石川清一の発言 (決算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○石川清一君 私もただいま議題となっております会計三件につきまして承認をいたしたいと存じますが、先ほど小林委員からお話がありましたように、終戦以来十年の日本の会計報告をみて参りますと、累年会計検査院の指摘をする案件が悪質しかもこまかくなっておる点をみまして、日本の行政の将来に大きな杞憂を持つものであります。日本が戦争に負けた原因の一つが、落第をした経験のない、失恋の経験のない、失業の経験のない日本のかつての官僚が、当時の軍の強い力に迎合して出世街道をまっしぐらに進んだ点にあったと言われております。私は確かにその面のあることを肯定をいたします。今日日本に与えられておる民主主義の持っておる半面の愚劣さといいますか、未成熟な愚昧さに迎合しようとする日本の国家公務員の行政の態度と措置が、この点に現われておるのではないか。新らしい日本の民主主諦の行政の立場に立って同じような杞灘を私はいたしております。国家の主権がかつて天皇の手にあった絶対のときと、今日人民の個々の一人の一票々々にあるその主権さえ迎合しよう、あるいは便乗しようとする点においては、何ら私は変りがないであろうと存じております。今日二十八年度の会計の報告をみまして、これは確かに吉田内閣のとったものであります。しかしながら鳩山民主党内閣が綱紀の粛正を表にかかげて、行政整理、人員整理が行えないこの情勢の中で、この行政の機構の中で、一兆円の一般予算をあげて国民の悲願である民族の繁栄と国家の完全なる独立をかちとるためには、重大なる決心を今日以後なさねばならぬと存じております。中小企業者の事情をみますというと、多数破算続出をし、失業者が潜在より顕在化に、おそろしい勢いでふえて参っております。この中で国家公務員並びに地方公務員のみが優然国の予算の中で惰眠をむさほることは許されないと私は思います。従ってかつて私は支那事変に参加して玄海灘を渡ったことがあるのでありますが、当事一つの船団を護衛して参るときには、たしか十五ノットの船でも最低の六ノットの船に調子を合せて進んでいかなければならない。今日の日本の産業の構造、あるいは地域的な産業の状態からみましても、当然政治の重点を後進の未開発の地域、あるいは遅れているところの産業に向けなければなりません。従って行政の能力の最尖端はそういうところに向けられるのでありまして、三十一年度の予算の編成については、単なる行政的な財政のバランスをとるのみではなくて、財政の効率的バランスが、遅れている業種、遅れている地域のないように、地方公務員、国家公務員の綱紀の粛正とともに、実現を期されることを希望いたしまして賛成をいたします。