山下正雄の発言 (運輸委員会)
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○山下政府委員 船舶局関係の重要事項について御説明を申し上げます。
第一番に中南米諸国の造船使節団の招聘の補助でございます。これは資料四に出ております。最近におきまして中南米諸国は相当量の船腹の増強計画を持っておりますが、わが国に対しても相当引き合いが来ておる次第でございます。しかし現在の輸出船の状況は、おもに市場がニューヨークに限定されておりまして、これらの国に十分に応じ得ない。またそれらの国も日本の造船について十分な認識がないというような現状でございます。従いまして将来わが国の造船が広く世界に市場を持つためには、これらの国々の人に日本の造船の現状を認識させるということが最も必要であろう、こういうふうに考えまして、来年度におきましてこれらの国から日本の造船を見に来るという使節団を招聘いたしまして、そうして今後の日本の輸出の振興に備えていきたいと考えておるわけであります。そうしてこの実施団体といたしましては、日本造船工業会が当りまして、呼びます国及び人員としましては、コロンビア、ベネズエラ、キューバ、ウルグァイ、チリーそれぞれ二名、合計十名、滞在期間は三十日というような予定をいたしております。
次に東南アジア向けの河川航船の調査研究の補助でございまして、カンボジア・ヴェトナム、タイ・インド、パキスタン、これらの東南アの諸国におきましては、地勢上河川を利用いたしまして貨物または人を運ぶというような仕事が大きな役割をしておるわけでございます。これらの国におきましては、工業水準が非常に低くございまして、おもにこれらの船は従来は欧州から購入をいたしておったわけでございますが、しかし欧州から持って参りますのには非常な長い距離を通らなければならぬというような不便がございます。しかし日本におきましては、輸送の点におきましては、これらの国よりもはるかに有利でございますし、また日本のこの技術をこれらの国に入れる、これまた輸出振興にもなるわけでございます。従いまして日本といたしましては、これらの船の状態、またどういう船が必要であるかということをよく調べまして、そうして現地に合う船を作って出すというふうにしなければならぬ、こういうふうに考えておるわけでございます。従いまして日本の国からこれらの国々に調査団を出しまして、そして向うの海運の状況とか船の実情、またどういう船が適するかというような研究をいたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。この実施団体といたしましては日本造船研究協会に委託をいたしまして、そして調査地域としましてはメコン、メナムの両河の水域でございます。調査人員としましては五人、調査期間は六十日、研究します事項としましては船の推進装置、川が非常に浅い泥の多い川でございますので、特別な推進装置を考えなければなりませんので、この推進装置の研究、またこれらの船の基本的な図面を作成いたしたいと考えております。船としましては交通船、引き舟、押し船、だき船、被曳船というようなものについてやる予定であります。
それから第三番目に船舶用機関の見本輸出の補助でございますが、南米諸国におきましては従来よりわが国から若干の輸出を見ております。またカタログ等によりまして宣伝、紹介等もいたしておりますが、これらの国々におきましては、欧州の機械が広くかっかたく地盤を占めておりまして、これに食い込むことはなかなか困難であるということが、先般の南米の調査団によりましてはっきりいたしたわけでございます。従いまして日本の機械をこれらの国に出しますためには、どうしても初めに一度日本の方からエンジンを無料で提供いたしまして、そうして使ってみさして、この結果によりましてさらに今後市場を確保していくというような手段が最も好ましいのでございます。従いましてそのために日本舶用発動機会に補助を与えましてエンジンを作らせます。そしてそのエンジンをブラジルに送りたい、こう考えております。作りますエンジンとしましては、五馬力から二百馬力程度のもの十台、それから現地に据付並びに技術的なサービスをするために二人ほど滞在期間百五十日を予定いたしております。これらの経費は実は通産省の貿易振興費のうちに計上されておるわけでございます。貿易振興費のうち重機械類の輸出振興に必要な経費として細分されておりますが、その経費としましては総額で一億九千五百万円でございます。大体額ははっきりはいたしておりませんが、一千万円程度これに必要な経費として計上されておるわけでございます。
以上簡単でございましたが、船舶局の重要事項の御説明を終ります。