曾禰益の発言 (予算委員会)
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○曾祢益君 私は今、藤山外相が言われたことについて誤解があるといけませんから、はっきりしておきたいんですが、この点はさらに私の質問の中でもやりますが、今までと同じだと、私の話を聞いておると。コミュニケを必ずしもそうは解釈されないが、これは私は同じでないということを言っている。つまり貿易ですね、積み上げ方式というものはもうこれはだめだと、こういう言葉及び考え方、その積み上げ方式というのはどういうことかというと、民間の交流から民間協定、それから政府間の個別協定、そのあとで全面的な国交調整の条約を結ぶ、こういうやり方は、向うは、やり方自身が悪かったんじゃなくて、岸政府の敵視政策によってできなくなった、もうこれはだめだ、こういう立場をとっているんですから、総理も外務大臣も、貿易のための話し合いだけをやろうという考えは、これはだめなんだということを、私どもは口をすっぱくして言っている、これは。ただ貿易をやるために必要なことは、政治を語る、いわゆる三原則を——明らかに三原則に関する承認の態度をもって、そうして貿易をやろうということならば、道が開かれる、これは私ははっきり申し上げておるんで、そこに直ちに安保条約の少くとも廃棄あるいは日台条約の即時廃棄という問題はないんだということは、第一段階にはないということは、これは私がはっきり申し上げているわけです。従いまして、そういう点について変に誤解があることは避けたいと思いまするから、私は自民党がお使いを出されるのはけっこうだと思います。また、いろいろな政府としてとらるべき確かめの方法はあろうと思います。要は、総理はさっきは大陸との関係を調整しなければならぬ、台湾の主権を認めたことが矛盾であるということを言いながら、いわゆる日本政府は中華人民共和国との正常な関係を回復することを念願し、努力するということすら言わない、これは私は矛盾であろうと思う。しかし、その点は議論でありまするから一応やめまして、やはり三原則を認めた上に——まず貿易を再開するための三原則を認めることが、政治に触れておりまするから、政治と経済のための会談をぜひやるべきである。その前に確かめたいことがあるというなら、政府の責任においてどんどん確かめたらいい、こういうことを私は申し上げておるのであります。そこで、この政経——政治経済が分離できない、あるいは当面政治が優先するという周恩来氏の演説に一体……。総理は、十七日の日本商工会議所の総会でこういう趣旨のことを言っておられる。政治経済の不分離とは、わが国と台湾政府との間の日台条約を破棄させようというねらいであろう。私は、これこそ周恩来氏のあのときの発言が何であったかを率直にお読みとるならば、そうでなくて、むしろ藤山さんあるいは高碕さん、こういうまあバンドン・グループですかね、こういう人から経済の話をしようじゃないか、貿易の話をしようじゃないか、大使会談をしようじゃないか、貿易の方だけをやろうというような誘いかけは、これには応じませんと、これには。そうでなくて、政治をも語ろうというのですか、それならばどうぞと言って、まあドアを完全に開かないで、ドアをぷらんぷらんさせておるというような……。一つの甘い政経分離論を否定するとともに、政府対政府の政治会談に対してドアをぷらんぷらんさせておる態度だということは、これは明々白々たる事実です。今共同コミュニケをお読みになり、私どもの説明をお聞きになった総理としては、まさか、この日商総会におけるような、政経不分離とは日台条約を廃棄させようというねらいだろうと、そういうような、何といいますか、無責任な、大衆目当てのようなことはお考えになっておらないと思います。総理と藤山さんはこの点どうお考えであるか、はっきりと伺いたいと思います。