河野一郎の発言 (決算委員会)
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○国務大臣(河野一郎君) 大へん適切な御指示を頂きまして、この機会に私から一言申し上げて、御注意を頂戴いたしたいと思うのであります。
御承知の通り、農林省の予算の編成から考えてみましても、私は実は大臣に就任いたしましてから、たまたま予算の編成もある程度進んでおる中間に就任をいたしました。その後御承知の通り選挙を済まして、第二次鳩山内閣となり、あらためてここに予算を編成いたしたのでありますが、予算を一朝一夕にして抜本的にこれを再編成するということは、なかなか困難なことは皆さん御承知の通りでありますが、ただいま農林省の予算を極く大略ごらん頂きましてもわかるように、三百余種類にわたる補助金になっております。この補助金になっておるものが農村のわが国の実情からみて、むろんいらんものがあるわけでもございませんし、むだなものがあるわけでもないことは御承知の通りでございます。たまたま敗戦から占領政治、この大きな変革にあたりまして、そのつどそのつど必要な額をつけ加えて参って、今日のような予算になっておることも御承知の通りであります。従いましてこれらの予算の運用に当りましては非常に細分化されまして、それがこまかな面に施行するようになっておりまする関係から、非常に手が余計かかったところから、監督するにも、それが末端の非常にこまかな面に参りまして、これが農村振興の助けになっておるというような関係になっておりますので、まま御指摘になるような、また今日の決算の状態になって現われてきておることも一つの原因だと私は思うのであります。
その次には、急激に災害等が出て参りますと、この災害に対応するために人の配置をいたしておりませんので、にわかに災害の復旧をいたさなければならぬ、災害の跡始末をいたさなければならぬということになりますと、限られたる人手で、そこに急激に膨張した予算の運用をしなければならないということになりますので、どうしてもずさんになりがちになり、そこにこういう結果を生んでくることになるんだろうと思うのであります。これらの原因結果について深く私は考えまして、できる限り明年度予算の編成は従来の予算の編成とは抜本的にこれを改革いたしまして、あり方を変えて参りたい。今までのようなこまかく分割された予算の数字でなしに、もう少しこれを集約して、そうして日本の農業のあり方に合致するような予算を組んでゆくことがいいことじゃなかろうかということを考えまして、せっかく明年度予算については、そういう方向で現在の農林省予算を根本から変えて考えるようにやっていきたい。もし私がその衝に引き続いて当ることになりますれば、私はぜひそういうことにして、今御指摘を受けておりますような結果の生れませんように、よく筋の通った、太い筋で太く筋を通して、しかも農村にこれが影響して参ることのできるような補助助成の方法を行ってみることにしてみたい。
また災害等の起った場合につきましても、今までのようなやり方で参りますれば、どうしても私はここで今後いかに十分に監督いたしましても、災害の発生と現在の農林省の機構との関係から、どうしてもこういうことが起りがちでありまして、さればと申して、これをこのままにしてよいということはありませんでございますから、私はこの国会が済みましたならば、直ちにこれらに対して対応策として十分な一つ決意をもって当って参りたい。私も在野時代にこの予算の運用に当ってこういうふしだらな点があり、しかも国民に非常に重い負担をかけておりまする金の使途が、しかも有効的に使われなければならない農村に対する金の運用が、こういう状態になっておることは、非常に遺憾に考えておりました一人でありますので、この点につきましては深く反省をいたし、深く決意をいたしまして、十分監督をして善処いたしたいと思っておる次第でございます。
申し上げますことは、はなはだ取りとめのないことでございますが、現行の予算をそのまま生かして参りますれば、細分化されておりまする予算の形態から、これを施行いたしますのにはどうしてもその運用が地方に多くかかって参るようになります。たとえばこの中にもたくさん御指摘を受けておりまする現在の災害保険の問題にいたしましても、これらの運用に当りましては、各町村と中央との関係において遺憾な点が多々あるようでございます。従いまして農業災害の問題にいたしましても、これを現行のまま続けて行くがよろしいかどうかということにつきましては、府県の委員会等においても御審議願っておるようでございまするし、私は今申し上げますように、農村関係におきましては終戦後のどさくさから、さらにまた農地改革以後の農村のあり方等からいたしまして、ここにそのつど必要な角度においていろいろな施策が講じられて、その累積が今日のあり方になっておりますので、これをやや安定いたそうとしておりまする農村の現状にかんがみまして、もうここらでもってほんとうに農村の振興の方式等については考え直さなければならぬときがきているのではなかろうかということも考えておりまして、これらについて抜本的に考えてみたいと考えております。その際に、今決算委員会で御指摘になっておりますること等につきましては十分配慮を加えまして、善処いたして参りたいと考えておるのでございまして、はなはだ遺憾なことでございますが、この点につきましては深く事務当局の反省を促しまして、必ず御期待に沿うように私はいたしたいと考えております。よろしく一つ御了解願いたいと思います。