれわれもこの修正を提案をいたしたのであります。これを除く部分の政府原案につきましては、ただいまも自由党の方よりいろいろ御意見がありました通りに、たくさんの問題を残しておるとは思います。ことに国税におきましては減税を行いましたけれども、地方税についてはわずかに事業税について免税点を引き上げた程度以外には、減税措置は今回は講ずることができなかった点などは、まことに残念な点だと思います。政府は組閣早々に予算の編成等に当り、中央地方を通じた減税問題を総合的に考えるいとまもなかったかもしれませんけれども、結果においてこういうことになった点はまことに残念だと思います、そのほか前々から地方税の税源は貧弱なものをあさり尽しておるような感じもいたします。また相当に負担の重いものもあるようなことでありますし、これについては将来大いに検討すべき点はあると存じます。しかしただいまの場合においては、まずこの案をもって進行するよりいたし方はないと思うのであります。
 社会党両派の修正案につきましては、ごもっともと思う点も少くないのであります。ただおおむねこれは減税案でありまして、減税はけっこうでありますけれども、その減税による財源の不足は何で補うかという点に対する答えとしては、たばこ消費税の引き下げであります。今年度二百億、平年度三百億のたばこ消費税の引き下げということで財源の不足を補填しようというのであります。今年度の問題になりますれば、すでに国会を通って確定した国の予算の上において、この二百億のたばこ益金からの財源を地方に渡す余地はなくなっておりますので、国の歳入に欠陥を起さぬ限りは、この財源の付与は不可能である。こういう不可能な修正案は、よい悪いにかかわらず賛成はいたしかねる。社会党の方もできると思っての修正案ではなかろうと思います。こいねがわくば、実行可能な修正案をいつもお出しになる社会党に一日も早くなられんことを希望いたすのであります。この案には遺憾ながら賛意を表しかねるのであります。
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大矢省三#14
○大矢委員長 川村継義君。
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川村継義#15
○川村(継)委員 私はただいま提案になつております地方税法の一部改正に対する政府原案に反対し、社会党の修正案に賛成するものであります。さきに民自両党が出されました自動車税の修正は、これは道路税の関係でやむを得ないものだと思うわけでありますけれども、われわれが考えておる地方税そのものに対する考え方というようなことからして、われわれはあくまでも社会党が提案いたしました修正案の成立に民自両党まであげて賛成して下さることを心から願うものであります。申すまでもなく地方税についてはその基本原則を打ち立てるということに努力したければならないと思っております。政府当局としてももちろんその考えに従って努力はなさっておられると思いますけれども、どうもそういう点について私たちは十分なる努力を認めることができないのであります。地方税の基本原則というようなことは、私がここで申し上げるまでもございませんけれども、やはり地方の需要をまかなうに足るだけの税源を増加して、財政の自主的な確立をはかってやるというようなこと、あるいは納税者の負担を均衡ならしめるというようなこと、それから今日ややともすれば非常に地方の徴税事務が非能率になっており、複雑になって成績が向上していないというようなことから考え合せて、徴税事務を簡素化させ、合理化させる、そういうような幾つかの問題が考えられると思うのであります。外囲の政府の提案、自治庁長官の提案理由の中におきましては、地方税に関しては昨年度大体改正を大きくやったので、安定した状況になってきた。そこで今回は事務的の問題にとどめたというようなことが述べられておったと思うのであります。そういう点に関しましてはわれわれは疑問なきを得ないのであります。地方制度調査会が答申しておりましたようなことを考えてみましても、特にたばこ消費税につきましては、地方制度調査会の方ではこの税率の引き上げをなして、地方に大きく交付するということに答申があったと思うのでありますけれども、そういうものは実現されておりません。ただ都道府県民税の創設であるとか、固定資産税の一部科譲であるとか、そういうことだけが取り上げられた結果になっておるのでありまして、非常に徴税費がかさんでくるとか、あるいは自主財源がなくなっていくというようなそういう結果を生み出してくるのではないかと考えておるのであります。そういう点につましてはその後自治庁としてもおそらく十分研究していただくことであろうと思うのでありますけれども、当面私どもといたしましては今日の地方財政の状況、あるいは地方性民の負担簿を考えて、どうしてもここに両派が提出いたしました修正案ということで、皆様方の御賛成を願わなければならぬと思うのであります。この社会党が提出いたしております修正案についておそらく自由党の方も民主党の方も非常にりっぱな案であるというので、心の中では御賛成下さっておると思うのであります。ただ政治の面からいたしましてやむを得ず政府原案に賛成をなさっておるのじゃないかと私は思っております。いろいろこまかなことについてはさきに提案者でありました門司委員の方から修正点をつぶさに御説明申し上げましたので、私から申し上げる必要はないと思いますが、私はそれらに付随して、この政府案に反対をし、われわれの修正案に賛成をするところの問題点を一、二申し上げたいと思うのであります。
 政府は今度の提案におきましては住民税関係の税率を引き上げておりますけれども、これは実に大きな問題だと言わなければなりません。つまりさきに政府は地方財政再建促進の特別臨時法を出しましたが、あの法案については結局地方財政再建をやるのに、国が十分なる責任を負わねばならないにもかかわらず、地方の犠牲において再建をはからんとするものである等々の強い意見が委員会で述べられたことは皆様御承知の通りであります。この住民税の税率引き上げにつきましては、結局そういうような形においてこの裏打ちをなすものであると言わななければなりません。そういう点を非常におそれるものであります。御承知のように住民税の課税方式というものは第一方式から第三方式まであるわけでありますけれども、第一方式が私たちはこの税を課する上においての一つの標準方式であると考えております。しかし今日市町村民が所得割等を課せられておるところの区分を見てみますと、第一方式で課税しておる団体数は九・九%である。第二方式で課税しておるものが八六・五%あり、しかも第二方式の中で本文適用のものが五%である。最も問題になるただし書き適用が八一・五ある。第三方式で探しておるものが三・六%、しかもその中で本文適用のものが〇・六、であり、ただし書き適用が三%である。こういうふうに言われております。こう見てみますと、結局第一方式で課しておるところのものは非常に少く、第二方式で課しておるものが非常に多いということは、われれれの考えも標準である適用方式をはみ出て、いわゆる増税を考えなければならないというところに地方の今日の財政状況があるということを看取することができるわけであります。今日地万住民がこの税負担に大きく悩んでおるということは最も大きな問題であります。今日こういうような状況にある中に、さらに政府提案のごとく税率を上げていくということは、ますます地方住民に対して税負担を重からしめる結果になるのではないか、こういう点でわれわれは政府の原案を支持することはできない、われわれの修正案によって今日の住民の生活を守っていかなければならない、こういうことを強く考えるわけであります。
 第二点といたしまして考えさせられる問題は、固定資産税の問題であります。これにはいろいろの問題があるし、また当委員会においてもいろいろ論議された過程にかんがみても明らかであります。しかし今日固定資産税の課税額が非常に大きく引き上げられたということは、いろいろの面から問題を含んでおろうと考えられます。特に田畑の固定資産税について二八%という大きな課税額の引き上げはいろいろの問題をはらんでくるだろうと考えられるのであります。農地の固定資産税についてに昭和二十五年から本年度まで結局毎年々々うなぎ上りに上っておるわけであります。昭和二十五年は一万五千六百三十五円、二十六年は一万七千二百二十九円、二十八年は二万八千四十七円、本年は三万五千六百六円、こういうふうに上ってきたことは特に農地、田畑について形える場合にはいろいろの問題が考えられるわけであります。これは収益還元の方式をとったと言われますけれども、果して農地についてそういうような観点から課税額を引き上げていくということが妥当であるかという大きな問題が残るのではないかと思うのであります。もちろんこういうような固定資産脱に関しては家屋と土地の均衡を保つとか、あるいは時価を課税標準とするとか、いろいろ基本的問題があると思うのでありますけれども、一応実際に地方の農民等の立場に立って考える場合にはそこに五反なり六反なり、一町未満の少い土地を耕しながらあらゆる形において収入を営んで、ようやく今日生活をささえておるそういうような農家に大きな固定資産脱が課せられていくとなると、たとい二千円であり二千五百円であっても、現益としてこれを支払っていくのは非常な苦痛であります。結局それだけの収益が少いために固定資産税を納めるために何かの方法で現金を回していかなければならぬ自分の生活を税金を納めるために切り詰めていかなければならないという状態が続出してくるのではないかと思っております。今日われわれの生活しております地方でも、そこに一町や一町五反の田畑を耕しておるものが、次々に田をみずから手離しておる。こういうことは米価の問題もありましょう、いろ、いろな問題ありましょうけれども、結局一町五反を耕作する苦労も一町を耕作する苦労も、同じだという安易な立場に立ちやすいのであります。一町五反を苦労してやるよりも、一町でやっても同じだというようなことで、せっかくの大事な耕作地を手離していくという状況が出て参ります。これは農地問題とか、いろいろな問題がからんで参るでありましょうけれども、そのまた一面、固定資産税の点において考えてやらなければならぬ大きな問題があるようであります。また土地やそういうものが時価によって課税額がきまるといいますけれども、結局こういうようにして固定資産税を引き上げていくならば、またその裏では、土地の価格を引き上げて時価を上昇させるという悪循環を招来するのではないか。それによって家賃が上るとか。いろいろな現象が出て参りまして、結局住民の生活を脅かしていく結果になるのではないか。こういうようなことを考えて参りますと、この固定資産税の課税額については、あるいは税率等の問題についても、政治を行う政府としては十分掘り下げて検討する必要があろうと思うのであります。ひいては田畑の固定資産税の問題が小作料の問題とからんで参りますと、これはまた地方行政だけの問題として考えられない状況に立ち至って参りますので、われわれといたしましては、この政府原案に賛意を表することができないわけであります。事業税につきましても、本年給与所得に対するところの減免措置がとられましたので、当然個人の零細なる事業については、政府が提案しております十万円を十二万円にして、本年度から実施してやるというくらいの勇断があってしかるべきではないか。こういうことを思って、個人の事業閥係の生活安定、あるいは事業の運営等について考えてやることが重要であろうと思うのであります。
 遊興飲食税については、自由党の前尾委員からも述べられましたように、われわれといたしましては、どうしても自治庁が本年五月に試案を提示いたしましたあの自治庁案を、一応われわれは実施していくことが適切なものであろうと考えております。遊興飲食税は御存じの通り、まことに不明朗な、いわゆる脱税行為と申しますか、実にわれわれから見ても歯ぎしりをする思いのするような税種であると思われるのでございます。従ってこういうようなものについては、やはりそれぞれ適切なる方法を講じて、そうして適正な徴税をして、明朗なる形を打ち立てていくことが必要であろうと思っております。その自治庁原案は私が申し上げるまでもございません、皆さん御承知の通りでありますけれども、大衆飲食税の閥係であるとか、あるいは一般の旅館等の免税点の問題であるとか、あるいは税率の問題であるとか、非常に時宜に適した形において検討されておるようであります。しかも公給領収証を中心とするこの自治庁試案というものは、この際われわれはどうしても実施することが必要であると思っております。それが今から考えてみて、一応政府に提出されたときに、与党の政調会でこれが葬り去られたということは、一体何を物語っておるか。いろいろ憶測すると切りがありませんけれども、そういうようなものがただ一政党の幹部によって葬り去られたということは、私たちはどうしても納得がいかない。腹立たしいものさえ感ずるのであります。ぜひ一つ遊興飲食税の関係については、一日も早く自治庁が持っておりました試案の形において樹立されることをわれわれは待望するものであります。
 さきにも申し上げました各種の修正点につきましては、門司委員から詳しく説明いたした通りであります。要するに鳩山内閣は組閣いたしましてかち、大さく減税政策を公約として打ち出した。もちろん国税においてはある部分の減税措置はとりましたでれども、地方税関係においてはそういう方途がとられておらない。むしろ反対に地方税の増徴さえ考えておるということは、結局鳩山内閣の政策を裏切るものじゃないか、こう思っても思い過ごしではないと思うわけであります。またさきに提案されましたところの再建促進法にいたしましても、どうもあの再建法の審議においていろいろ問題となりました通りに、その再建法を国の責任をのがれるために、この裏打ちとなった形において、この地方税の増徴というようなことがなされておるのじやないかということを考えて、われわれといたしましてはどうしても政府の原案に賛意を表するわけには参らないのであります。
 以上私は考えておりまするところの二、三点の問題について申し上げましたが、われわれが皆様方にお諮りをいたしておりまする社会党の修正案をぜひ一つ採用いただいて、ほんとうに住民の幸福をおはかり下さるように、われわれといたしましては念願いたす次第であります。
 以上簡単でありましたけれども、私は、両派を代表いたしましてわれわれが出しました修正案に賛成し、政府の原案に反対の意を表明した次第であります。
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大矢省三#16
○大矢委員長 西村彰一君。
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西
西村彰一#17
○西村(彰)委員 私は日本社会党を代表いたしまして、今問題になっておりまする地方税法の政府原案に反対いたしまして、社会党の修正案に賛成の討論を行うものであります。
 簡単に要点を申し上げますが、中央地方を通じての税制の改正の問題は非常にむずかしい問題でありまして、自治庁当局においても非常な御苦心をしておられることはよく了解ができるのでありますけれども、特に地方税の問題は中小者以下のものには非常に負担が重いのであります。国税の問題になりますと、非常に一般が熱心になりますが、地方税の問題においてはややもすれば軽んぜられるのでありますけれども、大衆に対しては非常に重い税金でありまして、これに対する根本的な考え方をお願いをいたしたいわけであります。国が貧乏になり、地方に税源がなければないほど、地方税の負担は重くなるのであります。政府は口を開けば、財政措置が講ぜられなければ思い切った改正はできないということを言われますけれども、またただいま民主党のある委員が社会党の方でも少し実行のできるような案をお出しになった方がいいというような御注意がございましたが、これはやろうと思えばできる社会党の案でございまして、ただやろうと思わないで、税源がないとか、あるいはまた自分らの考えたものが一番いいのであって、人の考えたものはだめだ、こういう考え方でありますと、さようなことになるのであります。私ども社会党の考えておるところの修正案は、大衆課税を非常に薄くしてそうして、地方税の独立をはかっていこう、こういうことでありまして、決して荒唐無稽のことを申し上げておるものでないことを御了承願いたいのであります。
 二、三の点を申し上げますと、ただいま遊興飲食税については、前尾委員も、また川村委員もお話になりましたが、これらの大衆課税も、遊興税の方は別でございますけれども、飲食税になりますと、結局これは大衆に課脱せられてしまうのでありまして、しかもかりにこれが公給領収制度をとるにいたしましても、大都市においては非常に軽く扱われるのでありますが、地方の府県市町村に参りますと、非常に厳重に取扱われてしまうのであります。飲食税の問題においてはいろいろ政府においても名案もあるようでありますけれども、これは思い切って全廃をするくらいな据置で取り扱うことが地方の大衆のためになるのでありまして、これらの点は特に私が強調したい点であります。
 また荷車税や自転車税の問題がいろいろありますが、これらも地方におきましては申し上げるまでもなく全く生活必需品であり、また農家の生産資材のようなものでありまして、これらに対する課税というものも、六大都市のようなところでは三台、四台のうち一台か二台くらしか課税の目標になっておりませんが、地方はシラミつぶしにこれが課税の対象になっておるのであります。これは私どもは全廃をいたしたいと考えておるのであります。これを全廃すれば地方の府県市町村が困るという問題が出るのでありますけれども、これは本日、あるいは付帯決議にもそういうことがつけ加えられるかとも思いますが、地方交付税率の問題をしっかり考えていただきまして、こういうこまかい税金によって地方の大衆をいためつけるということを全廃していただきたいと思います。
 またもう一つ、木材引取税の問題がございますが、これも山林の多い市町村では全廃したならば困るという問題があります。私どもも林野行政に長く携わっておりましたけれども、木材引取税のようなものも、全体とすれば十三億か十四億くらいのものでありますが、全廃すれば市町村は困るということになります。しかしこれらもいろいろの弊害があり、ことに木材の価格が値上りになることに役立つだけでありまして、実際にはこれらは悪税と申してさしつかえがないのであります。これももちろん税源がなければ簡単に全廃することはできないということになるのでありますが、山林の多い市町村においては――これは国有林等も非常に多いのでありますが、国有林の交付金をふやすということは、自治庁から農林省に交渉願えばこれらはそうむずかしくなくできると思いますし、また交付税率のあんばい等によりましてこれらの悪税は一日も早く一つ全廃をしていただきたい、かように思うのであります。
 これを要するに、地方税の問題は繰り返して申しますような工合に、大衆には国税よりも非常に重い税金でありまして、しかもこれは業者が支払いましても、大衆に転嫁される、こういうような税金でありまするので、これらについては即刻政府においてもいろいろ考えられて、適当な財源を考えてこれを実現に移していただきたいと思うのであります。
 以上、私は社会党の修正案に賛成をし、政府の原案については遺憾ながら反対の討論を行うものであります。拍手
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大矢省三#18
○大矢委員長 これにて政府原案及び両修正案に対する討論は終結いたしました。
 これより採決に移ります。その順序について申し上げますまず池田清志君外十八名提出の修正案について採決し、次に門司亮君外十名鑑出の修正案について採決し、最後に原案について採決いたします。
 それでは採決いたします。まず池田清志君外十八名提出の修正案について採決いたします。本修正案に賛成の諸君の起立を願います。
  〔賛成者起立〕
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大矢省三#19
○大矢委員長 起立多数。よって池田清志右外十八名の提出の修正案は可決されました。次に門司亮料外十名の拠出の修正案について採決いたします。この中にはただいま議決になりました修正部分が含まれておりますので この修正部分を除く修正案について採決いたします。賛成の諸君の起立を願います。
  〔賛成者起立〕
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大矢省三#20
○大矢委員長 起立少数。よってまず可決されました修正部分を除く門司亮君外十名の提出の修正案は否決されました。
 最後に、まず可決されました修正部分を除く原案について採決いたします。賛成の諸君の起立を願います。
  〔賛成者起立〕
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大矢省三#21
○大矢委員長 起立多数。よって修正部分を除く政府原案は可決されました。
 これにて本案は修正議決されました。
 ただいま前尾君より本案に対する付帯決議を付すべしとの動議を提出されておりますが、説明を願います。前尾君。
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前尾繁三郎#22
○前尾委員 皆さんにぜひ今回の地方税法の一部を改正する法律案に対しまして付帯決議をしていただきたいと思います。原案を朗読いたします。
  地方税法の一部を改正する法律案に対する附帯決議
 一、地方道路税の税率引下げに因る地方道路譲与税の減収については、たばこ消費税の税率引上げ等によって補てんするよう措置すること。
 二、遊興飲食税については、負担の合理化、納税秩序の確立等を期してその改善の具体的方途を講ずること。
 三、事業税における、信用金庫の貸倒準備金の問題、固定資産税における信用保証協会、営業用倉庫、日本中央競馬会の競馬施設、大規模償却資産の問題、娯楽施設利用税におけるスケート場の問題、入場税、木材引取税の問題等については、政府において検討の上早急にこれが解決を図ること。
 すでに皆さん御承知のように、第一の問題につきましては今回はなはだ遺憾ながら地方道路税が創設されながらその税率が予定のように参らなかったのであります。しかしこれは政府原案にすでに非常なピントはずれがあると思うのであります。と申しますのは、現在増税の状況にないその際におきまして自動車業者等に増税をやって、それを負担させるということは無理でありますし、それが消費税的なものでありまして、転嫁可能としましても、物価の引き上げ等を必要とするというような点から、一般的減税が行われておりますこの際に、地方道路税につきまして引き上げを行うという原案に非常に無理があった次第であります。従って今回は据え置きの修正を受けたのでありますが、その財源につきまして非常に困った問題を生じました。窮余の策として本年限りの措置が考えられたのであります。しかしあくまで道路の財源としまして地方道路税の問題はぜひ解決していただかなければならぬのでありまするし、またいわゆる道路五カ年計画というようなものを国がやっておりますが、それに対応しましても、常に確固たる道路財源を地方に付与するようにぜひお考えを願わなければならぬのであります。本年はただ額としてつじつまを合せたというにすぎません。来年度以降におきましてはたばこ消費税の税率等の引き上げ、あるいはその他の法的措置によって補てんをしていただくことを、ぜひおやり願わなければならぬというのであります。
 第二の遊興飲食税につきましては、先ほど来申し上げましたように、現在各府県が非常に不均衡がありまするし、また各業者間が非常に不均衡であり、全く税法は適用されておらぬという非常に乱脈をきわめたものであります。従ってこれを根本的に改正していただかなければなりませんし、さらにまた免税点として考えられております百二十円というようなものもあまりに少額に過ぎまして、大衆の負担の重圧になっておりますことは、しばしば言われておる通りであります。この際に、これまた早急に根本的な改善の方途を講じていただかなければならぬと思うのであります。
 第三に掲げております項目は、それぞれ非常に小さい問題ではありまするが、しかしいずれも重要な問題であり、先般の小委員会におきましていろいろ論議をされたのでありまするが、はなはだ会期も切迫しております現在においては、合理的な方法が考えられなかったのでありまするし、ことに地方財政計画に穴を出してはならぬという根本原則に立ちまして、われわれもこの際改正を見送った問題が多いのであります。必ずしも全部取り上げなければならぬ問題とは考えておりませんが、政府において根本的にお考えになるその際に、この問題も早急に御解決を願いたいというのが第三項の趣旨であります。
 以上が本附帯決議案を提出いたしました理由でございますので、どうぞ各党の皆さん全部御賛成のほどをお願い申し上げます。
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大矢省三#23
○大矢委員長 ただいまの前尾君の附帯快議に対する説明に対して意見なり質疑があれば、これを許します。
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加賀田進#24
○加賀田委員 今原案に対しての附帯決議案が上程されましたが、その内容を一二三と見て参りますると、門司委員外十名の提出いたしましたいわゆる地方税法の改正に対しての修正案のほとんど大半がこの中に盛られておると思いますが、こういう附帯決議をつけなくてはならないという原案に対して賛成した民自両党の気持を、私は疑うのであります。われわれは最高の立法機関として、特に地方税に対しましても、根本的な住民の要請にこたえてこれらの問題を解決しなければならない責任を持っていると思いますが、にもかかわらず原案に賛成している。しかもこの附帯決議の中には重要な税項目が含まれております。もしこうしたことを実際に改正すべき意図と熱意があるとするならば、長い間の国会において慎重審議して、この問題を修正して提出すべきが正しい姿ではないかと私は思います。
 従って私たちとしては、この内容に対しては、修正案に盛られた通りの大半が入っておりますので 賛成いたしたいと思いまするが、原案に対して単なる附帯決議だけでこの地方税の改正を通過させるということは、党としてあるいはわれわれとして、国民に対しても済まないと思います。従って残念ではありますけれどもこの内容に対しては私たちは賛成をいたしますけれども、原案の附帯決議として地方税法の改正を通していくということは、党としては承服できないので、本附帯決議案に対しては反対をいたします。
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中井徳次郎#25
○中井委員 ただいま加賀君からもお話がありましたが、わが党といたしましても、第一、第二につきましてはけっこうでございまして、それで賛成したらどうかという話も今までもあったわけであります。実は、はなはだ申しわけないのですが、その内容についても、第三に、日本中央競馬会の競馬施設あるいは営業用倉庫とあるのですが、こういう点につきましては、私どもは別に問題になっておらぬというふうに了解をして、これはこのままでいいではないかというふうに考えておったのです。この点で何か御説明願えればけっこうでございますが、御説明いただきましても賛成できないので、ほんとうに残念でございます。今加賀田氏からお話がありましたような根本原則の問題もありますので、賛成をいたしかねるのでございます。それだけちょっと申し上げます。
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大矢省三#26
○大矢委員長 他にございませんか。――なければ、前尾君提出の動議について採択いたします。本動議に賛成の諸君の起立を願います。
  〔賛成者起立〕
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大矢省三#27
○大矢委員長 起立多数。よって前尾君提出の動議のごとく、本案に附帯決議を付することに決しました。
 ただいま議快いたしました本案に関する報告書の作成につきましては委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大矢省三#28
○大矢委員長 御異議なきものと認め、さよう決します。
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大矢省三#29
○大矢委員長 それでは次に地方道路譲与税法案を議題といたします。
 本案に対して質疑はありませんか。別に御質疑もないようでありますから、これにて本案に対する質疑は打ち切りたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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