三浦辰雄の発言 (決算委員会)
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○三浦辰雄君 私はただいま議題になっておりまする昭和二十八年度の決算三案に対しまして、緑風会を代表して承認をしようとするものであります。
この機会に希望を、と申しますか、私の所感の一端をつけ加えさしてもらいたいと思うのでありますが、先には、本委員会の総意をもって、いわゆる指摘を多く受けた関係の官省に対して警告が発せられ、これについて、そのそれぞれの所管の大臣は、御指摘はもっともであって、今後その点については特段の注意をするという決意の御披瀝があった。おそらく前のこの決算の報告に当っては、それぞれこういつた、いつも今後はそういうような指摘を受けることのないように努めるということは、いわばきまり文句のように、そのつど決意が披瀝されてあるのでありまするけれども、その結果どこまで、どれだけ改善をされたかということは、先ほど審査の結論が報告されたところでもおわかりの通りに、なかなか改善のあとは、遅々としてそのあとを見るのに苦しむ。しかもこのためには人員の増ということについては極力慎しみ、あるいはさらには事態を整理しなければならないというような今日のいわゆる緊縮のさなかにあって、会計検査院の機構を拡充して、そうして一局を設け、数課を増設しなければならぬといったような事態になっているのは、全く情ないというべきなのであって、私はこれらをもって、先ほど青柳委員からも討論で述べられたことは、私は同感なのであります。しかもその問題の一つとして私が指摘したいのは、政府の執行機関というものの、局長あるいは部課長、係長といった、それらの間の一体責任というものが明らかにされてないという問題これは一つ研究をしなければならない。その責任感というものを十分にとるような体制を至急考えるべきじゃなかろうか、私はこの点を思うのであります。
ただ、たとえば一つの補助金の問題にいたしましても、はんこばかり十も十五もついているんだけれども、そのうちのだれが一体その問題についての責任者なんだということが、それぞれの官庁において必ずしも明らかになっていない。私はそういったような問題も大きな問題として取り上げなければならないだろうと思うのです。補助金が非常にずさんに使われているというこの事実、これは事実で、まことに遺憾だが、だからといって、その補助事業自身が補助の対象にしてはおかしな事業であるということにはならない。私はそういった責任体制のもとに、また一面において受け入れ機関、地方公共団体なりあるいは関係の団体なり、こういうものの受け入れ機関というものに対して、先ほど来指摘されておるように、いわゆる補助金というものについて、必ずしも適正な認識というものの上に立って、その合理的利用というものをやるという風潮がいささか欠如しておるのじゃないか、この点をどうしても啓蒙しなければならない。政府に責任の体制を立て、そして受け入れ機関にその啓蒙による真剣な、この乏しいまた困難な財源の中から受けるその補助金等に対する考え方を真剣に考えれば、私はこういつた指摘される点がずいぶん減るんではなかろうか、この委員会で本年指摘されました二千数百の中から六件をとって、その当時その六件の指摘された代表的と申しますか、ものを選んで、わざわざ地方団体等から参考人として上京してもらって、この委員会の席へ出て、そうしてその案件について一体どこにそういった原因があるか、今後どういうふうにすれば、こういった問題を少くしていけるかということが真剣に討議されたのであります。私はその経験から見ても、さらにその当時の、たとえば村長さんでなくて、今度は町村合併によって新しい町長さんになったという人が呼ばれて、その当時のその県の土木部長ではなくて、新しくなった土木部長が呼ばれている、こういったようことでなしに、一段とあの経験からみて、私は当時の人に来てもらって、そのときの状況等を討議することによって、そういった指摘されるような事態の起った原因というものを究明するというようなことにすべきであるというような考えをもちました。さらにその前に当然すべきことでありますが、政府の各省の決算をやる場合に、現在のその職にいる人、これはもちろん役所のことでありまするから当然その人が、前者がやったことであっても、十分に知り、かつ反省を加え、今日こういうふうにやっているといったようなことを熟知していなければならないのに、前の人、あるいは前々の人であるということによって、その当時の事情、あるいは批難事項に対するところの説明というものがはっきりしない場合がたくさんある。私は民間のそういった団体にまで来てもらうというこの委員会のあの考え方を、もっと手近な、いわゆる政府部内におきますところのこの案件に対しての審議のときには、その当時の責任者であった人にも来てもらうといった道も開いて、そうして何とかして指摘されますような問題が年を追って少くなり、やがて会計検査院の機構というものを縮小しても差しつかえないといったようなことになることを期待する、そういったことを期待いたしまして、私はこの三案に賛成をするものであります。