曾禰益の発言 (予算委員会)

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○曾祢益君 私は日中関係につきまして、総理、外務大臣及び場合によりましては通産大臣の各閣僚に対しまして、若干の質疑を試みたいと思います。
 国民の立場から日中関係の推移を眺めてみますると、社会党が三月の初めに訪中使節団を送るというころの政府並びに与党の態度を見ておりますというと、何だか社会党にいわゆる現状打開の功を奪われるのではないかというようなあせり、あるいは嫉視といいますか、かような点が相当露骨に現われておったように思います。たとえてみれば、気象あるいは郵便の政府間協定をやってもよろしい、あるいは政府間の貿易協定すら考えられるのだ。さらには、大使会談の観測気球をあげるなど、また与党の中からも、党対党の書簡を出すとか、あるいはだれか使いを送るといったような、やはり便乗といいまするか、あるいは妨害といいまするか、選挙目当てと申しまするか、そういう動きとあせりが明瞭にあったように思うのであります。ところが、社会党が向うに参りまして、周恩来総理の談話あるいは共同コミュニケ等によって、中国側の現状打開、国交正常化に対する態度というものがきわめてきびしいものがある、こういうことがさらに確認されますると、とたんに今度は全く、実はそういう状態であればこそ、国民としては政府対政府のいわゆる外交の常道、原則に従って、いかなる現状の打開を考えるか、こういうことに対して政府に大きな期待を持っておるにかかわらず、この問題に対しては全く安易な静観論、あるいは無責任な投げやりの態度に終始しておりまして、あまつさえ、社会党の言動あるいは共同コミュニケなんかのいわばあげ足取りにうき身をやつしているというようなありさまであります。特に周恩来総理の談話は、これは言うまでもなく、政治を語る用意があるならば、政府対政府のレベルにおいて話をしようという、これは一つの大きないざないであることは明瞭であります。この投げかけられた大きな課題に対して、政府は何もこたえようとしない、何ら真剣なる施策、方策すら行われた様子はない。果してこれは外交を国民から委託され、そうして国民が期待している日中間の現状打開というこの大きな問題に、その国民の期待にこたえる態度であるかどうか、この点をまず基本的な心がまえとして岸総理の所信を伺いたいと思います。

発言情報

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発言者: 曾禰益

speaker_id: 12807

日付: 1959-03-30

院: 参議院

会議名: 予算委員会