内閣委員会

1956-05-25 参議院 全330発言

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会議録情報#0
昭和三十一年五月二十五日(金曜日)
   午前十時三十二分開会
  ―――――――――――――
 出席者は左の通り。
   委員長     青木 一男君
   理事
           野本 品吉君
           宮田 重文君
           千葉  信君
           島村 軍次君
   委員
           青柳 秀夫君
           井上 清一君
           木島 虎藏君
           木村篤太郎君
           西郷吉之助君
           佐藤清一郎君
           江田 三郎君
           菊川 孝夫君
           田畑 金光君
           松浦 清一君
           吉田 法晴君
           廣瀬 久忠君
  国務大臣
   国 務 大 臣 高碕達之助君
   国 務 大 臣 船田  中君
  政府委員
   宮内庁次長   瓜生 順良君
   防衛政務次長  永山 忠則君
   防衛庁次長   増原 恵吉君
   防衛庁長官官房
   長       門叶 宗雄君
   防衛庁防衛局長 林  一夫君
   防衛庁教育局長
   事務取扱    都村新次郎君
   防衛庁人事局長 加藤 陽三君
   防衛庁経理局長 北島 武雄君
   防衛庁装備局長 小山 雄二君
   経済企画庁計画
   部長      大來佐武郎君
   経済企画庁調整
   部長      小出 榮一君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       杉田正三郎君
  説明員
   通商産業省重工
   業局防衛産業監
   理長      金谷栄治郎君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国防会議の構成等に関する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○宮内庁法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
  ―――――――――――――
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青木一男#1
○委員長(青木一男君) これより内閣委員会を開きます。
 国防会議の構成等に関する法律案を議題として、質疑を行います。
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田畑金光#2
○田畑金光君 防衛庁長官に最初お尋ねいたしますが、今日、毎日新聞を読みますと、また防衛庁らしい出来事が起きておるわけです。アメリカから譲り受けた砲弾が管理の不十分のために三年分も腐らして物の用にも立たなくなった。百五十億に上る損失をこうむっておる、こういう新聞記事が出ているわけです。中古エンジンの問題がまだおさまらないさなかにこういう大きな問題が次から次に出てくるということは、これは防衛庁のどこかに根本的な欠陥があると言わざるを得ません。この点につきまして、この問題の内容と、防衛当局がどのような対策をとろうとされておるのか、一つ大臣から承わりたいと思います。
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船田中#3
○国務大臣(船田中君) 本日の毎日新聞に、弾薬の保管が非常に悪いという趣旨の記事がございますが、それにつきまして現在わかっておりますことをそのまま正直に御報告を申し上げます。
 米軍から供与をされました弾薬は、昭和二十九年度以降がおもでございまして、これはMPAPによるものでございます。その前におきましては、極東軍が持っておりましたものを極東軍の権限の範囲内において適宜自衛隊の所要量について供与を受けておった、こういうことでございますが、二十九年度以降、すなわち二十九年の十一月から三十年の六月にかけまして約十二万トン近いものを受領いたしております。で、現在までに大体十四万三千トンほど受領いたしておるのでございます。で、その保管につきましては、こういう非常な危険なものでございますから、十分わが方といたしましてはこの保管については注意をいたし、十分な施設をあらゆる手を尽していたしておるのでございますが、北は北海道の安平、束千歳、旭川、それから東北において松島、それから関東において高崎、中部日本におきまして西山、千両、それから山陰におきまして舞鶴、それから三軒屋、九州の大分、こういうふうなところに保管をいたしておるのでございますが、何分にも急速の間に多量の弾薬の供与がございましたので、その貯蔵保管の十分な施設が整っておらないというきらいはないとは申し上げられないのでございます。私もそのごく一部でございますが、東千歳の貯蔵状況を見ましたが、ここには約四万トンくらいのものが保管されておりますが、土壌を作りまして、その中にハットメントを建造して、そしてその中に貯蔵しておると、こういう状況でございます。十分な保管施設ができておるところもございますけれども、ただいま申し上げたような事情で、ごく最近に、昭和二十九年度以降急激に多量の弾薬を受領したような関係から、その施設が十分でないというところもないとは言えない。しかし新聞報道にありますような、あれほど保管が悪いとか、あるいはまた使えなくなってしまったものがあるというようなことはございません。受領いたしました後、この保管については最善の努力をいたし、またそのうちには不良品もございますので、その不良品のえり分け等については最善の努力をいたしましてこれをえり分ける。そして修理可能のものと修理不可能のものとを分けて、修理可能なものについては十分にこれを修理を加えておると、こういうような状況でございまして、結局使用のできなくなるものがどれくらいあるかということは、また実数がはっきり出ておりませんけれども、本日の毎日新聞の報道の中に、二割くらいは修理が不可能だと、使用不能品であるというように言われておりますが、しかしこれは少し誇大のように考えられます。そのうちで修理可能なものが大部分でございまして、全く修理不可能と見られるものは二百トン程度のものではなかろうかというふうに考えられます。しかしなおこれにつきましては、今後におきまして十分調査をいたしまして、不良品の出ないように、また修理可能なものはできるだけ修理をするということに努力をして参りたいと存じます。記事の大体につきましては、ああいう事態になっておるということの報道につきましては、決して間違っておらない。事実あのようなことがございますけれども、非常に誇大に書かれておるのではないかという点もございます。
 それからアメリカから供与された、MDAP以前に供与されたものにつきましては、相当古いものがございます。大体アメリカの規格によりますというと、二十年という命数になっておるようでありますが、十年前後たっているというものもございまして、そのうちには、アメリカに比較いたしまして日本の方が非常に湿気が高い、高温多湿というような気候の関係もございまして、アメリカ式の保管であればアメリカにおいては差しつかえない、あるいは大陸において使用する場合には何ら差しつかえないものが、日本の特殊の気候、高温多湿ということのために、アメリカ式の保管状況では日本においてはこれがもたない、こういうものもございます。それらのものは、アメリカ軍から供与されますと、直ちにわが方におきまして十分綿密なえり分けをいたしております。不良品についてはこれを廃棄処分をするなり、あるいは修理可能なものについては修理に回すというような、最善の努力をいたしておる次第でございます。
 なお、ああいうような記事がたびたび防衛庁関係につきまして出まして、そして世間の疑惑を生ずるということは、まことに私遺憾に存じまするので、現在も引き続き殿軍にその厳密な調査をいたしまして、遺漏のないように保管の上において最善の手段を尽して参りたいと、かように考えておる次第であります。
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青木一男#4
○委員長(青木一男君) 田畑君ちょっと御相談があります。高碕長官が見えておりますから、衆議院の外務委員会会議中、特に御要望によって短時間出席いただきますから、その分を先に願いたいと思うのですが、――じゃ簡単にどうぞ。
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田畑金光#5
○田畑金光君 長官の答弁を承わっておりますと、どうも責任をわきまえた答弁には受け取れないのです。古いものをもらったからとか、あるいは大陸ならとにかくだが、高温多湿の日本のようなところでは非常に腐敗しやすいとか、施設が不十分で管理が行き届かなかった、こういうようなことでは、これはだれがしからばそういう管理施設を適切にし、高温多湿のところで不適当であるなら、それにふさわしい貯蔵管理をはかるか、これは防衛庁自身が当然やるべきことだと思うのです。長官の責任であると思うのです。こういう多量の弾丸、砲弾を受領して、一体だれが管理の責任に当るべきなのか、(「無責任だ」と呼ぶ者あり)だれが責任をとるべきなのか、これだけの事件を次から次に防衛庁が起しておられますが、あなたも今御答弁で認められたように、この毎日新聞の記事自体は間違いないのだ、ただ二割というのが誇大に宣伝されておるだけで、二百トン前後にすぎない。しかし記事自体はこれはこの通りだと認めておられるのです。量が二百トンか二万五千トンであるかどうかは、これはこれから調査しなければわからんはずです。この記事を見て、あわてて修理可能が大部分であって、ほんとうに使えない、廃棄処分に付さなければならないのは二百トン前後にすぎない、これは一方的なあなたの答弁のための資料にすぎないと私は見ているので、この点は、幾らの量があったかということは、問題は別です。こういう事態を巻き起した防衛庁の責任はどこにあるのか、保管、管理の責任者はどうするのか。さらにまた、一体なぜ十三万七千トンという、こう多量の砲弾というものを無計画に持っているのか、これらの点をもう少し一つ大臣らしい責任ある態度でお答え願いたい。(「責任とれ、責任を」と呼ぶ者あり)
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船田中#6
○国務大臣(船田中君) 私は決して責任を回避するようなことを申してはおりません。米軍から多量の弾薬を受領いたしまして、その保管につきましては最善を尽しているわけであります。(「何を最善を尽している」と呼ぶ者あり)しかし先ほど申し上げましたような事情もありまして、いかに最善の努力をいたしましても、そこに気候の変化、気候の違い、あるいはその他の事情によりまして不良品が出てくるということは、これはどうしても免れない事情でございます。今、記事が出たから調査をしているのではなくして、私自身も本年の一月末に北海道へ参りましたときに、東千歳の弾薬庫を見ております。それは理想を申せば、りっぱな永久的な施設を作って、そうして保管すべきであると存じますけれども、これはまた相当に金のかかることでございますから、従ってそういうことができません。そこで土壕を築いて、ハットメントを建設して、そうしてその中に保管している、これが普通の状態であれば相当保管のきくものが、ことさらに雨が多かったとかあるいは雪が多いとかいうような関係で、さびが出るとかいうような事態も起ってきているわけであります。そういう事態が起ってきておりますから、そこで米軍側の方においては支障のなかったものが、日本に受領して、日本において保管する場合において、一本の特殊の事情から、命数においてもだいぶアメリカと違ってくる、こういう場合があるのでございまして、そういうようなことについては、こういう危険物でもございますから、十分注意をいたしまして従来もやっております。しかし今後におきましても、最善の努力をして、保管の責任を全うするようにしていきたい、決して私は保管の責任を回避するとかいうことを申しているのではありません。実情を正直に御報告申し上げている次第であります。
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田畑金光#7
○田畑金光君 いや、大臣はもう少し大臣としての責任もあろうと思うのです。また大臣の責任を云々する前に、当面のこういう大事なというか、自衛隊にとって大事な砲弾の貯蔵、管理について、多面の責任者はだれなのか、この責任者に対して、どういう態度でもって大臣は対処されようとするのか。さらに最近この国会が開かれましてからも、次から次に防衛庁にまつわる国民の疑惑を受けるような問題が起きているのです。こういう総合した疑惑、国民の指弾を受けるような点に対しまして、防衛庁の長官としては、どういう責任をとられようとなさるのか。
 さらにわれわれのお尋ねしたいことは、一体十二万七千トンも現在持っているというのだが、これは平時において、演習用の他に使うのでしょう。どの程度のこれは使用にたえ得る分であるのか、何年くらい一体持っているのか、非常にわれわれが見受けるところ、よけいなものをかかえすぎているような感じがするが、なぜこんなよけいなものをかかえていなくちゃならんのか。MSA協定に基く供与砲弾であるので、こういうふうなものはただでもらうものだから、管理だろうと貯蔵だろうと、どうでもいいというような気持でやっているのじゃなかろうか、振り返ってみますと、国民は血の税金でもって防衛分担金を負担しておる。防衛庁の経費はすでに千億を突破しておる。こういうような国民の犠牲においてささえられておる自衛隊というものが、一番よけいに金を使って、しかも一番でたらめな経理をやっているのが今の防衛庁だ、これが常識です。こういうでたらめなことをやっていて、一体防衛庁長官は責任をとらぬつもりでいるのかどうか、まず当面の責任者をどうするのか、私はこれを一つ明らかにしてもらわなければならぬ。はっきり一つ答弁して下さい、法制局長官みたいなその場限りの言いのがれの答弁じゃ、大臣ですからね、あなたは。これじゃ済まされぬと思う。もう一つ明確な責任ある態度を明らかにしていただきたい。
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船田中#8
○国務大臣(船田中君) 防衛庁関係につきましていろいろ御非難の出たということはまことに遺憾に存じます。私はその責任について何も回避することはございません。衆議院の決算委員会においてもパッカード・マリン・エンジンの採用についていろいろ御非難がございます。しかしこの問題についてはいろいろ御非難がありましたけれども、しかしわれわれの責任者として調べたところによりますというと、その買い入れについて防衛庁として何ら不正不当がない、しかしそれをいかに説明をいたしましても御納得がいかぬということであれば、これは各委員会の権限において、できるだけ真相を究明することに御努力を願いたい、むしろそのことをお願いをいたしておるような次第であります。
 この弾薬の保管につきましても、直接の責任者は補給処の処長、それから陸上幕僚監部、こういうものが責任を持っております。その責任のある者に対しましては、これを常に督励をいたしまして、そうして保管の十分なる責任を尽さしておるわけでありまして、もしそれに間違いがある、職務の慨怠があるということでございますならば、その責任者を解職するに決してやぶさかではありませんし、またそれが大臣の責任になるものであるというならば、私は何も責任を回避するものではありません。
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青木一男#9
○委員長(青木一男君) この問題はあとから……。
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田畑金光#10
○田畑金光君 じゃもう一点だけ何して……。これは繰り返し申し上げますが、あなた自身も新聞記市は認められたのです。私はそれが大事なことだと思うのです。二百トンか二万五千トンか、私は新聞記事をそのまま信用するわけでもないし、あなたの二百トンを信用するわけには参りません。これはまた国会の適当な機関等が国政調査に基いて十分調査の上真相をきわめなければならぬ、こう私は考えるわけです。しかしながら、再々こういう問題が防衛庁を中心として起きてくるというこの事態です。何年分の軍服を買い入れたとか、何年分の砲弾をかかえ込んでおる、そうしてその貯蔵管理というものがでたらめをきわめておる、こういうことに対してどういうあなた方は国民に対し責任をとろうとしておるのか、きのうも文部大臣にお聞きいたしましたが、国民道義を確立しなければならぬ、であるから現行の教育制度について再検討を加えるのだ。国民道義の確立をはかるなら、まず、国民の払う税金が正しく国民生活安定に運用されることを政府みずからやって下さるなら、自然道義も振興されるでしょう。でたらめきわまる経理のやり方、国費の乱費をやっていて、それでもって教育の刷新ができるか、国民道義の確立ができるか、このことを私は防衛庁長官よく考えてもらいたいと思うのです。この貯蔵砲弾については、単に防衛庁当局のみならず、米軍も調査をしなくちゃならぬ。米軍事顧問団も乗り出して、六月早々には日米合同調査を全国的にやって実情を確めよう、こういうことも載っているのです。これは事実であるかどうか、アメリカの調査にまでお手伝いを請わなければならぬということは恥さらしだと思うのだが、防衛庁長官はどうお考えになられますか。
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船田中#11
○国務大臣(船田中君) 米軍がこの調査に協力するという話は聞いておりません。しかしただいま田畑委員は、防衛庁のやり方を何でもでたらめだというようなお話ですが、でたらめであるか、でたらめでないかということは、よく御調査を願って、そうして国政調査の権限を持っていらっしゃるのですから、十分御調査を願って、そうして弾薬庫の保管状況でも何でも、私どもは決してそれを隠し立てをするというようなことはございませんから、十分現地についてごらんをいただきたいと思います。私は最善の努力をいたしまして、そうして国損をかけないように、一銭一厘たりとも効率的に使うということに最善の努力をいたしておる。しかし、昔から言う通り上手な手にも水が漏れるということがあります。笑いですからそれは絶対に誤まりががないとは言えませんから、その誤まりがあった場合には、それぞれ責任をただして、そうしてその責任がもし大臣にまで及ぶということであるならば、私は何も大臣の責任を回避するものじゃございません。
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江田三郎#12
○江田三郎君 経済自立五カ年計画の中で防衛費の大きさというものをどういうはじき方をしておられますか。
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高碕達之助#13
○国務大臣(高碕達之助君) 大体は最近の情勢をこうはじきまして、国民所得の二%強ということで踏んでおるわけでありますが、戦争前のは、平均いたしますと約七%くらい、これは国防費でございますが、七%くらいになっております。これを二%強にとどめたい、こういう考えでおるわけでございます、五カ年計画におきましては。
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江田三郎#14
○江田三郎君 戦争前との比較は、これは余分なことでありまして、それよりもむしろ日本の国民生活の現状からいうべきで、そこであなたの方でお出しになった五カ年計画の中で、二十二ページに国の財政という数字が出ておるわけですが、その二十二ページに出ている数字の中で、国防関係の費用はその他というところへ入ると思うのですが、このその他というものの内訳は一体どうなっておりましょうか。
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高碕達之助#15
○国務大臣(高碕達之助君) 詳細の数字はそれを政府委員から答えますが、その他というものの中には賠償費だとか、今後対外の債務の弁済すべきものが入っておるわけであります。
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江田三郎#16
○江田三郎君 その賠償なり海外債務の支払いというものはどの程度を見ておられるか知りませんが、たとえば日比賠償にいたしましてもああいう結末を告げ、これは高碕さんいろいろ御苦労されましたが、予想しておったよりは大きいのじゃないかと思います。いずれ今後インドネシアの剛胆も出てきますし、またビルマの問題も再燃するのじゃないかと思いますが、かりにそういうような賠償関係の費用なりあるいは軍人恩給の増額というようなこともまた問題になっておりますが、そういうのがふえていった場合には、当然ここにあげている二兆二千億円の数字の中で予定しておる国防関係の費用というものは減るわけですか。
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高碕達之助#17
○国務大臣(高碕達之助君) 大体の私どもの予想といたしましては、国民所得の〇・六%ぐらいはこれを対外債務の支払いに充当していくと、それは賠償費も入っておるわけであります。それで防衛費を二・二%ぐらいに大体押えまして、全体におきましては大体三%以下でやっていくということになれば、これは全体の国民生活に影響を及ぼさない。また国の経済自立に差しつかえない、こういう考えで進んでおるわけであります。国民所得がふえますとそれだけ増加することになるかもしれません。
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江田三郎#18
○江田三郎君 海外への支払いというものが〇・六%という予想が今後狂ってくるんじゃないかということをわれわれは心配しているのですが、そういうおそれはございませんか。
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高碕達之助#19
○国務大臣(高碕達之助君) ただいまのところは狂うという考えはありませんです。
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江田三郎#20
○江田三郎君 今狂うということを言えるわけでもないですが、もしこれがふえていけば、海外支払いがふえたときに、一体どこを削ってそれをふやすことになりますか。まず第一にその他という分頻になっておれば、その他の中から削っていかなければならぬと思うのですが、そうじゃないでしょうか。
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高碕達之助#21
○国務大臣(高碕達之助君) 結局そういうことに相なると思っております。
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江田三郎#22
○江田三郎君 従ってインドネシアあるいはビルマ等に予想されているところの賠償支払いというものが、今あなた方の考えるよりも、予想よりも違ってくれば、今のお答えよりいきますというと、当然防衛関係の方を削らなければなりません。そうしないとこの自立計画ができない、こういうことになりますね。
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高碕達之助#23
○国務大臣(高碕達之助君) その通りでございます。
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江田三郎#24
○江田三郎君 それは今後の問題でございますからそれくらいにしておくだけでけっこうですが、もう一つ防衛産業の問題についてあなた方の方でどういうお考えをしておられるのか。まあ防衛庁の方、初度調弁についてはこれは米軍の供与に待つというような方針をとっておられますが、防衛庁長官も昨日防衛生産というのですか、防衛産業というのですか、それの育成強化ということを言われましたが、これについて、この自立経済の計画の中であなた方の構想ではどうなっておりますか。これを読んでみましてもそういうことが一つも書いてないものですからお尋ねします。
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高碕達之助#25
○国務大臣(高碕達之助君) 防衛産業だけを特殊産業としては考えていかぬつもりでございまして、全体の産業の中に防衛産業というものを溶けこませていくと、この方針で今後進んでいきたい、こういう考えであります。従いまして、計画の中には防衛産業というものを特に考えておりませんで、全体の産業の中に含んで考えておるわけであります。
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江田三郎#26
○江田三郎君 これは高碕さん少しお考えが違うのじゃないかと思うのでして、防衛産業というものと普通の産業というものは相当これは性格が違っていると思うのです。たとえば防衛産業で過剰生産になったものを一体どこへ輸出するかというような問題が出てくる。普通の産業のような輸出とこの武器の輸出というものは相当違ってくるわけですから、従って防衛産業の規模というものは、これはそう普通の産業と同じように考えることは私は不可能だと思うのです。そうじゃないですか。
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高碕達之助#27
○国務大臣(高碕達之助君) そればその考えは私は間違っていると思うのです。防衛産業というものは、これははっきりこれだけの数字を必ず消費する、また消費を年々増加するというふうな考えでやるべきものじゃないと思う。普通の産業というものは年々この消費を増加さすとか、あるいは計画を立てるものでございますが、防衛産業というものは、国際情勢の変化によってどう変化するかわからぬ、そういうわけでありますから、これはある場合には産業とボースに使いましょう。これは非常に多くなったときも、また少くなったときもある。ですから防衛産業というものは特殊に考えるということは私は将来の国の計画を誤まるものだと思っております。
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江田三郎#28
○江田三郎君 そうすると、今のおっしゃることはよく私ものみ込めないのですが、そうしますと、たとえば兵器生産において、まあ特定の兵器において、これはまあ特車を作る場合でも、あるいはどういう問題でもよろしい、銃砲弾でもよろしいが、かりに一定の銃砲弾を作る場合には、その銃砲弾を最も効率的に作るのにはどういうような工場があればいいか、こういうことから出ていくわけですか。一本の銃砲弾の消費量が幾らかということでなしに、最も効率的な土産を上げるのには、どうしたらいいか、これだけの見地からいかれますか。
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高碕達之助#29
○国務大臣(高碕達之助君) その通りでございます。
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