黒沢酉蔵の発言 (国土総合開発特別委員会)

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○黒沢参考人 非常に大事な点に入ったようでありますが、先ほど来の私のはほんの概論でありまして、これはただ北海道を正しく認識していただきたいという熱意のあまり申し上げたのであります。今の御質問は、この公庫が誤まりなく発達するためには、機構上に何か不備を感ずるのじゃないか、何かもっと公庫の機構についての内容に入ったようでありますが、実は開発審議会は永田さんが中心となりまして、そしてこれは全く専門家だけ集まったのであります。日銀の副総裁であるとか、開銀の副総裁であるとかいうような、全く中立的な実業家を五人ほど選びまして、それで案を立てたのでありますが、そのときには経営委員会というものを置いて——これは公社案であります。公社案の場合には、経営委員会を置いてやる。そのほかに執行機関は理事長以下理事がやる、こういう案であったのであります。これが私どもの建議をいたしました内容であります。開発庁はこれをお取り上げになりまして、いろいろ御審議の結果、公社という名称を公庫と改めたわけであります。その他若干変っておりますが、そして内容を見ますと、先ほど永田さんがおっしゃったように、われわれの立てた案の最小限度のところで食いとまっておるように思うのであります。すなわち管理委員会というものが一方にできておって、そういう機構で、管理委員会も相当な権限を持ち、一方、役員も理事長以下理事がおって、執行機関として権限を持つ、こういう内容であったのであります。これを私どもは審議をいたしまして、満場一致で、これは社会党の諸君もおられたのでありますが、みな賛成されてこれを答申したのであります。ところで今日出ておるこの案を見ますと、管理委員会というものは消えておるのであります。これについて私が開発庁に参ったときに、開発庁の次長からお話を承わると、法制局や大蔵省の意見としては、そういうように二つの機関があって、どうも責任の所在が紛淆する、ぼやけてくる。だから、この種の公庫には、そういう一方において管理委員会があり、一方において理事長以下の役員があるというような制度は、どこもいたしていない。これはどうも責任の所在が明確を欠くという意見であって、そう言われればそう思って、われわれ残念ながら削ることにした、こういう御報告があったのであります。私はこれを聞いて、なるほどもち屋はもち屋でいろいろな点から考えて、やはりそういうものかな、これは傾聴すべき有力な意見だなと思いました。しかし、一年以上もかかってでっち上げた私どもの案としては、何となくどうもさびしいような、たよりのないような点も感じられたのは事実であります。しかしこれは政府が責任を負うて、もって私どもの建議を、とるべきものはとり、落すべきものは落したのだから、これ以上われわれはかれこれ言うことはない。もし諮問でもされるならば、これは委員会において十分審議してお答えすることはやぶさかではありませんけれども、そういうことでなしに、これはまた実際の問題として、そういう意図もなかったろうと思います。それでこの点に対しては、私は今ここで審議会会長としてそのよしあしを申し上げることは、少し行き過ぎではないかと思う。これは政府の責任において今のような法案ができたのでありますから、私は、いろいろな法制局の法理上のそういう考え方も、やはり有力な一つのものであろう、しかし、そう思うだけでありまして、私の今の立場としては、これに対して可否を申し上げるのはどうか、こういうふうに考えておるのであります。

発言情報

speech_id: 102404321X01319560330_012

発言者: 黒沢酉蔵

speaker_id: 27656

日付: 1956-03-30

院: 衆議院

会議名: 国土総合開発特別委員会