平林剛の発言 (大蔵委員会)

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○平林剛君 まあ「再生産を確保する」という言葉の意味がどういう意味かということについては、きょうはあまり私は指摘をしませんけれども、これは少くとも米、小麦等の価格算定のときには強調されている点でありまして、また一般の耕作団体等におきましても、タバコの収納価格をきめるときには、生産費を中心にしてきめてもらいたいという要望が大へん強いのであります。ところがこの「耕作者が適正な対価を得る」という法律的用語になりますと、この要望に対してこたえることができなくなる。政府は今まで農業パリティを中心にした算定方式を当分変えたくないから、「再生産を確保する」という表現よりは、「耕作者が適正な対価を得る」という表現の方が適当ではないだろうか、こういうお考えで提出をされたようでありますが、この点は今日まで各方面から議論をされております要望等も十分しんしゃくしなければならぬと思います。その点で政府の考え方のあり方はよくわかりました。しかし、私がここでやはり指摘しておかなければならぬことは、この法律用語で終りますというと、耕作者が年来希望しておりましたほんとうの意味の適正な対価を得ることができなくなるのではないか、こういう疑問を感じておるのであります。特に「耕作者が適正な対価を得る」という言葉は、一般農家と耕作者を比較して、耕作者をどういう立場に偉くのかということからも解釈にかなり違いが出て参りますし、くだけて申し上げるというと、従来きめてきたような収納価格は、耕作者にとってそれが適正な価格なんだという言葉にすりかわることも考えられます。政府としても従来の収納価格の算定の方式を変える気持がないのだと、それを持続する考え方が「適正な対価を得る」という表現になっている。それが適当と考えた、こうなりますと、今までの収納価格が耕作者にとって適正なものだということにも結論的になって参ります。そうなりますと、この法律に関心を持っておられる人たちにとっては、なかなかやりにくいことになりまして、もっといろいろな角度から検討しなければならぬ要素があると思うのであります。特に昨年来私ども議論をして参りましたときにも、現在のタバコの値段については安過ぎるのではないかと、こういう指摘に対し、政府からお答えがあったのは、耕作者は夏のひまなときに、農閑期に仕事ができるから、あるいは葉タバコを耕作する場合には子供も年寄りも動員できて、いわゆる零細な労力も提供できるから、また現在タバコの耕作を希望している人がたくさんいるんだから、だからこの程度でよいのではないかという趣旨の考え方も示されたこともありまして、もしその言葉が、「耕作者が適正な対価を得ることができるように定めなければならない」という法律用語であるとすれば、なかなか問題が面倒になると私どもは見ておるわけであります。こういう意味があって、私も二つの法律用語については十分検討しなきゃならぬと思いますが、そこで「耕作者が適正な対価を得ることができるように」という言葉は逆に言うとどういう要素を加味していくのか、今までと同じなのか。それとも何か「耕作者が適正な対価を得る」という法律用語は今までの算定より変ったことがあるのかないのか。こういうことも一つ説明をしておいていただきたい。

発言情報

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発言者: 平林剛

speaker_id: 19055

日付: 1958-02-27

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会