予算委員会

1959-03-30 参議院 全273発言

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会議録情報#0
昭和三十四年三月三十日(月曜日)
   午前十時二十五分開会
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  委員の異動
三月二十七日委員安井謙君及び井上清
一君辞任につき、その補欠として古池
信三君及び小幡治和君を議長において
指名した。
本日委員大沢雄一君、小幡治和君、関
根久藏君、川村松助君、阿具根登君、
吉田法晴君及び羽生三七君辞任につ
き、その補欠として大谷贇雄君、川口
爲之助君、後藤義隆君、勝俣稔君、松
浦清一君、曾祢益君及び岡田宗司君を
議長において指名した。
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 出席者は左の通り。
   委員長     木暮武太夫君
   理事
           小柳 牧衞君
           近藤 鶴代君
           塩見 俊二君
           西田 信一君
           堀木 鎌三君
           鈴木  強君
           松浦 清一君
           矢嶋 三義君
           森 八三一君
   委員
           石坂 豊一君
           泉山 三六君
           植竹 春彦君
           大谷 贇雄君
           勝俣  稔君
           川口爲之助君
           川村 松助君
           古池 信三君
           紅露 みつ君
           後藤 義隆君
           迫水 久常君
           笹森 順造君
           下條 康麿君
           館  哲二君
           鶴見 祐輔君
           苫米地英俊君
           横山 フク君
           吉江 勝保君
           岡田 宗司君
           片岡 文重君
           北村  暢君
           栗山 良夫君
           坂本  昭君
           曾祢  益君
           高田なほ子君
           中村 正雄君
           平林  剛君
           山田 節男君
           加賀山之雄君
           田村 文吉君
           千田  正君
           市川 房枝君
  国務大臣
   内閣総理大臣  岸  信介君
   法 務 大 臣 愛知 揆一君
   外 務 大 臣 藤山愛一郎君
   大 蔵 大 臣 佐藤 榮作君
   文 部 大 臣 橋本 龍伍君
   厚 生 大 臣 坂田 道太君
   農 林 大 臣 三浦 一雄君
   通商産業大臣  高碕達之助君
   郵 政 大 臣 寺尾  豊君
   労 働 大 臣 倉石 忠雄君
   国 務 大 臣 青木  正君
   国 務 大 臣 伊能繁次郎君
   国 務 大 臣 世耕 弘一君
  国 務 大 臣 山口喜久一郎君
 政府委員
   内閣官房長官  赤城 宗徳君
   内閣官房副長官 松本 俊一君
   同       鈴木 俊一君
   法制局長官   林  修三君
   防衛庁長官官房
   長       門叶 宗雄君
   防衛庁防衛局長 加藤 陽三君
   防衛庁装備局長 小山 雄二君
   調達庁長官   丸山  佶君
   法務省刑事局長 竹内 壽平君
   法務省保護局長 福原 忠男君
   外務省アメリカ
   局長      森  治樹君
   外務省条約局長 高橋 通敏君
   大蔵省主計局長 石原 周夫君
   大蔵省主税局長 原  純夫君
   大蔵省管財局長 賀屋 正雄君
   大蔵省銀行局長 石田  正君
   文化財保護委員
   会委員長    河井 彌八君
   食糧庁長官   渡部 伍良君
   運輸政務次官  中馬 辰猪君
   運輸大臣官房長 細田 吉藏君
   運輸省鉄道監督
   局長      山内 公猷君
   建設政務次官  徳安 實藏君
 事務局側
   常任委員会専門
   員       正木 千冬君
 説明員
   会計検査院事務
   総長      小峰 保栄君
   日本専売公社総
   裁       松隈 秀雄君
   日本国有鉄道総
   裁       十河 信二君
   日本電信電話公
   社総裁     大橋 八郎君
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  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選
○昭和三十四年度一般会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)
○昭和三十四年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)
○昭和三十四年度政府関係機関予算
 (内閣提出、衆議院送付)
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木暮武太夫#1
○委員長(木暮武太夫君) これより委員会を開会いたします。
 まず、委員の変更について御報告いたします。三月二十七日安井謙君、井上清一君が辞任し、その補欠として古池信三君、小幡治和君が、三月三十日阿具根登君、吉田法晴君、大沢雄一君、小幡治和君が辞任し、その補欠として松浦清一君、曾祢益君、大谷贇雄君、川口爲之助君がそれぞれ選任せられました。
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木暮武太夫#2
○委員長(木暮武太夫君) 次に、昭和三十四年度一般会計予算、同じく特別会計予算、同じく政府関係機関予算を一括して議題といたします。
 これよりしめくくりの総括質疑に入ります。曾祢益君。
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曾禰益#3
○曾祢益君 私は日中関係につきまして、総理、外務大臣及び場合によりましては通産大臣の各閣僚に対しまして、若干の質疑を試みたいと思います。
 国民の立場から日中関係の推移を眺めてみますると、社会党が三月の初めに訪中使節団を送るというころの政府並びに与党の態度を見ておりますというと、何だか社会党にいわゆる現状打開の功を奪われるのではないかというようなあせり、あるいは嫉視といいますか、かような点が相当露骨に現われておったように思います。たとえてみれば、気象あるいは郵便の政府間協定をやってもよろしい、あるいは政府間の貿易協定すら考えられるのだ。さらには、大使会談の観測気球をあげるなど、また与党の中からも、党対党の書簡を出すとか、あるいはだれか使いを送るといったような、やはり便乗といいまするか、あるいは妨害といいまするか、選挙目当てと申しまするか、そういう動きとあせりが明瞭にあったように思うのであります。ところが、社会党が向うに参りまして、周恩来総理の談話あるいは共同コミュニケ等によって、中国側の現状打開、国交正常化に対する態度というものがきわめてきびしいものがある、こういうことがさらに確認されますると、とたんに今度は全く、実はそういう状態であればこそ、国民としては政府対政府のいわゆる外交の常道、原則に従って、いかなる現状の打開を考えるか、こういうことに対して政府に大きな期待を持っておるにかかわらず、この問題に対しては全く安易な静観論、あるいは無責任な投げやりの態度に終始しておりまして、あまつさえ、社会党の言動あるいは共同コミュニケなんかのいわばあげ足取りにうき身をやつしているというようなありさまであります。特に周恩来総理の談話は、これは言うまでもなく、政治を語る用意があるならば、政府対政府のレベルにおいて話をしようという、これは一つの大きないざないであることは明瞭であります。この投げかけられた大きな課題に対して、政府は何もこたえようとしない、何ら真剣なる施策、方策すら行われた様子はない。果してこれは外交を国民から委託され、そうして国民が期待している日中間の現状打開というこの大きな問題に、その国民の期待にこたえる態度であるかどうか、この点をまず基本的な心がまえとして岸総理の所信を伺いたいと思います。
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岸信介#4
○国務大臣(岸信介君) 日中間の関係につきましては、御承知のように、昨年五月まではいわゆる積み上げ方式によりましてあるいは文化の交流なり、人的交流、あるいはさらに経済の交流というようなことを積み重ねていきつつ日中両国のお互いの理解と友好を進めていく、政治の関係においては、両国が置かれている国際的のいろいろな関係から見て、これを急速に解決することは困難であるという観点に立って進んで参っておることは御承知の通りであります。昨年五月にこの日中間における第四次貿易協定の問題に関連し、さらに国旗問題等が惹起されまして、一切の交通が断たれたという状況にあることも御承知の通りであります。こういう状態を長く続けていくことは両国のために望ましくないし、また世界の平和のために望ましい状態ではない。これをやはり打開していくことに努力をすべきであると私どもも考えております。ただ、打開する場合において、しからば、いわゆる昨年来中国側が唱えておる、強力に主張しておる政治と経済の不可分、さらに政治優先、話合いは両国の国交正常化の話合いならば政府間においてする用意があるというようなことが明らかにされておりますけれども、私は、今日本が置かれている立場から申しまして、今日政府間において国交正常化に関する話合いをする段階に来ておるとは考えないのであります。やはりこの際は、われわれはあらゆる面において積み上げ的な、従来やってきておるような方針をもって日中の関係が一切遮断されておる状態を打開し、そうして両国の理解と友好の度合いを進めていき、同時に国際的諸問題の処理に関しましても、適当の方策を考えていくというのが日本のとるべき態度であり、またそれが最も適当であると、こういう考えをいたしておるのであります。
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曾禰益#5
○曾祢益君 伺っておりますと、総理も、この状態の長く続けることは望ましくない、打開に努力すべきである、こういう基本的な考え方を述べておるのでありまするが、いわゆる政経不分離あるいは政治優先の原則が出たから、即一切の正常化べの政府間の話合いなり、政府の努力というものは全部見送るのだ、こういうように伺うのであります。これはいずれまたさらにこの点についてあとから詳しい質問をいたしまするが、まず総理にこの点を御注意申し上げたいのは、去る二十五日淺沼団長以下私どもも政府並びに与党の首脳部にお目にかかりまして、われわれの会談の結果、並びに中国側の態度、少くともその大綱についてはお話をまじめに申し上げたつもりでございます。要するに、あとでも繰り返しまするが、現状打開から最終的な国交回復までのプロセスにおいては、一種の段階といいまするか、柔軟性と申しまするものかがある。この点は明確になったと思うのでありますが、してみれば、同日少くともわれわれの共同コミュニケもいろいろな不幸な関係で、完全な日本文のテキストが日本の新聞に出ておらなかったというようなこともございましたので、十分にこれらの点も御検討になって、そうして重要なことでありまするから、検討に時間をかけることにあえて異存は申しませんが、御検討を賜わるものと私どもは期待しておった。ところが二十七日の衆議院予算委員会における淺沼書記長との応酬は、これはもういわば顧みて他を言う、中国側の意図の正しい解釈ではなくて、まるで向うがかたくて話にならぬと言わぬばかりの態度に応酬されておったのははなはだ遺憾だと思います。この点について、まあ二十五日に検討を約されたからどうだというような議論は、質問してもしようがありませんから、以下これらの問題について論点を明らかにしながら続けて質問をしたいと思います。
 まず第一の問題は、今申し上げました現状の打開と、すなわち国交正常化の方法でございます。私も明瞭にこの間も申し上げましたし、賢明なる総理がこの点おわかりになっていないはずはないと思う。中国側の主張と態度というものは、現状の打開、すなわち国交正常化の第一段階として、特に貿易再開のためにいわゆる三原則を認め、これに相応する措置をとることが不可欠だと言っております。それが私は国交正常化あるいはその一つである貿易再開の一つの段階、それから今度は国交正常化の最後の段階、最後のプロセスということを考えてみますると、これは言うまでもなく共同コミュニケにも明瞭に書いてございまするが、やはり日本と中華人民共和国との間の平和条約が締結されなければならないということを中国側がかたく堅持しております。あわせてその日中平和条約が締結される前に、日本と台湾との条約が解消されるということが言われております。この点についても、新聞等が中国文を非常にフリーに訳した誤まれる、正確でない日本文が伝えられておりまするから、ここにこの点を明らかにしておくことが必要だと思いますので読み上げまするが、「日本と中華人民共和国とが国交を回復さるためには、当然まず日台条約を解消し、日本と中華人民共和国との間に平和条約を締結しなければならない。」、これが先方の態度でございます。そこで国交正常化、貿易再開がいわゆる正常化の第一歩である、最終段階は平和条約の締結と、これに先だち日台条約の解消でありますが、その中間にもとよりいろいろな大きな政治、外交の問題があることは、これは言うまでもないことであります。それがすなわち、ただ単に日台条約の問題だけではございません。安保条約の問題もそこに伏在しておることは、これははっきり認めなきゃならない。しかし、そうだからといって正常化については何にもやらない、こういうような一体態度でいいかどうか。少くともそれは再開についての明確なる三原則、こういうものが与えられているときに、その三原則の意味をどう解するか、これらの点についての掘り下げが当然に行われなければならない。また中国の廖承志君と日本記者団との会見した記事をお読みになってもおわかりになりますように、なるほど日本の外交路線について非常な危惧を持っております。従って、国際連合中心主義というのは、いつまでも中国が朝鮮戦争における侵略者だという態度をとっているのではないか。台湾との条約に固執するということは、これは中国としてはなはだ不愉快な非友好的な態度だと述べておるが、しからばその問題が解決されなければ貿易が開かれぬとか、正常化の第一歩すらこれを拒否するということは一つも言っていない。むしろきわめて含みのあることを言っておると思うのであります。ところが、総理大臣の少くとも淺沼君に対する応酬を伺っておりますると、あたかも中国側はこの正常化の条件として、日華条約を直ちに廃棄することを要求している、そんなことはできない、こういうような返答をされている。これは私は総理みたいな明快な法律的な頭の人がおっしゃったとしては、これはむしろはっきり申し上げれば、これは曲解である。中国側の正しい意図に対して政府がこれをどう見るかはいいですけれども、これは正しい意図でなくて歪曲して、そこまで現在要求しているのだから、それは貿易なんかもあきらめなさいと言わぬばかりの作為的な意図がありはせぬかと思うくらい、われわれとしてはわかりません。この点についての総理の御見解を伺いたいと思います。
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岸信介#6
○国務大臣(岸信介君) お答えいたします。先般淺沼君初め皆様が中国をたずねてお帰りになってその報告を聞きました。私は先ほど来申し上げているように、日中間の現在の状況をこのままに推移することは望ましいことでないから、これを打開するという考え方を終始持っておるわけでありますから、この訪中団の一行のお話に対しては、きわめて真摯な気持でいろいろとお話を承わって参ったのであります。いろいろ今曾祢委員がお話のように、中国側の態度については、一つの幅がある考え方であるというふうなお話も確かに承わったのであります。しかしながら、今日において、この政治と経済とが不可分であり、むしろ国交正常化の話をせずして貿易の話というようなことは考え得られない。もちろん今お話のように、あらゆる外交の手続であるとか、あるいは交渉の段階というものももちろんあることはお話があった通りでありますけれども、しかしながら従来日本がとっており、またわれわれとしてはこれは動かすことのできない一つの外交路線と考えておるものに対して非常な大きな外交路線の変更なくしてはできない今の国交正常化という話を、この段階において政府間においてするということは、私はそれはとうていできないことじゃないか。日米安保条約のいわゆる三原則という問題に関しても、われわれは敵視政策をとっておりませんということを言っても、あなたは、安保条約自体の改定ということが中国に対する敵視政策の一つの表れだと中国側が考えているのじゃないかという点に関しましても、御意見を承わったのでありますが、やはりそういう点は中国側から見れば、今もお話がありましたが、安保条約やあるいは日華条約の問題は非常に不愉快であり、やはり日本が非友好的な政策の一つとして、そういうものをとっているのだという考えが根底にあるのであって、それを変更せずしては、実は敵視政策をいかにとっておらないということを言っても、これは向う側としてはとうてい信じないというような状態であるということが明らかにされて参りますと、今日の状況で、われわれは少くとも、日本の安全保障態勢として安保条約態勢というものを、これを解消するとか、あるいは廃棄するということの考えを持たないし、これを合理的に改定するという方向に向って進んでおることは、これをわれわれが変更するわけにはいかない。あるいはこの中華民国との関係の日華条約につきましても、これを廃棄する方向において、われわれが今日いろいろな言動をするということは、私はやはり日本の立場としては適当でないことでありますから、そういう意味において、今日政府間において国交正常化の問題を中心として、あるいは貿易の問題というようなものの行き詰まりを打開するということは、とうていわれわれとしてはできないのじゃないか、ここに非常な困難があり、われわれとしては今日の状況でそういう方向でこれを解決するということは、とうてい政府としてはなし得ない、こういうふうに実は考えておるわけであります。
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曾禰益#7
○曾祢益君 これは論理の遊戯になってはいかぬと思うのですが、総理は同じ衆議院の予算委員会の御答弁において、国府との間には国交——当時中国を代表する政府として条約が結ばれたことは事実である。その後の変化についてはこれを調整し矛盾をなくしていくことがいい。が、中国大陸との関係はあくまで積み上げ方式により平和的に解決をしていくことが現実に即した方法である。まあ若干の字句の違いはあるかもしれないが、そういう趣旨のことを言っておられると思うのです。私はここに、少くとも総理が前段に言われたところは、総理みずからも中国の実権が、すでに台湾ではなくて、大陸北京に移っていることを認めている、事実として。しかもその矛盾を調整しなければならないということも認めておられるものと私は解釈する。しからば、後段の「積み上げ方式」云々という言葉は、これはあとでさらに論じたいのですが、私はこの表現は適当でないと思いまするが、少くともその調整と矛盾の解決は逐次段階的に北京政府との国交を正常化する方向に向うと、こういう造本的な方向は実は認めている。がしかし、そのことをどう表現するか、またその結果のいろいろな外交上のはね返りに苦労しておられるのではないか。これは非常に買いかぶっているかもしれませんが、一体そこら辺のことをほんとうにどう考えるのか。もし三原則の内容等について今いろいろ総理から伺いましたが、この点については、さらにあとでもっと明確なる応答をしたいと思いますので、今申し上げた、総理みずからも台湾条約は現状に適しないのだと、すなわち大陸には中国を代表する政権があるのだ、この事実はもう否定できないのみならず、この矛盾を調整するという努力がされなければならぬ。ただその方法は積み上げ方式という表現は悪いけれども、逐次段階的にやるべきだ、こういうことを言っておられるのじゃないかと思う。もしそうならば、私どもはその方向は、これはそれこそ現実に適した方向で、その方向を支持したいと思うのですが、いかがですか。
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岸信介#8
○国務大臣(岸信介君) われわれも中国大陸をこの北京の政府が事実上支配しておる、その事実が漸次強固になりつつあるというこの現実を全然無視してわれわれは考えるべきでないことは言うを待ちません。しかしながら、これを調整するのにおきましては、われわれが従来とつてきた外交政策の上から考えまして、またわれわれが常に外交方針の基調として考えておるところの国連中心主義の考え方から申し上げましても、私はこれの解決というものは、そういう政治的な解決はやはり国連を通じて国際的に解決されない限りにおいては、一国だけでもってこれが解決される状況にないことは言うを待たないと思うのであります。こういう意味において、そういうことが今日の現実の状況として取り上げていく上におきましては、やはりそういう諸種の関係が調整されるということが前提であり、その間においてそれでは一切の——その間はそれが解決されるまでは中国と日本との関係は一切断絶だということがそれでは適当であろうかと言えば、私はそうではない、やはりその解決される、調整されるまでの間に、両国があるいは人的交流をし、文化の交流をし、経済の交流をして機会を進め、友好的な関係を作り上げていくということがこれらの国際的な問題を調整し、解決するやはり道であるというのが、私どもの考え方でございます。
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曾禰益#9
○曾祢益君 そこで、政府が基本的には、今もお話があったように、中国の実情に即して北京政府との間に国交の正常化をしていかなければならぬと、こういう大体の方向は考えている、ただ、それの場合に三原則という問題が、率直に言ってどこまで三原則が政策転換を要求するのか、これらについての不安が——もしこういうことであるならば、ただ単にこれを座して静観しているべきではなくて、政府の意図も国交を正常化していくという、あるいは友好関係を増進するという方向は考えるというならば、この三原則というものについてもっと掘り下げをやり、あるいは政府の責任においてその意図を確かめるという積極的な努力がなされなければならぬ。そうでなくて、言っておられることはいかにも何人に対してもそつがないけれども、実は三原則がこうではない、それを最も厳重に解釈する、だから実際には手が出せない、そうして国連の決定待ちと、これは日本と中国とのこの歴史的な、地理的な関係だけから見ても、これは日本の外交の路線としてとるべきではない。日本だけですべての問題を解決することができないことは言うまでもないが、ただこれは国連待ちというのは無為無作の、アメリカにドー・ナッシング・ポリシーというのはまさにドー・ナッシング・ポリシーです。そうではなくして、当然に真意を確かめようとなぜなさらないのか、いろいろな方法があると思う、その点をお伺いしたい。
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岸信介#10
○国務大臣(岸信介君) 従来この国会におきまして、貿易を再開するために、大使間の会談もわれわれは適当であると見るならば、そういう方法も一つ考えていきたいというようなことを申しております。私どもは、あらゆる面からこの中国側の真意をも確かめ、またそういう打開についての適当な手がかりと申しますか、チャンスと申しますか、そういうものを見出し、これをとらえてこの打開を推進していこうということは常に考えておるところであります。私どもは今回の社会党の訪中団のこの一行が向うに行かれて、いろいろ話し合いをされる場合におきましても、これは一つのそういう向うの真意を確かめるチャンスでもあるし、また日本側のわれわれの考えている正しい理解を向う側に与える絶好の機会でもあるし、こういうことが両国の行き詰った関係を打開する場合におきまして、一つの手がかりとなることを私どもは大きく期待しておったのであります。しかし、結果において今日のところにおいて、直ちにこれが非常に私どもの期待しているようにいったかどうかということについては、私どもは実はむしろ予期しただけの効果を得られなかったことを遺憾に思っておったのでございますが、しかし、この場合において中国側の意向というものもある程度わかっております。ことに曾祢委員のお話で見まするというと、あるいはこの共同声明やその他新聞に報ぜられたことと違って、中国側の態度には相当の柔軟性といいますか、幅といいますか、そういうものもあるということも承わったわけであります。そういうような考えのもとに今後適当な手がかりを見つけて、そうしてこれを打開していくというふうに努力をすべきものである、かように考えております。(発言する者多し)
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木暮武太夫#11
○委員長(木暮武太夫君) 静粛に願います。
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曾禰益#12
○曾祢益君 野党が発言したときだけ静粛に願いますはいかんですよ。
 もう、総理のお話はいつでもきわめてそつがないのですが、私はたとえば藤山さんに、一体向うに言ってる敵視政策というのは、安保条約のことも含むのか、こういうことを質問したら、これは含むようであり、また含まないようである。つまりこの点は、三原則の中に貿易再開の条件として安保条約の破棄なり、あるいは解消なりを条件としていると解釈しようというのは、これはそれこそ歪曲であって正しくない。だから私は総理が、私から中国の柔軟、あるいは段階的な態度を聞いて喜んだと言われますが、ただ誤解のないようにしたいのは、私は三原則によって、及びこれに基く対応する措置をとることによって貿易の再開ができる、それは間違いない。その場合に安保条約の破棄だとか、日台条約の破棄を要求していないというのは理の当然ではないか、そこで国交調整には段階があるのだ、こういうことを申したのでありまして、安保条約の問題なんかを引っぱってきたり、日台条約を引っぱってきて、そうしてこれを要求しているのだからできないなんという従来の逆宣伝的な言い方はやめてもらいたい。これはやはり事実を正確に見て、その上に立って政府がやっていかなければ、一つの政治としてのわれわれの論争点になるのですが、そういう変なやり方はぜひやめてもらいたい。
 そこで、では三原則のいま一つに、二つの中国の陰謀に加担しない、という問題があります。これも心配すれば限りないのです。それだったならば、台湾との条約を今破棄することを要求していいはずです。これはそうでないことをすでに昨年の九月、佐多君がもたらした報告が明瞭に示しているじゃないですか。当時、佐多君がもたらした報告の中には、このいわゆる二つの中国の陰謀に加わらないというその証拠としては、日本政府の態度表明が次のようであればいいと言っている。すなわち、日本政府は中華人民共和国との正常な関係の回復を念願し、そのために努力する、私はこの表現まで政府に押しつけようなんという気持はありません。しかしその基本的精神というものはここに現われているのじゃないか、それを曲解して何もしないというその態度は、ほんとうに国民の上に立った外交ではないと私は思う。そこで私はどうしても三原則を確かめ、私は認められると思うのですが、そうしてその上でまず貿易を正式に再開するための——しかしこれは貿易だけの話ではありません。貿易を再開する目的のための政府間の政治会談を行うべきだ、こういうふうに考えまするが、この点についてあらためて総理並びに外務大臣の所見を伺いたい。
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岸信介#13
○国務大臣(岸信介君) 私どもこのいわゆる三原則に示されておるような敵視政策であるとか、あるいは中国の、二つの中国を作り上げる陰謀であるというような、あるいは両国の国交正常化を阻止するような方策をとらないというようなことは、従来とも、われわれ自身が敵視政策をとった考えもありませんし、あるいは二つの中国というような陰謀や、あるいは国交の正常化を特に妨げるというような策をとったことは、私どもはない考えでございます。しかしながら、今まで申し上げましたように、日本が自由主義の立場を堅持し、アメリカとの協力関係を強化していくというこの方針なり、あるいは国連を中心に、われわれの行動を国連の憲章の精神に基いて尊重してやっていくというような基本的な外交政策の考え方は、われわれが一貫して持っておるわけであり、私どもは、それが今日においては国民の大多数によって支持されておる日本の外交方針の路線であると考えておるのでありまして、これを特に、われわれは従来の路線を変えるのだというようなことを、何らかの形で声明するとかというようなことは考えてはおらぬのみならず、また、具体的に今お話がありましたが、安保条約やその他の具体的の問題について、これを政治的な立場から解決する、解消するというようなことは、これまたできないことは言うを待ちません。しかしながら、貿易の再開についてわれわれが非友好的な考え方であるとか、あるいは永久に中国大陸におけるところの、北京政権の、いわゆる中華人民共和国のこの統治しておる実態をわれわれが無視していこうという考えでないという立場さえ十分了解がつくならば、われわれとしては、一日も早く、貿易の再開は国民の要望しておるところであり、またこれは両国の繁栄のためにも役立つことであり、さらにそういうことが打開されて貿易が開かれるならば、両国の友好と理解がさらに大きく増進されるということを信じておりますから、従って、これに対しては政府間において話し合いをすることもわれわれは辞せないと言ってきております。しかし、それをどこにおいてどういうふうな方法で具体的に実現していくかという問題に関しては、なお政府としてはいろんな点を十分に見きわめをつけて、必ずこういうものが成功するという見通しを立ててその交渉に入っていくべきものである、こういうふうに考えております。
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藤山愛一郎#14
○国務大臣(藤山愛一郎君) 私はあまり頭がよくないかしれませんが、実は共同声明その他を読みまして、必ずしもただいま曾祢委員が言われたような解釈が完全にできるとは実は思っておらなかったわけでありますが、ただいまお話のような曾祢委員の解釈でありますと、従来からの線とそう違わない線が出ておるのではないかと思うのであります。むろん総理が言われましたように、今日、日本が外交路線を変えるわけにいかぬことはむろんであります。たとえば中華民国との関係を断絶するわけにも参りませんし、また、私といたしましては、安保条約が適当であると、今日の改正そのものをストップするわけには日本のためにいかぬことむろんだと思います。そうした現在の実情というものを、はっきり日本の立場というものを理解するという上において政治的な話し合いをするのだ、社会党の行かれたときにちょうど社会党の主張を述べられてそれに対する向う側の、ある程度その上に乗った意見でありますが、自民党の持っております意見を申し述べる、そうしてそれによって向う側が理解をするかしないかという問題は、今の曾祢委員のお話からすれば、あり得ると思います。そういう場合ならば、あるいは適当の機会に自民党の議員団が行って、そうして自民党の主張を述べて、そうして向う側がそれに対して、今、曾祢委員が言われたような案を示すのか示さないのかということを聞くことは、これは必要なことではないか、こう思っております。(「いつ派遣する」と呼ぶ者あり)
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曾禰益#15
○曾祢益君 私は今、藤山外相が言われたことについて誤解があるといけませんから、はっきりしておきたいんですが、この点はさらに私の質問の中でもやりますが、今までと同じだと、私の話を聞いておると。コミュニケを必ずしもそうは解釈されないが、これは私は同じでないということを言っている。つまり貿易ですね、積み上げ方式というものはもうこれはだめだと、こういう言葉及び考え方、その積み上げ方式というのはどういうことかというと、民間の交流から民間協定、それから政府間の個別協定、そのあとで全面的な国交調整の条約を結ぶ、こういうやり方は、向うは、やり方自身が悪かったんじゃなくて、岸政府の敵視政策によってできなくなった、もうこれはだめだ、こういう立場をとっているんですから、総理も外務大臣も、貿易のための話し合いだけをやろうという考えは、これはだめなんだということを、私どもは口をすっぱくして言っている、これは。ただ貿易をやるために必要なことは、政治を語る、いわゆる三原則を——明らかに三原則に関する承認の態度をもって、そうして貿易をやろうということならば、道が開かれる、これは私ははっきり申し上げておるんで、そこに直ちに安保条約の少くとも廃棄あるいは日台条約の即時廃棄という問題はないんだということは、第一段階にはないということは、これは私がはっきり申し上げているわけです。従いまして、そういう点について変に誤解があることは避けたいと思いまするから、私は自民党がお使いを出されるのはけっこうだと思います。また、いろいろな政府としてとらるべき確かめの方法はあろうと思います。要は、総理はさっきは大陸との関係を調整しなければならぬ、台湾の主権を認めたことが矛盾であるということを言いながら、いわゆる日本政府は中華人民共和国との正常な関係を回復することを念願し、努力するということすら言わない、これは私は矛盾であろうと思う。しかし、その点は議論でありまするから一応やめまして、やはり三原則を認めた上に——まず貿易を再開するための三原則を認めることが、政治に触れておりまするから、政治と経済のための会談をぜひやるべきである。その前に確かめたいことがあるというなら、政府の責任においてどんどん確かめたらいい、こういうことを私は申し上げておるのであります。そこで、この政経——政治経済が分離できない、あるいは当面政治が優先するという周恩来氏の演説に一体……。総理は、十七日の日本商工会議所の総会でこういう趣旨のことを言っておられる。政治経済の不分離とは、わが国と台湾政府との間の日台条約を破棄させようというねらいであろう。私は、これこそ周恩来氏のあのときの発言が何であったかを率直にお読みとるならば、そうでなくて、むしろ藤山さんあるいは高碕さん、こういうまあバンドン・グループですかね、こういう人から経済の話をしようじゃないか、貿易の話をしようじゃないか、大使会談をしようじゃないか、貿易の方だけをやろうというような誘いかけは、これには応じませんと、これには。そうでなくて、政治をも語ろうというのですか、それならばどうぞと言って、まあドアを完全に開かないで、ドアをぷらんぷらんさせておるというような……。一つの甘い政経分離論を否定するとともに、政府対政府の政治会談に対してドアをぷらんぷらんさせておる態度だということは、これは明々白々たる事実です。今共同コミュニケをお読みになり、私どもの説明をお聞きになった総理としては、まさか、この日商総会におけるような、政経不分離とは日台条約を廃棄させようというねらいだろうと、そういうような、何といいますか、無責任な、大衆目当てのようなことはお考えになっておらないと思います。総理と藤山さんはこの点どうお考えであるか、はっきりと伺いたいと思います。
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岸信介#16
○国務大臣(岸信介君) 中国において政治と経済を不可分であるといい、政治が優先するのであるというこの議論に対しまして、曾祢委員はお帰りになってからいろいろとその真意についてお話がありまして、今もお話があったのでありますが、しかし、先ほども共同コミュニケにおいて読まれておるように、私は中国の政治問題ということは、ただ漫然と政治も語るというようなことで政治経済不分離というようなことがいわれておるわけではなくして、やはり国交正常化、その精神は中華人民共和国との間に、先ほどもおあげになりましたように、平和条約を結ぶのだ、その前提としては台湾との間にある日華条約を解消せしめるべきである、こういうことが政治の話の骨子であって、ただ一般にばく然と政治を語るというような意味において一緒に話すならば、経済のことは話すが、一切政治のことを話さないというようなことではなくして——広く一般に抽象的に政治の問題も話すのだというような、ぼんやりした意味ではなかろうと私は思うのであります。そういう意味において、やはり中国側が常に強く日本に対して政治経済は不分離であり、政治問題を解決しなければならないということを優先的に考えなければならぬと言うことは、今申したように、この国交を正常化すことであり、そのためには平和条約を結ぶことであり、そのためには日華条約を廃棄、解消することだということは、一貫した論理であって、従って、その点が中国側が言っておる政治経済の不分離であり、政治優先の話でなければできないということの私は意味であると、今でもそう考えております。
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藤山愛一郎#17
○国務大臣(藤山愛一郎君) 私も総理の言われました通り、政治と経済を分離して話せないということは、今日までの認識でいいますれば、安保条約をやめてこい、率直にいってですね、安保条約をやめてこい、あるいは台湾との条約を廃棄してこい、こういうふうに私どもは考えておるわけです。それでは行って話はできぬ、日本の立場として今日そういうことはできないのだ。それは理解できるのか、日本の持っておる立場、外交路線を今変えるわけにはいかぬという立場を話すという意味における政治を話すという意味ならば、これは私は一つ話し合いしてもいい、それを理解するかされないかは別として……。そういうふうに考えております。
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曾禰益#18
○曾祢益君 通産大臣。
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高碕達之助#19
○国務大臣(高碕達之助君) 曾祢さん御承知の通りに、われわれがバンドン会議に参りましたときには、当時の日本の情勢は台湾を中国の代表として認めておる、日本はアメリカとの間に安全保障条約があるということがはっきりしております。また当時の中国事情は、台湾と離れて中華人民共和国ができて、それはソ連との間に中ソ同盟条約を結んでおる、この事実もあったのであります。そのお互いの立場をよく尊重し、お互いの政治機構というものをお互いに尊重し合って、それでお互いに内政に干渉しないということをよく申し合せて、そうして両国との間に文化的なり、あるいは経済的な提携をしていこうじゃないか、そして日本が日も早く国際連合に加入することを努力しようじゃないか、こういうことがあのバンドン会議で結ばれたのであります。それ以来私どもが考えておりますことは、日本国民は中華人民共和国に対して何ら変った考えを持っていない、先ほども岸総理がおっしゃったごとく、何ら敵対行為を持っていない。また何ら二つに分れている中国のその一方に参加するというようなことはしていないということは、はっきりした事実であります。にもかかわらず、こういう、どうも政治と経済とは分離できないのであって、従前の積み上げ方式がいけないというと、そこに中華人民共和国の方針が変ったかのごとく考えますが、日本といたしますれば、バンドン会議以来終始一貫、ちっとも変っていないと私は信じております。
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曾禰益#20
○曾祢益君 どうもいろいろおっしゃいますけれども、これは確かに中国の態度は、私は日本の態度が主となって変ったのだと思う。いつまでも民間交流、民間協定から政府協定になどというようなことをやっていて、政治的に人民共和国との間に国交を正常化するという基本的方向で、いわゆる前向きの姿勢で努力するどころではなく、かえって……。日本が変っていないとおっしゃいまするが、昨年の世界の事態を考え、金門、馬祖の事態を考え、安保条約の改正の問題を考えたときに、向うが日本の岸内閣の政策がもう信頼できないと考えることも、これは私は無理からぬ点もあると思う。自分の方は一つも変ってないのに向うが変ったからけしからぬということは、これは私は成り立たないと思う。今、藤山さんのお答えはきわめて要点に触れたお答えだったと思うのですが、私は明瞭に申し上げますけれども、あなたは政治会談、政治を論じてもいいけれども、日本の立場、つまりこの安保条約を直ちに解消するとか、日台条約を直ちに解消することはできないということはわかってもらいながら話すのだ、こういうことを言っておる私はさっきから何回も言っているように、三原則を受諾し、それのために措置をとるということは、これは安保条約の即時解消、日台条約の即時解消を意味するものではない、何回繰り返してもその通りであります。ただ問題は、向うがなぜ日本の岸内閣の政策を敵視的と見ることになったかというと、今申し上げたような金門、馬祖の問題、安保条約の改定の問題がああいう環境と雰囲気の中に行われたことは、これは非常に不幸なことてあって、向うとしては心配しておることは事実であります。だから安保条約の改正は、交渉は、やめてもらいたいということは事実であります。しかし、いわゆる政治を交えた会談にいくと、直ちに日台条約の破棄あるいは安保条約の破棄を即時言わなければ話に乗らないという言い方は、やはりいやだからやらないということの口実に使っているだけで、三原則にそういうことはない。しかし、これは第一歩であるから、方向としては、中国大陸の主人であり、中国全体の主人である中華人民共和国との間の国交調整に努力する、この基本的な政治方向は、これは当然必要だ。あとは一つ相談するというのが私は向うの態度を正しく解釈するものだ、かように申し上げておるのであります。
 幾ら申し上げても逃げ口上ばかりで話が進みませんから、次べ進みます。
 そこでいま一つ政経不分離の問題について、政府の言い方、私は非常にこれまた最も典型的な、顧みて他を言う言い方ではないかと思われる。というのは、こういうことをよく言われる、それはどうも政治と経済と一緒でなければいかぬと言うけれども、それはおかしいじゃないか、西ドイツやフランスはどうなんだ、西ドイツやフランスはやはり人民共和国と国交を正常化していないのに貿易を許しているじゃないか、なぜ日本にだけそういうことを言うんだ。これはちょっと大衆向けの選挙目当ての演説だと思う。私はそんなことはこの参議院の権威ある予算委員会における総理や外務大臣と私たちの応酬では許されないことだと思う。あなた自身がよく御承知だと思う。総理は淺沼氏に対してこういうことを言った、中共が日本に対して政経不可分と言うのは、ほかの意図があると言うほか仕方がない。これは何を意味しておるのか。一体総理は、NATO諸国ですね、西ドイツ、フランス、それと中国との関係、なるほど承認しておりません。また、日米安保体制下にあって、そうして総理の言葉を聞いても、政策としては今核武装しないけれども、憲法では核武装がある程度許されるのだ、自民党の基本政策として国会の議決によって永久にいかなる核武装もしないなんかということに縛られたくないという、こういう日本の場合と、中国が取扱いを変えるということは、ある意味では当りまえじゃないか。西独が今中国を承認しまいが、フランスが承認しまいが、これは中国にとって大して大きな問題じゃありません。だから、こういったようなNATO諸国と日本とを対中国関係において同じだというような議論は、これは私はまじめな議論でないと思うのです。どうお考えですか。
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岸信介#21
○国務大臣(岸信介君) 今お話がありましたように、中国が、要するに政治と経済が不可分のものであるという議論は、いろいろな各国に対する政治情勢やあるいは政治的な立場等から、ある田に対してはそういうことを強く言い、また、ある国に対してはそういうことを全然言わぬということもあり得ることは、曾祢委員みずからも現にNATOの国々やあるいはオーストラリアあるいはカナダ等に対する中国の立場と日本に対する立場は違うんだ、こういうことをお話しになっておることでも明瞭であります。私は、そのことを言っておるのであって、政治と経済が不可分であるというのが、論理的にもしくは実際的にこれは可分にすることができないものだ、こういう理論的のなにがあるわけではなくして、これにはやはり政治的な考え方が、そのなにがあるのだ。日本の立場に対して、日本をしてはどうしても中国との国交を正常化し、日本においての日華条約やあるいはアメリカとの関係の安保体制というようなものに対して、これを変更してもらいたい、もしくはそれを、今までの進め方を変えてもらいたいという意図から出ておるものと想像せざるを得ないということを私は言ったのであります。今の御質問の中にも、そのことは当然出ておるように私は思いますので、決して衆議院でお答えをしたことが、私は間違っておるとは思わないのでございます。
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曾禰益#22
○曾祢益君 もうこういう議論をしていても、誠意のある御答弁とは思われません。私は段階的にやり得るということを明白に証明したけれども、何かと言えば、最後のところまで、とことんまですってんてんになっちまうからやらないのだ、こういう論理でのお話ですから、これは平行線です。
 次に、重要な問題として、これまた大きな論争点といいますか、論点になっているのは、相対立する軍事ブロックのこの問題です。すなわち、言いかえるならば、日米安保条約と中ソ友好同盟条約との関係であります。繰り返して申し上げる必要もないのでありまするが、私ども第一回に五七年に中国へ行きましたときに、共同コミュニケにはっきりと書いてあります。それは、アジアにおいて相対立する軍事ブロック体制を解消して、そうして日中米ソを含む平和保障体制を作ることが望ましい。私どもは、その基本的観念を今回もはっきり貫いておるのであります。第二回の共同コミュニケをごらんになっても、いろいろ字句的の問題がございまするが、要するに、われわれとしては安保体制は打破しなきゃならない、安保条約の改正はこれは反対だ、解消しなきゃならぬ、そうしてこの努力と並行して、われわれとしてはあらゆる手段を講じて日中米ソの四国の集団安全保障条約を作る、この集団安全保障条約ができる過程において、日米安保条約も中ソ友好同盟条約の対日軍事条項もこれは解消し、あるいは効力を失うと、こういう立場を明確にして参ったつもりであります。ところが、総理のこの問題に対する応酬ぶりは、これまた何といいまするか、あげ足取り的な歪曲的な解釈をしておられるようであります。たとえば、これまた淺沼君との応酬の一こまでありまするが、中国側はまず日本が裸になれ、そうしたら自分も裸になろう、こういう態度に出ていると、まあこういうことを言った。中国自体がまず手本を示すから日本もならえというならば信用できることだが、現実はそうでないと言った。私は今申し上げましたように、私どもの共同コミュニケの正確なる解釈として、四国条約ができるときには、あるいはその前にも、二つの対立する軍事同盟は解消する、こういう基本的な態度に立っておるのであるから、お互いに自分の方が先に裸になれとか、お前だけ先に裸になったらおれは裸になるというような言い方をしているのではない。現にそうでない。もとより私どもは、日米安保条約なり中ソ友好同盟条約の解消と、今申し上げました四国集団安全保障条約の締結が、今直ちにできる、容易にできると言っているわけじゃありません。そういう点についての社会党の方針についての御批判ならば、私どもは、それについて批判は批判として受け取る用意があります。ところがそうじゃなくて、総理の言い方は、まるで中国側が、お前だけ裸になれ、先に裸になれと言った、それはけしからぬじゃないか、むしろ中国よお前こそ中立になれ、裸になれという、挑戦的と言ってもいいような言い方をされておる。これは私は、日本の総理の態度としては、はなはだ遺憾にたえない。あらためて私が申し上げるまでもなく、たとえばNATO条約とワルシャワ条約との関係を考えても、まじめに東西の首脳部が話し合うときに、お前の方が先にNATO条約をまず解消してこなきゃ話にならぬ、あるいはワルシャワパクトを先に解消してこなきゃ話にならぬ、そんなことで外相会談や頂上会談ができるはずもないし、現実に東西の間にいろいろの外交の応酬はあっても、そういう子供らしい言い方をしている一国の総理はないと思う。この点について総理のもう少しまじめな態度を表明していただきたい。われわれは、日本の軍事同盟の方もやめていこう、中国もいろいろわれわれも誤解を与えたであろうし、歴史的の理由はあったろうけれども、それがやまって四国条約ができるならば、中ソ友好同盟条約の対日軍事条項を失効させるというこういうことを言っていることを、すなおに受け取って、この点を解釈すべきである。その政策に政府が賛成してないというのはいいけれども、中国にただ泥をかけるような無責任な言い方はやるべきでないと思いますが、この点はいかがですか。
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岸信介#23
○国務大臣(岸信介君) 私は淺沼君との質疑応答において、今お話があったような趣旨で言ったつもりではないのであります。私は、こういう問題はお互いが信頼関係に立って、お互いがお互いの政策としてとるべきかどうかは別として、この対立した現在の状況においては、両方が謙虚な形においてそういうものをなくして、こういう形を作ろうじゃないかという話し合いができることは、それは、その方針をとるかとらないかは別として、そういう態度であるべきだと思います。昨年来、中国が、日本の中立政策をとるべきことをいろいろな形で言っておるけれども、これはお互いがすべて中立政策をとり、そして世界の対立を解消しようという動きか国際的に出ることは、これは望ましいことであり、また、お話のように、首脳部会談を開いてそういう緊張を緩和するためにそういう立場をとろうというような動きがあることがその一つの証拠であります。しかしながら、今回のこの共同声明を見ますというと、われわれの、日本側に対する安保条約の解消や何かははっきりと言われておりますが、そういう中国側における、これはお互いに中国の方でもこうするし日本の方でもこうしようじゃないかというような共同声明にはなっておらない点に、私は私の目を注いで、そうして淺沼君の御質問にお答えをしたわけでありまして、決してまず君の方から裸になってこいというような意味で申したわけではないのでありまして、今度の共同声明を見ますというと、そういう点に関することが私は明瞭に出ておらぬ、こう申したわけであります。
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曾禰益#24
○曾祢益君 これは、しいて曲解しようとすればそういういろいろなあれはあるでしょうけれども、私は明瞭に申し上げておきましたように、第一回の共同コミュニケと全然同じである。すなわち四国条約というこの集団安全保障条約を目途とするならば、いずれも相敵対的な軍事同盟はやめる、そういう趣旨をはっきりと貫いたものであるので、この点は、総理のただ単に中国に対するお前だけ先にやめてこいという態度はとらないのだということは、私どもはまさにそうでなければならないと思うので、了承しますが、社会党のことについてもそういう無責任なる、あと足で泥をかけるようなことはやめてもらいたい、かように考えます。
 そこで、私は論点をいささか変えまして先ほど来の私の論述の中で、政府はいろいろ言っておられまするが、日米安保条約のただあったという時代と、それの改正——いわゆる改正です、この問題とで中国側の日本に対する見方というものは非常に変ってきたことは、これは歴然たる事実でございます。そういう点から、安保条約についてごく簡単な結論的な重点だけを伺ってみたいと思う。
 第一に、私は、この点を指摘しながら総理並びに外相の意見を伺いたいのは、私は安保条約の改正の——まあわれわれは反対でありまするが、いずれにしても安保条約改正問題をとらえた時期というのが非常に政治的にまずかった。金門、馬祖の緊張、その時期に安保条約の改正といえば、しかもなお当時の日本政府の考え方、総理の答弁から見ても、沖縄を含むという方向がかなりはっきりしておった。しからば向うから見れば、これはNEATOの結成であり、核兵器の、あるいはロケット基地を拡大するものであって、これは従来よりも一そう中国に対する激しい軍事的攻勢態度をとるのではないか、こう思ったことは、これは事案です。私は率直に、改正を取り上げた時期がまずかったということをお考えであるかどうかを伺いたい。
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藤山愛一郎#25
○国務大臣(藤山愛一郎君) 私は、何か台湾海峡に問題が起ったときに取り上げたというふうに曾祢委員は御了解になっているようでありますけれども、第二次岸内閣のできましたのは六月の十日であったかと思う、私はその直後から、日本とアメリカとのこれからの友好関係を持続していくことが、日本の外交路線の一つの大きな筋でありまして、その基盤をなすものは安保条約だと思っております。従って、安保条約に対するいろいろなる批評、また日本の持っております弱点というものを改善していくことが、やはり日米の間の非常に強いつながりをつける一つの方法ではないか、こう考えてこれを取り上げたのでありまして、当時七月の初めにむしろワシントンに行きたいということを言っておったのであります。決して台湾海峡が起りましてから突然これを取り上げたわけじゃありませんし、七月以来、事前的にマッカーサーとも打ち合せをしておったのでありまして、たまたまワシントンのダレス長官の都合が九月でありましたので、九月に延びましたけれども、そうでなければその年の七月の初旬に取り上げておった問題だと思います。
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曾禰益#26
○曾祢益君 外務大臣には失礼ですけれども、それは日米関係だけを見てのお話であって、日米安保条約が何に対抗したものであるかということを言えば、これは言うまでもなく中国、ソ連その他の大陸に向けたものであるわけでありますから、アメリカ関係だけを考えて事務的にやったということは、いやしくも日本の平和と安全を総合的に考える外相のお言葉としては受け取れない。やはりこれがより刺激的な方向にならないようにということは当然に——改正問題を取り上げるにしてもそのはね返りが大陸にはどういう影響を与えるということを考えていかれるのが当然ではないか、これは私の意見であります。
 そこで、安保条約の問題で私はアメリカの人なんかによく聞かれるのですが、一体日本は何をしておるかわからぬ、交渉を始めておいてそうして政府の意見すらきまらない、まだ党内の意見と政府の意見の調整ができない、こんな外交の推移というものは、私は日本の歴史にもない、いわんや外国の歴史にはないと思う。これからまだ調整する、交渉してから調整する、こういうことは、いかに政府が全くの思いつき的に、何らの準備なく、確信なくやったかを明瞭に示しておると思う。
 そこで、この段階においてごく重点にしぼって三つばかり御質問いたします。少くとも沖縄を含まないということをはっきりおきめになるおつもりであるかどうか。これは外務大臣の気持の方は大体そっちのようですから、総理からはっきりした御言明を伺いたい。
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岸信介#27
○国務大臣(岸信介君) 私はこの安保条約の改定の問題についていろいろな論議のありまする場合に、沖縄、小笠原の問題が今度の改定の一つの問題点であるということはよく承知しておりまして、これに対する手は、十分世論を聞いた上で決定をしたいということを申して参ったのであります。しかし今日においては、大体これに対しては、この入れるという方に対するいろいろな国民の批判等も十分に頭に置きまして、最後の結論としてはアメリカ側と十分に折衝してみたいと思っておりますが、大体入れない方向で進んでいきたい、こう思っております。
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曾禰益#28
○曾祢益君 もう一つ、この点が非常に私が重要だと思うのは、これは特に藤山さんの考え方に——まあ岸さんが、初めやや安易に、憲法の範囲内ではあるけれども、相互防衛条約の方向を実は考えておられたように思う。その後、そういう考えが国民の反対にあって、簡単に言えば基地貸与協定的性格のものとでも申しますか、そういうふうに変っておる。ところが藤山さんのお気持あるいは党内のいろいろなあれもあってでしょうが、少くとも日本に駐留するアメリカ軍に日本防衛の義務をはっきり書かせよう、こういう考え方から、しからば日本に駐留するアメリカ軍に日本防衛の義務を書かし、日本に攻撃が加えられた場合、あるいは日本におけるアメリカの軍事基地に攻撃が加えられた場合に、日本の自衛隊がアメリカと共同して守るということの方はすっ飛ばすということは、これはどう考えたって条約の形からいってもおかしい。そこであまりアメリカの、有事の際に日本を応援する義務をはっきり書かせようとするあまり、再び話が戻って、日米の、日本地域、たとえば沖縄を含まなければ日本本土ということになりましょうが——に限っての共同の防衛義務をはっきり書こうという方向に進んでおるように考える。しかし、これはゆゆしきことではないか。ことにそういうことになってくると、いわゆるヴァンデンバーグ決議という問題に、必ずそこに触れてこなければならない。これはもしヴァンデンバーグ決議をここで引用するとなると、日本の憲法の精神からして共同防衛について、私は日本本土についてすら、さような観念は私はないと思うのでありまするが、いずれにしてもヴァンデンバーグ決議のいま一つの重要な点は、日本の国防力を維持し、発展させることが従来保守党の諸君がいっておられた、憲法に許された自衛の範囲であるから日本みずから守るのが何が悪いのだという議論から飛躍して、ヴァンデンバーグ決議の国防力の維持発展は、自助並びに相互援助のためであることをはっきり書いている。しからば、日本の憲法から見て、その条文と精神から見て、いわゆるやみの軍隊といわれておるけれども、少くとも自衛のための軍隊であるということで、のがれてきたのに、今度は自衛と他衛の分とを含めての防衛力を持つということが、むしろヴァンデンバーグ決議を、その点を書くならば、これは非常に大きな憲法問題が起こるということを私は常に指摘しておったのですけれども、この点についての明確なる外務大臣、総理大臣のお考えを伺いたい。
   〔委員長退席、理事堀木鎌三君着席〕
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藤山愛一郎#29
○国務大臣(藤山愛一郎君) ヴァンデンバーグ決議というものは、アメリカがこの種条約を結ぶときの一つの方針として掲げたものであることは御承知の通りでございます。ただ日本とアメリカとの今回の安保条約の改正に当りまして、日本の憲法の範囲内であるということは、これは申すまでもなく大前提条件としてわれわれは堅持しておるのであります。従って必ずしも今日まで他の国と結びましたと同じようなヴァンデンバーグ決議案の書き方をしなければならぬということは、私は必ずしもないと思います。しかしながら、やはり自分みずからが自衛の力をできるだけ養っていくということは、これは当然のことだと思うのでありまして、そういう意味において日本の経済、財政が許す限りにおいては、ある程度日本みずからがそれを決定していくということは必要でございましょう。また日本におります米軍が一応何かありましたときに、日本と共同で作戦を意図する場合もあろうと思いますけれども、これも必ずしも現在の日本の憲法からいいまして、単一司令官のもとに共同動作をとるということはする必要がないのでありまして、自衛隊とアメリカ軍が十分な協調を保って参りますれば作戦行動はできると考えておるのでありまして、そういう意味において憲法上の問題の範囲内で処理できると考えております。
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