増原恵吉の発言 (本会議)

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○増原恵吉君 ただいま提出されました四国地方総合開発促進に関する決議案について、発議者を代表いたしまして、その提案の趣旨説明をいたします。
 まず決議案を朗読いたします。
   四国地方総合開発促進に関する決議案
  四国地方は、本来、本土と海を隔てて相互の交通連絡に著しく円滑を欠くのみならず、地域内各県を繋ぐ道路、鉄道等の交通網をはじめ、港湾その他の施設の整備は甚だしく立ち遅れ、輓近における経済諸情勢の進展に即応し得ない実情にあり、更に又、本地方は、宿命的台風豪雨の常襲地帯として、累年の災害に悩まされ、ために、旧態依然たる経済の悪循環を繰り返して、産業は振わず民生の安定向上また期すべくもなく、ひいては地方財政に難渋を来たし、本地方の後進性はますます顕著の度を加えている。
  隣接する和歌山県についても、その後進性と災害頻発の実情は、四国各県と類似の自然的立地条件のもとにおかれ、同地域を併せて総合的対策の確立を必要とするものと思料する。
  他面、これらの地方は、由来、豊富な未利用資源を包蔵しながら、未だにこれが調査活用の積極的方途を進むるに至っていないことはまことに遺憾である。
  よってこの際、四国各県及び和歌山県を一丸とする画期的防災対策を強力に推進すると共に、交通運輸等公共諸施設の整備充実を図り、更に進んで未利用資源の積極的開発、産業基盤の培養強化に努め、以て経済の助長発展を期することこそ、ひとり本地方民生の安定、福祉の増進を図る所以たるのみならず、国土総合開発の大局的見地において、刻下喫緊の急務であり、国の建設的施策に俟つところ極めて大なるものがあるといわねばならない。
  叙上の趣旨を以て、政府は速かに本地方開発に関する基本方策を樹立し、これが実施を推進するため、昭和三十五年度を契機として、予算上、法制上所要の措置を講じ、以て施策の万全を期すべきである。
  右決議する。
 以上でありますが、簡単に内容の説明をいたします。
 荒廃した国土の復興と経済の再建を達成することは、わが国の当面するまことに重要な課題であります。このためには、国土保全の総合的推進を、資源の開発、産業の立地計画のもとに促進しなければならないと思うのであります。すでに、この国土総合開発の一環として、北海道、東北、九州の各地方におきましては、開発促進の立法化が成り、着々実現の段階にありますことは、まことに同慶にたえないところであります。しかしながら、四面環海の一大離島である四国地方におきましては、経済発展の基礎条件である交通整備の現状を見ましても、本州並びに九州との海陸連絡路の整備は完璧でなく、さらに四国地域内の鉄道はいまだ循環線の完成もほど遠く、その設備の近代化も十分でありませんし、また全国的に最低位にある道路港湾の整備等の問題が累積しているのであります。それに加えて、本地方は台風豪雨の常襲地帯であり、それによる年々の被害は、はかり知れないものがあります。また地盤変動による海岸施設の被害復旧はおくれており、このような事情のもとにおきましては、四国各県の自主的な推進と努力のみではその開発は遅々として進まず、その前途たるや百年河清を待つの感なきを得ないのであります。今や、この地方の後進性を打開するために、国家的立場に立つ建設的な施策を講じない限り、民生の安定も産業経済の発展も期待できないのであります。同時にまた、隣接する和歌山県も、その後進性と災害頻発の実情は四国地方と全く類似しておりますので、この際、同県を合せて総合的な対策を立てることが適切であると考えられるのであります。他面また、この地方は、豊富なる水資源、森林、地下資源等、未利用資源を包蔵しながら、十分な調査も行われていない状態でありますから、将来これらの開発が進められまするならば、わが国産業経済の振興に幾多の貢献をなし得るものと信ずる次第であります。
 このような地位的特殊性と経済立地上の重要性にかんがみまして、今後防災対策と特段の開発方途を確立されますことは、本地方民多年の宿望たるのみならず、国家経済の大局的見地において、きわめて緊要であると存じます。これら地方開発の結果は、産業の近代化を促進し、経済基盤の培養強化に資する等、本地方に画期的新生面を切り開かんとするものであります。このような国民生活向上と、わが国経済発展上欠くことのできない重要施策に対しまして、政府は、すみやかに四国地方開発に関する基本方策を樹立し、これを強力に実施推進するため、予算上、法制上、所要の措置を講ぜられるよう、特に期待するものであります。
 以上の趣旨をもちまして、ここに本決議案を上程することといたしましたが、さきに本案は衆議院において満場一致議決されましたことを申し添えまして、満場の諸君の御賛同を切にお願いする次第でございます。(拍手)

発言情報

speech_id: 103115254X02019590327_014

発言者: 増原恵吉

speaker_id: 2549

日付: 1959-03-27

院: 参議院

会議名: 本会議