飛鳥田一雄の発言 (内閣委員会)
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○飛鳥田委員 関連して。今茜ケ久保さんの質問に関連してお伺いしたいのですが、今長官は米軍の駐留いたしておりますためにいろいろな被害が生じますことははなはだ遺憾である、そしてとうとい生命が侵されようとしている、あるいは侵されていることについてはまことに遺憾であって、この点について米軍に厳重抗議をし、そういうことのないようにしたい、こういうふうにおっしゃっているのですが、しかし駐留している米軍どころか、自衛隊自身がそういうことを平然とやっていらっしゃる。こういう事実を私どもは見のがすわけにはいかないと思うのです。現に一つの例として、先日小松島を出発した商船に対して、徳島の航空隊の隊員がこれに対して発煙筒ですか何かの投下演習をなすって、一つは船の甲板に落ち、他の数弾は船のまわりに落ちた、こういうことが新聞に報道されたわけです。乗っておった航海士ですか、機関士ですか、そういう方の談話を見ましても、明らかに船をねらってやっておる。一体日本の自衛隊は日本の商船を敵視してやっているのですか。そうしてまた甲板におられた方々も非常に驚愕されておる。私は発煙筒の大きさがどんな大きさであるかは知りません。だがしかし、戦争中アメリカ軍が投げ落した焼夷弾に直撃をして、生命を失った人も非常に数多くおります。商船に向って発煙筒を投げ落す、そういう練習をあなた方は一体命令をされたのですか。少くとも大ぜいの旅客を乗せて走っておる船の安全は、他のものに比して優先的に保証されなければならないはずです。その他のものに比して優先的に安全を保証せらるべきものを演習の対象にする。それはほんのいたずら心であった、こうおっしゃるかもしれない。だがもしそれがほんのいたずら心であるとするならば、今茜ケ久保さんが質問したロングプリーの事件とその精神においてどれだけ径庭があるか。いたずらに人命をそこなう、単なるいたずら心で人命をそこなう点においては、いささかも変りはありませんよ。ここでは日本の音楽大学の学生を射殺したロングプリーの精神と徳島の飛行隊の隊員の精神において、完全につながっているではありませんか。今米軍が駐留していることによって被害の生ずることは、はなはだ遺憾であるとおっしゃったのですが、私たちは自衛隊の存在することによってとうとい生命が奪われようとすることについて、はなはだ遺憾であると言わざるを得ないわけです。当らなかったからよかった、こういうことでは済まされません。甲板に大ぜいの人がいる。その甲板の上に投げ込めばだれかに当るかもしれないということは、ばかでない限りわかるはずです。当ったら死にますよ。これは明らかな殺人未遂です。未必の故意というものがあるはずです。あなた方の方にも自衛隊法の第九十六条によって、警務隊というものがあるはずです。その警務隊の条文を見ますと、すなわち自衛隊の方の「犯した犯罪又は職務に従事中の隊員に対する犯罪その他隊員の職務に関し隊員以外の者の犯した犯罪」、こういうふうに歴然と捜査対象になっているはずです。これは明らかな殺人未遂ですよ。無人島に落した。たまたまそこに知らない間に人がいて当って死んだ、危害が生じたという場合には故意はないでしょう。だがしかしああいう近海航路ですから、甲板で涼んでいる人が大ぜいいるはずです。現にそれを目撃した談話が新聞に出ておる。そういう人の群がっている甲板の上に発煙筒を投げ落せば、だれかに当るかもしれないという未必の故意がある。これは殺人未遂です。こういうことを平然とやる自衛隊の精神、こういうものに対してあなたは一体遺憾の意を表せられないのか。米軍に対してだけ遺憾の意を表しているということは、とんでもない間違いではないでしょうか。つながるものはここにもあると私は思います。文句ばかり言っても仕方がありませんから、質問したいことは、この問題についての捜査の結果をお知らせをいただきたい。さらにこの問題は、あなた方は当然警務隊の手を通じて、刑事訴訟法によって起訴をせられるものだと考えます。これは単に一人や二人に対する危害ではなしに、多数の人々に対して危害を生ぜんとしたのでありますから、集団に対する危害行為です。これは当然御起訴をなさるものと思いますが、警務隊ですでにお調べを開始しているかどうか。ただ単に隊で調べておるというだけではなしに、警務隊においてお調べを開始しておられるかどうか、こういう点を第二に伺いたいと思います。第三には今回のような行為はだれの命令によって、だれによって行われたのか。そしてもし搭乗しておる飛行士の方だけの行為だとするならば、一体徳島の隊員諸公は瀬戸内海の上で、汽船の通っているようなところで演習をやるのかどうか。今後もこういう問題は出ます。そういうことを伺いたいと思います。そして御報告の内容に従ってまた後日伺わせていただきます。