加藤正人の発言 (商工委員会)
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○加藤正人君 一応の御説明でもっとものようでありますが、それでは輸出業者が輸出業者の責任をもって完全に今日輸出貿易の業務を実行しつつあるか、またすることができるか、要するに現在の輸出取引の実態というものを見ました場合に、これは国内取引である、これは波打ちぎわから外の取引である、というようなことを区別するのが非常に困難な場合が多いのであります。たとえば鉄鋼の取引というものは、バイヤーとの実際の商談はメーカーが行なっておるのであって、取引数量なり価格なり品質なり、あるいはまた納期なりといった取引内容が事実上取りきめられた後に初めて輸出業者というものが単に形式的に契約の当事者として顔を出して来るというようなわけであります。また人絹のメーカーにいたしましても、インドなり台湾なりに人を派遣して実際の商談に当っているのであります。綿紡績の場合でも大体さようなことになっております。しかもキャンセル等があったような場合には、その最終責任を背負い込む者もまた実はメーカーであります。これは現在の鉄鋼とか、繊維とかの輸出取引の実態であるのでありますから、最終のキャンセルとか苦情のあったような場合には、責任を背負い込むところのメーカーが条件なり何かを先方の輸入業者と話し合った後に契約の形式を整えるために輸出業者はそこに初めて顔を出すというような事情にあるときに、この輸出業者に届出という非常に緩和な態度をとらすことを認めておいて、実質的に責任を負うべき、しかも輸出貿易に最終の責任まで負うべきメーカーを、これは波打ちぎわの内の国内取引であるということだけでほとんど補完的なことより認めぬというような扱いは、実際の輸出貿易の実態に非常にかけ離れた取りきめである。こういうようなことでは、この法の所期した本来の目的を遂げることは非常に困難だと思う。その取引の実際にかけ離れておる点をどうお考えになるか。