尾村偉久の発言 (農林水産委員会)

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○説明員(尾村偉久君) 厚生省といたしましても、国民の栄養の向上と衛生の確保、こういうような任務を持っておる上からいいましても、非常に完全な栄養品である牛乳ないし乳製品の利用の拡大ということについては、もう全面的にこれは必要である、また、そうなければならぬと、こう考えておるわけでございます。ただ、今までの栄養の向上のやり方が、まあ長い間の日本人の習慣もこれは災いをしているのでございますが、今までの日本食中心のやり方の中に、この牛乳あるいは乳製品の利用を非常に増大をするといいましても、なかなかこれがうまく調和がとれぬということで、一時はとりましても、長い間にはまた元に戻るということでございまして、今厚生省が栄養の向上のためにやりております具体的なやり方といたしましては、栄養研究所におきまして、それぞれの農村向け、あるいは都会向け、あるいは集団向けというふうな、模範栄養献立というものの作成をいたしておる、これに基いて、全国の末梢機関が栄養改善の指導をしておりますが、この中に、日本人の口に最もとりやすい乳関係の製品の研究を一つはすること、それから模範献立集の中に、恒常的に乳の使用量が一定度含まれるようにいたしまして、これによって官庁がどしどしと強く指導することが最もいいのではないかということで、これは昨年来この点心がけておりまして、今、模範的な、いい、日本食に合う形の研究、献立集が、一部はもうすでに病人向けのものと、それから乳幼児、妊産婦向けのものは、部分的にもうすでにでき上りまして、保健所等はこれを利用しているわけでございますが、これが一般の、普通の国民の農村向け等の献立集にもうまく盛り込まれるようにということで今、続行中でございます。かようにいたしまして、利用者側が牛乳と乳製品が非常に生活の基礎になるということにいけるような方法が一番大事ではないか、かように存じております。
 なお、そのほかに、卑近な例でございますが、しばしば、この牛乳ないしは乳製品を地方に行きまして勧める場合に気がつくことは、それらの会合をやっておる席上に輸入品であるコーヒーとか紅茶が必ず出る、これで何十円か取られるのでありますが、乳の宣伝をしていながら、さようなものが出て、しかも、これは輸入なんであります。おかしいじゃないかということで、これを夏ならば冷たい牛乳を一ぱいずつ出した方がいい、冬ならばコーヒー茶わんで熱いのを出せば、それだけで直ちにこれがすぐに理解できるということをしばしば私たち自身、担当者がそのチャンスに言って回るのでありますが、次に行ってみるとまた同じことで、お茶の場合は、日本産でありますから安うございますのでいいのでありますが、これが常にかようなことでありますれば、いかに模範献立を人に押しつけにいっても、自分が紅茶を飲んでいればだめだ。やはりこういうことで、卑近な例からやってみませんと、全国受け入れの方が増大しない、かように感じておりますので、さような観点から、ぜひこれは拡大を一そう助長していく、今年度の栄養の改善方策の中にも、乳の問題は十分取り入れております。
 それからなお、衛生確保の問題が、集団飲用等に差しつかえがあるという声も聞くのでございますが、具体的に調べてみますと、やはり生乳をいいかげんな消毒のカンへ入れてそのまま飲ます、これはやはり非常にいい栄養品であればあるほど、これは細菌にとっても非常にいい栄養になって細菌増殖を可能にするので、最低の殺菌処置をする、集団飲用になればなるほど、この点を守らなければなりませんが、今まで業者が販売するごとに、販売による社会公害の場合の責任という点でかなり厳重に、いろいろな記録の保持とか、いろいろめんどうなことをかけておりますが、これは衛生の確保さえできるならば、さようなしちめんどうくさいことは自家消費的な集団飲用は、できるだけはずす、かような基本方針をとっておりますので、逐次これは改善されていく、かように存じておるわけでございます。

発言情報

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発言者: 尾村偉久

speaker_id: 6409

日付: 1958-07-08

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会