北山愛郎の発言 (予算委員会第一分科会)

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○北山分科員 そういういいかげんな答弁をされちゃ困るのです。私が、地方の法務局へ行って人権擁護の担当の人に聞いてみると、人権擁護の申請がたくさんあるけれども、予算がない、また権限もない、だから調査ができないで保留しているという実態なんです。また、こういう予算じゃこれはやれないわけですよ。ほかの予算がどんどんふえているのですから、人権擁護だけふやせないという理屈はないはずです。しかも、この前の警職法のときにはさんざんその人権擁護の問題が出た。またそれだけじゃなくて、ほとんど毎日の新聞に人権侵犯の事件がたくさん出ておる。こういうような実態にあって、しかもそういう事件がどんどんふえておるというような情勢のもとで一体こんな予算でどうしますか。私は、現在の人権擁護委員の制度も改めてもらいたいと思うのです。というのは、単に市町村にたくさんの擁護委員を置いて取り扱っているというのじゃなくて、もう少し強力な擁護委員というものを府県単位くらいに置いて、これもそれこそ公選制にして権威のあるもにして、しっかりとした事務局をつけてやれば、もっともっとこの人権侵犯の問題がこの機関によって防ぐことができるのです。それを制度を弱体のままにしておいて、数だけたくさんの擁護委員を散らばらせておいて、こんな貧弱な予算でもって運営しようとする。こういうところに法務省部内の予算全体を比較検討しましても、岸内閣というものは人権擁護に不熱心である、警備あるいは公安犯罪とかいうことにだけ熱心である、こういうふうに言わざるを得ないのです。
 それから検察庁も、これは検察庁の経費がふえたりすることは好ましいことではないにしても、二億五千万円くらいの活動費では確かにこれはやっていけないのじゃないかと思う。こういうところから最近賠償その他の汚職事件が伝えられて、どんどん新聞、雑誌等には書かれておっても、検察庁としては予算がなくて手が出せないということもあるかもしれぬ。また逆に言えば、検察庁の予算を窮屈にすることによってそういう活動を制約しているとも一言えるのじゃないかと思うのです。私は、去年東京の地方検察庁にある種の陳情で行ったのですが、何十人かの陳情隊が行って二階へ上るというと、二階が落ちるおそれがあるというので、一階の方で待っていてくれというわけで、陳情隊が一階で待っておるというような工合なのです。ああいうふうな建物に地方検察庁を置いておる。こういうような検察庁の予算をどんどんふやすということは好ましいことではないにしても、予算のバランスとして、もう少し合理的な基礎に考えを置いて、人権擁護なりあるいは刑務所における収容者の待遇なり教育なり、そういうことについては特に考慮を払ったような予算の編成をやってもらいたい。
 私は、法務省関係につきましてはほかにも問題はありますけれども、時間も経過しますから、以上をもって私の質問を終ります。

発言情報

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発言者: 北山愛郎

speaker_id: 29660

日付: 1959-02-27

院: 衆議院

会議名: 予算委員会第一分科会