野原覺の発言 (本会議)

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○野原覺君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっておりまする本第二十二特別国会の会期延長一カ月に対し、絶対反対の討論を行わんとするものでございます。(拍手)
 御承知のように、本特別国会の会期は、召集になりました三月十八日から六月三十日まで百五日と決定をされておるのでございます。その間、私どもは、政府に対しまして国会に提出すべく予定をせられておる法律案は、すみやかに提出すべきであり、同時に審議の促進をはからなければならないことを、重ね重ね要求を続けて参っておるのであります。しかるに、今日ただいま政府から提出されておりまする法律案件は百三十六件、本日まで百四日間の審議によって、両院を通過成立いたしましたものはわずかに二十数件、審議未了のものは驚くなかれ百余件という、きわめて遺憾なる事態を招来いたしておるのであります。(拍手)
 一体、このような審議の遅滞は、どういうわけで生じたのでございましょうか。申し上げるまでもなく、その原因の第一は、政府から法律案を提出することがきわめておそいということであり、原因の第二は、政府、与党内部の不統一による審議の渋滞ということではないかと思うのであります。(拍手)特に私が指摘をしなければならないことは、失礼な言い分かもしれませんが、私は事実を指摘いたしたいのでございまするが、政府、与党は、今日、保守合同に対しまして、賛成、反対の二派に分れて、てんやわんやの状態を現出していらっしゃる。このことによって法律案審議不可能になっておることは、いなむことのできない事実なのであります。(拍手)
 このように、法律案審議の遅滞はことごとく政府、与党の責任にあることは、過日、議院運営委員会におきまして、政府を代表いたしました官房長官がこれを認めておるのであります。このことは国民が今日厳正に批判いたしておるということを、私は断言いたしたいのであります。しかも、他方におきましては、国防会議法案を初めといたしまして、地方自治法改正案、あるいは地方財政再建整備促進法案、その他石炭鉱業合理化法案というような反動立法が会期中に審議完了を見ていないのでございまするが、このことは、国民世論の反対によって実質的には否決されたことを意味するものではないかと、私どもは思うのであります。(拍手)
 しかるにかかわらず、政府、与党の諸君は、何らの反省もなく、反動立法の成立をこいねがっておりまする自由党の諸君と結託をいたしまして、しかも院外における野合的取引をやってここに会期三十日延長という空前絶後の提案をいたしてきておるのであります。(拍手)このことは、私に言わせるならば、一にかかって、民自両党の諸君が、世論を無視して反動立法の通過をはかりまするとともに、法案審議を保守合同を進めるための手段といたし、同時に、国会の場を保守合同取引の場として利用せんとする不純なる動機に基くことは明瞭でございます。(拍手)このことは、政党の生命であるところの政策の実現と国会を軽視するもまたはなはだしいと言わなければなりません。わが社会党は、断じてこのことは承認できないのであります。
 もとより、私どもは、国民生活の窮乏を打開いたしますために、やむを得ない場合には、必要最小限の会期延長を、小幅に一回を限って認める方針を打ち立てておるのでございまするが、今回のごとき、国会の場を保守合同に利用しようという不純なる動機に基いた、しかも反動立法成立のための一カ月大幅会期延長ということは、公党として無責任きわまるものであり、われわれは断じて承服することができぬのであります。(拍手)もしそれ、いうところの重要法案を通さんがために会期延長の必要があるとするならば、政府はこの際新たなる補正予算を加えて臨時国会を召集することが憲政の常道ではないでございましょうか。
 私は、ここに、社会党を代表いたしまして、会期一カ月延長に絶対に反対をいたしまするとともに、本第二十二特別国会のすみやかなる閉会を主張いたしまして、私の反対討論を終るものでございます。(拍手)

発言情報

speech_id: 102205254X03519550629_003

発言者: 野原覺

speaker_id: 16407

日付: 1955-06-29

院: 衆議院

会議名: 本会議