中田吉雄の発言 (予算委員会)
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○中田吉雄君 岸総理がただいま一般的な方針として申された点では、おそらくわが党の考えと変りないと思うのです。わが党も、アメリカのような世界最強の国を敵にし、ほんとの意味の反米政策をとって、日本の平和が守れるというようなことは考えていません。しかし岸総理がただいま言われたようなことが、ほんとうに政策として具体的に実践されるには、やはり私はアメリカのとった数々の極東政策というものもやはり反省してみて、いろいろ問題があったのではないかというところを、やはり歴史的に反省をして、そうして今のとっておる政策がそういうあやまちを犯すのではないだろうかということを考えてみることは、むだじゃないじゃないか。私、大まかに見て、日露戦争のときまでは、日本が強国として発展するような非常な援助も得たと思います。しかしその後、日本が旦露戦争に勝って、その後アメリカの政府は、ジョン・ヘイの門戸開放宣言以来、強国としての日本の台頭を抑制する。極端な表現をしますと、蒋介石中国政府を援助して、背後から日本を牽制して、そうしてアメリカの太平洋の安全をはかるというようなことがなかったかどうか。そういうことが、日本の外交政策の大きなあやまちもありますが、ついに太平洋戦争になって、私は大へんなあやまちを犯したのではないか。また、たとえば一九四五年の二月十日に結ばれたヤルタ協定を見ても、ステッテイニァスのヤルタの秘密の協定を見ても、もう日本が戦う意思も交戦能力もないのに、日本に対する判断をあやまって、ソビエトに千島や南樺太もやろうというような条件で対日参戦を要請し、あるいはその後も無条件降伏——いろいろあって、やはりアメリカの外交政策においても問題があった。特に私は、中国が、蒋介石政権がああいうふうに台湾に落ちぶれていかなければならなかったのは、日本を牽制するために、わが国の対支政策のあやまちもあったが、アメリカが背後から日本を牽制する手段として、やはり蒋介石政権を援助した、二百数十億ドルの援助をして、背後から双方を争わせることによって太平洋の安全をはかるというようなことがあったことが、共産政権ができた一つのきっかけでもないか。それと同じように、やはり台湾に蒋介石が行って、毛沢東政権ができた。それを今度は逆な形で日本を援助して、そうして逆に日本をして対中国政策をとらせていく。あとでも申し述べますが、そういうことが再び——ですから、アメリカとの協力も、そういう過去の歴史的な反省をし、そうして限度があり節度のある、自主性のある対米協力でないと、私は、蒋介石があやまったような愚を、過失を再び日本が犯す心配がないかという点については、やはり問題があるのではないかと思うのですが、いかがでしょう。