志場喜徳郎の発言 (大蔵委員会税制に関する小委員会)

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○志場説明員 私は、事業概況説明書につきましては、今回の大蔵委員会で御査問がありまして、国税庁長官からいろいろ趣旨の説明があったはずでございまして、くだくだしく重複することもいかがかと思いますが、結局簡単にせんじますと、現在税務署所管の法人数は、全国で約五土方近い数であります。税務署の法人税係員の数は、係長、課長を入れまして、定員で約五千弱でございます。一人当り内部事務等を配慮をいたしますと、年間百五、六十件の法人を受け持つということになっておるわけです。従いまして、どうしても全部につきまして実地に調査するということはとうてい不可能なわけでありまして、しかも申告納税の建前から申しますと、賦課課税のときと違いまして、申告面から検討して不合理があるというものだけに実地調査をしぼっていくということは当然なことだと思うのでありますが、それと今の事務量の点から申しまして、実績から見ますと、年間を通じまして、実調率とわれわれ言っておりますが、実地に調査に行く法人の割合は、全法人の約五割程度にとどまっておるわけであります。そうなって参りますと、申告が出て参りました際に、この法人は実地調査に行くべきか、あるいは机上で処理いたしまして実地調査に行かないで済ますということをやるべきか、いずれに属せしむべきかということは最も重要な問題があるわけであります。税務官吏は、職掌柄といいましょうか、何だか調べたい、自分で実地に行って見てみたいという欲望は持っておるわけでありまするが、それを押えるといいますか、踏み切ることが必要でありますから、そうなりました際に、単なる法人税の申告書、それから勘定科目の内訳説明書というふうな付属書類のみではなかなか踏み切りがつきかねる、つい行ってみたくなるということで、実は机上調査と申しましても、何らかの形でその店に臨んでいくというふうな状態もよく起っておる次第であります。そういたしますと、納税者の方々も、実地に来られるということも実際めんどうが多くなりまするし、われわれの方といたしましても、真に実地調査すべき法人についての調査の日数が不足してくるというふうな悪循環のようなことになるわけであります。従いまして、何らかの意味におきまして、申告がほんとうにこれはいいじゃないか、安心して申告できる、机上処理ということに踏み切れるじゃないかというふうな判断を一方において可能にするためには、やはり申告書の内容がおおむねいいじゃないかということを説明するようなデータがほしいじゃないか、また納税者にとりましても、これは、こうこうこういうことでやっておる、従ってうちの申告は是認さるべきものであるということを一言税務署に申したい、説明したいということも当然考えられることだと思うのであります。さような点からいたしまして、若手押しつけがましい議論じゃないかといわれるかもしれませんが、納税者にとっても、実地調査というものはなるべく避けたいわけでありまして、申告の機会にそういうものを説明して、自分が誠実にやっておるならば調査は省略してもちいたいという考えもあるでしょうし、われわれの方も、その点で利害といってはおかしいですが、要請することと合う点もあるじゃないかということで、今回の事業概況説明書を、詳しくすると申しましょうか、整備したという基本的な理由だろう、こいううふうに考えております。

発言情報

speech_id: 102604655X00119570520_010

発言者: 志場喜徳郎

speaker_id: 16902

日付: 1957-05-20

院: 衆議院

会議名: 大蔵委員会税制に関する小委員会