本会議
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会
会議録情報#0
昭和三十四年三月二十七日(金曜日)
午前十時五十一分開議
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議事日程 第二十号
昭和三十四年三月二十七日
午前十時開議
第一 科学技術会議議員の任命に関する件
第二 関税及び貿易に関する一般協定の新第三表(ブラジルの譲許表)の作成のための交渉に関する議定書の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第三 日本国とカンボディアとの間の経済及び技術協力協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第四 日本国とユーゴースラヴィア連邦人民共和国との間の通商航海条約の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第五 漁港法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
第六 漁船法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
第七 酪農振興法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第八 日本国有鉄道法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第九 科学技術庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一〇 経済企画庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一一 公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
第一二 国会職員法等の一部を改正する法律案(衆議院提出)
第一三 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一四 輸出品デザイン法案(内閣提出、衆議院送付)
第一五 放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件(衆議院送付)
第一六 昭和三十二年度一般会計予備費使用総調書(その2)(衆議院送付)
第一七 昭和三十二年度特別会計予備費使用総調書(その2)(衆議院送付)
第一八 昭和三十二年度特別会計予算総則第十三条に基く使用総調書(衆議院送付)
第一九 昭和三十二年度特別会計予算総則第十四条に基く使用総調書(衆議院送付)
第二〇 昭和三十三年度一般会計予備費使用総調書(その1)(衆議院送付)
第二一 昭和三十三年度特別会計予備費使用総調書(その1)(衆議院送付)
第二二 昭和三十二年度一般会計国庫債務負担行為総調書
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この発言だけを見る →午前十時五十一分開議
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議事日程 第二十号
昭和三十四年三月二十七日
午前十時開議
第一 科学技術会議議員の任命に関する件
第二 関税及び貿易に関する一般協定の新第三表(ブラジルの譲許表)の作成のための交渉に関する議定書の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第三 日本国とカンボディアとの間の経済及び技術協力協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第四 日本国とユーゴースラヴィア連邦人民共和国との間の通商航海条約の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
第五 漁港法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
第六 漁船法の一部を改正する法律案(衆議院提出)
第七 酪農振興法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第八 日本国有鉄道法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第九 科学技術庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一〇 経済企画庁設置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一一 公共工事の前払金保証事業に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
第一二 国会職員法等の一部を改正する法律案(衆議院提出)
第一三 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
第一四 輸出品デザイン法案(内閣提出、衆議院送付)
第一五 放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件(衆議院送付)
第一六 昭和三十二年度一般会計予備費使用総調書(その2)(衆議院送付)
第一七 昭和三十二年度特別会計予備費使用総調書(その2)(衆議院送付)
第一八 昭和三十二年度特別会計予算総則第十三条に基く使用総調書(衆議院送付)
第一九 昭和三十二年度特別会計予算総則第十四条に基く使用総調書(衆議院送付)
第二〇 昭和三十三年度一般会計予備費使用総調書(その1)(衆議院送付)
第二一 昭和三十三年度特別会計予備費使用総調書(その1)(衆議院送付)
第二二 昭和三十二年度一般会計国庫債務負担行為総調書
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松
松
松野鶴平#2
○議長(松野鶴平君) これより本日の会議を開きます。
日程第一、科学技術会議議員の任命に関する件を議題といたします。
内閣から、科学技術会議設置法第七条第一項の規定により、科学技術会議議員に内海清澄君、梶井剛君、茅誠司君を任命することについて、本院の同意を得たいとの申し出がございました。本件に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →日程第一、科学技術会議議員の任命に関する件を議題といたします。
内閣から、科学技術会議設置法第七条第一項の規定により、科学技術会議議員に内海清澄君、梶井剛君、茅誠司君を任命することについて、本院の同意を得たいとの申し出がございました。本件に同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
松
吉
田
松
松
吉
吉田法晴#8
○吉田法晴君 私は、日本社会党を代表して、去る三月二十四日、新橋駅裏のステージにおける社会党の訪中使節団の報告演説会の際の右翼諸団体の演説妨害及び暴力を初め、最近特に顕著になって参りましたいわゆる右翼の動向、これに対する政府の治安対策について、公安委員会委員長及び法務大臣、官房長官等、政府代表に、その所信をたださんとするものであります。
去る二十四日、新橋ステージの社会党訪中報告会での右翼の妨害は、ビラまき、のぼり等にとどまらず、太鼓をたたき、ヤジを組織し、のみならず、広告塔の上に上った男が、発煙筒を四本、五本と聴衆に投げ込み、これに気をとられている聴衆と関係者のすきに乗じて、二名の暴漢が壇上にかけ上って、社会党旗と弁士の氏名等を書いた紙をむしり取ったものでありますが、その目的としたところは、文書や立会演説等、いわば民主主義的な方法によって社会党と争うというのではなくて、暴力によって演説会を混乱させ、社会党撲滅に乗り出そうとしたものであることは、その押し立てていたのぼり等をもってしても明白であります。右翼団体あるいは右翼の暴力事件は、もちろんこれだけではありません。ことしの二月二十五日には、藤山外相に対して、在日朝鮮人の北鮮帰国促進に反対し、その信念が気に食わぬとして外務大臣に暴力をふるっております。また、同じ二月十一日には、昨年同様、三笠宮邸に押しかけておるし、昨年の十月十四日には、九段会館で行われた日教組臨時大会会場に押しかけて、五名の者が発煙筒五本を投入しております。その四日前の十日には、昨二十四日と同じ新橋ステージで、中国国旗を焼却する事件が起っております。昨年の九月十五日には、都の勤評反対中部地区大会に参加した社会党宣伝カーに火炎びんを投じて放火した事件が起っております。同じ日、名古屋では、勤評反対のデモに参加した教職員にたばこの火をすりつけ、塵芥を投げつける等の事件が起っております。また、その一カ月前には、和歌山で勤評反対デモに参加した者に集団暴行が行われ、年末には、同じく勤評問題で小林日教組委員長外数名に対して、これを殺しかけるほどの集団暴行を行なっていることは、周知の事実であります。
昨年中に、こうした右翼によって起された暴力事件、紛争事件は、合件七十五件の多数に上っておるというのでありますが、警察庁の説明によっても、うち二十二件は反共活動、二十件は政治活動というのであります。反共活動というのはどういうことかということを尋ねますと、スト関係あるいは勤評関係だというのであります。また別の説明によれば、昨三十三年の右翼による事件の大半は勤評に関係したものであるというのであります。右翼の諸君が言うところ、書くところ、あるいは右翼に関する研究の教うるところを総合しても、最近の右翼が反共と称して暴力的攻撃の目標とするところは、共産党あるいは共産主義よりも、反総評、反労働者あるいは反社会党であり、ソ連、中共、北鮮等、いわゆる彼らが共産主義諸国と称する諸国といかなる形にしろ接触し、あるいは友好的な外交関係をとろうとするものに対して向けられております。警務実務研究会というところで編集しております「右翼警察五十講」という本の中には、最近の右翼事件の具体例をあげた後、以上の諸事件を分析してみると、一つには、逼迫した資金面を打開するため、手段を選ばぬこの種事件の続発が考えられる。もう一つは、反共、反総評活動が、組織的にあるいは計画的に進められる様相を示していること等が言えるとし、右翼の指導者の中には、国家革新をなし遂げるには、まず維新政府を樹立することが前提であると述べておる者もあり、あるいは、大衆組織の行き詰まりの反面、彼らの分析により客観情勢が熟したと考えるときには、一挙に事態を解決しようとする意図もうかがわれ、政府要人や容共派指導者に対する行動も十分注意が肝要であるとしております。ここに警戒、警告をしておるものはテロであります。こうした最近顕著になって参りました右翼の台頭と相次ぐ暴力行動に対して、警察及び法務当局はいかなる態度をとってきたか、また、とろうとするか、まず承わりたいのであります。
社会党の訪中報告演説会の妨害に対しても、十三名の暴行容疑者がいたというのに対して、三名しか逮捕取調べをしておりません。このことは、去る二十四日のことだけじゃなくて、さきにあげました具体的な事例のすべてに当てはまることであり、あるいは中国国旗事件のごときは最も軽く取り扱われております。これが労働組合の幹部や組合員であった場合には、関係のない者まで引っぱり、あるいは弾圧の口実にされ、少からざる人々が無実の罪に問われていることは、国民をして非常な疑惑を持たしめるところであります。さきにあげた具体例等について、警察、法務当局としてはいかなる処置をとってきたか承わりたい。
なお、さきにあげた一年間の右翼事件の具体的な事例、これは警察側から提出された具体例であり、説明でありますが、その最も多いものは労働運動に関係するものであり、その特徴は、「激化していく労働運動に対して、当初とられた反対演説や、ビラ、ポスター等による大衆啓蒙運動あるいは労働団体に対する集団坑議では効果が薄いとして、最近では、直接行動による妨害、労組員に対する暴行事件等を惹起している」と、さきにあげた「警察五十講」が教えているのであります。「右翼や右翼団体の資金はほとんど寄付金にたより、特に、政界、財界の要人との連携を強める結果となるおそれがある」と書いておりますが、最近の右翼事件が、前述のように、労働運動に対して行われるという事実、このことは、一面に、財政的理由から財界あるいは資本家とつながったのではなかろうかと想像されまするが、争議の際には、最近必ずスキャップに暴力団が使われ、あるいはそれに右翼団体が関係して参っておりますが、こうした場合に、警察の不公平な取扱いが顕著に最近見られて参りました。その一つの例でありますが、昨年の十月二十一日、不当首切り反対闘争でストを行なった千葉県我孫子の千葉食品株式会社の労働者約五十名が、工場内で決起大会を行い、スキャップに対して正門のところでピケを張ったことがありましたが、会社側に団交を申し入れ、団交を予定された午後三時には、団交のかわりに五十名の暴力団が警察官の見ている前でピケを突破して工場の中に入った。五時には暴力団は増強され、工場の窓ガラスや窓ワクを投げつけられ、十数名の負傷者が出ておりますが、製造されたパンのたなに使うラックの棒を二十数本、やりのように投げつけた。佐久間保君という三十才の組合員は、この鉄棒が胸に当り、肋骨を骨折し、整骨院に入院した後、ことしに入ってでありますが、このことが原因となって死亡をいたしております。この人命を奪った暴力に対しては、警察は何ら取調べも調査もしようとしないばかりでなく、寄宿舎からほうり出された組合員に対しては、ふとんを盗んだとか、工場の周辺にビラを貼った者に対して、営業を妨害し、あるいは名誉を棄損したと、調書をとっているというのが事実であります。また、川口市の富士文化コンロ株式会社では、ことしの一月、女子従業員十六名を含む五十三名が組合を結成したとして、会社側は、二十日、この諸君にロック・アウトを行うとともに、児玉誉士夫氏と関係のあると称せられる右翼暴力団三十余名を雇い入れ、工場の者とともに駅に待ち伏せをし、自動車を二台並べ、その中に組合員をはさんで、郡司洋子(十六才)以下十数名の男女を強制的に工場に監禁、強制労働二十日に及んだのであります。これらは人権問題でもありますが、財界人というか、資本家の諸君と右翼との結びつきの一例と考えられるのでありますが、これらについて、警察、法務の当局の所見と態度とを承わりたいのであります。
最後に、政界の要人、特に岸総理あるいは官房長官等、政府要人と右翼の関係についてお尋ねをいたしたいと思います。五・一五事件及び二・二六事件は、極端な国家主義を奉じた軍人が右翼と結んで行なったテロであることは、私が今さら申し上げるまでもありませんが、こうした右翼と軍人との結びつき、軍閥と官僚の結合が、満州事変となり、あるいは満州国の建設、さらに新体制とかあるいは準戦体制、そして支那事変、大東亜戦争となっていったのでありますが、その間に、岸信介氏、矢次一夫氏あるいは児玉誉士夫氏等々が活躍したことは、今日明らかな歴史的な事実であります。こうした日本の過去の失敗は再び繰り返してはならないというのが、私ども日本国民のひとしく決意をいたしておるところでありますが、最近、岸総理は、再び矢次氏等を、あるいは台湾、韓国の外交関係にも使っておられた。あるいは児玉誉士夫氏等の名前が、政界、財界に活躍しておられるということが明らかになって参っております。「民族と政治」という雑誌を見てみますと、岸さんが中谷氏等右翼の諸君のホープであり、民族革命のにない手であるとされております。国会の周辺に貼られているポスター等を見てみますと、右翼の言っているところが自民党の言いたいところではないかと想像されるのでありますが、憲法改正にしても、再軍備の促進にしても、安保条約の改定にしても、道徳教育から勤評、警職法まで、しかも労働運動に対する考え方もそうであります。おまけに、赤城官房長官の「わが百姓の記」という本のたいこもち記事まで「民族と政治」に大きく出ております。本年度予算書には、内閣関係で報償費一億八千四百七十三万円、情報調査委託費として一億八千三百万円、その他が計上されております。報償費は機密費的な性格を持ち、総理の内政外交推進に寄与したか、あるいは寄与すると期待される者に支給されるというのであります。この中には内閣調査室費の三千万円を含み、それは重要施策の推進に協力する民間人の情報の調査に協力した者に交付支給されると説明されております。これら総理府関係の予算から右翼団体に支出されておるのではないでしょうか。これら矢次一夫氏と総理の関係、雑誌「民族と政治」の記事等を見ておりますと、まさしく動かぬ証拠がそこにあると感ぜられるのでありますが、官房長官の明確な答弁を承わりたい。もしこのことを肯定せられぬというならば、報償費、調査費等の実績と支出明細表を出して反証を願いたいのであります。
一九五二年「当時の滞日外人記者ヘッスル・ティルトマンは、「右翼分子を警戒せよ、放任すると高い代価を払わねばならぬ」という直言を書いておりますが、その中で、「日本の当局者たちが左翼分子のあとをつけ回すのに忙しいという理由から、いまだに存在し、ある場合には拡大し、場合によっては広がっているこれら右翼団体は、時期を待っている。彼らは確かに武器を隠し持っているようだ。彼らは戦前に何人かの日本の最も偉大な政治家たちを殺した者の同類である、彼らは時期が至れば他人を殺すに躊躇しないであろう。しかも、日本の政府と警察は奇妙にもこの危険に無関心のようであった。これは人に、一部の高官が思想の上で極端な国家主義思想に同調しているのではないか、との疑いを起させる一つの事実である。」こう書いている。そうしてこの記事は最後に、「また日本を再度滅亡への道に引き込むような思想の説教をやめさせることが強く希望される」と申しております。
今や、岸氏の総理就任と岸内閣の言う日米新時代に入るという事態によって、さらに事態は進展し、岸総理や岸内閣と右翼の関係も新たな段階に入ったのではなかろうかと考えるのでありますが、政府を代表し、治安対策の責任の衝にある法務大臣、公安委員長、一官房長官等は、この失敗を再び繰り返す心配は全くないと断言できますかどうか、治安の責任者として、はっきりこの際承わりたい。拍手
〔国務大臣青木正君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →去る二十四日、新橋ステージの社会党訪中報告会での右翼の妨害は、ビラまき、のぼり等にとどまらず、太鼓をたたき、ヤジを組織し、のみならず、広告塔の上に上った男が、発煙筒を四本、五本と聴衆に投げ込み、これに気をとられている聴衆と関係者のすきに乗じて、二名の暴漢が壇上にかけ上って、社会党旗と弁士の氏名等を書いた紙をむしり取ったものでありますが、その目的としたところは、文書や立会演説等、いわば民主主義的な方法によって社会党と争うというのではなくて、暴力によって演説会を混乱させ、社会党撲滅に乗り出そうとしたものであることは、その押し立てていたのぼり等をもってしても明白であります。右翼団体あるいは右翼の暴力事件は、もちろんこれだけではありません。ことしの二月二十五日には、藤山外相に対して、在日朝鮮人の北鮮帰国促進に反対し、その信念が気に食わぬとして外務大臣に暴力をふるっております。また、同じ二月十一日には、昨年同様、三笠宮邸に押しかけておるし、昨年の十月十四日には、九段会館で行われた日教組臨時大会会場に押しかけて、五名の者が発煙筒五本を投入しております。その四日前の十日には、昨二十四日と同じ新橋ステージで、中国国旗を焼却する事件が起っております。昨年の九月十五日には、都の勤評反対中部地区大会に参加した社会党宣伝カーに火炎びんを投じて放火した事件が起っております。同じ日、名古屋では、勤評反対のデモに参加した教職員にたばこの火をすりつけ、塵芥を投げつける等の事件が起っております。また、その一カ月前には、和歌山で勤評反対デモに参加した者に集団暴行が行われ、年末には、同じく勤評問題で小林日教組委員長外数名に対して、これを殺しかけるほどの集団暴行を行なっていることは、周知の事実であります。
昨年中に、こうした右翼によって起された暴力事件、紛争事件は、合件七十五件の多数に上っておるというのでありますが、警察庁の説明によっても、うち二十二件は反共活動、二十件は政治活動というのであります。反共活動というのはどういうことかということを尋ねますと、スト関係あるいは勤評関係だというのであります。また別の説明によれば、昨三十三年の右翼による事件の大半は勤評に関係したものであるというのであります。右翼の諸君が言うところ、書くところ、あるいは右翼に関する研究の教うるところを総合しても、最近の右翼が反共と称して暴力的攻撃の目標とするところは、共産党あるいは共産主義よりも、反総評、反労働者あるいは反社会党であり、ソ連、中共、北鮮等、いわゆる彼らが共産主義諸国と称する諸国といかなる形にしろ接触し、あるいは友好的な外交関係をとろうとするものに対して向けられております。警務実務研究会というところで編集しております「右翼警察五十講」という本の中には、最近の右翼事件の具体例をあげた後、以上の諸事件を分析してみると、一つには、逼迫した資金面を打開するため、手段を選ばぬこの種事件の続発が考えられる。もう一つは、反共、反総評活動が、組織的にあるいは計画的に進められる様相を示していること等が言えるとし、右翼の指導者の中には、国家革新をなし遂げるには、まず維新政府を樹立することが前提であると述べておる者もあり、あるいは、大衆組織の行き詰まりの反面、彼らの分析により客観情勢が熟したと考えるときには、一挙に事態を解決しようとする意図もうかがわれ、政府要人や容共派指導者に対する行動も十分注意が肝要であるとしております。ここに警戒、警告をしておるものはテロであります。こうした最近顕著になって参りました右翼の台頭と相次ぐ暴力行動に対して、警察及び法務当局はいかなる態度をとってきたか、また、とろうとするか、まず承わりたいのであります。
社会党の訪中報告演説会の妨害に対しても、十三名の暴行容疑者がいたというのに対して、三名しか逮捕取調べをしておりません。このことは、去る二十四日のことだけじゃなくて、さきにあげました具体的な事例のすべてに当てはまることであり、あるいは中国国旗事件のごときは最も軽く取り扱われております。これが労働組合の幹部や組合員であった場合には、関係のない者まで引っぱり、あるいは弾圧の口実にされ、少からざる人々が無実の罪に問われていることは、国民をして非常な疑惑を持たしめるところであります。さきにあげた具体例等について、警察、法務当局としてはいかなる処置をとってきたか承わりたい。
なお、さきにあげた一年間の右翼事件の具体的な事例、これは警察側から提出された具体例であり、説明でありますが、その最も多いものは労働運動に関係するものであり、その特徴は、「激化していく労働運動に対して、当初とられた反対演説や、ビラ、ポスター等による大衆啓蒙運動あるいは労働団体に対する集団坑議では効果が薄いとして、最近では、直接行動による妨害、労組員に対する暴行事件等を惹起している」と、さきにあげた「警察五十講」が教えているのであります。「右翼や右翼団体の資金はほとんど寄付金にたより、特に、政界、財界の要人との連携を強める結果となるおそれがある」と書いておりますが、最近の右翼事件が、前述のように、労働運動に対して行われるという事実、このことは、一面に、財政的理由から財界あるいは資本家とつながったのではなかろうかと想像されまするが、争議の際には、最近必ずスキャップに暴力団が使われ、あるいはそれに右翼団体が関係して参っておりますが、こうした場合に、警察の不公平な取扱いが顕著に最近見られて参りました。その一つの例でありますが、昨年の十月二十一日、不当首切り反対闘争でストを行なった千葉県我孫子の千葉食品株式会社の労働者約五十名が、工場内で決起大会を行い、スキャップに対して正門のところでピケを張ったことがありましたが、会社側に団交を申し入れ、団交を予定された午後三時には、団交のかわりに五十名の暴力団が警察官の見ている前でピケを突破して工場の中に入った。五時には暴力団は増強され、工場の窓ガラスや窓ワクを投げつけられ、十数名の負傷者が出ておりますが、製造されたパンのたなに使うラックの棒を二十数本、やりのように投げつけた。佐久間保君という三十才の組合員は、この鉄棒が胸に当り、肋骨を骨折し、整骨院に入院した後、ことしに入ってでありますが、このことが原因となって死亡をいたしております。この人命を奪った暴力に対しては、警察は何ら取調べも調査もしようとしないばかりでなく、寄宿舎からほうり出された組合員に対しては、ふとんを盗んだとか、工場の周辺にビラを貼った者に対して、営業を妨害し、あるいは名誉を棄損したと、調書をとっているというのが事実であります。また、川口市の富士文化コンロ株式会社では、ことしの一月、女子従業員十六名を含む五十三名が組合を結成したとして、会社側は、二十日、この諸君にロック・アウトを行うとともに、児玉誉士夫氏と関係のあると称せられる右翼暴力団三十余名を雇い入れ、工場の者とともに駅に待ち伏せをし、自動車を二台並べ、その中に組合員をはさんで、郡司洋子(十六才)以下十数名の男女を強制的に工場に監禁、強制労働二十日に及んだのであります。これらは人権問題でもありますが、財界人というか、資本家の諸君と右翼との結びつきの一例と考えられるのでありますが、これらについて、警察、法務の当局の所見と態度とを承わりたいのであります。
最後に、政界の要人、特に岸総理あるいは官房長官等、政府要人と右翼の関係についてお尋ねをいたしたいと思います。五・一五事件及び二・二六事件は、極端な国家主義を奉じた軍人が右翼と結んで行なったテロであることは、私が今さら申し上げるまでもありませんが、こうした右翼と軍人との結びつき、軍閥と官僚の結合が、満州事変となり、あるいは満州国の建設、さらに新体制とかあるいは準戦体制、そして支那事変、大東亜戦争となっていったのでありますが、その間に、岸信介氏、矢次一夫氏あるいは児玉誉士夫氏等々が活躍したことは、今日明らかな歴史的な事実であります。こうした日本の過去の失敗は再び繰り返してはならないというのが、私ども日本国民のひとしく決意をいたしておるところでありますが、最近、岸総理は、再び矢次氏等を、あるいは台湾、韓国の外交関係にも使っておられた。あるいは児玉誉士夫氏等の名前が、政界、財界に活躍しておられるということが明らかになって参っております。「民族と政治」という雑誌を見てみますと、岸さんが中谷氏等右翼の諸君のホープであり、民族革命のにない手であるとされております。国会の周辺に貼られているポスター等を見てみますと、右翼の言っているところが自民党の言いたいところではないかと想像されるのでありますが、憲法改正にしても、再軍備の促進にしても、安保条約の改定にしても、道徳教育から勤評、警職法まで、しかも労働運動に対する考え方もそうであります。おまけに、赤城官房長官の「わが百姓の記」という本のたいこもち記事まで「民族と政治」に大きく出ております。本年度予算書には、内閣関係で報償費一億八千四百七十三万円、情報調査委託費として一億八千三百万円、その他が計上されております。報償費は機密費的な性格を持ち、総理の内政外交推進に寄与したか、あるいは寄与すると期待される者に支給されるというのであります。この中には内閣調査室費の三千万円を含み、それは重要施策の推進に協力する民間人の情報の調査に協力した者に交付支給されると説明されております。これら総理府関係の予算から右翼団体に支出されておるのではないでしょうか。これら矢次一夫氏と総理の関係、雑誌「民族と政治」の記事等を見ておりますと、まさしく動かぬ証拠がそこにあると感ぜられるのでありますが、官房長官の明確な答弁を承わりたい。もしこのことを肯定せられぬというならば、報償費、調査費等の実績と支出明細表を出して反証を願いたいのであります。
一九五二年「当時の滞日外人記者ヘッスル・ティルトマンは、「右翼分子を警戒せよ、放任すると高い代価を払わねばならぬ」という直言を書いておりますが、その中で、「日本の当局者たちが左翼分子のあとをつけ回すのに忙しいという理由から、いまだに存在し、ある場合には拡大し、場合によっては広がっているこれら右翼団体は、時期を待っている。彼らは確かに武器を隠し持っているようだ。彼らは戦前に何人かの日本の最も偉大な政治家たちを殺した者の同類である、彼らは時期が至れば他人を殺すに躊躇しないであろう。しかも、日本の政府と警察は奇妙にもこの危険に無関心のようであった。これは人に、一部の高官が思想の上で極端な国家主義思想に同調しているのではないか、との疑いを起させる一つの事実である。」こう書いている。そうしてこの記事は最後に、「また日本を再度滅亡への道に引き込むような思想の説教をやめさせることが強く希望される」と申しております。
今や、岸氏の総理就任と岸内閣の言う日米新時代に入るという事態によって、さらに事態は進展し、岸総理や岸内閣と右翼の関係も新たな段階に入ったのではなかろうかと考えるのでありますが、政府を代表し、治安対策の責任の衝にある法務大臣、公安委員長、一官房長官等は、この失敗を再び繰り返す心配は全くないと断言できますかどうか、治安の責任者として、はっきりこの際承わりたい。拍手
〔国務大臣青木正君登壇、拍手〕
青
青木正#9
○国務大臣(青木正君) 現在いわゆる右翼と称せられる者が、全国的に見て四百団体前後、その構成員が七万名ほどあると言われておるのであります。そのうちには、一人一党のようなものもありますし、また必ずしも実行運動と申しますか、暴力的な行為に出ないものもあるのでありますが、しかし、その中には、御指摘のように、ややもすれば、自分の主張を通すためには、言論でなしに実力をもって主張を通そうというような考え方に立っておる団体も少くないことは、御指摘の通りであります。警察といたしましては、そういうような団体に対しましては、常に警察本来の責務を果すために、できるだけその動き等につきまして注意をいたしまして、事前にそういうことのないように防止する万全の措置をとっているのでありますが、遺憾ながら御指摘のように、昨年におきまして七十数件というような、いわゆる右翼による事犯があったことは、私どもは遺憾に存ずる次第でございます。また、こういうあり方に対しましては、警察として、当然事前に防止することにつきましても万全を尽すべきであり、いわんやそれが一たん現実の問題として、そういう事犯が起きた場合には、法に照らしまして断固たる措置をとらなければならぬことは言うまでもないことと存ずるのであります。
で、三月二十四日の新橋ステージにおける社会党の演説会に対する妨害行為、このことにつきましては、警察側といたしましても、そういうような動きがあるということが事前に察知されましたので、当日三百二十数名の警察官を現場に派遣いたしておりまして、そうして事前に警告し、またこの一部の人たちが蠢動したことに対しまして、警察としてできるだけこれが排除をし、会場の静穏を保つように努力したのでありますが、お話のように、一部の者がステージの後方の広告塔に登り、発煙筒を投下し、あるいはまた社会党の党旗を下げるとか、あるいは淺沼書記長に対して何か紙を投げつけるというような事犯がありまして、警察としては、その事犯に対しまして遅滞なく措置をいたしたのでありますが、十三名を逮捕、検挙して、三名を送検いたしたのであります。その十三名を逮捕して、それを直ちに釈放したということにつきましてのお話でございますが、警察といたしましては、そのうちの事犯のある者は、いわゆる軽犯罪法違反の者もあり、また、そうでなしに建造物侵入等の事犯等もありまして、それぞれの事犯に応じまして、警察として当然やるべき措置をやったのであります。しかして、それ以外の、先ほどお話になりました千葉県における我孫子所在の千葉食品のストライキに関連する問題、あるいは文化コンロの不法監禁の事態等につきまして、当時いろいろ問題もありまして、警察側といたしましても調査もいたし、捜査もいたしたのであります。しかしまだ捜査の残っておる点もありますので、現在引き続き調査をいたしておるのであります。
なお、根本的の問題として、右翼に対する根本対策いかんというようなことでありますが、これはお話のように、現在の日本、言うまでもなく、そのあり方が、かつての戦前のような日本であってはならぬことは言うまでもないのであります。私ども日本国民があれだけ大きな犠牲を払ってかちとった民主政治、これを守るために、私どもはあくまでも戦っていかなければならぬ。そのためには、右翼であろうが左翼であろうが、これはいやしくも法を無視して、そうして暴力によってみずからの主張を通すという考え方に対しましては、これはもう言うまでもなく、警察といわず、あらゆる方面で、これを排除していかなければならぬわけであります。特に警察といたしましては、戦前の警察と違いまして、あくまでも国民に対する奉仕者としての立場、そうして民主警察を守っていかなければなりませんので、日本の新しい時代に対応する警察のあり方として、日本の新しい時代を作るための民主政治、その民主政治を擁護するために、私ども警察としては当然最善を尽してやっていかなければならぬ、かように考えておるわけであります。拍手
〔国務大臣愛知揆一君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →で、三月二十四日の新橋ステージにおける社会党の演説会に対する妨害行為、このことにつきましては、警察側といたしましても、そういうような動きがあるということが事前に察知されましたので、当日三百二十数名の警察官を現場に派遣いたしておりまして、そうして事前に警告し、またこの一部の人たちが蠢動したことに対しまして、警察としてできるだけこれが排除をし、会場の静穏を保つように努力したのでありますが、お話のように、一部の者がステージの後方の広告塔に登り、発煙筒を投下し、あるいはまた社会党の党旗を下げるとか、あるいは淺沼書記長に対して何か紙を投げつけるというような事犯がありまして、警察としては、その事犯に対しまして遅滞なく措置をいたしたのでありますが、十三名を逮捕、検挙して、三名を送検いたしたのであります。その十三名を逮捕して、それを直ちに釈放したということにつきましてのお話でございますが、警察といたしましては、そのうちの事犯のある者は、いわゆる軽犯罪法違反の者もあり、また、そうでなしに建造物侵入等の事犯等もありまして、それぞれの事犯に応じまして、警察として当然やるべき措置をやったのであります。しかして、それ以外の、先ほどお話になりました千葉県における我孫子所在の千葉食品のストライキに関連する問題、あるいは文化コンロの不法監禁の事態等につきまして、当時いろいろ問題もありまして、警察側といたしましても調査もいたし、捜査もいたしたのであります。しかしまだ捜査の残っておる点もありますので、現在引き続き調査をいたしておるのであります。
なお、根本的の問題として、右翼に対する根本対策いかんというようなことでありますが、これはお話のように、現在の日本、言うまでもなく、そのあり方が、かつての戦前のような日本であってはならぬことは言うまでもないのであります。私ども日本国民があれだけ大きな犠牲を払ってかちとった民主政治、これを守るために、私どもはあくまでも戦っていかなければならぬ。そのためには、右翼であろうが左翼であろうが、これはいやしくも法を無視して、そうして暴力によってみずからの主張を通すという考え方に対しましては、これはもう言うまでもなく、警察といわず、あらゆる方面で、これを排除していかなければならぬわけであります。特に警察といたしましては、戦前の警察と違いまして、あくまでも国民に対する奉仕者としての立場、そうして民主警察を守っていかなければなりませんので、日本の新しい時代に対応する警察のあり方として、日本の新しい時代を作るための民主政治、その民主政治を擁護するために、私ども警察としては当然最善を尽してやっていかなければならぬ、かように考えておるわけであります。拍手
〔国務大臣愛知揆一君登壇、拍手〕
愛
愛知揆一#10
○国務大臣(愛知揆一君) 大体のところはただいま青木大臣からお答えいたした通りでございますが、いわゆる右翼の問題についていろいろ御心配でございますが、最近のいわゆる右翼の動向につきましては、法務省といたしましても十分に注意をいたしておるのでございます。たとえば、ただいまの状況におきましては、直ちに破防法によって規制することを要するというような疑いのある右翼団体は、ただいまのところは認められないのでありますが、傾向といたしましては、その方向に走るような言動をなす者もあるのでありまして、これらの点については十分に注視をいたし、また、しかるべき措置をとり得るようにいたして参りたいと思います。
次に、今日の右翼団体の大体の現状としては、それぞれの一応独自の思想や理念によって行動しているものと思われるのでございまして、外部の何者かによって、かいらい的に操縦されておるというものは認められないのでございます。いわんや、ただいま御指摘がございましたが、財界であるとか、あるいはまた政府であるとか、こういうようなところから、かいらい的にこれらを操縦するというようなことは断じてございませんので、その点の御心配は御無用と存ぜられるのであります。
次に、新橋ステージにおける事件につきましては、かような事件が発生いたしましたことは、私といたしましてもきわめて遺憾なことと存じます。ただいま青木大臣からお答えいたしましたように、私どもとしては、右翼たると左翼たるとを問わず、また事のいかんを論ぜす、暴力は絶対に排撃すべきであることは言うを待たないのでございまして、暴力の追放ということにつきましては、今後ともわれわれの念願として、信念として、絶対にこれを排撃するようにやって参りたいと思うのでありまして、このステージの事件につきましては現に捜査中でございますが、しかるべき結論が出ることと存じます。
次に、千葉食品、富士文化コンロ等について具体的な御質疑がございましたが、これは捜査といたしましてはただいま警察が担当しておられる段階でありますが、一面、法務省といたしましては、人権擁護の立場から、実はきわめて最近にも関係者から陳情や申し立てもございましたので、今後十分に調査をいたしたいと考えておるわけでございます。
大体以上お答えを申し上げました。拍手
〔政府委員赤城宗徳君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →次に、今日の右翼団体の大体の現状としては、それぞれの一応独自の思想や理念によって行動しているものと思われるのでございまして、外部の何者かによって、かいらい的に操縦されておるというものは認められないのでございます。いわんや、ただいま御指摘がございましたが、財界であるとか、あるいはまた政府であるとか、こういうようなところから、かいらい的にこれらを操縦するというようなことは断じてございませんので、その点の御心配は御無用と存ぜられるのであります。
次に、新橋ステージにおける事件につきましては、かような事件が発生いたしましたことは、私といたしましてもきわめて遺憾なことと存じます。ただいま青木大臣からお答えいたしましたように、私どもとしては、右翼たると左翼たるとを問わず、また事のいかんを論ぜす、暴力は絶対に排撃すべきであることは言うを待たないのでございまして、暴力の追放ということにつきましては、今後ともわれわれの念願として、信念として、絶対にこれを排撃するようにやって参りたいと思うのでありまして、このステージの事件につきましては現に捜査中でございますが、しかるべき結論が出ることと存じます。
次に、千葉食品、富士文化コンロ等について具体的な御質疑がございましたが、これは捜査といたしましてはただいま警察が担当しておられる段階でありますが、一面、法務省といたしましては、人権擁護の立場から、実はきわめて最近にも関係者から陳情や申し立てもございましたので、今後十分に調査をいたしたいと考えておるわけでございます。
大体以上お答えを申し上げました。拍手
〔政府委員赤城宗徳君登壇、拍手〕
赤
赤城宗徳#11
○政府委員(赤城宗徳君) お答え申し上げます。
右翼団体の背後等につきましては明確でありませんが、いわゆる右翼団体あるいは個人に対しまして、内閣の報償費あるいは調査費等から経費を支出しておる事実はございません。
御引例になりました「民族と政治」の中谷武世君の雑誌の中に、私の著書の「わが百姓の記」の広告が載っておるがどうかということでありますが、中谷君とは戦前から知っておるのでありますが、中谷武世君と平凡社の下中弥三郎氏と私とは、非常に親しい間であります。私の著書は平凡社から出版しておりますので、平凡社との関係で広告を出しておる、こう考えます。私の方と直接関係はありません。
それから右翼団体の活動等に関しまして、その背後関係に政府が関与しているのではないか、こういうお疑いでありますけれども、こういう事実は政府としては絶対にございません。あるいはまた、岸内閣がいわゆる右翼団体を育成するとか利用するとか、こういうことをしてはいないかと、こういうお尋ねでありましたが、そういう点も全然ございません。政府といたしましては、法務大臣からも御答弁申し上げましたように、左翼とか右翼とか、定義は一定しておりませんが、いずれにいたしましても、極端な活動に対しましては厳に警戒を要し、それに対しましては十分な取締りをすると、こういう考えであります。拍手
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この発言だけを見る →右翼団体の背後等につきましては明確でありませんが、いわゆる右翼団体あるいは個人に対しまして、内閣の報償費あるいは調査費等から経費を支出しておる事実はございません。
御引例になりました「民族と政治」の中谷武世君の雑誌の中に、私の著書の「わが百姓の記」の広告が載っておるがどうかということでありますが、中谷君とは戦前から知っておるのでありますが、中谷武世君と平凡社の下中弥三郎氏と私とは、非常に親しい間であります。私の著書は平凡社から出版しておりますので、平凡社との関係で広告を出しておる、こう考えます。私の方と直接関係はありません。
それから右翼団体の活動等に関しまして、その背後関係に政府が関与しているのではないか、こういうお疑いでありますけれども、こういう事実は政府としては絶対にございません。あるいはまた、岸内閣がいわゆる右翼団体を育成するとか利用するとか、こういうことをしてはいないかと、こういうお尋ねでありましたが、そういう点も全然ございません。政府といたしましては、法務大臣からも御答弁申し上げましたように、左翼とか右翼とか、定義は一定しておりませんが、いずれにいたしましても、極端な活動に対しましては厳に警戒を要し、それに対しましては十分な取締りをすると、こういう考えであります。拍手
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松
松野鶴平#12
○議長(松野鶴平君) この際、お諮りいたします。
四国地方総合開発促進に関する決議案(増原恵吉君外二十一名発議)(委員会審査省略要求事件)
本案は、発議者要求の通り委員会審査を省略し、日程に追加して直ちにその審議に入ることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →四国地方総合開発促進に関する決議案(増原恵吉君外二十一名発議)(委員会審査省略要求事件)
本案は、発議者要求の通り委員会審査を省略し、日程に追加して直ちにその審議に入ることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松
増
増原恵吉#14
○増原恵吉君 ただいま提出されました四国地方総合開発促進に関する決議案について、発議者を代表いたしまして、その提案の趣旨説明をいたします。
まず決議案を朗読いたします。
四国地方総合開発促進に関する決議案
四国地方は、本来、本土と海を隔てて相互の交通連絡に著しく円滑を欠くのみならず、地域内各県を繋ぐ道路、鉄道等の交通網をはじめ、港湾その他の施設の整備は甚だしく立ち遅れ、輓近における経済諸情勢の進展に即応し得ない実情にあり、更に又、本地方は、宿命的台風豪雨の常襲地帯として、累年の災害に悩まされ、ために、旧態依然たる経済の悪循環を繰り返して、産業は振わず民生の安定向上また期すべくもなく、ひいては地方財政に難渋を来たし、本地方の後進性はますます顕著の度を加えている。
隣接する和歌山県についても、その後進性と災害頻発の実情は、四国各県と類似の自然的立地条件のもとにおかれ、同地域を併せて総合的対策の確立を必要とするものと思料する。
他面、これらの地方は、由来、豊富な未利用資源を包蔵しながら、未だにこれが調査活用の積極的方途を進むるに至っていないことはまことに遺憾である。
よってこの際、四国各県及び和歌山県を一丸とする画期的防災対策を強力に推進すると共に、交通運輸等公共諸施設の整備充実を図り、更に進んで未利用資源の積極的開発、産業基盤の培養強化に努め、以て経済の助長発展を期することこそ、ひとり本地方民生の安定、福祉の増進を図る所以たるのみならず、国土総合開発の大局的見地において、刻下喫緊の急務であり、国の建設的施策に俟つところ極めて大なるものがあるといわねばならない。
叙上の趣旨を以て、政府は速かに本地方開発に関する基本方策を樹立し、これが実施を推進するため、昭和三十五年度を契機として、予算上、法制上所要の措置を講じ、以て施策の万全を期すべきである。
右決議する。
以上でありますが、簡単に内容の説明をいたします。
荒廃した国土の復興と経済の再建を達成することは、わが国の当面するまことに重要な課題であります。このためには、国土保全の総合的推進を、資源の開発、産業の立地計画のもとに促進しなければならないと思うのであります。すでに、この国土総合開発の一環として、北海道、東北、九州の各地方におきましては、開発促進の立法化が成り、着々実現の段階にありますことは、まことに同慶にたえないところであります。しかしながら、四面環海の一大離島である四国地方におきましては、経済発展の基礎条件である交通整備の現状を見ましても、本州並びに九州との海陸連絡路の整備は完璧でなく、さらに四国地域内の鉄道はいまだ循環線の完成もほど遠く、その設備の近代化も十分でありませんし、また全国的に最低位にある道路港湾の整備等の問題が累積しているのであります。それに加えて、本地方は台風豪雨の常襲地帯であり、それによる年々の被害は、はかり知れないものがあります。また地盤変動による海岸施設の被害復旧はおくれており、このような事情のもとにおきましては、四国各県の自主的な推進と努力のみではその開発は遅々として進まず、その前途たるや百年河清を待つの感なきを得ないのであります。今や、この地方の後進性を打開するために、国家的立場に立つ建設的な施策を講じない限り、民生の安定も産業経済の発展も期待できないのであります。同時にまた、隣接する和歌山県も、その後進性と災害頻発の実情は四国地方と全く類似しておりますので、この際、同県を合せて総合的な対策を立てることが適切であると考えられるのであります。他面また、この地方は、豊富なる水資源、森林、地下資源等、未利用資源を包蔵しながら、十分な調査も行われていない状態でありますから、将来これらの開発が進められまするならば、わが国産業経済の振興に幾多の貢献をなし得るものと信ずる次第であります。
このような地位的特殊性と経済立地上の重要性にかんがみまして、今後防災対策と特段の開発方途を確立されますことは、本地方民多年の宿望たるのみならず、国家経済の大局的見地において、きわめて緊要であると存じます。これら地方開発の結果は、産業の近代化を促進し、経済基盤の培養強化に資する等、本地方に画期的新生面を切り開かんとするものであります。このような国民生活向上と、わが国経済発展上欠くことのできない重要施策に対しまして、政府は、すみやかに四国地方開発に関する基本方策を樹立し、これを強力に実施推進するため、予算上、法制上、所要の措置を講ぜられるよう、特に期待するものであります。
以上の趣旨をもちまして、ここに本決議案を上程することといたしましたが、さきに本案は衆議院において満場一致議決されましたことを申し添えまして、満場の諸君の御賛同を切にお願いする次第でございます。拍手
この発言だけを見る →まず決議案を朗読いたします。
四国地方総合開発促進に関する決議案
四国地方は、本来、本土と海を隔てて相互の交通連絡に著しく円滑を欠くのみならず、地域内各県を繋ぐ道路、鉄道等の交通網をはじめ、港湾その他の施設の整備は甚だしく立ち遅れ、輓近における経済諸情勢の進展に即応し得ない実情にあり、更に又、本地方は、宿命的台風豪雨の常襲地帯として、累年の災害に悩まされ、ために、旧態依然たる経済の悪循環を繰り返して、産業は振わず民生の安定向上また期すべくもなく、ひいては地方財政に難渋を来たし、本地方の後進性はますます顕著の度を加えている。
隣接する和歌山県についても、その後進性と災害頻発の実情は、四国各県と類似の自然的立地条件のもとにおかれ、同地域を併せて総合的対策の確立を必要とするものと思料する。
他面、これらの地方は、由来、豊富な未利用資源を包蔵しながら、未だにこれが調査活用の積極的方途を進むるに至っていないことはまことに遺憾である。
よってこの際、四国各県及び和歌山県を一丸とする画期的防災対策を強力に推進すると共に、交通運輸等公共諸施設の整備充実を図り、更に進んで未利用資源の積極的開発、産業基盤の培養強化に努め、以て経済の助長発展を期することこそ、ひとり本地方民生の安定、福祉の増進を図る所以たるのみならず、国土総合開発の大局的見地において、刻下喫緊の急務であり、国の建設的施策に俟つところ極めて大なるものがあるといわねばならない。
叙上の趣旨を以て、政府は速かに本地方開発に関する基本方策を樹立し、これが実施を推進するため、昭和三十五年度を契機として、予算上、法制上所要の措置を講じ、以て施策の万全を期すべきである。
右決議する。
以上でありますが、簡単に内容の説明をいたします。
荒廃した国土の復興と経済の再建を達成することは、わが国の当面するまことに重要な課題であります。このためには、国土保全の総合的推進を、資源の開発、産業の立地計画のもとに促進しなければならないと思うのであります。すでに、この国土総合開発の一環として、北海道、東北、九州の各地方におきましては、開発促進の立法化が成り、着々実現の段階にありますことは、まことに同慶にたえないところであります。しかしながら、四面環海の一大離島である四国地方におきましては、経済発展の基礎条件である交通整備の現状を見ましても、本州並びに九州との海陸連絡路の整備は完璧でなく、さらに四国地域内の鉄道はいまだ循環線の完成もほど遠く、その設備の近代化も十分でありませんし、また全国的に最低位にある道路港湾の整備等の問題が累積しているのであります。それに加えて、本地方は台風豪雨の常襲地帯であり、それによる年々の被害は、はかり知れないものがあります。また地盤変動による海岸施設の被害復旧はおくれており、このような事情のもとにおきましては、四国各県の自主的な推進と努力のみではその開発は遅々として進まず、その前途たるや百年河清を待つの感なきを得ないのであります。今や、この地方の後進性を打開するために、国家的立場に立つ建設的な施策を講じない限り、民生の安定も産業経済の発展も期待できないのであります。同時にまた、隣接する和歌山県も、その後進性と災害頻発の実情は四国地方と全く類似しておりますので、この際、同県を合せて総合的な対策を立てることが適切であると考えられるのであります。他面また、この地方は、豊富なる水資源、森林、地下資源等、未利用資源を包蔵しながら、十分な調査も行われていない状態でありますから、将来これらの開発が進められまするならば、わが国産業経済の振興に幾多の貢献をなし得るものと信ずる次第であります。
このような地位的特殊性と経済立地上の重要性にかんがみまして、今後防災対策と特段の開発方途を確立されますことは、本地方民多年の宿望たるのみならず、国家経済の大局的見地において、きわめて緊要であると存じます。これら地方開発の結果は、産業の近代化を促進し、経済基盤の培養強化に資する等、本地方に画期的新生面を切り開かんとするものであります。このような国民生活向上と、わが国経済発展上欠くことのできない重要施策に対しまして、政府は、すみやかに四国地方開発に関する基本方策を樹立し、これを強力に実施推進するため、予算上、法制上、所要の措置を講ぜられるよう、特に期待するものであります。
以上の趣旨をもちまして、ここに本決議案を上程することといたしましたが、さきに本案は衆議院において満場一致議決されましたことを申し添えまして、満場の諸君の御賛同を切にお願いする次第でございます。拍手
松
湯
湯山勇#16
○湯山勇君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま提案されました四国地方総合開発促進に関する決議案に賛成をするものでございます。
わが国において後進性を指摘されておりました地方は、北海道、東北、九州、四国の各地方でございますが、すでに前三者につきましては開発促進のための立法がなされ、あるいはすでに開発が進められておるのでございます。にもかかわらず、ひとり四国地方は今日なお取り残されているのでございまして、四面海によって隔絶されている本地方は、本土との交通が著しい悪条件にあるため、全般的に産業経済が立ちおくれ、最近の日本経済の進展に即応し得ず、他地域との差はますます大きくなってきている、そういう傾向にあるわけでございます。すなわち、四国地方の人口は、全国の約四・八%、五%に近い人口を持っているのでございますけれども、工業生産はわずかに二・九%、さらに、第二次産業は、全国平均二三・八%に比して、わずかに一七・四%にすぎないのでございます。こういう状態にあるために、労働力の吸収もきわめて悪く、最重要産業である農業におきましても、農業経営は次第に細分化され、零細化されつつある実情でございます。こういう状態でございますから、住民の所得も、以上のような要因から次第に低くなって参りまして、約五%の人口を持っておりながら、銀行預金はわずかに二・三%、あるいは国税の収納金はさらに少くて一・四%にすぎないのであります。従って、みずからの投資力もきわめて低く、さらに、地方財政の財源も枯渇し、民生はきわめて不安定な状態に置かれております。加うるに、本地方は、先ほど御指摘のありました通り、台風の常襲地帯に当っておりまして、連年災害の累積は地方財政を圧迫して、総合開発の自主的な推進をなし得ない状態に置いているのでございます。
以上のような現実に立って、この四国地方を開発していくためには、まず第一に、経済発展の基礎要件となる交通網の整備、港湾設備の拡充、こういった産業誘発条件の整備を必要とするのでございます。現在、四国の対本土輸送は、その大半が機帆船によってなされておりますが、これを近代的な交通機関によって日本経済の幹線に密着せしめねばならないのでございます。また、地区内四県にわたる鉄道、道路等の交通網をさらに整備し、港湾施設の増強と相待って、臨海工業地帯を主軸とする近代産業発展の基礎たらしめる必要を痛感するものであります。
第二には、未開発資源の開発であります。本地方は、水の資源がきわめて豊富でございまして、四十一万八千キロワットの既開発電源のほかに、未開発包蔵電源は約百十八万六千キロワットございます。つまり、開発されているのはわずかに四分の一程度にすぎないのでございます。さらにまた、工業用水についても、大口需要を十分受け入れるだけの能力を持っているのでございます。これらのことは、単に四国地方のみならず、わが国経済全般の観点からも重視しなければならない点があると思うのであります。さらに、林産資源も豊富でありまして、未開発山林は六十万八千ヘクタール、木材資源は推定四千八百六十万立方メートルに達して、すみやかなその開発利用を待っているような状態でございます。農業資源の利用にいたしましても、西南暖地の特性を生かしつつ、豊富な水資源を利用し、土地改良、干拓、開墾の促進、さらに、これに伴って酪農、果樹、蔬菜、園芸等の振興により、本地方農業の一大躍進が期待されるのであります。さらに、四国は太平洋及び瀬戸内海に囲まれております。これらの水産業の振興もきわめて重要な問題であると言わなければなりません。
以上のような資源の開発と並行して、どうしてもやらなければならないことは、本地方が台風常襲地帯であるという特性にかんがみての台風に対する対策でございます。河川の改修、治山治水、砂防、地すべり対策あるいは地盤沈下、海岸の浸蝕等の海岸の保全、老朽ため池の改修、急傾斜地帯産業対策、これら万全をはからなければ、総合開発の達成は期しがたいのであります。これらの諸条件は、自然的な立地条件の相似している和歌山県についても同じように言い得るのでございます。よってこの際、政府は、ただいまの決議案が可決されることを契機として、四国四県の県民並びに和歌山県民の多年にわたる願望にこたえ、本地域の総合開発と防災対策の強力なる推進をはかり、法制上、予算上、必要の措置をすみやかに講ぜられんことを、ここに強く要望し、本決議案に賛意を表する次第であります。拍手
この発言だけを見る →わが国において後進性を指摘されておりました地方は、北海道、東北、九州、四国の各地方でございますが、すでに前三者につきましては開発促進のための立法がなされ、あるいはすでに開発が進められておるのでございます。にもかかわらず、ひとり四国地方は今日なお取り残されているのでございまして、四面海によって隔絶されている本地方は、本土との交通が著しい悪条件にあるため、全般的に産業経済が立ちおくれ、最近の日本経済の進展に即応し得ず、他地域との差はますます大きくなってきている、そういう傾向にあるわけでございます。すなわち、四国地方の人口は、全国の約四・八%、五%に近い人口を持っているのでございますけれども、工業生産はわずかに二・九%、さらに、第二次産業は、全国平均二三・八%に比して、わずかに一七・四%にすぎないのでございます。こういう状態にあるために、労働力の吸収もきわめて悪く、最重要産業である農業におきましても、農業経営は次第に細分化され、零細化されつつある実情でございます。こういう状態でございますから、住民の所得も、以上のような要因から次第に低くなって参りまして、約五%の人口を持っておりながら、銀行預金はわずかに二・三%、あるいは国税の収納金はさらに少くて一・四%にすぎないのであります。従って、みずからの投資力もきわめて低く、さらに、地方財政の財源も枯渇し、民生はきわめて不安定な状態に置かれております。加うるに、本地方は、先ほど御指摘のありました通り、台風の常襲地帯に当っておりまして、連年災害の累積は地方財政を圧迫して、総合開発の自主的な推進をなし得ない状態に置いているのでございます。
以上のような現実に立って、この四国地方を開発していくためには、まず第一に、経済発展の基礎要件となる交通網の整備、港湾設備の拡充、こういった産業誘発条件の整備を必要とするのでございます。現在、四国の対本土輸送は、その大半が機帆船によってなされておりますが、これを近代的な交通機関によって日本経済の幹線に密着せしめねばならないのでございます。また、地区内四県にわたる鉄道、道路等の交通網をさらに整備し、港湾施設の増強と相待って、臨海工業地帯を主軸とする近代産業発展の基礎たらしめる必要を痛感するものであります。
第二には、未開発資源の開発であります。本地方は、水の資源がきわめて豊富でございまして、四十一万八千キロワットの既開発電源のほかに、未開発包蔵電源は約百十八万六千キロワットございます。つまり、開発されているのはわずかに四分の一程度にすぎないのでございます。さらにまた、工業用水についても、大口需要を十分受け入れるだけの能力を持っているのでございます。これらのことは、単に四国地方のみならず、わが国経済全般の観点からも重視しなければならない点があると思うのであります。さらに、林産資源も豊富でありまして、未開発山林は六十万八千ヘクタール、木材資源は推定四千八百六十万立方メートルに達して、すみやかなその開発利用を待っているような状態でございます。農業資源の利用にいたしましても、西南暖地の特性を生かしつつ、豊富な水資源を利用し、土地改良、干拓、開墾の促進、さらに、これに伴って酪農、果樹、蔬菜、園芸等の振興により、本地方農業の一大躍進が期待されるのであります。さらに、四国は太平洋及び瀬戸内海に囲まれております。これらの水産業の振興もきわめて重要な問題であると言わなければなりません。
以上のような資源の開発と並行して、どうしてもやらなければならないことは、本地方が台風常襲地帯であるという特性にかんがみての台風に対する対策でございます。河川の改修、治山治水、砂防、地すべり対策あるいは地盤沈下、海岸の浸蝕等の海岸の保全、老朽ため池の改修、急傾斜地帯産業対策、これら万全をはからなければ、総合開発の達成は期しがたいのであります。これらの諸条件は、自然的な立地条件の相似している和歌山県についても同じように言い得るのでございます。よってこの際、政府は、ただいまの決議案が可決されることを契機として、四国四県の県民並びに和歌山県民の多年にわたる願望にこたえ、本地域の総合開発と防災対策の強力なる推進をはかり、法制上、予算上、必要の措置をすみやかに講ぜられんことを、ここに強く要望し、本決議案に賛意を表する次第であります。拍手
松
松野鶴平#17
○議長(松野鶴平君) これにて討論の通告者の発言は終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
これより本案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →これより本案の採決をいたします。本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
松
松野鶴平#18
○議長(松野鶴平君) 総員起立と認めます。よって本案は全会一致をもって可決せられました。
ただいまの決議に対し、世耕国務大臣から発言を求められました。世耕国務大臣。
〔国務大臣世耕弘一君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →ただいまの決議に対し、世耕国務大臣から発言を求められました。世耕国務大臣。
〔国務大臣世耕弘一君登壇、拍手〕
世
世耕弘一#19
○国務大臣(世耕弘一君) ただいまの御決議に対しまして、政府といたしましては、慎重に検討いたしまして、できるだけ御趣旨に沿うように努力したいと存じます。拍手
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この発言だけを見る →—————・—————
松
松野鶴平#20
○議長(松野鶴平君) 日程第二、関税及び貿易に関する一般協定の新第三表(ブラジルの譲許表)の作成のための交渉に関する議定書の締結について承認を求めるの件、
日程第三、日本国とカンボディアとの間の経済及び技術協力協定の締結について承認を求めるの件、
日程第四、日本国とユーゴースラヴィア連邦人民共和国との間の通商航海条約の締結について承認を求めるの件(いずれも衆議院送付)、
以上三件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →日程第三、日本国とカンボディアとの間の経済及び技術協力協定の締結について承認を求めるの件、
日程第四、日本国とユーゴースラヴィア連邦人民共和国との間の通商航海条約の締結について承認を求めるの件(いずれも衆議院送付)、
以上三件を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松
杉
杉原荒太#22
○杉原荒太君 ただいま議題となりました条約三件につきまして、外務委員会における審議の経過並びに結果を一括して御報告申し上げます。
まず、関税及び貿易に関する一般協定の新第三表(ブラジルの譲許表)の作成のための交渉に関する議定書の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
この議定書は、ブラジルの新関税法の制定に伴って、ガットにおける同国の関税譲許表を新しく作り直す必要が生じ、そのため、これに関連して、ガットの関税交渉会議がわが国を含む二十五カ国参加のもとに昨年ジュネーブで開催され、その結果作成されたものであります。この議定書に基きまして、わが国はブラジルから十四の税目の関税譲許を獲得するとともに、ブラジルに対して二つの税目の譲許を与えることになっております。
本件の審議におきましては、この議定書に基いてわが国がブラジルから獲得する権利、及び同国に与える義務の具体的内容、並びにブラジルの関税譲許に関連して新たに定められた他のガット諸国の譲許に均霑することによってわが国の得る利益、現在停滞状態にあるブラジルとの貿易の打開策等の点について質疑が行われました。
—————————————
次に、日本国とカンボディアとの間の経済及び技術協力協定の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
カンボディアにおきましては、昭和二十九年十一月、サンフランシスコ平和条約に基く賠償請求権の放棄を通告して参りましたので、政府はこの好意に報いるために、同国に対し、経済開発のため援助を供与する用意がある旨を申し入れておったのであります。その後、昭和三十二年に至り、カンボディア政府より、農業及び牧畜の開発のため、わが国の援助を得たい旨の希望の表明がありましたので、自来交渉を進めて参りました結果、本年三月二日この協定の署名が行われたのであります。
この協定は、わが国がカンボディアに対し、総額十五億円の無償の援助を、原則として三年の期間内に、日本国の生産物及び日本人の役務の形で供与することを定めたものであります。しこうして、この援助の内容としては、主として農業技術センターと、家畜の改良をはかるための種畜場の設置が計画されておることが付属書に定められております。
本件につきましては、種畜場設置の計画は、牛のごとき場合、熱帯方面においては特に注意を要すると思われるが、いずれの側から持ち出されたのか、またその種畜の種類はどういうものであるか等の点について質疑が行われました。
—————————————
最後に、日本国とユーゴースラヴィア連邦人民共和国との間の通商航海条約の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
政府の説明によりますと、わが国とユーゴースラヴィアとの間の通商航海条約は、大正十二年に締結されたものでありまして、戦後の実情に適しない点がありましたので、昭和二十八年以来、新条約の締結について交渉が進められました結果、本年二月二十八日、ベルグラードで本条約の署名が行われたのであります。
この条約の内容は、戦後わが国が他の国との関係においても採用しております一般通商航海条約の原則をできるだけ取り入れたものであります。
本件につきましては、新条約を必要一とした具体的の実情、他の国との通商航海条約と特に異なる点、並びに両国間の通商関係の現状等について政府の説明が求められました。
委員会は、昨三月二十六日、以上三件に対する質疑を終え、討論、採決の結果、三件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。拍手
この発言だけを見る →まず、関税及び貿易に関する一般協定の新第三表(ブラジルの譲許表)の作成のための交渉に関する議定書の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
この議定書は、ブラジルの新関税法の制定に伴って、ガットにおける同国の関税譲許表を新しく作り直す必要が生じ、そのため、これに関連して、ガットの関税交渉会議がわが国を含む二十五カ国参加のもとに昨年ジュネーブで開催され、その結果作成されたものであります。この議定書に基きまして、わが国はブラジルから十四の税目の関税譲許を獲得するとともに、ブラジルに対して二つの税目の譲許を与えることになっております。
本件の審議におきましては、この議定書に基いてわが国がブラジルから獲得する権利、及び同国に与える義務の具体的内容、並びにブラジルの関税譲許に関連して新たに定められた他のガット諸国の譲許に均霑することによってわが国の得る利益、現在停滞状態にあるブラジルとの貿易の打開策等の点について質疑が行われました。
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次に、日本国とカンボディアとの間の経済及び技術協力協定の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
カンボディアにおきましては、昭和二十九年十一月、サンフランシスコ平和条約に基く賠償請求権の放棄を通告して参りましたので、政府はこの好意に報いるために、同国に対し、経済開発のため援助を供与する用意がある旨を申し入れておったのであります。その後、昭和三十二年に至り、カンボディア政府より、農業及び牧畜の開発のため、わが国の援助を得たい旨の希望の表明がありましたので、自来交渉を進めて参りました結果、本年三月二日この協定の署名が行われたのであります。
この協定は、わが国がカンボディアに対し、総額十五億円の無償の援助を、原則として三年の期間内に、日本国の生産物及び日本人の役務の形で供与することを定めたものであります。しこうして、この援助の内容としては、主として農業技術センターと、家畜の改良をはかるための種畜場の設置が計画されておることが付属書に定められております。
本件につきましては、種畜場設置の計画は、牛のごとき場合、熱帯方面においては特に注意を要すると思われるが、いずれの側から持ち出されたのか、またその種畜の種類はどういうものであるか等の点について質疑が行われました。
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最後に、日本国とユーゴースラヴィア連邦人民共和国との間の通商航海条約の締結について承認を求めるの件について申し上げます。
政府の説明によりますと、わが国とユーゴースラヴィアとの間の通商航海条約は、大正十二年に締結されたものでありまして、戦後の実情に適しない点がありましたので、昭和二十八年以来、新条約の締結について交渉が進められました結果、本年二月二十八日、ベルグラードで本条約の署名が行われたのであります。
この条約の内容は、戦後わが国が他の国との関係においても採用しております一般通商航海条約の原則をできるだけ取り入れたものであります。
本件につきましては、新条約を必要一とした具体的の実情、他の国との通商航海条約と特に異なる点、並びに両国間の通商関係の現状等について政府の説明が求められました。
委員会は、昨三月二十六日、以上三件に対する質疑を終え、討論、採決の結果、三件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
以上御報告申し上げます。拍手
松
松野鶴平#23
○議長(松野鶴平君) 別に御発言もなければ、これより三件の採決をいたします。
三件全部を問題に供します。三件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
この発言だけを見る →三件全部を問題に供します。三件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
松
松
松野鶴平#25
○議長(松野鶴平君) 日程第五、漁港法の一部を改正する法律案、
日程第六、漁船法の一部を改正する法律案(いずれも衆議院提出)、
日程第七、酪農振興法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)、
以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →日程第六、漁船法の一部を改正する法律案(いずれも衆議院提出)、
日程第七、酪農振興法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)、
以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
松
秋
秋山俊一郎#27
○秋山俊一郎君 ただいま議題になりました農林水産委員会付託の衆議院提出にかかる漁港及び漁船関係の、また、内閣提出の酪農振興関係等三つの法律案について、委員会における審査の経過と結果を報告いたします。
まず、漁港法の一部を改正する法律案でありますが、昭和二十五年、漁港法が制定され、自来全国にわたり漁港の整備が進められ、しかして漁港は、その位置、規模及び利用度等によって、第一種から第四種までに格づけされ、利用範囲が全国的なものは第三種漁港として取り扱われております。しかして、これらの第三種漁港も、水揚高の多寡、あるいは国民経済に対する寄与の度合い等におのずから差異がありますので、この際、第三種漁港のうち、水産業の振興上特に重要な漁港で政令で定めるものを特定第三種漁港とし、これらの漁港については、国以外の者が行う漁港修築事業でありましても、その修築計画は、農林大臣が漁港整備計画に基いてこれを定めることとしようとするのがこの法律案が提案された理由とその内容であります。
委員会におきましては、提案理由の説明を聞き、質疑に入り、特定第三種漁港の選定基準、及び予定漁港、特定第三種漁港の修築計画とその実施方法、及びその予算的裏づけ、並びにこれが既定の漁港整備計画に及ぼす影響、この法律案の真のねらいとその効果、漁港整備に関する参議院の決議に対する政府の措置、漁港法と港湾法との関係等について、提案者あるいは政府の見解がただされ、その間において、特定第三種漁港の選定基準及び予定漁港については、年間の水揚量五万トン以上、水揚量に対する県外出荷量の割合が五〇%以上、入港動力船の総トン数二十五万トン以上で、接岸施設が水深四メートル以上、長さ百五十メートル以上と予定し、この基準に適合するものとしては、長崎、博多、下関、焼津、三崎、銚子、塩釜及び八戸の八港が予定される旨が答えられ、また、特定第三種漁港の修築に対する予算的裏づけについては、今後極力努力したい旨、三浦農林大臣及び佐野大蔵政務次官から政府当局の意図が述べられました。
かくして質疑を終り、討論に入り、千田委員から、漁港修築費予算の増額を要望して法律案に賛成が述べられ、他に発言もなく、採決の結果、この法律案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
次は、漁船法の一部を改正する法律案でありますが、現行漁船法におきましては、漁船はすべて登録を受けなければならないことになっており、現在登録を受けている漁船は約四十万隻で、そのうちには、櫓、「かい」のみをもって操業する一トンに満たないきわめて小型のものが約十九万隻も含まれているのでありますが、これら小型漁船を使用する漁業者は、すべて沿岸における零細な漁業者で、これらの者に登録及び検認を強制することは、その者の漁業に支障を与えるばかりでなく、ほとんど実益がないという理由で、総トン数一トン未満の無動力漁船については登録を廃止することにしようとするのが、この法律案が提案された理由とその内容であります。
委員会におきましては、提案理由の説明を聞き、質疑に入り、漁船登録の意義とその実益、及びこれが廃止の理由とその利害、政府の漁船建造の方針等について、提案者あるいは政府の所見がただされ、かくして質疑を終り、討論に入り、千田委員から、小型漁船の登録廃止後の善後策について政府の善処を要望して、法律案に賛成が述べられ、他に発言もなく、採決の結果、この法律案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
最後に、酪農振興法の一部を改正する法律案について申し上げます。
第一に、この法律案の提案の理由でありますが、昭和二十九年、酪農を急速に発達させるため酪農振興法が施行され、以来、乳牛の飼育も、生乳の生産も、また牛乳及び乳製品の消費も、ともに急速な伸びを示したのでありますが、最近牛乳及び乳製品の消費の伸びがようやく鈍り、過剰の傾向が現われ、酪農のためいろいろ困難な問題が起ってきましたので、このような事態に対処して、酪農経営を計画的に改善し、生乳の公正な取引を促進し、また、牛乳及び乳製品の消費を増進し、過剰乳製品について計画的に保管する道を開く等の措置を制度化しようとするものであります。
次は、法律案の内容でありまして、その骨子は、概略次のようであります。
第一は、法律の目的を改正して、従来は酪農の急速な普及発達をはかることを目的としたのでありますが、これを牛乳及び乳製品の生産から消費に至るまでの各段階を均衡させつつ酪農の健全な発達を所期するものとし、
第二は、指定地域における酪農事業施設の届出とその適正配置に関する規定を設け、集約酪農地域の周辺の特定の地域を指定地域として、その地域のうちにおいて酪農事業施設を新設または変更しようとする者は、都道府県知事に届け出なければならないこととし、その際、都道府県知事は、その施設の配置を適正にするため必要な勧告をすることができることとし、
第三は、所定の条件に該当する市町村は、その区域内における酪農経営の改善を図るため、酪農経営改善計画を作成することができることとし、その作成及び変更の手続を定め、これが実施に対する国の補助及び奨励措置等に関し規定し、
第四は、生乳等の取引契約の内容のうち、価格、数量及び代金の受け渡し方法に関し、生乳生産者と乳業者との協議について規定し、また、生乳等の取引に関し、これが販売事業を行う農業協同組合等の乳業者に対する契約または団体協約の交渉の申し込みについて、農林大臣または都道府県知事が乳業者に勧告することができる制度を設け、さらに生乳等の取引に関する紛争の調停について、都道府県における機構を強化するとともに、中央においても調停を行い得ることとし、このため農林省に中央生乳取引調停審議会を設け、また、都道府県に条例で都道府県生乳取引調停審議会を置くことができることとしたのであります。なお、この点に関し、衆議院において、知事があっせんまたは調停をなし、農林大臣が調停の処理を決定する場合を拡大する修正が加えられたのであります。
第五は、国産の牛乳及び乳製品を学校食用に使用する措置を法定し、なお、国はこの措置を実施に要する経費を補助することができることとしております。
第六は、牛乳及び乳製品の需給の不均衡に伴う価格の低落による緊急の場合に、農林大臣は学校給食に供することができる国産の乳製品の保管計画を定め、酪農振興基金の債務保証機能の活用と相待ってその需給の調整をはかることとし、
第七は、農林大臣または都道府県の報告、徴収及び立ち入り検査の場合及び対象を広げることとした等であります。
委員会におきましては、先ず提案の理由その他について説明を聞き、質疑に入り、集約酪農地域の周辺に設ける指定地域の意義、その区域及びこれが定め方、集約酪農地域と指定地域との関係、乳価等の約定の具体的方法、酪農審議会委員の構成、市乳と原料乳との関係、酪農審議会と中央生乳取引調停審議会との関係、都道府県生乳取引調停審議会の設置を任意とした理由、市町村における酪農経営改善計画作成の具体的方法、牛乳の生産費と乳価との関係、乳価の維持安定対策、牛乳の需給とその見通し、乳製品の保管方法、草地改良事業の拡大、乳業育成の基本方針、国民栄養と農畜産物の生産ひいては関係行政の合理化、酪農の指導体制、牛乳及び乳製品の消費の拡大等の事項について、諸般の問題に関し当局の所見が尋ねられ、その当否がただされ、かくして質疑を終り、討論に入り、東委員から日本社会党を代表して法律案に賛成し、なお各会派の共同をもって、この法律の施行に関し、酪農事業施設の規制の適正等七つの事項にわたり政府の善処を求める趣旨の附帯決議が提案され、続いて千田委員及び清澤委員から、それぞれ意見あるいは希望を付して法律案及び附帯決議に賛成が述べられ、続いて採決の結果、全会一致をもってこの法律案は附帯決議とともに原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお、この附帯決議に対し、高橋農林政務次官から、その趣旨を体し善処したい旨、政府の見解が述べられました。
以上、これが詳細は会議録に譲ることを御了解願い、報告を終ります。拍手
この発言だけを見る →まず、漁港法の一部を改正する法律案でありますが、昭和二十五年、漁港法が制定され、自来全国にわたり漁港の整備が進められ、しかして漁港は、その位置、規模及び利用度等によって、第一種から第四種までに格づけされ、利用範囲が全国的なものは第三種漁港として取り扱われております。しかして、これらの第三種漁港も、水揚高の多寡、あるいは国民経済に対する寄与の度合い等におのずから差異がありますので、この際、第三種漁港のうち、水産業の振興上特に重要な漁港で政令で定めるものを特定第三種漁港とし、これらの漁港については、国以外の者が行う漁港修築事業でありましても、その修築計画は、農林大臣が漁港整備計画に基いてこれを定めることとしようとするのがこの法律案が提案された理由とその内容であります。
委員会におきましては、提案理由の説明を聞き、質疑に入り、特定第三種漁港の選定基準、及び予定漁港、特定第三種漁港の修築計画とその実施方法、及びその予算的裏づけ、並びにこれが既定の漁港整備計画に及ぼす影響、この法律案の真のねらいとその効果、漁港整備に関する参議院の決議に対する政府の措置、漁港法と港湾法との関係等について、提案者あるいは政府の見解がただされ、その間において、特定第三種漁港の選定基準及び予定漁港については、年間の水揚量五万トン以上、水揚量に対する県外出荷量の割合が五〇%以上、入港動力船の総トン数二十五万トン以上で、接岸施設が水深四メートル以上、長さ百五十メートル以上と予定し、この基準に適合するものとしては、長崎、博多、下関、焼津、三崎、銚子、塩釜及び八戸の八港が予定される旨が答えられ、また、特定第三種漁港の修築に対する予算的裏づけについては、今後極力努力したい旨、三浦農林大臣及び佐野大蔵政務次官から政府当局の意図が述べられました。
かくして質疑を終り、討論に入り、千田委員から、漁港修築費予算の増額を要望して法律案に賛成が述べられ、他に発言もなく、採決の結果、この法律案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
次は、漁船法の一部を改正する法律案でありますが、現行漁船法におきましては、漁船はすべて登録を受けなければならないことになっており、現在登録を受けている漁船は約四十万隻で、そのうちには、櫓、「かい」のみをもって操業する一トンに満たないきわめて小型のものが約十九万隻も含まれているのでありますが、これら小型漁船を使用する漁業者は、すべて沿岸における零細な漁業者で、これらの者に登録及び検認を強制することは、その者の漁業に支障を与えるばかりでなく、ほとんど実益がないという理由で、総トン数一トン未満の無動力漁船については登録を廃止することにしようとするのが、この法律案が提案された理由とその内容であります。
委員会におきましては、提案理由の説明を聞き、質疑に入り、漁船登録の意義とその実益、及びこれが廃止の理由とその利害、政府の漁船建造の方針等について、提案者あるいは政府の所見がただされ、かくして質疑を終り、討論に入り、千田委員から、小型漁船の登録廃止後の善後策について政府の善処を要望して、法律案に賛成が述べられ、他に発言もなく、採決の結果、この法律案は全会一致をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。
最後に、酪農振興法の一部を改正する法律案について申し上げます。
第一に、この法律案の提案の理由でありますが、昭和二十九年、酪農を急速に発達させるため酪農振興法が施行され、以来、乳牛の飼育も、生乳の生産も、また牛乳及び乳製品の消費も、ともに急速な伸びを示したのでありますが、最近牛乳及び乳製品の消費の伸びがようやく鈍り、過剰の傾向が現われ、酪農のためいろいろ困難な問題が起ってきましたので、このような事態に対処して、酪農経営を計画的に改善し、生乳の公正な取引を促進し、また、牛乳及び乳製品の消費を増進し、過剰乳製品について計画的に保管する道を開く等の措置を制度化しようとするものであります。
次は、法律案の内容でありまして、その骨子は、概略次のようであります。
第一は、法律の目的を改正して、従来は酪農の急速な普及発達をはかることを目的としたのでありますが、これを牛乳及び乳製品の生産から消費に至るまでの各段階を均衡させつつ酪農の健全な発達を所期するものとし、
第二は、指定地域における酪農事業施設の届出とその適正配置に関する規定を設け、集約酪農地域の周辺の特定の地域を指定地域として、その地域のうちにおいて酪農事業施設を新設または変更しようとする者は、都道府県知事に届け出なければならないこととし、その際、都道府県知事は、その施設の配置を適正にするため必要な勧告をすることができることとし、
第三は、所定の条件に該当する市町村は、その区域内における酪農経営の改善を図るため、酪農経営改善計画を作成することができることとし、その作成及び変更の手続を定め、これが実施に対する国の補助及び奨励措置等に関し規定し、
第四は、生乳等の取引契約の内容のうち、価格、数量及び代金の受け渡し方法に関し、生乳生産者と乳業者との協議について規定し、また、生乳等の取引に関し、これが販売事業を行う農業協同組合等の乳業者に対する契約または団体協約の交渉の申し込みについて、農林大臣または都道府県知事が乳業者に勧告することができる制度を設け、さらに生乳等の取引に関する紛争の調停について、都道府県における機構を強化するとともに、中央においても調停を行い得ることとし、このため農林省に中央生乳取引調停審議会を設け、また、都道府県に条例で都道府県生乳取引調停審議会を置くことができることとしたのであります。なお、この点に関し、衆議院において、知事があっせんまたは調停をなし、農林大臣が調停の処理を決定する場合を拡大する修正が加えられたのであります。
第五は、国産の牛乳及び乳製品を学校食用に使用する措置を法定し、なお、国はこの措置を実施に要する経費を補助することができることとしております。
第六は、牛乳及び乳製品の需給の不均衡に伴う価格の低落による緊急の場合に、農林大臣は学校給食に供することができる国産の乳製品の保管計画を定め、酪農振興基金の債務保証機能の活用と相待ってその需給の調整をはかることとし、
第七は、農林大臣または都道府県の報告、徴収及び立ち入り検査の場合及び対象を広げることとした等であります。
委員会におきましては、先ず提案の理由その他について説明を聞き、質疑に入り、集約酪農地域の周辺に設ける指定地域の意義、その区域及びこれが定め方、集約酪農地域と指定地域との関係、乳価等の約定の具体的方法、酪農審議会委員の構成、市乳と原料乳との関係、酪農審議会と中央生乳取引調停審議会との関係、都道府県生乳取引調停審議会の設置を任意とした理由、市町村における酪農経営改善計画作成の具体的方法、牛乳の生産費と乳価との関係、乳価の維持安定対策、牛乳の需給とその見通し、乳製品の保管方法、草地改良事業の拡大、乳業育成の基本方針、国民栄養と農畜産物の生産ひいては関係行政の合理化、酪農の指導体制、牛乳及び乳製品の消費の拡大等の事項について、諸般の問題に関し当局の所見が尋ねられ、その当否がただされ、かくして質疑を終り、討論に入り、東委員から日本社会党を代表して法律案に賛成し、なお各会派の共同をもって、この法律の施行に関し、酪農事業施設の規制の適正等七つの事項にわたり政府の善処を求める趣旨の附帯決議が提案され、続いて千田委員及び清澤委員から、それぞれ意見あるいは希望を付して法律案及び附帯決議に賛成が述べられ、続いて採決の結果、全会一致をもってこの法律案は附帯決議とともに原案通り可決すべきものと決定いたしました。なお、この附帯決議に対し、高橋農林政務次官から、その趣旨を体し善処したい旨、政府の見解が述べられました。
以上、これが詳細は会議録に譲ることを御了解願い、報告を終ります。拍手
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