池田勇人の発言 (予算委員会)

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○国務大臣(池田勇人君) 政府は、過日、昭和三十二年度特別会計予算補正(特第2号)及び昭和三十二年度政府関係機関予算補正(機第1号)を国会に提出いたしましたが、ここに予算委員会の御審議をお願いするに当たりまして、その概要を御説明いたします。
 今回の予算補正は、いずれも公共企業体等労働関係法の適用を受ける公共企業体等の職員給与の改善に伴うものでありまして、郵政事業特別会計及び日本専売公社、日本国有鉄道、日本電信電話公社の三公社の各予算における給与費を追加するものでありますが、なお郵政事業特別会計の予算補正に関連して、資金運用部・郵便貯金、簡易生命保険及び郵便年金の三特別会計についても所要の予算補正を行うことといたしております。
 公共企業体等の給与問題につきましては、かねて公共企業体等と労働組合との間で折衝を重ねて参りましたところ、公共企業体等の申請により、去る四月六日、公共企業体等労働委員会の仲裁裁定が行われたのであります。
 その裁定の概要を御説明いたしますと、基準内給与は、その予算単価についておおむね千二百円を増額した金額の範囲内で両当事者協議の上実施すること、並びにその協議に当っては、現行平均賃金の水準が実現されるに至った経緯並びに公共企業体等の経営の将来の見通し等各般の事情を十分に考慮することを内容といたしております。
 政府におきましては、この仲裁裁定を検討いたしました結果、公共企業体等労働関係法の精神を尊重し、公共企業体等における健全な労働慣行の確立を念願する趣旨において、これを実施することとしたのであります。また、この仲裁裁定を実施するために必要な予算上資金上の措置について検討いたしました結果、郵政事業特別会計及び専売、国鉄、電々の三公社につきましては、所要の予算補正措置を講ずることとし、造幣局、印刷局、国有林野事業及びアルコール専売事業の四特別会計につきましては、いずれも昭和三十二年度特別会計予算の予算総則第十二条の規定に基きまして、経費の移用流用等により措置することとしたのであります。
 仲裁裁定の実施のための財源措置の具体的な方針は、次によることといたしました。すなわち、まず実員に対して基準内給与予算単価につきおおむね千二百円を増額した金額及びこれに伴う基準外給与所要額を計上することといたしました。
 これに対する財源措置といたしましては、まず既定給与総額内の財源を検討し、第一に、三公社につきましては、既定財源で賄われていたいわゆる第一項確定分、すなわち、昭和三十年度末調停案第一項に基因する賃金増加分に相当する金額の半年分を充当いたしました。次に、予算単価と実行単価との格差について、昭和三十一年七月一日の実態に基ずき、これを三年間に解消する目途のもとに、おおむねその三分の一相当額を充当し、そのほか、基準外給与の不用額と所定外支出額の実績を勘案し、相当額を充当することといたしました。このように既定給与総額内の財源をもって充当し、なお不足する額につきましては、極力事業の遂行に支障が生じないよう配意しつつ、物件費その他の既定経費から所要財源を捻出充当することといたしました。なお、郵政事業特別会計につきましては、郵便貯金・簡易生命保険及び郵便年金の二特別会計及び日本電信電話公社から所要額を受け入れることといたしました。
 以上に基ずいて算定いたしますと、郵政事業特別会計及び日本専売公社、日本国有鉄道、日本電信電話公社の三公社につきまして、今回の仲裁裁定を実施するために必要とする額は約百八十四億円でありますが、既定の給与費予算をもって充当しうる額約六十九億円を差し引きますと、給与総額外から新たに追加される給与費の額は、約百十五億円となります。
 以上で概略の御説明を終ります。何とぞすみやかに御審議をお願いいたします。

発言情報

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発言者: 池田勇人

speaker_id: 8420

日付: 1957-05-07

院: 参議院

会議名: 予算委員会