1957-11-27
衆議院
齋藤憲三
商工委員会総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会
齋藤憲三の発言 (商工委員会総合燃料対策及び地下資源開発に関する小委員会)
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○齋藤小委員 ただいま石油資源開発株式会社の三十二年度の活動状況及び三十三年度に対する御構想の一端を承わったのでありますが、われわれが石油資源開発株式会社の設立に対して、国策的観点から努力を申し上げたのは、従来、御承知の通り日本の地下資源の調査は、ほとんど徹底味を欠いておった。特に石油のように、地下に深く試錐をしなければその実態をつかみ得ないというような問題に対しましては、戦時中帝国石油というものが、あの強制権によって作られたのも、やはりそういう立場からやったのであって、従来有望であるというところにも、ほとんど民間会社の力では千メートル以上こすととがなかったのであります。そのために世界的観点に立つと、日本の石油資源の埋蔵状態は、まだ初段階にも及ばないような探査状況だとわれわれは考えております。それに対して、やや深みを帯びた調査が新しい会社によって行われ、それが一カ所でも二カ所でも新しい油が出て、あるいは大きな背斜軸が、陸であろうが海であろうが確認された、これは日本として非常に慶賀すべきことであって、いろいろの設備や、いろいろな技術的な観点から、昭和三十三年度の予算として政府出資二十六億何がしを御要求になっておられると思いますが、こういうことは、国家の財政いかんにもよることでありますけれども、できるだけ短時日に思い切った施策をやることが望ましいと考えておるのであります。特に最近のように科学技術の進歩を大きく要求されております反面、世界各国は国内資源の開発に重点を置き始めてきた。これは人工衛星の問題に関連してのソ連フルシチョフ第一書記の演説を読んでみても、またアイゼンハワー大統領の演説を読んでみても、結局するところ、科学技術の進歩と国内資源の開発により、その国家の繁栄を将来に約束するという動向を決定しておるものと考える。それでは一体日本は石油資源とか天然ガスに恵まれないのかということになると、私からいえば未知数であって、恵まれておるのか恵まれておらないのかわからないと私は思う。徹底した調査が行われていない。先ほど岡田参考人のお話の中にも、西ドイツはもうすでに三百万トンを突破しておる。フランスに行ってみたところが、フランスも最近では非常な石油産出国になってきておる。イタリアしかり。そうすると、一体世界のいかなる国に石油があり、いかなる国に石油がないかということは未知数であって、日本でもわからない。とういう点に対して、私は予算措置としては、やはり海底油田を掘るには、三年とか五年とか継続的な技術的観点から予算を見積っていかなければ、せっかくやり始めたところに予算がつかないために、それがおじゃんになってしまう。私の伺っておるところでは、今度は日本海の海の中にやぐらを作って、どういう構想であるか、私はわかりませんが、あの荒海の中で海底掘さくをやる。これはよほど継続的な計画をもってやらないと、一年や二年の考え方では成功しないと思う。そういう処置に対する予算でございますから、これは少くとも四年とか五年とかの計画をもっていかなければならぬ。私はお説の通りだと思いますが、こういうことは、大蔵大臣ともよく懇談をいたしまして、日本の国内資源の開発に、予算的な措置について十分な配慮を求めなければならぬのでございます。きょうは大蔵省理財局の資金課長の鈴木さんが御出席になっておられますが、大蔵省といたしましては、こういう国内資源開発に対して、従来あまり積極的に好意をお示し下さらなかったというのが私たちの感じであります。と申しますのは、昨年も、天然ガス開発のために、通産省は三億の基本調査費を要求したが、それは予算査定においてゼロにされてしまった。私は三回か四回にわたりまして、商工委員会及び科学技術特別委員会で、大蔵省担当主計官の御出席等も求めて、この点を御質問申し上げたのでありますが、それは、従来天然ガスの調査資料がなかったから、予算の要求をけったのだという御答弁であった。しかるに、私はここに参考のために持って参りましたが、昭和三十一年度東北地方天然ガス利用調査報告書という膨大なものがある。ところが、こういうものができたから、今度は昭和三十三年度には天然ガスの基本調査費をつけるというある担当主計官の御言明もあったのでありますから、ことしは天然ガスの開発基本調査予算というものが私はつくと信じておるのですが、調査がないから開発の予算をつけないという。これは、私はあえてとがめるのではありませんけれども、そういう考え方は逆だと思う。この地下資源の埋蔵調査というものは、これは民間でやれるものじゃなくして、そういうものこそ国家が思い切って金をかけていくところに地下資源の開発が行われる。でありますから、どうしても日本の地下資源開発のうちに、石油の開発をやらなければいかぬ、天然ガスの開発をやらなければいかぬのならば、一体あるかないかどれだけ賦存しているのかということを調べるために、まず国家が金をかけて思い切って調査をするというベースを作らなければ開発ができないのじゃないか、私はこう考えておるのであります。それは、ことし私は北部イタリアを見て参ったのでありますが、北部イタリアの天然ガスは、もうすでに昨年度において一年間四十億立米の開発が行われている、九千カロリー、これを石炭に換算すると六百万トン、そのために、今イタリア北部の重工業地帯というものは世界的に浮び上ってきている。これがやはり外国貿易を伸張せしめ、それから国内の生産態勢及び復興を早からしめている原動力になっている。そういう点から考えますと、大蔵省当局といたしましても、予算というものの観点から生産に重点を置き、将来の輸出振興に重点を置き、これは大蔵大臣も口ぐせのように、今度は外国貿易伸張の生産態勢の確立をやる、そのためには中小企業態勢を確立する、同時に科学技術の振興をはかる、しかし結局するところ、科学技術の振興あるいは生産態勢の整備拡充をやっても、これの原動力となるものを常にすべてを海外に依存するという態勢では、私はほんとうの安定した外国貿易の伸張にはならないと考えております。資金課長といたしましては、担当の重要な職責にあられると思うのでありますが、こういう天然ガスの調査費に思い切った予算を盛る、あるいは今、開発過程にある石油資源開発会社の要求する予算に対しては、一つ思い切ってやらせてみるというお考えをお持ち下さることが国家として望ましいと思うのでありますが、これに対して、一応お考えを承わっておきたいと思います。