茜ケ久保重光の発言 (内閣委員会)

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○茜ケ久保委員 そういう答弁しかできないと思われる点もありますけれども、次にお尋ねする点等とも関連いたしまして、岸総理が憲法第九条を改正すると端的におっしゃった、あるいはおっしゃらないにしても、少くも憲法第九条を含めて憲法の改正をしたいということはおっしゃった。これは岸さん自身もお認めです。憲法の戦争放棄ということをどうするとはおっしゃらないにしても、憲法第九条を含めて憲法を改正したい、こういうことはやはり私は岸総理の信念として、どうしても憲法改正ということは戦争放棄の条項を変えるのだということがあると思わざるを得ない。戦争放棄の条項を含めて変えるということは、戦争放棄の条項を廃棄するということに当然なるわけですから、そうでなければ憲法第九条を含めて改正するということは出てこないわけなのであります。そうなりますと——長官は総理の本会議における答弁を信ずるとおっしゃる。これは当然でございます。閣僚として、岸総理の本会議における答弁を信じないとは言えぬでしょうが、歴代の総理並びに防衛庁の長官の当委員会における答弁等を聞いてみますと、そういったことがどうもはっきりしていない点が多分にあるのです。これはしかし、ここでこれ以上申し上げますとくどくなりますから、これ以上申し上げませんが、しかしやはり国民の中には、あなた方はどう否定なさろうと、今度のNBC放送記者に対する岸総理の談話というものは大きな反響を持っております。従って、先般の新聞を見ると、いわゆるなべ底景気の反映として、ことしの自衛隊の志願者が非常に多いということを聞きますけれども、そういった中に、俸給生活者としての、いわゆる月給取りとしての自衛隊には志願するけれども、こういった岸さんの言明等がやはり反映する。海外派兵ないしは戦争に直接われわれが当るのだといったような点に対しては、相当国民の中にはいろいろな問題を持っている。そうなりますと防衛庁長官としては、かなりこういうことに対してはっきりした態度をお示しいただかぬと、私はいろいろと問題があると思う。そこで今申しましたように、これ以上申しませんけれども、こういうことに対しては、私どもがこういった質問をするまでもなく、時期を見てやはりこういったことに対する防衛庁長官としての態度の表明がなされることが必要ではないか、こう思います。一つこの点についてはぜひ今後とも御考慮願いたい。
 次に私は、これは端的に申しますが、だいぶ決算委員会、当委員会でも機種問題が出たのですが、それを聞いておりますと、一つだけ非常にふに落ちない点があるのでお聞きしたいのですが、機種問題、あまり触れようと思いませんでしたけれども、決算委員会の質疑応答を聞き、当委員会における質疑応答を聞き、さらに長官の先般所信として発表されました、防衛庁がF11Fですか、あれをおきめになるについてのいろいろな問題点を提示されましたが、こういったことも、よく読んでみますと、私はどうしても一つだけ納得がいかぬ点がある。この点について、ぜひ一つこの際長官にお尋ねしたい。と申しますのは、大砲とか小銃とか戦車、こういったような在来からありまする地上部隊が持っているような兵器は、ある程度敵側のものより性能が劣っておりましても、作戦、用兵の面でカバーできる点があると思う。小銃が着弾点が少し短かいとか、あるいは発射力が少いとか、戦車の性能等につきましても、相手方の兵器に対して幾らか劣っておりましても、作戦、用兵の面でカバーできる、こう思うのでありますが、飛行機は私はそうはいかぬと思う。飛行機は性能のよしあしだと思う。もちろんこれを操縦する操縦士の技能はものを言いましょうが、にもかかわらず、飛行機というものは性能によってほとんどきまる。そうなりますと、このF11Fをおきめになるについて、防衛庁がとられた態度並びに当委員会や決算委員会で質疑応答の過程から出てきておりますのを見まして、私が非常に不思議に思うのは、いわゆる国情に適合するということはわかります。多用性もわかる。しかし肝心の、この飛行機の選定に当って、敵機ということに対する情勢判断がしてない。どういう敵機を、どういうものを予想しておるか。戦闘機は戦争するのですから、敵があるはずである。その敵機に対して、敵の飛行機がどういう性能で、どういうものだということは、この機種選定の基準になっていないと思うのだが、この点はどうか。これは発表されぬけれども、内部的に防衛庁で検討された場合には、そのF11Fをおきめになるについて、これが相立ち向う敵の飛行機の機種なり性能についてお考えになったのかどうか、この一点をお伺いいたします。

発言情報

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発言者: 茜ケ久保重光

speaker_id: 24304

日付: 1958-10-21

院: 衆議院

会議名: 内閣委員会