吉田半右衛門の発言 (商工委員会総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会)

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○吉田参考人 イランの開発条件でございますが、イランの問題は先刻御説明申し上げましたように問題は二つあるわけであります。一つは未開発油田の開発に対する日本の協力、サウジアラビアの場合は利権という格好になっております。ここでは日本側から向うの開発企業に対して協力するという格好、パーティシパントという言葉を使っておりますが、協力の条件はどうかということでございますのでそれをお答えいたします。
 探鉱調査段階、いわゆる石油を採掘する状態まで持っていく一歩手前の調査と試掘の状態、そういうような仕事に対する費用一切はパーティシパント、経済協力に参加する側の負担においてこれを実施する。そうしてその結果油があるということがわかって開発段階に移った場合には既往に投資された参加者、日本側の投資額は折半されて半分はイランが投資したことになり、半分はこちらが投資したことになる。そうして開発に必要な資金すべては今後はイラン側と日本と五〇%ずつ出して、完全なフィフティ・フィフティのジョイント・ヴェンチャーのム武社を作るのだ、そういうことであります。そうしてできた会社の利益の処分の方法は、全部の経費その他を落してしまって純利益を出します。その利益の五〇%は収益税としてイラン国政府へこれを納入する、あとの五〇%が会社の所得になります。会社は五〇%、五〇%の資本比率でできておりますから、その資本比率でこれを二つに分けます。従って日本側の取り分は二五%という結果になります。一般の未開発地域の開発に対する条件の、一時金とかそういう金は一切要らない。それからもう一つのクム油田の開発に関する経済協力の問題、これは将来各国との間にいろいろな協定ができてかなり複雑な地帯に相なるだろうと思うのでありますが、現在までに向うからわれわれの方に提示された意見では、あまり多額でない一時金を向うに支払う、そうして開発に必要な資金については全部参加者の方がこれを負担する、そうして参加者の負担した金額の五〇%はイラン側の借入金の形において弁済される。従って会社自体の構成は名目的に五十、五十ということに相なる。利益の配分方法は前と全く同じになります。ただ若干疑問になりますのは、必要な投入資金が全部日本側から出される、そうしてその半分を向うに貸した格好になる、その貸した格好になるところに若干疑点があるのであります。といいますのは、クムにはすでに相当の資金が投入されて、ある意味では開発された油田であります。これまでにすでに五十億円ないし七、八十億円の金が投入されておりますので、その金を開発資金の一部に向うは算入するわけです。それがどういう形で資本の中に構成されてくるか、大体においては資本の向う側の五〇%の中にそれが入るという格好になるわけであります。その辺は必ずしもまだはっきりは固まっておりません。今までのところは五〇%の向う側の持ち分の中にこれまでの投資額が、そのまま再評価しないで実際投入した金額が入ってくるのだ、こういうふうに向うは話をしておりました。実際の問題は、正式交渉の上でないと今ははっきりしないだろうと思います。これがイランの方の条件であります。
 サウジアラビアの方は、これは全く利権でありまして、開発企業自体がことごとく日本側の投資において行われる、経営その他も全部日本側でやる、それに対する利益が出た場合にはその利益の五〇%は先方の政府に納入する、そうして残り五〇%が会社の所得になる。期限はこれまでの例によりますと大体六十年くらい、イランの場合はちょっと期限を申し忘れましたが大体四十年くらい、そういうことであります。
 なお先刻の話にちょっとつけ加えさせていただきたいのは、サウジアラビアの場合には中立地帯の沖合いの海上の権利というのはその半分の権利がクエート政府に保有されておりますから、当然すべての権利が半分だけ先方に渡るという格好になります。たとえば利益の五〇%がサウジアラビア政府に渡るというのでなく、二五%ずつ完全に二つに分れるというようになります。

発言情報

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発言者: 吉田半右衛門

speaker_id: 6051

日付: 1957-06-10

院: 衆議院

会議名: 商工委員会総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会