中井徳次郎の発言 (地方行政委員会)
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○中井委員 大久保国務大臣がお見えになりましたので、日本の消防の問題について、二、三点この機会にお尋ねしておきたいと思います。先ほどから亀山委員からいろいろと御意見があり、それにつきまして人口の激増、あるいは化学薬品、その他科学の進歩といいますか、そういうもの、さらにまた教育の不十分というふうな原因をあげられておりますが、私はこういう原因ではやはり相も変らぬ場当りの御答弁じゃないかという気がしながら実は承わっておったのであります。特に第三の教育でありますが、私は防火思想の普及徹底、けっこうだと思いますが、十分実はやっておると思う。十分やっておっても火事が防げないところに私は日本の特殊事情があるのではないかと考えております。もう限界がきておるのではないか、教育というものには私はやはり一定の限界があろうと思います。それで十分だということはないではありましょうけれども、現実は客観的にこういうものは政府としては冷静に御判断がいただきたい。世界中を見ましても、冬になって子供が拍子木をたたいて「マッチ一本火事のもと」などと言うて歩いているようなところはございません。にもかかわらず火事が減らないのは結局私は耐火建築の問題だろう思う。これは賢明なる大臣もよく御存じだと思いますが、ロンドンにいたしましてもどこにいたしましても、先進国で火事がなくなりましたのは、やはり耐火建築になってからのことであります。そういう面からいいますと、またあるいは現在の全国及び世界の火災の統計なんか見ますと、これは私正確に覚えておりませんが、たとえばアメリカにおきましては、発火件数は日本の十倍である。ところが災害は日本の百分の一というふうなことは、そのことをまさしく示しておるのでありまして、政府とされましてはもうこの段階に来たら、相当強力な法的措置をいたしまして、そうして強力に耐火建築の奨励をする、あるいはその違反については相当な罰則をやって、そうして公共の施設を守って、国民生活をもう少し安定さす、毎年々々建築をする住宅の何分の一かは焼けてしまうというような全くさいの川原に石積みするというような状態を続けておるのは、一応政府の怠慢であるのじゃないかと思うのです。もっともこれは石橋内閣ができ、岸内閣ができまして間がありませんから、今日大久保さん自体を責めるわけではありませんが、もうその時期が来ておるのじゃないか、こういうように思います。今日本橋の例を承わりましたが、そういうことを政府がなさることは実際措置としてはけっこうなことでありますからというて、表彰状を与える、あるいは多少の経済的な援助をする、あるいは資金の融通をするというふうなことでは追っつかないのじゃないか、もっと強力な措置をすべき時期に来ておるのではないか、こういうふうに私は考えておるのでありまするが、政府においてそういう意思がおありであるかどうか。この第一点をまず伺っておきたい。