船田中の発言 (内閣委員会)

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○国務大臣(船田中君) 本日の毎日新聞に、弾薬の保管が非常に悪いという趣旨の記事がございますが、それにつきまして現在わかっておりますことをそのまま正直に御報告を申し上げます。
 米軍から供与をされました弾薬は、昭和二十九年度以降がおもでございまして、これはMPAPによるものでございます。その前におきましては、極東軍が持っておりましたものを極東軍の権限の範囲内において適宜自衛隊の所要量について供与を受けておった、こういうことでございますが、二十九年度以降、すなわち二十九年の十一月から三十年の六月にかけまして約十二万トン近いものを受領いたしております。で、現在までに大体十四万三千トンほど受領いたしておるのでございます。で、その保管につきましては、こういう非常な危険なものでございますから、十分わが方といたしましてはこの保管については注意をいたし、十分な施設をあらゆる手を尽していたしておるのでございますが、北は北海道の安平、束千歳、旭川、それから東北において松島、それから関東において高崎、中部日本におきまして西山、千両、それから山陰におきまして舞鶴、それから三軒屋、九州の大分、こういうふうなところに保管をいたしておるのでございますが、何分にも急速の間に多量の弾薬の供与がございましたので、その貯蔵保管の十分な施設が整っておらないというきらいはないとは申し上げられないのでございます。私もそのごく一部でございますが、東千歳の貯蔵状況を見ましたが、ここには約四万トンくらいのものが保管されておりますが、土壌を作りまして、その中にハットメントを建造して、そしてその中に貯蔵しておると、こういう状況でございます。十分な保管施設ができておるところもございますけれども、ただいま申し上げたような事情で、ごく最近に、昭和二十九年度以降急激に多量の弾薬を受領したような関係から、その施設が十分でないというところもないとは言えない。しかし新聞報道にありますような、あれほど保管が悪いとか、あるいはまた使えなくなってしまったものがあるというようなことはございません。受領いたしました後、この保管については最善の努力をいたし、またそのうちには不良品もございますので、その不良品のえり分け等については最善の努力をいたしましてこれをえり分ける。そして修理可能のものと修理不可能のものとを分けて、修理可能なものについては十分にこれを修理を加えておると、こういうような状況でございまして、結局使用のできなくなるものがどれくらいあるかということは、また実数がはっきり出ておりませんけれども、本日の毎日新聞の報道の中に、二割くらいは修理が不可能だと、使用不能品であるというように言われておりますが、しかしこれは少し誇大のように考えられます。そのうちで修理可能なものが大部分でございまして、全く修理不可能と見られるものは二百トン程度のものではなかろうかというふうに考えられます。しかしなおこれにつきましては、今後におきまして十分調査をいたしまして、不良品の出ないように、また修理可能なものはできるだけ修理をするということに努力をして参りたいと存じます。記事の大体につきましては、ああいう事態になっておるということの報道につきましては、決して間違っておらない。事実あのようなことがございますけれども、非常に誇大に書かれておるのではないかという点もございます。
 それからアメリカから供与された、MDAP以前に供与されたものにつきましては、相当古いものがございます。大体アメリカの規格によりますというと、二十年という命数になっておるようでありますが、十年前後たっているというものもございまして、そのうちには、アメリカに比較いたしまして日本の方が非常に湿気が高い、高温多湿というような気候の関係もございまして、アメリカ式の保管であればアメリカにおいては差しつかえない、あるいは大陸において使用する場合には何ら差しつかえないものが、日本の特殊の気候、高温多湿ということのために、アメリカ式の保管状況では日本においてはこれがもたない、こういうものもございます。それらのものは、アメリカ軍から供与されますと、直ちにわが方におきまして十分綿密なえり分けをいたしております。不良品についてはこれを廃棄処分をするなり、あるいは修理可能なものについては修理に回すというような、最善の努力をいたしておる次第でございます。
 なお、ああいうような記事がたびたび防衛庁関係につきまして出まして、そして世間の疑惑を生ずるということは、まことに私遺憾に存じまするので、現在も引き続き殿軍にその厳密な調査をいたしまして、遺漏のないように保管の上において最善の手段を尽して参りたいと、かように考えておる次第であります。

発言情報

speech_id: 102414889X05219560525_003

発言者: 船田中

speaker_id: 17484

日付: 1956-05-25

院: 参議院

会議名: 内閣委員会