吉田法晴の発言 (内閣委員会)

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○吉田法晴君 議事進行について、前回質問に入ります前に、資料の要求をいたしたのでありますが、その資料の要求に、昨年秋のライフに乗りましたホイットニー氏の、当時に関連をいたします記事、それからマッカーサーの一昨々年の誕生日の演説を御提出願うことをつけ加えます。
 それは先ほど了承を御たところでありますが、この際、委員長及び委員諸氏にお願いをしたい点であります。詳細は理事会等で御協議を願いたいと思うのでありますが、問題は日本の憲法に関連をいたします。憲法を改正すべしとして調査会を設けられようという御提案が私ども今審議をしております憲法調査会法案、しかも憲法の一カ条二カ条ということでなくて、相当広範囲にわたって検討をしよう。言いかえますならば、新しい憲法を作ろうという動きとさえいわれるのでありますが、従ってこの憲法について検討を加えますということは、これは何よりも重大な問題だと思うのであります。あるいは国防会議であるとか、あるいは自衛隊関係の二法であるとか、あるいは衆議院において小選挙区制にからまります選挙法等が審議をされておりますけれども、問題の重要性から考えますならば、私はいずれの法案にもまさる、日本の国民にとって重大なこれは法案だと考えます。従って委員会は慎重審議せられるべきだと思うのでありますし、前回の総括質問の際に、総理は、これは憲法の調査はゆっくりやりたい、慎重にやりたい、こういうお話でしたが、それは調査会でゆっくりやりたい慎重にやりたいということではなかろうと思うのであります。本委員会においても慎重審議をしなければならぬと思いますが、特に提案理由には、これは自主的な状態で作られたものではない、こういうまあ御説明がございます。果して押しつけであるのかないのか、私ども当時の関係者に伺わなければ、私どもが拝見いたし得るところでは十分でないと思いますし、私どもが見ます書類では、あるいは記録あるいは当時の関係の人たちの話を聞きますならば、押しつけではない、国民は少くとも押しつけとは受け取っておらない、あるいは松本案、政府案等に比べてはるかに民主的なものとして受け取っているように思うのであります。そこでその点について提案者なりあるいは鳩山総理その他政府と争いましても議論の分れるところであろうと考えますので、当時の内閣総理大臣幣原喜重郎氏においでを願うべきだと思いますけれども、すでに幽冥境を異にしていらっしゃいますので、岸蔵松という秘書をしておられ、その間の事情をよく御存じの方が、閣議にも閣僚にもお話しにならなかったいきさつ事情等も御存じだそうであります。岸蔵松氏をここに呼んでいただきたい。あるいは生きておられる人で、法制局関係の責任者としては、今の最高裁におられる入江俊郎氏だと思うのであります。この方も呼んでいただきたい。あるいは吉田茂氏を呼ぶべきだと思いますけれども、それもどうかと思いますので、これは衆議院議員でございますけれども、法務総裁もされました鈴木義男氏等も呼んでいただきたいと思うのでありますが、日本国憲法制定当時の事情を御存じの方を今二、三あげましたけれども、これは証人として本委員会に呼んでいただいて、事情の真相を本委員会で明らかにせられたい、これを希望申しているわけであります。それからあるいは当時審議せられました人を証人に呼ぶということであるならば、それも別の機会に御相談を願いたいと思いますが、公聴会のごときは当然私は本式に開かれて、憲法、国会法、参議院規則に従って行わるべきだと思います。
 重ねて申し上げますけれども、調査会でゆっくり慎重にやるということではこれは憲法の精神に反すると思うのであります。国民の前で国民を代表する国会において、いきさつにいたしましても、あるいは憲法の真精神にいたしましても、十分明らかにしたのちに、審議をしあるいは質疑を続けるということが絶対に必要であろうと思いますので、国民の前で委員会に対して経緯について証人を呼んでいただく、それから公聴会を開いてもらうということを要望をいたしたいと思います。取扱いは理事会におまかせいたしますが、率直な希望だけを申し上げます。参議院の良識に従って、私はこれだけの重要法案でございますから、以上の手続きをふんでもらうことを信頼をいたします。委員長初め委員諸氏にお願いをいたします。

発言情報

speech_id: 102414889X03619560502_003

発言者: 吉田法晴

speaker_id: 22988

日付: 1956-05-02

院: 参議院

会議名: 内閣委員会