大村清一の発言 (内閣委員会公聴会)
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○大村委員 御趣旨は一応私了承いたしましたが、私の申し述べました点がわからないという御疑念が起りましたのも、言葉が足らないからそうだったと思いますが、わが国の歴史を見ますると、氏族、氏の時代が長く続いておって、今日のような個人的の家というようなことになったのはよほど後代のことであろうと思います。そういうような歴史上の事実がございますので、たとえばわが国の各家庭の持っております系譜というようなものは、必ず皇族からだんだんと下って参りまして、何十代かの後の今日というようなことで系図を非常に尊重する習慣、これは要するに大和民族、大和朝廷、日本民族、日本国家ということに対する非常に強いあこがれであるということは明らかであると思います。この建国日ができなかったということにつきましては、小野教授の申し述べられましたような、国際意識が強くなったときに始まったということに関連はあると思いますが、しかし日本民族で日本及び日本国というものにつきまして、この建国を祝うということは決して国民性に反するというように私は考えないのであります。もっとも歴史が古いと的確に国家がいつ建国したかということをきめることの困難さがあることは私にもよくわかります。しかし例にあげられましたイギリスは、単に古いからということでなく、私はほかに建国祭を作れない特殊事情があるのではないかという点につきましては、依然として疑問を持つわけであります。また日本の場合におきまして、いつ建国されたか、その日を確定することは歴史上、科学上困難だという点は確かにあるでございましょうが、しかし日本民族及び日本国の成立を祝うために記念日を作って――いつ建国ということを言うのではありません。その建国のありましたときを記念いたしまして、日本民族として、日本国として、世界に伍して名誉ある立場をとっていこうというような、意を新たにするために、すなわち建国の昔をしのびまして、今後の日本国の行き方について、国民が善処するというための記念日を作ることは、大いに理由のあることだと私自身は考えておるわけであります。この点につきましては、議論になりますからこれ以上お尋ねをいたしません。一応ただいまのお答えで私は了解をいたした次第でございます。