商工委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十年六月二十八日(火曜日)
午後一時四十四分開会
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 吉野 信次君
理事
古池 信三君
高橋 衛君
山川 良一君
委員
上原 正吉君
深水 六郎君
加藤 正人君
河野 謙三君
海野 三朗君
栗山 良夫君
上條 愛一君
白川 一雄君
苫米地義三君
石川 清一君
政府委員
経済審議庁計画
部長 佐々木義武君
通商産業政務次
官 島村 一郎君
通商産業大臣官
房長 岩武 照彦君
通商産業省通商
局次長 大堀 弘君
通商産業省企業
局長 徳永 久次君
通商産業省公益
事業局長 中島 征帆君
中小企業庁長官 記内 角一君
事務局側
常任委員会専門
員 林 誠一君
常任委員会専門
員 山本友太郎君
常任委員会専門
員 小田橋貞壽君
常任委員会専門
員 桑野 仁君
常任委員会専門
員 内田源兵衞君
説明員
公正取引委員会
経済部長 坂根 哲夫君
—————————————
本日の会議に付した案件
○中小企業等協同組合法の一部を改正
する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
○輸出入取引法の一部を改正する法律
案(内閣送付、予備審査)
○経済自立方策に関する調査の件
(日本開発銀行融資計画に関する
件)
(電源開発株式会社の資金計画及び
開発計画に関する件)
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この発言だけを見る →午後一時四十四分開会
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出席者は左の通り。
委員長 吉野 信次君
理事
古池 信三君
高橋 衛君
山川 良一君
委員
上原 正吉君
深水 六郎君
加藤 正人君
河野 謙三君
海野 三朗君
栗山 良夫君
上條 愛一君
白川 一雄君
苫米地義三君
石川 清一君
政府委員
経済審議庁計画
部長 佐々木義武君
通商産業政務次
官 島村 一郎君
通商産業大臣官
房長 岩武 照彦君
通商産業省通商
局次長 大堀 弘君
通商産業省企業
局長 徳永 久次君
通商産業省公益
事業局長 中島 征帆君
中小企業庁長官 記内 角一君
事務局側
常任委員会専門
員 林 誠一君
常任委員会専門
員 山本友太郎君
常任委員会専門
員 小田橋貞壽君
常任委員会専門
員 桑野 仁君
常任委員会専門
員 内田源兵衞君
説明員
公正取引委員会
経済部長 坂根 哲夫君
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本日の会議に付した案件
○中小企業等協同組合法の一部を改正
する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
○輸出入取引法の一部を改正する法律
案(内閣送付、予備審査)
○経済自立方策に関する調査の件
(日本開発銀行融資計画に関する
件)
(電源開発株式会社の資金計画及び
開発計画に関する件)
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吉
記
記内角一#2
○政府委員(記内角一君) 先日の当委員会におきまして、今回の法律が認証制度、一種の届出制から認可制度に変ったについて、一定の期限を付して、その期限内に処置ができなかったならば認可制度にするというような昔例があったようだが、どうかという委員長の御質問でございましたが、いろいろ取り調べました結果、わかりました結果を御報告申し上げますと、この例は、戦争中の国家総動員法その他によりまして許可、認可事項が非常に多かった時代に、これを戦争末期におきまして整理する意味で許可、認可等の簡素化に関する法律ができまして、そういう手続が行われたのでございますが、総動員法の廃止に伴いまして、これも取りやめに相なりました。ただ終戦後になりましてまだ連合軍が進駐当時に、すなわち昭和二十二年に農業協同組合法が制定せられまして、その際に農業協同組合の設立は認可制度にいたしましたが、二カ月以内に何らかの措置をとらなければ設立されたものと、認可を受けたものとみなされるという規定が置かれております。これが現在まで続いておるわけであります。これに関連いたしまして、これと同じような趣旨をとりました水産業協同組合、漁業協同組合等が昭和二十三年に作られております。また森林法によりまして、森林組合の設立が昭和二十六年に行われております。それから同じく昭和二十三年に消費生活協同組合の設立につきましてほぼ同じような規定がございます。これはいきさつを調べましたところ、中小企業等協同組合法におきましては認証制度になっておりまして、当時進駐軍の意向によりまして、この種のものはすべて認証制度でいくべきだと、会社の設立と同じように公証人の認証によって設立されるというふうにとり行わるべきだというふうに大原則はきまっておりましたが、当時の社会情勢上、農業協同組合とか、あるいは消費生活協同組合、水産業協同組合等はどうしても許可制度にせざるを得なかったということで、種種折衝いたしました結果、認可制度はとるけれども、ある期間内に何らの措置がなければ当然に認可ざれたものとみなすという規定を挿入いたしまして、まあ事実上認証制度と同じような効果を持たせるというふうないきさつでこれができたと承知いたしております。その後におきましては、各種の法人の設立認可、免許等ございますけれども、これ以外には、たとえば酒造組合、塩業組合——塩業組合は認証制度でございますが、酒類業組合の設立あるいは輸出水産業組合の設立等につきましてはいずれも認可制度になっておりますが、そういう期限の問題はございません。信用金庫法等についても同様でございます。それ以外に、たとえば武器製造事業法あるいは火薬類取締法その他各種の認可制度、許可制度のとられておる法律も他にございますが、法制局にも照会いたしましたところ、戦後におきましてはこれらのもの以外にはそういう許可、認可事項について期限を設けておるという例はないということでございまして、われわれも大体そういうふうに見ておる次第でございます。
しからば本組合についてなぜとらなかったかという点でございますが、御案内の通り、中小企業等協同組合の対象になりまする業者は、農業などと違いまして非常に複雑多岐でございます。従いまして、これらの一つ一つの組合につきましてもなかなか調査もむずかしい面もあるわけでございますが、もちろんわれわれ力を尽しまして、早期にこれの認可、不認可のことをとり行うべく努力はいたすつもりでありますけれども、たとえば一カ月とか二カ月という期限を切るのもどうか、かえって期限を切るとその間にいろいろ安易に流れてそれまでほったらかすというふうなこともないだろうかというふうな心配もございますので、またいつから期限の開始が始まるか、受付の日がいつになるかというふうな点がはっきりいたさない。またたとえば中央で認可いたしますような場合に、地方庁を経由してやる場合でございますが、地方庁を経由した場合は、地方庁に受け付けた日から計算するか、あるいは地方庁を経由して本省に届いた日から計算するかというふうなこともやっかいになって参りますし、また受付自身も過去の例によりますと、受付を拒否しましてそのまま書類不備ということで受付をしないで返してしまうというふうな事例などもあるようでございまして、必ずしもこれが妥当ともいい得ないのではないかというふうにも考えられるわけであります。
なお、御案内の通り、組合につきましては登記手続が必要になって参りますが、登記は認可を経た後に登記することになっておりますが、認可になりますれば、認可証がありまするので、そのままでよろしいのでございますけれども、一定の期限経過後で自然に成立するというふうな場合におきましては、登記の際に期限経過しておるという行政官庁の証明書を添付しないと、登記を受け付けないというふうな慣習にもなっておるようでございます。これは便利のようで、かえってそういうふうなことになりますと不便にもなってくるかというふうに考えるわけでございます。あれやこれや考えまして、私どもといたしましては、最近例もあまりございませんので、こういう認可について期限の規定を設けなかった次第でございます。
この発言だけを見る →しからば本組合についてなぜとらなかったかという点でございますが、御案内の通り、中小企業等協同組合の対象になりまする業者は、農業などと違いまして非常に複雑多岐でございます。従いまして、これらの一つ一つの組合につきましてもなかなか調査もむずかしい面もあるわけでございますが、もちろんわれわれ力を尽しまして、早期にこれの認可、不認可のことをとり行うべく努力はいたすつもりでありますけれども、たとえば一カ月とか二カ月という期限を切るのもどうか、かえって期限を切るとその間にいろいろ安易に流れてそれまでほったらかすというふうなこともないだろうかというふうな心配もございますので、またいつから期限の開始が始まるか、受付の日がいつになるかというふうな点がはっきりいたさない。またたとえば中央で認可いたしますような場合に、地方庁を経由してやる場合でございますが、地方庁を経由した場合は、地方庁に受け付けた日から計算するか、あるいは地方庁を経由して本省に届いた日から計算するかというふうなこともやっかいになって参りますし、また受付自身も過去の例によりますと、受付を拒否しましてそのまま書類不備ということで受付をしないで返してしまうというふうな事例などもあるようでございまして、必ずしもこれが妥当ともいい得ないのではないかというふうにも考えられるわけであります。
なお、御案内の通り、組合につきましては登記手続が必要になって参りますが、登記は認可を経た後に登記することになっておりますが、認可になりますれば、認可証がありまするので、そのままでよろしいのでございますけれども、一定の期限経過後で自然に成立するというふうな場合におきましては、登記の際に期限経過しておるという行政官庁の証明書を添付しないと、登記を受け付けないというふうな慣習にもなっておるようでございます。これは便利のようで、かえってそういうふうなことになりますと不便にもなってくるかというふうに考えるわけでございます。あれやこれや考えまして、私どもといたしましては、最近例もあまりございませんので、こういう認可について期限の規定を設けなかった次第でございます。
海
海野三朗#3
○海野三朗君 ただいまのお話はこの前の私どもが質問いたしましたことに対する御答弁になっていないように思うのです。受け付けてからそのままほうっておけば、無期限にほうっておかれるので、つまりそういうふうな怠慢をもどういうふうにするのかという質問であったのでございます。それに対してはそういうことにしないからいいのだということでは御答弁にならないのじゃないか。受け付けてほうっておけば、それはそれなりになっちゃうですよ。それでは政府としては、そういうことではいけないのじゃないか。そこにちゃんとくさびがなくちゃいけないのじゃないかということも、この前お伺いしたと思うのですが、それに対しての答弁には私はなってないように思うのですが、いかがなものでございましょうか。こういう場合はこうだ、ああいう場合はああだったとおっしゃるけれども、認可制にすると、認可しないでほうっておけばどうなるか、一体いいのか、悪いのか、つまり当局がそれを受け付けただけで、何とも、うんともすんとも返事しない場合はいけないのじゃないか、いわゆる官僚の威望を発揮するのかもしれないけれども、それじゃいけないのじゃないか。何とかそれに対処するのに期限がここに必要ではないかという質問に対しての、あなたの方の御所見をもう一ぺん私は承わりたいと思う。それじゃいけないのじゃないか。
この発言だけを見る →記
記内角一#4
○政府委員(記内角一君) ごもっともでございますが、私どもといたしましてはそれぞれの行政庁に対しまして厳重に注意を喚起いたしまして、そういうふうなことのないように一ついたさせたいというふうに考えております。また個々の一般の業者に対しましては、十分事前に連絡をとって、行政庁と連絡をとりながら設立手続を進めさせるというふうに指導督励して参りたい。御承知の通り組合を作ります際には、いろいろ発起人が最初の定款を作って、発起の計画を作りましてから創立総会を終了いたしますまでには、相当の期間と手続を要しますので、時々いろいろ各方面の指導、相談をしながらやって参るのが通例でございますので、そういうふうな手続によりまして、行政官庁とも十分密接に連絡をとらせて、そういうことによって、逆に行政官庁をも業者の方から督励できるようにして参りたいというふうに考えております。また今度の法律が改正になりますのは、中央、地方に中央会が設立されまして、この中央会自身も組合の設立、また設立後の運営等について、いろいろ周旋、斡旋、指導というふうなことをいたすことに相なっております。その面からも、業者自身にもいろいろ啓蒙宣伝いたしますと同時に、行政官庁自身に対しましても、そういうことのないように、絶えず連絡監視を緊密にやらせて参りたいというふうに考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →海
海野三朗#5
○海野三朗君 それはよくその御精神はわかりますけれども、たとえば借金したような場合に、おれは金を返すのだというようなことをいわれて、もし返さないときはどうするかということになっていないと、どうもそれは幾ら弁明をなさっても、この法案というものは、ここに大きな穴があると私は考えざるを得ない。で、あるいは一カ月あるいは二カ月、その間に全然長くなるときには、政府の方からちゃんとこれに、今これは調査中であるからこうだというような通牒をするかなんかしなくて、この法案だけを一方的におきめになるということはどうも私は妥当でないと思うのですが、これはいかがなものでしょ。抜けておるでしょう。御自分は法案だけを通すつもりであって、一方業者の方から見たときには、どうもこれは片手落ちだ、大きな穴があると私は思う。どういうものでしょう。その期限に対して、ちゃんと期限をつけるなり、こういうふうに今やっているのだということにしないと、とにかく官庁に対しては一般組合などというものはまるでネコにネズミのようなものですから、おそるおそる何とか言われることを待っておるのであって、ほうっておかれれば二カ月も三カ月も長くなってしまう。それは長くなったときには不許可ということであるか、どうであるか、そういう点がはっきりしていない。つまりこの法案というものは、そこに大きな穴があるように私は思うのですが、そこはいかがなものでしょう。
この発言だけを見る →記
記内角一#6
○政府委員(記内角一君) いかにもごもっとものよりでございますが、今までの例から見まして、あまりそういう事例はございませぬし、ことに今度の場合は相当ごく特殊なものに限って不認可にして参る予定に相なっております。従いまして万々そういうことはないと思いますが、先ほど来申し上げておりますように、中央会等もできました暁におきましては、この面からまた別の監視を十分にやらしてもらいたいというふうに考えておる次第でございます。
この発言だけを見る →吉
吉野信次#7
○委員長(吉野信次君) これはこの間私が質問をしたのですが、大体お調べになったからそれでわかったのですけれども、総動員法関係の……戦争になってからの問題じゃなくて、実は官庁てこの立法がいいというのはずっとそれより前のことなので、つまり認可、許可事項というものは非常に多くてしょうがないといって、何べんも認可、許可事項の整理というものを内閣がかわるたびにやった時代があるのです。そういうときにたまたま何年ですか、千九百三十何年だと思っていますけれども、ドイツの新しい電力に関する立法があって、その立法に認可をうたっているけれども、一カ月なら一カ月という期間内にその官庁が認可をしないときには、認可したものとみなす、こういう規定があるので、その間ほうっておくというのじゃなくて、期限があるから官庁としては一生懸命勉強してその一カ月内に認可をする、こういう建前であるわけなんですね。そういうふうに官庁の方で急いでやる責任をその法律によって負う、こういう新しい立法の提出があったものですから、これを今後の認可事項というものには応用したがよろしい、こういうのでぽつぽつやり出したと思うのです。私も古いことで記憶はありませんけれども、おそらくそのことを調べれば、総動員法の前にそういうふうな立法例を私は開いておったのではないかと思うのです。それで今のお話で、それでよろしいのですけれども、これはこの問題だけでないでしょうが、とにかくなるべく認可事項はやめる、そうして届出というか、あるいは認証というか、それだけに整理をしたのですから……、ところがこの法案は一度届出に似たる認証になっていたやつをもう一ぺん認可に返す、こういうことだから、こういうふうな法案であるから、その場合に前のような立法例を参酌するのが一つの考え方じゃないかと、こういう意味で実は質問を申し上げたわけですから。しかし今のお話でどういういきさつか知らぬが、農林省系統の協同組合はちゃんと私が言うたような意味の、二カ月というのですが、そういうふうな立法になっている。通産省関係はそうなっていない。そういうことですから、これはほんとうは政府としてもやはり組合関係の同じような法律ですから、やはりどっちかにきめた方がいいと思いますけれども、きょうはこの法案の問題で別にそういうことを申し上げる何もないのですけれども、これは将来のやはり立法例にもなりますから、今お話を聞くと、どうもそういう新しいというか、古いというか、そういう制度をとるとわからなくなる、こういうのだけれども、そういう制度をとったからといって、今のあなたの説明を聞くというと、一カ月なら一カ月以内に認可したものとみなすというから、いつ認可したかわからなくなるというけれども、それはまれな例外であって、一カ月のようにやれというふうに書いてあるから百中九十九まではちゃんと一カ月以内に認可を正式にする、ただたまたま一つのものがきまらないのであればいつ認可したかわからないで、登記のときにそういった書類が来るというわけですが、それはまれなわけで、そのまれな、百のうち一つしかない場合をもってせっかく新しい立法の出たやつを、それがいかぬのだという理由には私はならないと思うのです。そういうような危険があれば必ず一カ月以内には役人は勉強して認可を正式にやるという心がけをしなければならぬので、それがたまたまいけないというのは、よほど特別な事情があるわけですから、そういう特別な事情がある場合も少いし、またそういう場合があればおそらくその期間をむだにはしないと思うのです。その間に時効の中断する手続を役所はとられると思いますから、それですから今の説明のように、その規定を置いたからいつ認可したかわからなくなるのだという心配は、これはあり得ないのじゃないか、こう思うのです。これから先は議論になりますから、それでいいのですが、やはりこれからもあることで、認可をやるというときには、今、海野委員が指摘された通り、やはりいつくるかわからないのだというのじゃ困る、やはりある期間内に認可というものは官庁はする、その間もし来なければ認可したものとみなすという立法の例は、これはやはり将来の立法例としては考えておかれた方がよくはないかということをつけ加えておきます。
この発言だけを見る →海
海野三朗#8
○海野三朗君 ちょっといま一言、この届出制を認可制にしたのですから、そんなら認可制にしたということに対しての責任を持たなくちゃならない、その責任をとらなければならないのに、その責任をのがれておるのじゃないかというのです、一言にして申し上げれば……。今までは届出制であった、ところが今度は認可制になったというときには、認可制にしたということのためによって生じてくる責任をとるときにはとらなければならぬじゃないか、その責任がちゃんとこれでは逃げておる。ですからこの法案には穴があいておるということを私が申し上げるのです。どうかその点をよく一つお考え願って、私はどうしてもこれでは届出制を認可制にしたということには理由がなくちゃならない、その理由がなければならぬから、それに対しては責任をとらなくちゃいけない。いつ幾日までにこれをやるということにしなければいけない。ただ縛るだけ縛っておいて、あと責任をとらぬような法案ではちょっとおかしいですよ。常識から考えても私は穴があいていると思う。
この発言だけを見る →吉
吉
吉野信次#10
○委員長(吉野信次君) 速記を始めて。
それでは組合法の関係のやつも御質問をまだやっていただいていいのですけれども、同時に輸出入取引法の一部を改正する法案、これを議題にしていきたいと思います。
この発言だけを見る →それでは組合法の関係のやつも御質問をまだやっていただいていいのですけれども、同時に輸出入取引法の一部を改正する法案、これを議題にしていきたいと思います。
加
加藤正人#11
○加藤正人君 今回提出されました輸出入取引法の一部を改正する法律案、これを現在の貿易事情を考えまして相当重大な意義を持つものとして、われわれは非常に関心を持っておるのであります。漸を追うて改善の跡が見られることば多とするのでありますが、ちょうど昨年輸出入取引法改正に関する案をわれわれが示された当時に、通産当局と会見して、その案が輸出業者の届出を認めておるということは非常に進歩した考え方として大いに賛成であるが、同時に生産者の場合においてはこれの認可ということがはなはだ画龍点睛になっておらぬというような意味で、われわれの意見を申し出たことがあります。その当時当局の言葉として、改革は漸進的にやりたい、この輸出業者に対する緩和でも相当な思い切った緩和であるからして、今日の段階ではこの程度にとどむべきものである、こういうことを言われたのであります。そのとき私どもは、現段階であればこそもう少し緩和をよけいにしなくちゃならぬ、そこは意見が違うということを申したのであります。しかし、もっともそのときは、これはまだ成案でないからというので、われわれはさらに善処を要望して会議を打ち切ったことを記憶しておるのであります。その後約一年経過した今日、この改正案を見ると、われわれの要望に対して何らの善処がなされておらぬ、はなはだ微温的である、また内容が輸出貿易の実態に対する認識がはなはだ少い、こんなことではとうてい輸出ドライブというようなことは思いも寄らぬと思うのであります。従ってこの法律というものは実際の輸出貿易の実態と遊離しておる、輸出振興にははなはだ縁遠い改正であるというわれわれは不満を蔵しつつ、質疑に入るのであります。
まず、伺いたいのは、輸出業者とは何ぞやというデイフィニション、定義についてでございます。現行法において、輸出業者とは輸出の意思と能力ある者をいう、という解釈に立ちまして、たとえば鉄鋼であるとか、繊維なりのメーカーは輸出業者とみなされることになっていたのでありますが、今回の改正案によって新たにメーカー協定という新しい形が出て来た関係で、その解釈に何らかの変化があったもののように思うのであります。依然として解釈は旧来の通りであるかどうか、その点について御説明を願います。
この発言だけを見る →まず、伺いたいのは、輸出業者とは何ぞやというデイフィニション、定義についてでございます。現行法において、輸出業者とは輸出の意思と能力ある者をいう、という解釈に立ちまして、たとえば鉄鋼であるとか、繊維なりのメーカーは輸出業者とみなされることになっていたのでありますが、今回の改正案によって新たにメーカー協定という新しい形が出て来た関係で、その解釈に何らかの変化があったもののように思うのであります。依然として解釈は旧来の通りであるかどうか、その点について御説明を願います。
大
大堀弘#12
○政府委員(大堀弘君) ただいまお尋ねの輸出業者の解釈でございますが、現在の解釈といたしましては、輸出を業とする意思と能力のある者という解釈をいたしておりまして、メーカーでもみずから輸出をされる方は当然輸出業者として取り扱われる、かように考えております。
この発言だけを見る →加
加藤正人#13
○加藤正人君 いや、その解釈に変りないということですね。じゃ、なお伺いますが、私は解釈は依然その通りでありましても、この法律に盛ってある内容を見ますと、何か解釈が違って来たために起って来たと思われる点が諸所に見えるのであります。それでなお伺いますが、メーカーとの協定ができることにこの改正案ではなっておりますけれども、かりにメーカーだけが協定できることとなったとは言え、輸出業者と全然同じ立場にあり、同じ条件下であるならとにかく、いろいろの制約を受けて輸出業者のたとえば補充的の立場であるのでありまして、解釈は同じであっても、そういう補完的の立場に差別待遇をするというようなことは、どういう点から起って来たのか。つまり輸出業者としての実質的な資格、待遇ではない。何か付随的な輸出業者の補完的の立場においてメーカーが待遇されておるというようになっておるのでありますが、どういうわけでそういうことになっているか。
この発言だけを見る →大
大堀弘#14
○政府委員(大堀弘君) 今回の法の建前から申しますと、輸出取引行為の態様によりまして規定をいたしておるわけでございまして、五条の規定は輸出取引についての協定、つまり輸出取引に関する協定と申しますことは、対外的に、われわれは波打ちぎわと称しておりますが、外国との間の取引、これについての協定でございまして、五条の二は輸出業者が国内の販売業者なり生産業者と協定する場合、それから五条の三は生産業者が輸出向けについて協定する場合、こういうふうになっておるのでございまして、メーカーといえども輸出業者の立場にあります場合は、波打ちぎわの取引について五条の協定が締結することができる、しかしそれで足りない場合には生産業者が輸出向けの取引につきまして協定することができる、こういうまさに五条の三は補完的な意味でございますか、この点につきましては先ほども御付見ございましたように、国内の取引になりますと、やはり輸出向けと申しましても、なかなか国内向けの取引と区別することが非常に困難でございまして、一般の独禁法の関係から申しましても 第五条にありますような輸出取引における届出、輸出取引の場合はこれは対外的の取引でございますから、届出に対しましても国内に対するはね返りということはまず考えられない。国内的な取引についての協定でございますと、純粋の国内取引と紛淆いたしまして、国内カルテルになるおそれがある。その点におきまして一挙に届出まで飛躍するということに少し現行法の体系から見ますとむりがあるのではないかということで、今回は生産業者の協定を認めたわけでございますが、認可制によりまして運用して参りたい、かように考えておるわけであります。
この発言だけを見る →加
加藤正人#15
○加藤正人君 一応の御説明でもっとものようでありますが、それでは輸出業者が輸出業者の責任をもって完全に今日輸出貿易の業務を実行しつつあるか、またすることができるか、要するに現在の輸出取引の実態というものを見ました場合に、これは国内取引である、これは波打ちぎわから外の取引である、というようなことを区別するのが非常に困難な場合が多いのであります。たとえば鉄鋼の取引というものは、バイヤーとの実際の商談はメーカーが行なっておるのであって、取引数量なり価格なり品質なり、あるいはまた納期なりといった取引内容が事実上取りきめられた後に初めて輸出業者というものが単に形式的に契約の当事者として顔を出して来るというようなわけであります。また人絹のメーカーにいたしましても、インドなり台湾なりに人を派遣して実際の商談に当っているのであります。綿紡績の場合でも大体さようなことになっております。しかもキャンセル等があったような場合には、その最終責任を背負い込む者もまた実はメーカーであります。これは現在の鉄鋼とか、繊維とかの輸出取引の実態であるのでありますから、最終のキャンセルとか苦情のあったような場合には、責任を背負い込むところのメーカーが条件なり何かを先方の輸入業者と話し合った後に契約の形式を整えるために輸出業者はそこに初めて顔を出すというような事情にあるときに、この輸出業者に届出という非常に緩和な態度をとらすことを認めておいて、実質的に責任を負うべき、しかも輸出貿易に最終の責任まで負うべきメーカーを、これは波打ちぎわの内の国内取引であるということだけでほとんど補完的なことより認めぬというような扱いは、実際の輸出貿易の実態に非常にかけ離れた取りきめである。こういうようなことでは、この法の所期した本来の目的を遂げることは非常に困難だと思う。その取引の実際にかけ離れておる点をどうお考えになるか。
この発言だけを見る →大
大堀弘#16
○政府委員(大堀弘君) 御指摘の通り、業態によりましては、たとえばお話の鉄鋼の場合、また紡績の場合につきましても同じことが言えるかと思いますが、メーカーの立場が現状は非常に強い、同社の方が非常に弱い。従いましてそういう業態につきましては、本法律の体系から参りますれば、五条で輸出業者が協定していくということができることになっておりますが、それではとてもまあ実行ができない。従いまして、五条の協定がない場合におきましても、五条の三の最後に生産業者の協定ができる場合が書いてございますが、その八号のところにございますが、輸出業者の協定、五条のイの協定ができない場合、ない場合で、しかも今後これをやってみても効果がない、とてもこれでは実行できないという場合には、この五条の三によりまして生産業者の協定ができるわけでございます。その場合にはやはり認可と届出の問題は先ほど申し上げました通りでありますが、そういう必要があればこれは当然認可されるものである、かように考えておるわけであります。
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加藤正人#17
○加藤正人君 およそこの輸出商談なんというものは、非常に商談が起った場合に、諸外国の国際競争がある今日、しかもこれから貿易自由の原則が方々で行われて、ドル獲得のために各世界の市場で血みどろの輸出競争を行うような場合に、こんな輸出業者の協定では目的は越しないからとか、その場合においてというようなこの段階をつけて、最後にメーカーに協定を認めるというような、こんなゆうちょうなことをして、この激しい国際貿易戦のさ中に打って出ていって勝ち得るというようにお考えになっておりますかどうか。まことにこんな、これは全くその輸出貿易なんということについては、まことに失礼ながら無知な取りきめだと思うんであります。現在輸出業者というものは、戦前のように相当の商品々手持ちしておって、それを有利な時期に売りさばくというような、ゆうちょうな余裕がないのであります。いわばその日その日のマージンをかせぐというのがその実情でありますから、マージンかせぎのためにはいきおい売り競争になり、売らんかなが第一となり、その結果として、ともすれば投げ売り競争々激化し、海外のダンピングの非難をつねに招きがちになっておるのであります。そうして、かかる貿易の実情について最も大きな利害と関心を持つものは、過去数十年にわたる血みどろな努力によって市場を開拓してきたメーカーなのであります。この意味におきまして、協定を発議したいのはむしろメーカーの側である。従ってその段階的に、最後にやむを得ずメーカーは協定し得るというような、これはチャンスを与えたと言っておりますけれども、非常に商機を逸する、チャンスを失うような、従ってまたメーカーが発議しなければ過当な競争を防止し得ない、これは過去の経験から痛感してきたところであります。従ってこの九条の二におきまして、メーカーの側からも輸出業者に対して協定の締結を発議し得るよう改正する必要があると痛感するのであります。こういうふうに政府は改める御意思がないでありましょうか、伺いたい。
この発言だけを見る →佐
佐々木義武#18
○政府委員(佐々木義武君) 御指摘の点はお話の通り、貿易の問題につきましては非常に迅速を要することはお話の通りだと思いますが、この法律の建前といたしましては、まあ形式といたしましては、五条の二でいき、さらに五条の三でいくというふうには書いてございますが、これは時間的の関係から申しますれば、五条の二の協定がない場合に直ちに五条の三の協定もできるわけでございまして、現実の情勢が非常に逼迫しておりまして、輸出業者の協定では初めからとてもうまくいかないという見通しの場合に、五条の三によってメーカーの協定でやっていくということもできるわけでございまして、その点は行政の運営によりまして、事態に応じまして迅速に処理いたすように運用して参りたい、かように考えているわけでございます。
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加藤正人#19
○加藤正人君 迅速にやる御意思があれば、結局こういう無意味な段階を法律上に設けるということが私はわからない。もう少し取引の実態を御研究になって、今日の市場でどういう輸出貿易が行われているかということを、実際に完全に把握されれば、こういうよけいな手続、建前というものを法文の上に何も書く必要はないと思います。私はこれは、おそらく官庁が今までのしきたりとか、面子とかということを、例によってごたごたなさって、お互いに譲り合って、妥協して、ここらにしようというような結果、ここに現われてきたんだ、まことにわれわれは迷惑しごくです。少数の官吏が互いにこの立場によって、おれの面子をどうするとか、おれはこれを育成しなければならぬとか、いやおれの方はこうだというようなことを言っている間に、日本の商機はどんどん失われていく、まことにわれわれは一生懸命国益のために働いているのに、一部の官吏の諸君がそれを妨げているという形に実際なるんです。私は重大だと思います。今申すように、もし輸出業者の方から協定の発議が行われない場合には、メーカーと輸出業者の協力によって解決するという方法が段階的にきて、最後にメーカーの協定が認められるのでありますが、もう初め、いわゆる波打ちぎわから向うは自由に商社だけが協定し得るということになっておって、向うから呼びかけがない場合はいつまでもメーカーはこれを待っていなければならない。現に輸出貿易においても、もう筋の通った綿布の輸出はチョップの品物が代表的でなければならぬのに、これはとうてい輸出業者だけでは勝手にきめるわけにはいかない、やはりメーカーに相談しなければ実際に輸出ができない、またスワッチというようなごく少量のものだけが彼らの自由に協定ができるでしょう。それから、たとえば今問題になっております。パキスタンとの加工貿易におきましても、メーカーというものがございます。輸出業者がこれにどういう商売をする、パキスタンの例ばかりでなく、ある特定の地域に輸出する場合も、これは輪番制にして、商社が輪番的に輸出をしよう、こういうことを勝手にきめられても、その輸出する輸出品のメーカーがこの輪番制で困る場合がある。というのは、各メーカーとの系列が皆同社にありますから、勝手にそういうことを同社で取りきめられても、輸出貿易の実際にそぐわぬ結果が出る。それから値段を海外の市場に提出する場合におきましても、各社の製品の差額というものがあるからして、各メーカーの横の連絡が、申し合せができなければ輸出が実行できない、商社のみに協定を届出で大幅に自由を許しておいても、実際それが行われるという場合は案外少いと思います。こういう点について、特になお御研究が必要であると思うからこの点についてあらかじめお願いをきょうはいたしておきます。
それから今度は生産業者の、同じようなことを繰り返すことになりますが、協定でありますが、メーカーの協定は第一の段階といたしまして輸出業当の協定と、先ほど申した段階的、第二段階としての輸出業者と生産業者の協定という二つの段階に分けまして、それだけでは所期の効果をおさめ得ないという場合とか、あるいはその協定そのものの締結が困難であると認められる場合に初めて認められるということを今申されましたが、これはおそらくあくまでも輸出業者だけの協定が主体であって、他は補完的のものになるという取扱い、それは今申し上げたことの結果こういうことになったと私は考えるのです。そういう考えも考え方自体としては了解できないではないのでありますが、しかし取引の実態から見ますればこれははなはだ不完全であることは言うまでもないのであります。すなわち今日の輸出業者というものは先に申したように売らんかなが第一でありまして、従って常に投げ売り競争を伴いがちであります。これを是正するには根本的にメーカー協定というものが欠くべからざるものである、特に繊維産業のごとく生産設備そのものが過剰であり、これが投げ売りを招来する原因となるような場合には特にしかりと言わなければならない。しかして国際取引というものは何よりも商機を逸しないということが大切であります。かつどういう品質のものを幾らで幾日までにという話し合いが実際に当って特に繊維産業においては人絹、スフ、綿を問わず、輸出業者とメーカーが表裏一体となった形において常に相談しつつ外国商人に当っておるのであります。こういうことでありますから、 メーカーの協定に至るのは二つのステップを経なければならないということは取引の実情に即せず、商機を逸するおそれがあるということを私は幾度も強調したいのであります。またわが国においてよく見られる例でありますが、国内価格が高く、国際価格が低い、いわゆる二重価格になっているような場合、すなわちかつての硫安や人絹がその適例でありますけれども、このような場合に外国の競争者に対抗して将来のために市場を確保するというためには、多少の利益を犠牲にしても、極端に言えば多少の赤字を背負ってでもなお輸出を続けなければならない。これが大局から見て国家的に必要であるという場合において、ほうっておけば商社といわずメーカーといわず利益の多い内需に、国内需要に製品を売りさばくのが人情であります。このようなときには何よりも共同行為が必要であり、かつメーカーのそれが先行するのでなければ解決の望めない性質のものであります。このような場合にこの改正案のように二つの段階を経なければならない、もし輸出業者が自発的に動かないとすれば問題の解決をはかれないことになる。大局的に見て国家的損失は私ははかり知れないと思うのであります、この意味において段階を取りはずして三つの協定はそれぞれ同列にすべきものと思いますが、これはいかがなものでありますか。
この発言だけを見る →それから今度は生産業者の、同じようなことを繰り返すことになりますが、協定でありますが、メーカーの協定は第一の段階といたしまして輸出業当の協定と、先ほど申した段階的、第二段階としての輸出業者と生産業者の協定という二つの段階に分けまして、それだけでは所期の効果をおさめ得ないという場合とか、あるいはその協定そのものの締結が困難であると認められる場合に初めて認められるということを今申されましたが、これはおそらくあくまでも輸出業者だけの協定が主体であって、他は補完的のものになるという取扱い、それは今申し上げたことの結果こういうことになったと私は考えるのです。そういう考えも考え方自体としては了解できないではないのでありますが、しかし取引の実態から見ますればこれははなはだ不完全であることは言うまでもないのであります。すなわち今日の輸出業者というものは先に申したように売らんかなが第一でありまして、従って常に投げ売り競争を伴いがちであります。これを是正するには根本的にメーカー協定というものが欠くべからざるものである、特に繊維産業のごとく生産設備そのものが過剰であり、これが投げ売りを招来する原因となるような場合には特にしかりと言わなければならない。しかして国際取引というものは何よりも商機を逸しないということが大切であります。かつどういう品質のものを幾らで幾日までにという話し合いが実際に当って特に繊維産業においては人絹、スフ、綿を問わず、輸出業者とメーカーが表裏一体となった形において常に相談しつつ外国商人に当っておるのであります。こういうことでありますから、 メーカーの協定に至るのは二つのステップを経なければならないということは取引の実情に即せず、商機を逸するおそれがあるということを私は幾度も強調したいのであります。またわが国においてよく見られる例でありますが、国内価格が高く、国際価格が低い、いわゆる二重価格になっているような場合、すなわちかつての硫安や人絹がその適例でありますけれども、このような場合に外国の競争者に対抗して将来のために市場を確保するというためには、多少の利益を犠牲にしても、極端に言えば多少の赤字を背負ってでもなお輸出を続けなければならない。これが大局から見て国家的に必要であるという場合において、ほうっておけば商社といわずメーカーといわず利益の多い内需に、国内需要に製品を売りさばくのが人情であります。このようなときには何よりも共同行為が必要であり、かつメーカーのそれが先行するのでなければ解決の望めない性質のものであります。このような場合にこの改正案のように二つの段階を経なければならない、もし輸出業者が自発的に動かないとすれば問題の解決をはかれないことになる。大局的に見て国家的損失は私ははかり知れないと思うのであります、この意味において段階を取りはずして三つの協定はそれぞれ同列にすべきものと思いますが、これはいかがなものでありますか。
大
大堀弘#20
○政府委員(大堀弘君) 先ほど申し上げましたように、法律の建前としましては論理的には段階になっておるわけでございますが、時間的には段階はないわけでございまして、実際の問題といたしましては鉄鋼の場合でありますとか、セメントの場合でありますとか、あるいは綿紡の場合も該当する場合があるかと思いますが、 メーカーの方の、自主的にメーカーが協定いたしませぬと輸出の協定ができないという場合には五条の協定——五条の二の協定がなくても直接五条の三の協定が締結できるわけでございまして、私どもは現在非常に価格の競争をいたしておりますのは輸出業者の間の非常な不当過当競争、雑貨の例におきまするごとくメーカーも非常に数多くてなかなかまとまらない。輸出業者側が非常にせり合って価格をくずしておるという場合もございますし、またメーカーの競争が激しいために価格がくずれておるという事態もあるわけでございまして、対米雑貨等の多くの場合は五条の協定でおおむね実効が確保せられる場合が多い。ミシンの例の場合のように、中間の販売機関を設けましてその国内取引まで入って統制をしなければならぬ、こういう場合も出るわけでございます、先ほど来お話のようなメーカーの非常に強い業態におきましては結局輸出業者の協定というものは実際上は実行ができないというような事態になりました場合には、これは直接五条の三の規定によりまして生産業者の協定もできるわけでございます。これは論理的には段階がございますが、時間的には段階がないわけでございまして、運用におきまして十分この目的は達成できるんじゃないか、かように考えておるわけであります。
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加藤正人#21
○加藤正人君 私は不幸にして論理的にも段階があり、時間的にも大いに段階がある。これが非常に災いをなすと思います。今お話のように強いメーカーとか、何か強いなんというといかにも圧力をメーカーが加えるようなふうに感じられる人があるからそういう表現は私ははなはだ迷惑だと思います。この問題につきましては、過般東京の繊維会館で繊維協会の懇談会がありました席に国会議員とメーカー及び商社の代表がいろいろ時局について話し合ったときに、商社の輸出業者の代表も、このメーカーと輸出業者が同時に協定のできないのははなはだ不便である。輸出をドライブする上においてはやはり同じ資格をもって商社とメーカーが協定を同時に結ぶことが願わしいということを商社代表が言っておるのであります。こういう点は特に私は御注意願いたいと思う。商社自身も体験によって、それをわれわれメーカーが言っておるわけじゃないのです、商社自身もそれを希望しておるんですから……。それからまた先ほど来、るる申し上げました通り繊維といわず鉄鋼といわず、わが国の輸出貿易の大部分の取引におきましては輸出業者というものは単に形の上の代行機関にすぎない、業者は表面一体の形において取引が進められておるのが実情であります。現状におきましてはこの形の上に立って取引を行うのでなければわが国の貿易の振興は期し得ないのであります。今回の改正案によりますればわざわざこの表裏一体の形を打ちこわすような取扱いをなし、それぞれ両者を対立的な形において扱っておる根拠は何であるか、現在の輸出取引の実態から合せてそうさせざるを得ないのか、あるいは独禁法的、あるいは法理論からそうざるを得ないのですか、私はこの点に非常に疑問を持っておるんです、この点はどうして、取引の実情はどうなっておるかを御承知ないはずがないと思うにもかかわらず、何だか遠回りな段階をつけてこういうふうになった直接の原因は申し上げたようなものじゃないんでしょうか。
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大堀弘#22
○政府委員(大堀弘君) 御趣旨の点はよくわかるのでありますが、輸出の場合は、輸出取引につきましては、これは国外向けの取引、従って世界の大きなマーケットで競争するわけでございまして、協定いたされましても直接国内へはね返るという場合はまずないと考えてよろしいかと思います。国内取引におきましては、たとえば紡績なり鉄鋼なり特に国内で協定いたしました場合に、それを届出制にいたしますと、たとえば国外に非常に安値で売りまして国内価格をつり上げ、国内市場というものは非常に狭いものでございますから、国内に対して一種の現在の独禁法の体制から参りますと、あるいは相当商社に対する影響が生ずる場合も考えられるわけでございまして、そういう意味におきまして国内取引についてはやはり認可制で参ります。輸出取引につきましては、届出制がよろしい、こういう差異を設けたわけであります。もちろん先ほど来お尋ねのように、いわゆる業者と生産業者が同時に協定でもって実効を上げるという必要性は十分ございまして、法の建前からいたしましても、そういう必要がありますれば、同時に輸出業者も協定をし、生産業者も協定をするということができるわけでございます。その点が運用によりまして十分実行できるんじゃないか、かように考えております。
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加藤正人#23
○加藤正人君 おそらく国内取引の影響、それから独禁法の建前から影響を受けてきていると私推察するのでありますが、実際問題として国内取引でも、輸出品に関する限り協定を行うような品種はもうほとんど狭い範囲のものであって、それが国内に影響を——価格の上、供給数量の上に影響を及ぼすということは今まで多く見られないところです。しかもそういうことが起り得ればまたほかの法律をもって禁止する方法もあるのでありますから、たまたま多少その国内価格に影響する場合が万一あるというその配慮のために、輸出全体を規制するようなことは私はおもしろくないと思う。大幅に輸出が出ていくのをたまにそういうことがあるだろうという懸念から、とうとうと出ようとするものをせきとめるということは、私はこれはかんじょうを知らぬ人間のやり方だと思う。そういうことがたまにあればそのときにそれを禁止なり、是正する方法をほかに講ずればいいんです。たまにあるだろうということの心配のために全体を規制してしまう、活発な輸出の腰を折るというようなこと、これは全くどうも私はかんしょう知らない人間のやることだと思う。独禁法の問題と申しますれば、商社の協力そのものもまた当然に独禁法の問題である、これを貿易秩序の確立、輸出振興の名のもとにおいて単独法をもって独禁法に穴をあけるということでありますから、輸出取引というものは単にその字句にとらわれて波打ちぎわから向うだとかというものだけにとどまらず、これを波打ちぎわまでもっていくという部分を含めて輸出取引と解釈して、またそう取り扱うのでなければわが国のごとき特殊な貿易形態の国といたしましては、今後の国際競争に対処していくことは非常に困難だと思うのです。この意味におきまして輸出取引というものをもっと広く解釈して輸出品の生産段階から輸出取引までの一貫したものの形において独禁法の適用を除外することは、法理論としても決しておかしくないのではないかと思うのであります。貿易振興上政府はどうしてこういうふうな積極的な立場をとり得ないのかと私は不思議に思うのであります。もしこういうことのために——今日考えてみると、特定の市場に特定の輸出物資を輸出するための協定なんというものは、もうだんだん市場が高級な——高度の生活をしているヨーロッパ、アメリカの国を目ざすのでなければ日本の綿業その他はやっていけないというときとしますれば、内地物と輸出物とは区別ができるのであります。決して内地価格に影響を及ぼす憂いはない。たまにあったらその弊害を伴う場合には、それを差しとめる方法が政府にあるのであります。権限があるのでありますから、それをやれば私は目的は達すると思います。そういうことがたまにあるからという懸念のために、輸出を大幅に阻害するような法を設けるということは、私は何回も言うのですが、かんじょうを知らぬ人間のやることじゃないか。
なおこの際ついでに伺っておきますが、「政令で定めるもの」ということが、この法文の中で所々にありますが、その「政令で定める」ということは、具体的にどういうことをいうのですか。これを伺っておきます。
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大
大堀弘#24
○政府委員(大堀弘君) お尋ねの点は五条の三の規定かと思いますが、これは価格、数量についての協定ができる、あるいは窓口商社をきめる場合がある、先ほどお話の輪番制でやることもきめられる、そういうようなことを政令によってやり得る方法につきまして規定をいたしたものであります。
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大
加
加藤正人#27
○加藤正人君 それからなお伺いますが、「特定の種類の貨物」という字句は、五条それから五条の二及び五条の三の三つの協定の場合に使われておりますけれども、その内容はそれぞれ三つの場合ともに全然同一のものでありますか。すなわち五条及び五条の二でいう特定の輸出貨物がたとえば英国向けの未ざらし綿布である場合、第九条の三においてこの未ざらし綿布につきメーカーの協定ができるかどうかということです。
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加
加藤正人#29
○加藤正人君 聞くところによりますと、このメーカーの場合には、この未ざらし綿布というものが、品質上輸出と内地用の区別が明瞭でないというような場合には協定を認めない方針であるということでありますけれども、どうでございますか。
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