茜ケ久保重光の発言 (内閣委員会)
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○茜ケ久保委員 長官は、数年以内くらいには現在作られている飛行機よりも性能の進んだものはできないであろうという想定のようでありますが、そういう見方も成立しましょう。しかし私どもは、大東亜戦争以来十数年になりますが、大東亜戦争当時の実態、その後のいろいろな科学的な発達の過程を見まして、数年という時間はこれは非常なすばらしい歩みだと思うのです。従って、今あなたがおっしゃるようにだれも数年後において、今極点に達したとおっしゃるF11Fというものより数倍さらにえらい高いものができないとは言えぬと思うのです。私は少くとも、今ここにおりませんが、かつて将軍であった諸君がこの委員会にもおりますが、彼らの話を聞いてみますと、彼らが軍隊における時分に日本のゼロ戦とかその他のいろいろな兵器、これが日本における限度だと思ったというのです。これはやはり相手が作っていきますし、いろいろな点で上っていくので、あなたの御説明では現在の国民は納得できぬと思うのです。たといあなたが、数年以内にはF11Fというものを越すものはできないであろうという言葉によって、一千億という莫大な金を投じて作り、それがどうにかパイロットがこなすころには、敵陣営にはさらに数倍する敵飛行機ができないとは断言できないと思うのです。国民はいまだに機種問題については疑惑を持っております。あなた方がどんなに説明されても、国民のほとんど全部がやはり暗いものを感じておる。それを解くには、やはり一つのかぎとして今言った敵機とのいろいろな問題を解明しなければならぬと思う。ここであなたが今言ったようなことしかおっしゃれぬとすれば、私は今後予想できる敵機についての検討をしなければならぬし、そういうものが出てこなければいかぬと思うのです。そこでF11Fをおきめになった過程を通じて、私はほかのところはあまり問題にしませんが、この点はどうしても今のあなたの説明では納得できない。これは国防会議でも、ただ単にそういった自分たちの主観的なものだけでおきめになることは非常に危険だと思う。国民に対してもこれはいかぬと思うのです。私は従前から日本の仮想敵国についてしばしば問題にしたのでありますが、今の日本の実情として、腹の中では仮想敵国を持っておりましても、当委員会等で仮想敵国をどこに持っているということは表現できないことは当然でしょう。これは私も了承しますが、しかし少くともこういうことに逢着する、そういうものがはっきり出てきませんと、問題の解決は出てこない。従って私は、この問題については適当な機会に防衛庁としても真剣な検討を国民の前に発表願わなければ、この機種問題に対する国民の疑惑はおそらく解けないと思うのであります。従ってこの問題についてはこれ以上申しませんが、ある場合には私は国民の前に大胆率直に政府並びに防衛庁当局の所信を表明してもらわなければならぬ、こう思うのであります。一つこういうことに対して今後非常にまじめな、しかも真剣な左藤防衛庁長官に期待するところが多い。その点一つさらにもう一段の御所信をお伺いしたい。