船田中の発言 (予算委員会)
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○船田委員 私は、次に日韓問題についてお伺いをいたしたいと存じます。
日韓両国が、歴史上においても地理上においても、また民性の上においても非常に密接な関係を持ち、深い古い関係があるということは申すまでもございません、しかるに、戦争が済んで十三年余たった今日もなおこの最も近い隣国との国交が正常化しておらない、そして韓国の代表部は東京にありますけれども、日本の代表部は韓国の中にこれを設けることも許されておらない、こういう不自然な状態に長く放置しておくということは、これは日韓両国のために決して得策ではない。ことに日本が外交の路線としてアジアの一員であるということを申しますならば、この最も近い韓国なり台湾なり、そういう両隣と仲よくして、遠い方面にまただんだん手を伸ばしていくというのが当りまえでありまして、われわれの社会生活においても向う三軒両隣という言葉があります。その両隣とすらけんかをしておるというようなことで、どうしてこの国際社会の生活が円満にできましょうか。私は、これも政府は十分考えていただかなければならぬ問題だと思うのです。
伝えられるところによりますと、日韓交渉は昨年の四月十五日に再開をされて、そうしていろいろ紆余曲折はございます。しかしながら各委員会——基本条約の問題あるいは船舶返還の問題、請求権の問題、あるいは国籍処遇に関する問題等の各委員会がそれぞれ審議を進めておりましたが、しかしそれが昨年の年末になりまして自然休会に入りまして、今直ちに再開される見込みが立っておらない。そこへ持ってきて、最近在日朝鮮人の送還問題というものが起ってきております。これには、私の見るところによりますと、かなり幾多の謀略が行われておるということもうかがえるのです。また実情を知らない多くの日本の国民の間には、一部の朝鮮人が犯罪行為をやった、あるいは不逞な行為があったというようなことで、国民感情として、そういうものには早く帰ってもらいたい、こういう国民感情のあることも私は承知いたしております。また人道上の問題も、これも決してそういうことがないとは私は申しません。しかしながら、今日日韓問題の交渉が相当進んでおり、しかもこの問題をどうしても処理しなければならぬというやさきに、韓国側の最も好まないところの、北鮮人送還ということを軽々にここで処理するということになりますならば、おそらく日韓問題は相当な困難に当面してくるのではないかと考えられるのであります。この日韓交渉を今後どう進めていかれるのか。またその北鮮人送還ということがどの程度に進んでおるのでありますか。これにつきましては総理並びに外務大臣から詳細な御説明をいただきたいと思います。