曾禰益の発言 (予算委員会)

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○曾祢益君 どうも直接にお答えにならないので、ただいまばかりでなくて、この前から平和条約の方式でやっておられたのに、突然として終戦宣言方式をまた持ち上げたから問題を起したのです。しかし、私は言葉だけの争いになるのはいやでありますから、今の総理のお言葉はやはり平和条約でやる、こういう意味にとりまして、矛の部分において一月二十六日の記者会談の内容は否定されたものだと自分で考えます。
 それから今私がまだ御質問してない意についてすでにお答えがあったんですが、つまり、私の申し上げる第二の点です。すなわち領土問題をあとにしても平和条約を確立したいといったような記事は、全く事実に反するということを、このあとで社会党のわれわれの顧問の河上さんの衆議院本会議における質問に対してあなたは言っておられる。戦争状態終結を確認するという念願を成就するために領土問題をあと回しにしてもいいということは一言も言っておられないと、こういうことをあなたは卓をたたいて断言しておられる。また同じく衆議院の同僚勝間田君の質問に対しましても、領土問題はあと回しにして日ソ交渉を解決するということを言ったのではない。こういうことが交渉で起きるかもしれないと言ったまでである。自分は「歯舞、色丹だけで満足して日本は領土問題を解決するのだという意味を言ったのではない」、これはどうも勝間田君に対する答弁は少しズレて、歯舞、色丹だけで満足するとかしないとかの問題でなくて、領土問題の未解決の部分があっても国交調整を早くやるのかという質問に対する答えになっておりませんけれども、これは本会議の質疑応答の性質上これらの点が一つもはっきりされておらない。しかも、実際はしからば一月十六日にあなたは何と言っておられるかといえば、申し上げるまでもなく、領土問題にしても、不当に占拠しているという理由はないのであるからして、戦争を防止するために必要な程度に限ってそういうようなものは暫時の間このままにしておいて、後日解決するというような結果になっていって、日ソ交渉が片づきやしないかということをこいねがっているわけだ。これは非常にゆるやかな気持で言われたんでしょうから、言葉を集約していえば、領土問題についてはあとでこの点も伺わなければならない。戦争防止のために必要な領土という観念は非常に私にはわからないのですが、とにかくある部分については解決はできないものがあっても捨てるということをあなたは言っておられない。どこを捨てるということは言っておられないけれども、未解決の部分を残しても国交調整を早くやるのだ。条約を締結するのだ。これは誰が何と言っても明瞭に言っておられるではございませんか。それをそのことがいろいろ国内、党内、あるいは閣内においてすら非常な問題が起きて、自分の総理大臣の意向がわからないというので、同じ内閣の外務大臣が翌日さっそく伺いを立てに行く。こういうような問題を起したのでありまするから、従って、これは誰が何と言っても、領土問題のある部分未解決のままでいいから、そして国交調整を早くやる。私はある段階においてはこの方針が正しいと思う。しかし、それならばなぜあとでこの方針を根本的に否定して、記者会見の事実に即さない。このことは全く事実に反すると、そういう事実はない、こういうような否定をされておるのか。これは十分に解明しなければならない重大なる問題だと思います。総理がはっきりこの際もっと丁寧にまた親切に十分自分の信念を吐露されるのが望ましいと思います。

発言情報

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発言者: 曾禰益

speaker_id: 12807

日付: 1956-02-15

院: 参議院

会議名: 予算委員会